スバル・ナカジマ


「行くよ、マッハキャリバー!」

TVアニメ『魔法少女リリカルなのは』シリーズの登場人物であり、『魔法少女リリカルなのはStrikerS』の主要人物の一人。
15歳(放映当時)で時空管理局所属。階級は二等陸士(二等兵に相当)。
高町なのはの直属の部下であり、教え子でもある。

CVは『ケロロ軍曹』の日向夏美、『魔法少女まどか☆マギカ』の暁美ほむら、『ニンジャスレイヤー』のナンシー・リーなどの声を当てている 斎藤千和 女史
(『StrikerS』ではノーヴェ、クアットロも演じている)。
名前の由来は富士重工業の自動車製造ブランド名「スバル」と、その前身企業「中島飛行機製作所」ではないかとされている。

相棒のインテリジェントデバイス「マッハキャリバー」のCVはKaoru Edo氏(日本語表記では江戸馨)。
東京シェイクスピア・カンパニーの主宰を務めている女性演出家の日本人であり、「野中しぎ」名義で海外合作アニメのプロデューサーを務める事もある。
家族構成は父(ゲンヤ)と姉(ギンガ)を含めた3人家族……だったが、「JS事件」後に姉が2人、
妹が2人増えて7人の大所帯となる。ちなみに母(クイント)はスバルの物心が付いた頃に他界している。

もともとは内気で優しい少女だったが、11歳の時の空港火災に巻き込まれた際、
高町なのは(当時15歳)に助けられた事がきっかけで「彼女のような人になりたい」と思い、時空管理局員を志す。
時空管理局入りしてからは、最初は災害担当だったが、高町なのは達が「機動六課」を立ち上げる際に招聘され、そちらで活動する事になる。
『StrikerS』の事件終了後は防災担当のエリートチーム「特別救助隊」に招かれ、そちらに移った。

性格は一見極めて明朗快活であり、直情径行的。
それが過ぎて、時として「アホの子」呼ばわりされる事も。
ちなみに、成績自体は訓練校を首席で卒業する程で、また座学自体も得意である事を彼女の名誉のために付け加えておく。
その割に作中の重要なキーワードであり、仕事の都合上自分も絶対直面する事になるロストロギアの事を知らなかったりするが
だが、幼少期からの優しさは変わっておらず、そのせいかあまり粗雑な印象は受けない。
アイスクリームが大好物であり、五段重ねのアイスを両手に目を輝かせている描写もある。
戦闘時の熱血ぶりに隠れがちだが、根の部分は普通の女の子そのもの。ややおっぱいマニアの気があり、
相方・ティアナの胸を揉んだりしているがそっちの気があるのかどうかは定かではない。

また『ViVid』第5話にて一人暮らししているはずのスバルの家になぜかティアナがいたため、同棲している可能性もある。
…のだが『Force』では男性主人公のトーマ・アヴェニールの保護者になり、
彼が旅から帰った際にナカジマ家で引き取り弟になる約束を交わすなど、ややこしくなっている。

破壊力に優れたナックル型デバイス「リボルバーナックル(右手用)」と、
ローラーブーツ型インテリジェントデバイス「マッハキャリバー」を駆使し、高速機動と一点突破を中心にした白兵戦を得意とする。
陸戦型魔導師であるため、高町なのはやヴィータなどと異なり空は飛べないが、
空中にレールを敷く魔法「ウイングロード」があるため、機動に然程支障は無い。
決め技はなのはが使った物を見よう見まねで覚えた「ディバインバスター」。
本家の遠距離砲撃から至近距離でぶっ放すものに変化している。

バリエーションとしてディバインバスターの打ち込むための魔力スフィアを内部で炸裂させる「ゼロレンジ」、
ディバインバスターのチャージを行いつつ突撃し、
チャージした魔力スフィア及び左拳での打撃と崩しを行いゼロ距離で放つ「A.C.S」(高町なのはの項目を参照)がある。
中でもA.C.Sは砲撃魔法のひとつの完成系であり、スバルの掛け声通り「一撃必倒」を体現した。
お前ら師弟揃ってゼロ距離好きだな!

