3.海外の大手MUGENサイトの名前(RandomSelect)。
MugenPlusの配布や、mouser氏やたるせ氏製作のキャラクターを代理公開している事で知られる。
?
大抵の格闘ゲームのキャラクター選択画面においては、各キャラの小
ポートレイトが描かれた枠にカーソルを動かし、
自分が使いたいキャラを能動的に選ぶのが普通である。
それ以外にも、使用可能キャラを機械まかせでルーレットのようにランダムで選ぶという方法がある。
これが
ランダムセレクト(略称:ランセレ)で、選択画面では「誰が選ばれるか分からない」という点を表すためか
?の記号が使われていることが多い。
実際にランダムセレクトが巷の対戦で使われる場面としては、
- 初めて触れるタイトルでキャラの詳細が分からないので、とりあえず誰でもいいからという人(初心者から上級者まで結構多い)
- やり込みが高じて全キャラに精通し、誰でも使えるようになった人(この域に達する人は中々いないが)
- 自分の使えるキャラが選ばれるとは限らないため、一種のハンデとしてこれを用いる人
などの例がある。
また「全ての使用可能キャラからランダムで選ぶ」という特性ゆえ、
本来は隠し
コマンドの入力などをしなければ使えない
隠しキャラがこれで選ばれたりする仕様も稀ながらある。
MUGENにおけるランダムセレクト
select.def内の[Characters]項にrandomselectと記述すればOK。
[Characters]項に登録されている全キャラクターから、ルーレットでランダムに選ぶランダムセレクト枠が選択画面に作られる。
アドオンによってはキャラが登録されていないblankの箇所がrandomselectになっているものも多い。
様々なキャラクターが入り乱れるMUGEN、特にニコMUGENの世界においては相性がいいのか、
これを積極的に用いた大会も多く作られ、ストーリー動画でも稀に使われている。
ただし、注意が必要なのは
MUGENのランダムは完全な乱数ではない*1ということ。
その上、たとえプログラム上は完全な乱数であったとしても、試行回数によっては必ず偏りが出てしまう。
(特に回数が少ない場合に起こりがち)
例えば、3チームでランセレを用いて3戦した際、平等に全員が2戦ずつする可能性はたったの20%強でしかない。
そんな訳で「特定のキャラ(チーム)が出過ぎるor全然出てこない」と文句をいうのはやめよう。
ましてや
うp主の作為を疑ったりするのは論外である。
ニコMUGENにおいてのランダムセレクトは
まるでランダムセレクト自体に意思があるかのような結果を出すことがしばしばあり、
特定のキャラを連続出場させて「鬼畜ランセレ」「ランセレさんの本気」「
次は貴様だ」と恐れらたりする。
あるいは逆に全く選ばず
空気化させてみたり、あるいはチーム戦で出展が同じキャラを組ませてみたりもする。
かと思えば因縁があるキャラ同士でカードを作ってみたり、鬼畜なタッグを誕生させたりもする。
その不運ぶりや空気加減がまたキャラクターの設定に妙にあっていたことで視聴者の笑いを誘い、
因縁や素晴らしいタッグを
あくまで偶然生み出したことで興奮させた。
結果として、視聴者に「ランセレさん
いいぞもっとやれ仕事してください」と嘆かれる?ことも。
…キャラの設定などランセレが知る由が有る訳が無いが。
勿論、これに関しても確率論的には別に珍しい事ではない。
特に空気化や連続出場に関しては、前述の通り確率の偏りが起こらない方が珍しい。
また、因縁の対決やタッグに関しても、何回もランセレを行っていればいつかは必ず発生する。
例えば特定の対決が起こる確率が10%だったとして、10回ランセレで戦うと1回でも起こりうる確率は65%強となる。
そのため、長い大会ならランセレの悪戯が起こりうる可能性は極めて高い。
それに、前述のMUGENのランセレ仕様が加われば、こういった事は当然に起こりうるのである。
なお、最近では性能が低いという認識が広まり、「抽選王」というソフトに役目を奪われることが多くなってきており、
「ランセレリストラのお知らせ」「ランセレ就職氷河期」などと言われることも。
深山氏によって偏りをある程度改善させるパッチが公開されている。
気になる方はダウンロードしてみるとよい。
また、実際にRamdom Selectという名のキャラクターも公開されている(下記参照)。
ランダムセレクトを用いた主な大会
ランダムセレクトを取り入れた主なストーリー動画
2.
無限ロダのup3026に制作者不明の
AIと日本語コマンド表がアップされていたが、公開場所の閉鎖で現在は入手不可。
出場大会
*1
コンピューターというのは『あらかじめ決められた手続き(プログラムとアルゴリズム)に従って演算を行う』ための物であるが故に、
完全乱数の表現は事実上不可能。
この為プログラムでランダムの値を求める関数には、時刻など常に変動し続ける数値に依存することが多い(いわゆる擬似乱数)。
ましてや、他の面でもバグや改良すべき点が見つかるMUGENに完全乱数を期待するのは難しい。
無料で使わせてもらっているのだから文句も言えないだろう。
とは言え、MUGENではどのように処理されているのか分からないが、有志のプログラムに詳しい人がいれば改良は可能かもしれない。
実のところ、市販されているゲームソフトでも成功90%の攻撃が連続で失敗するなど、実際の確率が怪しいことは多い。
『
FEシリーズ』とか『
スパロボシリーズ』とかのシミュレーション系で経験した方も多いと思われる。
シミュレーションゲーム界だと
「100%と0%以外は信用するな」なんて言葉すら生まれる有様である。
最終更新:2020年05月06日 19:09