やる夫


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  / o゚((●)) ((●))゚o \  ほんとはVIPでやりたいんだお…
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  /  o゚⌒   ⌒゚o  \  でもVIPPERはクオリティ高いスレしか相手してくれないお…
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  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   だからニュー速でやるお!
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やる夫とは、インターネット掲示板2ちゃんねるで考案されたアスキーアート(以下、AA)によるキャラクターである。
「ニュー速でやる夫」、「ニューソク・デ・やる夫」「ニューソクデ・やる夫」とも呼ばれる。

初出は2ちゃんねるのニュース速報板(ν速・ニュー速)にニュース速報(VIP)の独特のノリを持ち込むユーザーが多かった事から、
「「VIPでやれ!」という指摘がしばしば見られた事による。こうした指摘に対して揚げ足を取り、
「VIPの利用者は面白いスレしか相手にしてくれないからニュー速で糞スレを立てる」という煽りを目的に使われていたAAである。
ニュース速報板の住人がVIPのようにトレンドとなるネタを作り出した事がない、という事を揶揄しており、
当初は内藤ホライゾンがVIPからぞくぞくと押し寄せてくるというAAなどが主に使われていたが
煽りAAが様々に派生していく内に、内藤ホライゾンの顔をドアップにしたやる夫の原型AAが誕生する。
しかし微妙に内藤ホライゾンには見えなかった事と、そのウザい表情付けなどから別キャラとして認識され、「やる夫」というキャラクターとして独立した。
ニュー速住人をVIPの住人が煽っていたらその煽りAA自体がネタとして成立してしまうという中々に皮肉な話である。

「やる夫」という別のAAであると認識されてからは、派生AAも数多く登場した。
また、それまでAAを使って連載形式で作られていたストーリー系の長編作品もそのやる夫バージョンが作られるようになり、
「やる夫が~するようです」というタイトルでスレが立つ事が多かったため「やる夫系」として知られるようになった。

2004年頃にモナー・ギコ系のAAをショボーン・内藤ホライゾンが追い越し、
2006年頃にその内藤ホライゾンから進化する形で登場したのがやる夫というAAである。
それまでのAAキャラクターは人気のピークが訪れると数年で次の人気キャラクターが登場して
人気が移っていくという流れになる事が多かったが、
やる夫の場合は2007年頃~2009年頃にかけて人気のピークがあったものの、
10年以上の間やる夫以上のヒットを飛ばしたと断言できる後継AAキャラクターが登場していない。


AA作品としてのやる夫

一般的な使用方法

通常(?)レス向けのAAは当初の通り煽り用AAが中心で、
相手の発言の揚げ足をとったりヒートアップした相手に対してマジレスを入れるというものが多い。
こうした煽りAAとしての普及と共に、顔面を殴られるやる夫や調子に乗った発言をした結果ボコボコにされたやる夫など、
ダメージ系のAAも発展していった。

長編AA作品でのキャラクター付け

モナーギコ猫を筆頭とするAAから連なる流れとして、長編AA作品のキャラクターとして
登場するようになるとやる夫にも性格付けが行われるようになった。

ステロタイプなやる夫像としては、基本的に自宅警備員(学校が舞台の場合は落ちこぼれ)。
自分では何もしない癖に人になにかをしてもらう事は過剰に期待する駄目人間
空気を読まず馬鹿正直で、本音と建前を使いこなせない(時には完全に逆転する)。
さらにエロゲ好きで女性とは一切縁が無い。
語尾に「お」を付ける喋り方が特徴で一人称は「やる夫」、作者や作品の設定によってはこれらの口調を一切使わない事もある。
身体は色白というか真っ白である。その丸っこい風貌から、おにぎり白饅頭、つぶれ饅頭、白豚、メタボ呼ばわりされる事も多い。

初期に連載された作品ではほぼ美点のない性格で、無知な質問をしたり大きく出てツッコミを入れられる、そして負傷をして笑いを取るという役回りが多かった。
長編作品が増えるに連れて、おバカな部分が強調されたり、ネット弁慶な要素なども付与され、
2ちゃんねるユーザーのステレオタイプな姿としての側面を強調し、自虐ネタに用いられる事もある。