自分の足とローラーで動き回りながら拳で殴りあうその魔法少女らしからぬ戦闘スタイルは、
しばしば シェルブリットのカズマ だの 流派東方不敗 だの言われる。
そのためMADでの扱いは中の人ネタ以外だと熱さを前面に出したものが多い。
そういう意味ではこのシリーズの「魔法少女」や「リリカル」といった一般的イメージとは何か違う路線を象徴するキャラクターとも言える。

ニコニコ内においては、相方のティアナの方が知名度が高く(主に中の人ネタとか空耳的な意味で)、
他にも同名別人の魔法少女達が主人公を務める漫画や18禁のゲームがあったり、
近年では斎藤女史が演じるガチ百合魔法少女といえばほむほむとクロエの方が有名だったり、
更には同名の別人達(男)が「ナイスブルマ」とか「まったく、小学生は最高だぜ!!」
といった名言を残して大百科にページが作られているのに、此方のスバルはこれといった名台詞が残されてないなど、
ニコニコ内外問わず影が薄い

+ スバルについて詳細(ネタバレ注意)
その正体は「戦闘機人」と呼ばれる一種のサイボーグである
(見た目は普通の人間だが、強化骨格を始め、体のあちこちが機械化されている)。
姉のギンガ共々、母・クイントのクローンに遺伝子改造を施されて生まれ、
幼少時にクイントがそうとは知らず違法研究者の施設を強襲した際に保護し、娘として引き取っている。
(クイント自身のクローンと判明したのは引き取って暫く後の事である)。

姉は「Type-0・ファースト」、スバル自身は「Type-0・セカンド」と呼称されているが、
これは劇中の描写だけで言えば「スカリエッティが一切関わっていない戦闘機人」をナンバーズ達と区別するための呼称という意味合いがある。
ちなみに戦闘スタイルを見る限りギンガはテクニック、スバルはパワーを重点に置いている。
なお、姉妹揃って大食漢だがこれは別に彼女達が戦闘機人だからというわけではない。

戦闘機人としてのIS*1は接触兵器「振動破砕」。
四肢の末端部から目標の物体に振動波を送り、共振現象を発生させる事によって対象を粉砕する。
その効果は外装のみならず内部にも及び、それどころか多少離れていても有効。
精密機械であるロボットや同じ戦闘機人に限らず、人間(の死体を利用した兵器)、果ては魔力を固めたシールドにも有効な攻撃手段である。
ちなみに姉は固有技能を持たず、洗脳時に左手をドリルのように回転させて攻撃するという、
いかにもそれっぽい能力を与えられていた(復帰後はオミットされている)。
…ひょっとすると、この辺が彼女達が生物兵器として実戦投入に足る完成度であったものの、最終的に頓挫してしまった理由なのかもしれない
(詳細は後述)。

ちなみに、前述の違法研究者については劇中に詳細な描写が無く、はっきりしているのは スカリエッティとは無関係だった事
また劇中におけるなのはやヴィータ、そして父親のゲンヤの発言内容から、
本来 スカリエッティ以外には実用レベルのそれらを完成させるような技術は無い 筈である事から、
一時彼女の生い立ちについてはシリーズの重要な伏線、もしくは『StrikerS』最大の謎とされていた。

一応後付設定で、
「実用直前まで漕ぎ着けたものの、諸般の事情で頓挫した」技術集団がいた事が判明し
(ちなみにスバル&ギンガ姉妹に関しては、
 対ナンバーズ戦の顛末から見ても、 既に実用可能レベルの完成度に到達している 事が明白なのだが…?)、
更にスカリエッティの戦闘機人も彼らの残した研究を引き継いで完成したものである事
(ちなみに彼は劇中でフェイトに対し「いつの時代でも革新的な人間は受け入れられない」という趣旨の発言をしている)が判明した。

+ 戦闘機人について
現実の世界でもそうなのだが『リリカルなのは』の世界においても機械と人体の適合というのは非常に難しいらしい。
その問題から、永らくサイボーグ研究は滞っていたのだが、
スカリエッティが「逆に人間の方を機械に適合するようにする」という逆転の発想をした事により、
クローンや人工授精で作り上げた、サイボーグとしての適正の高い人間からの製造研究が始まるようになった。これが戦闘機人である。
時空管理局は表向き、こうした研究や魔法に因らない兵器開発を禁止していたのだが、裏ではなんと 局自らが 戦闘機人の研究を行っており、
上記の技術者集団も実は管理局の下部組織、少なくとも最高評議会の息の掛かった組織「第二の協力者」である事は間違いないようだ
(レジアスが第一の協力者として。スカリエッティは時空管理局に直接創られた、いわば闇のエージェントなので、「協力者」といった呼称は不適切)。
結局の所、スバルとギンガという成果を出しながらもこの計画は頓挫、
技術はスカリエッティに受け継がれ、時空管理局地上本部の支援を受けて再開する事となる。

