ロビン


"Don't you know, You can't kill Batman and Nightwing?"

(バットマンとナイトウィングを殺すことなどできない)

"Or Robin?"

(ロビンもね)

"Or Robin!"

(そのとおりだ)


+ 日本語吹替声優
  • ディック・グレイソン
太田博之
『怪鳥人間バットマン』(フジテレビ版)
加藤賢崇
『怪鳥人間バットマン』(WOWOW版)
井上和彦
『怪鳥人間バットマン』(ソフト版)
森功至
『怪鳥人間バットマン』(旧TBS版)
島田敏
『怪鳥人間バットマン』(新TBS版)
堀川亮(現・堀川りょう)
『電光石火バットマン』(日本テレビ版)
小倉久寛
『電光石火バットマン』(テレビ東京版)
宮本充
『フォーエヴァー』(DVD版)、『Mr.フリーズの逆襲』(ソフト版)
山路和弘
『フォーエヴァー』(テレビ朝日吹替補完盤)
森川智之
『Mr.フリーズの逆襲』(テレビ朝日吹替補完盤)
松本保典
『DCアニメイテッド・ユニバース』
折笠愛
『DCアニメイテッド・ユニバース』少年時代
小野塚貴志
『ザ・バットマン』『ブレイブ&ボールド』『ティーン・タイタンズ』『ヤング・ジャスティス』
『レゴ バットマン・ザ・ムービー』予告映像、『バットウィール』
小島よしお
『レゴ バットマン・ザ・ムービー』本編
最上嗣生
『アーカム・ナイト』
小野大輔
『ニンジャバットマン』
梶裕貴
『TITANS/タイタンズ』

  • ジェイソン・トッド
石田彰
『ニンジャバットマン』
千葉翔也
『TITANS/タイタンズ』

  • ティム・ドレイク
松本保典
『スーパーマン(DCアニメイテッド・ユニバース)』
楠見尚己
『バットマン・ザ・フューチャー』
斉藤壮馬
『ヤング・ジャスティス』
小野塚貴志
『レゴ バットマン:ザ・ムービー <ヒーロー大集合>』
小松史法
『アーカム・ナイト』
河西健吾
『ニンジャバットマン』
田中光
『TITANS/タイタンズ』

松本氏は上述の通り本来ディックの吹替声優である。
素顔を出していなかったので代替わりしていることに吹替スタッフが気づいてなかった可能性が…

  • ダミアン・ウェイン
興津和幸
『ブレイブ&ボールド』
梶裕貴
『ニンジャバットマン』

アメリカのDCコミックスの人気シリーズ『バットマン』に登場するサイドキック(ヒーローの相棒)。
日本の漫画の正義超人女海賊でも無いし、仲間になったキラーマシンでも無い。

バットマンの相棒として何回も登場する名脇役で、サイドキックの代表として挙げる人も多い。
ちなみに「Robin」は「こまどり」という意味。コウモリとの対比なのだろうか。
黄色のマントに赤い服、緑のシャツに黒いマスクと、黒一色のバットマンに比べてかなり派手である。
バットマンとのコンビは通称「ダイナミック・デュオ」と呼ばれ、息の合った二人組の代名詞でもある。
……息が合いすぎてあらぬ疑いを掛けられた事もあるが。
というか、生足に加え、当初は寝室が一緒だったり(一応、二人は義理の親子でもある)、ベッドも一緒だったりする事もあり、
本気で「バットマン」自体がゲイコミックと指摘された事もある。
まぁ、それ言い出した人は現在散々な評価を受けているが。

バーバラ・ゴードンがバットガールになった理由の舞台裏の一つに、
「66年に放映していたTVシリーズで二人があまりに仲が良すぎるように見えるので、
かつてあった女性キャラとの絡みを増やそうとしたから」という話まである程。
あくまで噂だが、コミックコード問題など色々あったため、批判を躱すための案であった事は否定できない。

三代目ロビンにして初代ダイナミック・デュオのファンでもあるティム・ドレイクによれば、
バットマンは犯罪に対する恐怖の象徴であり、ロビンは正義と信頼の象徴であるという。

アメコミの常として代替わりが存在し、代表的な人物は5人ほどいるが、
ヒーローとしての能力は、細かい違いはあるが全員だいたい同じである。
バットマン同様にあくまでも常人であり、使う技も人間のものに限られる。
もちろん、敵の悪党と殴り合いできるぐらいには強いのだが。
棒を扱うのが得意だったり、情報収集能力に長けていたりとバリエーションも色々である。

+ 歴代ロビン

初代 ディック(リチャード)・グレイソン


"We've got some lives to save."