後述する「やる夫で学ぶ」系では、「無知なやる夫が新しい事に勢いだけで挑戦する」という体裁のものが多く、
思い込みで無謀な挑戦をしたやる夫が失敗し、やらない夫や版権キャラなど周囲の人物からのアドバイスを受けて成功を目指すという筋書きの物が多い。
「~するお!」→失敗する→「~だろ、常識的に考えて…」という流れが基本形のため、初心者でも非常にわかりやすいハウツーとしても定評がある。

ストーリー系ではバカで空気が読めなくてスケベだが肝心な時には正しい選択ができる、
今まで一切の成長を拒否してきたがゆえの伸びしろを持っているなど大幅な主人公補正がかかっていて、
のび太や『GS美神』の横島的なキャラクターになっている事が多い。
またラブコメ系・アダルト系では女の子との接し方がわからなかったり自分はモテないと思い込んでいるだけで、
周囲の多くの女性からは好意を持たれているという所謂「典型的なエロゲ主人公」になる事もある。

ここに挙げたのは比較的登場頻度が高いキャラクター付であり、これらに全く当てはまらないものも数多くある。

「やる夫系」作品の成立

2007年末頃に「やる夫が小説家を目指すようです」というストーリー性のあるスレッドが立てられたのを筆頭に、
やる夫を主人公に据えたストーリー系AAスレは人気を博し、「やる夫系」というジャンルとして確率された。
基本的に全作品に共通するのはAAを用いた台本形式でストーリーが進んでいくという部分だけで、
ジャンルに関しては版権二次ストーリー系、専門知識や学問をテーマにしたやる夫で学ぶ系、
歴史大河、ノンフィクション、エログロナンセンスなど多様な題材が扱われている。

現在ではやる夫スレを原作としたライトノベルも出版されている。あくまでも原作であり、やる夫スレそのものの出版化ではなく小説用にリライトした作品である。
一応やる夫スレそのものの出版化もあるにはあったが直ぐに途絶えている
また、やる夫自体は一切登場していない。素顔がやる夫なのかもしれないが

+ やる夫系の詳細
基本的な構成
ジャンルは上述の通り多岐に渡る。
登場するキャラクターは既存のAA、それもやる夫関連に限らず、
他作品や有名人のAAに依存しているものが多く、立場や性格も作品に合わせた「スターシステム」の形で配役がなされている。
そういった点ではmugenストーリー動画とかなりキャラクターの立場が近く、
それらのキャラクターのAAと台詞をメインにすえて、いわば「絵本」的な楽しみ方のできる作品郡となっている。
時に難しい事を扱う「やる夫で学ぶ」系統スレでも、専門書より読みやすいのはこの「絵本」的な作風のおかげと言える。
最近は作者がマイナーだが好きなものを布教する際に、とりあえず見てもらえる事の多いやる夫スレを使う事も多いようだ。
中には「やる夫で学ぶ初心者のための2D対戦格闘ゲーム」 などというものもあったり。

従来のAA作品との大きな違いとして、作品によっては作者の大幅改変、オリジナルのAAも登場するが
「作者に0からのAA作成技術が無くても作成可能」と言う点が大きい。
数年前まで2chで主流だったモナーギコ猫を使ったストーリーAA物は、
製作に関して高い技術力が要求されるようになっていった為、新規作者、既存の職人が少なくなってしまっていた。
また、VIPで流行っていたブーンやツンデレなどの顔文字や、
「男」「勇者」など、固有名詞を持たない記号的キャラがストーリーを展開する「ブーン系小説」では、
実際に出版される作品が出たなど盛況を誇ったが、状況の解説などのために地の文を増やすと敷居も高くなり、
説明を減らして擬音や解説セリフを増やすとよく分からなくなる事があるなど、匙加減が難しかった
(余談ながら、大昔のモナー系板では一枚絵の下に顔文字+セリフを付けて進行するモナー系とブーン系の折衷タイプの作品もあったのだが、
 吹き出しでセリフを表現する漫画タイプのAA作品が主流になったために消滅してしまった)。
しかしやる夫系は、膨大な既存AAと台詞の組み合わせなので初心者にも比較的簡単に製作でき、
斬りかかる、銃撃するといった文字にしにくいシーンもAAをコピペすれば直感的・印象的に伝える事が可能、
また多数の版権キャラを登場させる事で、バラエティに飛んだストーリーを構築できる。
こういった理由が、「やる夫系」を一気にメジャージャンルに押し上げた理由でもあろう。