そうして完成したスカリエッティ製の戦闘機人は12体おり、
スカリエッティの「生命を創造する」というテーマが入っているせいか、やや戦闘用というには趣味に傾きすぎている面も否めない。
一人一人に特殊な固有技能があるものの、中には「二刀流が扱える」「個人乗りの戦闘マシンが扱える」という、
別段特殊ともいえないような戦闘機人すらいる。
しかしここで重要なのは、そのようにスカリエッティの学者らしからぬ非合理的なテーマが不純物として多分に混じっているのにもかかわらず、
対立勢力にとっては難攻不落の鉄の城である時空管理局(の重要拠点のひとつ)に攻め込み、
その真の目的の関係上犠牲者こそ少なかったものの、そこに多大な損害を与え、面子を潰したという事実はとてつもなく大きいともいえる。

また、この12体は全て女性型なのだが、これにはちゃんと「スカリエッティのクローンを孕む」という理由がある。
彼女達は胎内にスカリエッティのクローン胚を納めたカプセルを仕込んでおり、スカリエッティが死亡または拘束された場合、
戦闘機人は次のスカリエッティを妊娠(培養)・出産し、それを護衛するという目的があった。
しかし、劇中で戦闘機人は1人が死亡、残りは全員が逮捕されており『ViVid』でも彼女達が出産している様子が無い事から、
どうやらスカリエッティのクローンは「表向きは」全て処分されたようである
(ちなみにノーヴェはクイントの遺伝子から造られたクローンなのでスバルとギンガの妹にあたる)。

しかし前述の「第二の協力者」の件のように この事件は本当は未解決 であり、
彼らが管理局と蜜月関係であると思われる存在である事から鑑みるに、より生物兵器としての完成度の高いナカジマ姉妹やナンバーズ達のように、
余計な要素の一切ない彼女達の改良型にあたる、いわば“真の戦闘機人”…更なる姉妹が、世界の何処かで暗躍しているのかもしれない…。

ちなみに彼女の変身シーンはデバイスのデザインや位置のせいか勇者王を彷彿とさせる
(腕・脚にガションと装着。さらに脚部ローラーの変形方法の一部が実にそれっぽい)。
実際にはどちらかというと某口笛と荒野のRPGの影響*2が強いかも知れないが……。
しかも変身シーンは他のメンバーが一枚ずつ脱いでいく中でスバルだけが 一瞬で全部脱ぐ ため、
二次創作では露出狂扱いやスッパネタが後を絶たなかった

1:40くらいから。キャストオフ勇者王ってなんなんだアンタ
ちなみに、その外見や「見よう見まねで覚えた主人公と同じ名前の技を使う」という設定から「さくら元ネタではないか」と一部のファンから囁かれている。
しかし、現在のところ外見と戦闘スタイルの元ネタは「城島晶*3ではないか」という声がファンの間では有力である。

第4部にあたる『ViVid』や『Force』にも登場する。
ソーシャルゲーム『Innocent』では『Vivid』シリーズのキャラ達のようなゲスト扱いではなく、
追加キャラクター「中島スバル」として稼動1年後に参戦を果たした。
この作品は従来のシリーズとは世界観・設定が異なるため『Innocent』のなのはは小学4年生、スバルは小学2年生になっている。

+ 『Innocent』での彼女の周囲(ネタバレ注意)
原作アニメでは死亡してしまっていたアリシア、初代リインフォースらが普通に存命しているのと同様に母であるクイントが存命しており、
『StS』後ナカジマ家入りしたナンバーズ達も実の姉妹となっている。さらにお隣には 母の兄一家であるスカリエッティ一家が住んでいる

