ダッチ・シェーファー


「やってくれるぜ!」

カプコン製傑作ベルトアクション『エイリアンVSプレデター』のプレイアブルキャラの1人。
階級は少佐(Major)で、英語表記は「Maj.D.Schaefer」。
異星生物との戦闘を目的に改造手術を受けたサイボーグで、武器戦闘のエキスパート。
第二次エイリアン掃討作戦の際に右腕を欠損したため、二度と武器を失わないようスマートガンと一体化した義手を装着している。
その性格は、海外版では見た目通りのセクシーコマンドーだが、日本語版では使い捨てられる兵士に同情したりと、そこはかとない人間味が加えられている。
愛称は「少佐」「シュワちゃん」など。

映画『プレデター』の主人公であるダッチ・シェーファー少佐とは同姓同名であり外見も主演の某州知事を思わせるが、大人の事情により設定上は別人。
理由については、カプコンが版権元のダークホース社に内緒で州知事化しちゃったせいで揉めたから……と言われているが、真相は不明
(そもそもゲームの権利に関してダークホース社は関わっていない)。

元カプコンでグラフィックデザイナーとして本作に携わった秋友克也氏はtwitterにて、
「D.シェーファー少佐は、かつてプレデターと戦った伝説の軍人(映画『プレデター』でシュワルツェネッガーが演じた役)
 をモデルに作られたシンセティックで、戦闘で失った腕を攻撃力強化のため銃器に置き換えたという設定があったはず」
(「シンセティック」とは映画『エイリアン2』で医務担当アンドロイドのビショップがロボットと呼ばれることを嫌って自称している呼び名)
「シェーファー少佐がシンセティックとの設定はたいへん『エイリアン』世界らしいので、ディレクターK氏のお気に入りだったと思うけど、
 Wikipediaでも記載されていない。単純に見落とされたのか、公式には使われない裏設定に留まったのか、どっちだろう。」
と発言している。

この他、海外ではリン・クロサワ中尉とセットでアクションフィギュアも発売されている。


原作での性能

全キャラ中唯一エイリアンを掴んだまま移動でき、そこから→Bの「ネックブリーカードロップ」でザコを大量に巻き込んだり、
C中→Bで出せる「アースクェイク・ボム」で豪快に叩き付けたり、
投げ後の無敵時間を利用して別の敵を掴みにいったりと、市長の後継者とも言える戦法がとれる。
また、他キャラが投擲してしまう鉄パイプ等の武器を装備してエイリアンを撲殺したり、
掛け声が「Fu○k!」に聞こえるダッシュから、わざわざ生身の方の腕でブン殴る「ハンマーナックル」なる漢らしい技を持つなど、
地上戦機動力とパワーを兼ね備えた肉弾キャラに仕上がっている。

一方、欠点も数多い。
例えばとにかく遅い。遅さだけで語り草になるほど通常移動が遅い。
さらに他キャラがCボタン1つで画面端から逆サイドへ瞬時に移動できる長距離ジャンプを持つのに対し、
少佐は出がかりに硬直のあるスライドダッシュが出るため、咄嗟のジャンプ逃げが使えない。
一応レバー↑要素+Cでジャンプはできるものの、高度・飛距離とも短く脱出には向かない。
ならばと「メガクラッシュ」で脱出を図ると、少佐だけ二度攻撃判定が出てそのつど体力を消費するため他キャラよりロスが激しい。
その他コマンド技の「バーチカル・スマッシュ」は無敵対空だが下降が遅く、銃でフォローは効くものの隙が大きい。
ついでにAボタンで撃つ銃(機械腕に内蔵されたスマートガン)は銃身を短く切り詰めてあるせいか集弾性が悪く、
「自分の足元から撃ち始めて上下に掃射するようにばら撒く」と言う癖のある撃ち方なので遠くの敵には中々当たらない。*1
単発火力は全キャラ1のパワーを誇るとは言え、コンボと追撃でいくらでもダメージが稼げるゲームなので、
連続技の苦手な少佐より他キャラの方が結果的に高火力だったりする。