ただ、イコール気軽によい作品が作れる…というものでもない。
場面に合ったAAの準備、台詞のバランス、配役の決定、二次創作ならば「やる夫系でやる意味」を持たせる、
そして情熱の保持など、作品として求められる技術は数多い。
そのため、完成を待たずして作者失踪などといった、所謂「エターなる」作品も少なくない。

その他の登場キャラクター
そのやる夫から派生したキャラとして「○○だろ常識的に考えて…」が口癖のツッコミ役友人「やらない夫」、
妹の「やる実」、やらない夫の妹「やらない子」、やる夫とは逆に頭のキレる「できる夫」、DQNでチャラい「ギャル夫」、
ミリオンを目指す漢「オプーナ」、見るからに顔がヤバい「キル夫」など、
数十にも及ぶ派生キャラクターが登場して、ストーリーに関わり、彩っている事が多い。
そして、作品によってはやる夫を押しのけて主人公にまでなってしまう事すらもある。

様々な表情や動作のAAが既に豊富で、イメージを掴みやすいキャラクターほど使いやすい為
涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』『ローゼンメイデン』などのTVアニメで人気を博した作品のキャラクターが綺麗所として比較的多く登場している。
それ以外でMUGEN関連でAA数とキャラのおいしさとして出演が多いキャラクターには、夜神月阿部さんなどがいる。
かといってAAが非常に少ないキャラクターに出番が無いわけでもなく、汚物は消毒の男といった、悪名高いキャラクターはAAが少ないながらも出番があり、
やる夫系の発展と共に新規、大幅な改変AAが増加するキャラクターも少なくなく、やる夫自身がその最前線にいたAAと言える。

2009年頃にはテレビ番組でも取り上げられ、NHKBS2の番組「ザ☆ネットスター!」で放送された。
しかも、このやる夫の台詞に若本規夫が声を当てていた。なんなんだこの番組…。

2010年以後はより「やる夫系」の作品を連載しやすいようにカスタムされた専用掲示板などが登場し、
やる夫系専門まとめサイトなども登場していくが、時代が下ると共に2ちゃんねる自体の利用者数が減った事や、
別の小説連載サービスなどのサービス開始などもあり、徐々にやる夫系作品の投下本数も全盛期よりは少なくなりつつある。
2015年をまたぐと管理放棄・閉鎖してしまったやる夫系掲示板・まとめサイトも多く、
生き残った掲示板でやる夫系を愛好する人が作品を投下したり、ファンも何とかしてそれをキャッチして読むという形になっている。
中でも掲示板のダイス機能を用いてシナリオを分岐・展開させる「あんこスレ」は、現在も根強い人気を誇るジャンルである。



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MUGENにおけるやる夫

AAをそのまま用いたものと、手描きドットで製作されたものの2種類が存在する。

+ 餃子氏製作
  • 餃子氏製作
2012年2月7日にアップローダー廃業で入手不可。
AAをそのままスプライトとして使用しているやる夫。
声が入っており、いい感じにやる夫らしくウザい。AIもデフォルトで搭載されている。
また、「ジードォ!」「でも彼氏いないんでしょ?」「おめーの無敵ねえから!」など、各キャラへの対応が非常に充実している。
当初はタッグで先にやられると断末魔を叫び続けるという現象が存在したが、更新で修正された。

上記の通りオリジナル版は入手不可となってしまったが、現在はお家氏による改変版が公開中。
調整を加えて特殊やられも追加し、AIも新たに作り直されている。

+ johny氏製作
  • johny氏製作
現在は体験版が某スレで公開中。
まだ製作中のため必殺技などは少ないが、基本的な動作は全て揃っているようである。
なお色々なモーションが適度にウザい。流石やる夫。

ちなみに何故かアテナと呼ばれているが、これはjohny氏が上げたSSでの名前がアテナだったためである
無限小学校のサンプルを用いて製作し、そのまま名前の変更を忘れていたためと思われる)。


この他、キャラ以外ではミーア・キャンベルの召喚するキャラクターの一人(一匹?)としても登場する。



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最終更新:2024年03月28日 11:21