マッハキャリバーについて

性格は機械的だったが、思考や学習に関しては積極的で「AIだけど心がある」ものとして接したスバルとは、互いに相棒と呼び合うまでの信頼関係を築いている。
前述した戦闘機人のナンバーズであるチンク、ノーヴェ、ウェンディと交戦した際に、暴走したスバルのかけた負荷に耐え切れず大破。
その後、自己強化プランを作り上げ、アウトフレームの強化と装甲強度のアップ等、負荷耐久が主なものとなっている。
その分スバルにかかる負担が増加していて、数値にして魔力は1.4倍でマッハキャリバー自身の重量が2.5倍になったらしい。
スバルが特別救助隊に配属される事が決定してから、超高圧防水機能や水中移動機能など、潜水時の活動のための機能も追加された。
続編の「魔法戦記リリカルなのはForce」では更なる強化改修が行われ、正式名称が「マッハキャリバーAX」となった。
これにより、金色のエンジンマフラーらしきパーツが撤廃されたり、細かなモールドが追加され全体的にスマートになるなど形状が変更されている。

+ 熱いデバイス(ネタバレ注意)
ウィングロードの自動展開機能が搭載されており、姉との対決時には自動展開を利用した攻撃で昏倒したスバルを守るといった場面もあった。
その際に「まだ動けます」とか「まだ戦えるのにこんなところで終わるのですか?」とか、
「自分が生まれた理由や貴女のあこがれる強さを嘘にしないでください」とか、漢度の高い事を言ってのけている。


MUGENにおけるスバル・ナカジマ

Marktwo氏による手描きキャラが存在する。
作中で使用した技が格ゲー風の性能として一通り揃えられており、高い完成度を誇る。
飛び道具、突進技、溜めコマンドながら対空技も所持しており、様々な状況に対応出来るスタンダードなスタイル。
何気に特殊技が豊富で(必殺技よりも種類が多い)、移動技と絡めれば臨機応変な戦いも出来る。
超必殺技「ギア・エクセリオン」は追加入力で二種の目押し乱舞技に分岐する。

AIもデフォルトで搭載されており、キノプパのAIパッチも製作されている氏のAIだけあってかなりの強さ。
一旦攻勢に回ると激しい攻めを見せ、ギア・エクセリオンも積極的に使っていく派手な戦い方をするが、
実際使うと乱舞中にトドメを刺してしまう事が多く、動きが中断されてちょっと寂しい〆になる事も。
特にタッグ戦ではパートナーの追撃も加わるため、相手組のライフを一気に十数割も消し飛ばしてしまい、コンボを最後まで見る事は難しい。
レイ通常投げにも対応しており、中々にけしからん胸元を拝ませてくれる。流石は新人勢一の乳だ。
プレイヤー操作(8:23~)

+ 大会ネタバレ
無茶?無謀?第5弾 『成長+大貧民』ではMブロックにて「国内アニメ その1」枠の次鋒キャラとして登場。
(ただし初期メンバーはランセレによるランダム
そこそこの強さを見せていたが、Mブロックその6の第18試合にてチームが勝利を収めるが、敗北チームのランクが低かったため「革命」が発生。
ランセレにより 3敗していた敗北チームの大将とのトレードが成立してしまい、さらにキャラクターのランクが全員マイナスなため脱落してしまった
(通常、革命が発生すると3敗後も脱落しないのだが、トレード後のランクが全員マイナスの場合は回避不可)。
つまり沈没船に無理矢理乗せられ、自分は安全な船に乗り換えたのである。
スバル、お前は泣いていい……。

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
削除済み
更新停止中

出演ストーリー

プレイヤー操作



*1
固有技能──英語で言うとインヒレーションスキル──は後述する戦闘機人特有のものなのだが、
魔法とはまったく異なる能力なのかというとそう言うわけでもなく、魔力によって発現するものであるため、実の所結局は魔法と大差が無い。
アンサイクロペディアの「JAVAとC言語程度の違いしかない」というのは中々巧い表現である。

*2
ワイルドアームズシリーズのトータルゲームデザイナーの金子氏は、
なのはシリーズのファンとして一部では有名であり、勢い余ってゲーム版の製作を始めてしまった筋金入りの人物でもある。
また、リリカルなのはの原作・脚本を担当する都築真紀もまたワイルドアームズのファンである。

*3
『リリカルなのは』のスピンオフ元であるゲーム『とらいあんぐるハート3』に登場したヒロインの1人。
ただし、スバルとは違いボーイッシュなキャラクターである。
ちなみに読みは「じょうしま あきら」。「きじま あきら」と読んでしまうと 某ほのぼのダークなラノベ の主人公(♂)になっちゃうのでご用心。


最終更新:2022年09月16日 23:35