正直言って、初心者には全くおすすめできない性能である。
おかげで当時は多くのプレイヤーからポンコツだのなんだのとさんざん言われたが、
コアなファンにとっては、そのクセを使いこなしていく過程が堪らないため支持は厚い。

ある程度の熟練者であればラスボスまで辿り着くのはそう難しくないが、
主にジャンプ性能の問題でラスボス・エイリアンクイーン戦が安定せず、「最もワンコインクリアに遠い」と言われていた*2
しかしバックステップと、その最中にジャンプキックを出す通称「バクステドリル」の精度を高める事で、安定化と魅せプレイを両立させた猛者達も存在する。

華麗なる高機動型少佐達
※この少佐は特殊な訓練を受けています。決して真似しないでください*3


MUGENにおけるダッチ・シェーファー

4体の少佐が確認されている。

+ Mouser氏製作
  • Mouser氏製作
原作の動作を格ゲー風にアレンジ。
アームスマートガンやスライドダッシュ、コマンド技や投げ技は伝統のカプコンコマンドに変更されており、普通にガードもできる。
ゲージ消費による強化版EX必殺技も追加されている。
HSR氏のプレデター・ウォリアーのような原作再現操作は不可能だが、格ゲーキャラとしてはとっつきやすくなっている。

原作で上昇中完全無敵対空だった「バーティカルスマッシュ」の無敵は流石に削減。
技後の大きな隙と、落下中8方向にアームスマートガンを発射してフォロー可能な点は元ゲー通りである。
ベルトアクションのように挟まれて対処不能になる危険が少ない格ゲーでは、相対的に見て強化と言える。

ゲージ技は概ね氏によるオリジナル要素となっており、
「EXスライドダッシュ」から原作の掴み投げに移行する「マシンガンニー」の他、
元ゲーアイテムを利用した「手榴弾」は、爆発中も攻撃判定が持続するので、固めで出しておくと有効。
同じく元ゲーアイテムのスマートガンを左手に装備し、右手のアームスマートガンと同時発射する「ダブルスマートガン」は、
火力もさる事ながら、ヒットすれば1ゲージ回収できてしまう高性能技。
ガンゲージと連動しておらずオーバーヒート中でも撃てるのがバグと言えばバグだが、
Mouser氏の少佐では意識的にガンを使い続けないとまずオーバーヒートしないので、たとえ修正されてもあまり気にならないだろう。
なお、射撃中無敵だったりするが、そこはコマンドーだからしょうがない

かつてはコケココ氏によるAIが存在し、現在はhamer氏によって代理公開されている。
氏曰く「どう見ても投げキャラです」との事だが、殴り合いでも手堅い立ち回りを見せ、
スマートガンや置き手榴弾を活用し、バーチカルスマッシュ後の追尾銃撃精度も高く、少佐の性能を余す所無く引き出しており、かなり手強い。
レベル6ともなると超反応&立ちコマンド投げが加わり、件のダブルスマートガンがますます凶悪化する。
また、栄光夜 -Night of Glory-氏による強化パッチも作られており、これを導入すると凶上位~狂上位程度の強さになる

なお、ですからー氏によって声が元ネタ外見のよく似た別人のものになるボイスパッチも公開されている。コケココ氏のAIとも共存可能なので安心。
何故か部隊員マック・エリオットの名をやたらと呼び、技を食らうと皮を剥がれる妄想をしたり嘘つき呼ばわりしたりと忙しい。
挑発では、映画で行ったプレデターへの挑発の一部分を喋る。
一部の技や勝利ポーズやKOボイスでものすごい雄叫びをするので非常にうるさい。
KO負けされるとエコーも掛かるのでもっとうるさい

+ ですからー氏製作
  • ですからー氏製作
Mouser氏製シェーファーの改変キャラ。
例のボイスパッチが元になっているだけにもちろんうるさい。木曜洋画劇場の熱いナレーションまで追加されている。
最大の改変点は特殊部隊の隊員4人をストライカーとして呼べる事
(ホーキンスとブレインはもう狩られてるので居ない。メガネ書き足しめんどいとかグラが被るからとか言ってはいけない)。
マック・エリオットも生きていて呼べるのに、ダッチは「マックどこだあ!」と叫び回るので意味が分からない
多少の隙は生まれるが、無制限に全員呼ぶ事ができるので、一種の人間弾幕として機能するだろう。
なお、ダッチ自身の基本性能自体は変わっていないが、「ダブルスマートガン」の当ててゲージ回収は流石に削除された。

AIも安心のですからー氏仕様をデフォルトで搭載。
挙動の特徴としては、コケココ氏のものと比べ、「スライドダッシュ」による急襲をほぼ使わない。
対人戦だと早すぎて見切りようが無い技なのだが、AI戦ではこれをガードされ反撃を喰らう場面も多かったため、
うるさくなったわりにはじっくり落ち着いた攻めをみせるようになり、より手強さが増している。
対戦(2:22~)
対戦(8:06~)&解説(24:42~)

同氏製作のハヤテとの専用イントロを追加するパッチがキャノン娘氏によって公開された。
タッグマッチを使って、同じようにハヤテとの専用イントロがある不破刃と3人で試合を組めば全員で叫ぶので実にうるさい
他の2人が霞むほどの声量でシャウトするため、文字にすると、
「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!」といった感じで物凄くうるさい
ついでに少佐もすごい漢と一緒にデモシーンにまで出張って来るため、ハヤテ+不破+少佐+獅子王のカルテットとなりむさ苦しい事この上無い。
また、このパッチを使用するとキャラの大きさが1.2倍に拡大される。
ベルトゲーは画面を広く取るため、格ゲーに比べてキャラが小さく描かれるので、それを是正したものである。

+ sergeus氏製作
  • sergeus氏製作
2009年3月、海外でエイプレキャラを多数製作しているsergeus氏に公開された少佐。
上記したMouser氏の少佐をベースとしており、エフェクトはHSR氏のエイプレキャラと互換性を持たせている。

主なMouser氏少佐との変更点は、
  • ボタンでアームスマートガンが撃て、空中でも使用可
  • ダッシュ入力でスライドダッシュが出る
  • その他コマンド技の簡略化
  • 登場デモ・勝利ポーズ・負けポーズや気絶挑発等の演出を新規に追加
  • 超必殺技「ダブルスマートガン」がガンゲージと連動し、オーバーヒートする
  • 画面端で元ゲー通常コンボ(A・A・B・→B)が何故か繋がらない現象を解消
  • メガクラッシュ(出がかりのみ無敵、ゲージ0.5本消費、割り込み不可)の追加
  • ナイフ、グレネードランチャー、火炎放射器、スマートガンの追加(全部ゲージ技)
  • 元ゲーのニュートラル投げのフィニッシュ蹴りあげを流用した強キックの追加
など多岐にわたる。
ただし、
  • 武器攻撃が元ゲー通り高い位置に出るので、普通サイズのキャラにしゃがまれると当たらない。
    さらにグレネードランチャーと火炎放射器は攻撃判定が3回出るが、1ヒットでダウンさせるため、ダウン回避などされると反撃必須、とほぼ死に技
  • 強キックは1撃で相手を打ち上げるが、「スライドダッシュEX→追加入力」のような運送力が高く浮かせる攻撃で画面端に追い込み、
    レバー入れつつ強キックでお手軽永久
などなど、まだ調整不足な感が否めない。

なお、裏カラーを選択すると「寄生された少佐」になる。
元ゲーにいた、フェイスハガーに寄生された兵士並みに性能が低下し、
ダッシュや必殺技など動きが制限される上、唯一のゲージ技もネタ技。
将来的に少佐のDNAを備えたエイリアンが誕生し人類に与える脅威を考えても、選択しがたいカラーである。
ていうか少佐死んじゃうよ!

+ Cerenas氏製作
  • Cerenas氏製作
アレンジ・改変キャラに定評のあるCerenas氏による少佐。
現在は他の『あすか250%』シリーズと同じく公開されていない模様。
こちらは氏の独自アレンジ企画『あすか250%』シリーズの一人となっており、常に多人数となっている。
技ではブロディアに搭乗する(演出面ではパーツを装備している)。


ニコMUGENではまだまだ活躍の場は少ないが、少佐があらゆる動画でジョン・メイトリクスばりに大暴れする日も近いであろう。

+ 「メイトリクスって誰なの?教えて頂戴!」⇒ 「このMUGEN動画で教えてやる」
「MUGEN動画だと言ったな。あれは嘘だ」

「『コマンドー』タグで検索すれば色々取り揃えておりますよ。どんなMAD嫌いな方でも大丈夫!」

……実際の所、映画『プレデター』は元々『コマンドー2』として企画されたと言われており、少佐とメイトリクスはそうそう無関係と言うわけでもない。
メイトリクスがテロリストに強要されていたのはバル・ベルデ共和国大統領の暗殺で、
少佐がプレデターと闘った場所はバル・ベルデ共和国内の密林だったりと、世界観に共通点があるのはそのため。

+ バル・ベルデ共和国って?
ハリウッド映画に登場する中南米辺りに存在するとされる架空の国家。
ほとんどの作品でクーデターが起きており、国政状況は混沌としている。
いくつかの映画で設定が共有されており、一種のスターシステムとも広義のクロスオーバー要素とも捉える事ができる。
なお、何故こんな架空の国を作ったのかというと、実在の中南米諸国への偏見を避ける配慮だとか。
日本でも『相棒』等の東映製作のTVドラマに「エルドビア共和国」という国の名前が出た他、
戦姫絶唱シンフォギア』というアニメにおいても「バルベルデ共和国」とほぼそのままの名義で使用された。
公式サイトの用語解説では「常に政情不安定であり、小国であるにもかかわらず、これまでも大きな危機・脅威が頻発している。」
と書かれており、分かる人ならニヤリとできる内容になっている。

(Wikipediaから抜粋・改変)

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み

出演ストーリー



  |ヽ、__________________________
  |.
~|〇  プレデターに、勝てますように 
  |                           ダッチ・シェーファー                   
  ヽ.
.    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
+ 力こぶれ、肉密度1000%!!!


「くらえッ! この☆£@◎野郎ッ!」


*1
通常攻撃の〆やダッシュやハンマーナックルの硬直をキャンセルしたり、寝ている相手に当てて画面端まで運送or無理矢理引き起こしたり、
設置するようにバラまいておき6面ボスのマッドプレデターをハメ殺したり等、飛び道具だと思わなければ幅広い使い道がある。
あと、バーチカルスマッシュ中や装甲車での強行突破中は、地上でのばら撒き撃ちが嘘のようにまっすぐ撃てる。普段からやって下さい少佐。

*2
『エイリアンVSプレデター』の残機設定はデフォルトだと「初期残機0、10万点1エクステンドオンリー」だが、
ハイスコア集計を意識していない大抵のゲーセンでは「初期残機1、40万点ごと1エクステンド」のEASY設定で稼働していた。
この設定ならクイーン戦までノーミスだと残機は6~7機になり、いくら少佐でも残機潰しすれば余裕で勝てる。
このゲームにおける「ワンコインクリア」とは、あくまでデフォルトに準じた「1ミス以内でクリア」の意味である。

*3
ニコニコのコメントでは「少佐はゲーメストですら攻略を諦めた」と噂する声もあるようだが、決してそんな事はない。
ちゃんとノーミス攻略に成功しており、クイーン戦パターンも掲載されている。
その内容を要約すると、
「クイーンが画面外攻撃を出したら画面右端で待ち、復帰する所をメガクラッシュで回避。
 この時クイーンが運良く左向きならちょうど処理の関係でハマって動けなくなるので殴り倒す」
となる。とはいえこの記事、「運」「重なることができなかったら、それはあきらめるしかないだろう」ともあり、厳しい事には変わりない。
これを踏まえた上で動画を見ると、高機動型少佐達の凄まじさがより味わえるだろう。


最終更新:2023年11月27日 11:23