(ぼくらには救わなきゃならない命がある)

初出は1940年の『Detective Comics #38』。ナイトウィングとしては1984年の『TALES OF THE TEEN TITANS #43』。
通称「ボーイ・ワンダー(驚異の少年)」
元々はサーカスに所属していた軽業師一家の少年が、両親がギャングによって殺されたため、
観客で訪れていたブルース・ウェイン=バットマンに引き取られ、サイドキックとなる。
その後も相方として活動していたが、パトロール中に撃たれ重傷を負ってしまう。
そして、これ以上巻き込めないと判断したバットマンは彼をクビにして、それによる反発から二人は喧嘩別れとなった
(この経緯に関しては作品によって詳細が異なる)。
以降はヒーローとして当初とてもダサい格好で「ナイトウィング」を名乗り、表向きは警官として、ゴッサムを離れて活動している。
後にコスチュームを二度変更し、最終的に上図のデザインのものになった。
ちなみにディックはスーパーマンの事も心の底から尊敬しており、
「ナイトウイング」というのはスーパーマンの故郷クリプトンの英雄の名前から取った
(また、一時期パワーを失っていたスーパーマンが、この名前でヒーロー活動していた事もある)。

ちなみに孤高の騎士とされながらも現在ではアルフレッドやゴードン刑事、歴代ロビンなど身内の多くなったバットマンであるが、
中でもディックの事を一番大切な息子のように思っているらしく、心配しつつもヒーローとして信頼しており、ディックも同様。

ロビンを解雇した際の騒動で決別していた二人だが、後述するティムの必死の説得の甲斐もあって、徐々に態度を軟化させはじめ、
遂にバットマンがタイタンズ基地の機密保管庫に、調査していた事件の資料を送信。
既にタイタンズを抜けていたディックだったが、仲間からその事を知らされるや否や、
「彼が直接助けを求めてくるなんてありえないからね」と苦笑混じりにゴッサムへと駆け付けたのである。
その時の会話が此方。

"I was wondering when you'd show."
(いつまでそこに居るつもりだ)
"No hellos, How-are-yours? Not even impressed that I put it all together?"
(お元気ですかとか言えって?僕はいっつも危なっかしいとでも思ってるんだろ?)
"I expected you would, though not this quickly."
(あー、此れ程早いとは思っていなかった)
"I was taught by the best. So what's up?"
(こういうときどうすれば良いのかはちゃんと教わったから。で、どういうこと?)
"I think Two-Face may be waiting for us."
(おそらくトゥーフェイスが私たちを待ち伏せている)
"No. I meant why did you contact me?"
(じゃなくて。なんで僕に連絡したんだってことだよ)

"I nee-- I could use your help?."
(私にはお前が必y……お前に協力してもらえれば有り難いと思っている)
"I'm here. Anytime."
(僕はここに居るさ、いつでもね)

かくしてバットマンとの関係は修復し、活動拠点のブルードヘイブンがゴッサム近郊都市という事もあって、しばしば手助けをしてくれる。
また、グリーンアローの相棒スピーディ(現アーセナル)、フラッシュの相棒初代キッドフラッシュ(現3代目フラッシュ)、
アクアマンの相棒アクアラッド(現テンペスト、死亡中)、ワンダーウーマンの一族のワンダーガール(現ドナ・トロイ)を集め、
サイドキック集団「ティーン・タイタンズ」を結成し、初代リーダーとなった事でも有名
(アニメでのメインメンバーのスターファイアーサイボーグビーストボーイレイブンは後に加入したメンバーであり、
 ティーンのヒーローではあるがサイドキックではない)。
アニメ版タイタンズでも基本的に彼の設定だが、棒術使いな所などは他のロビンの設定も一部流用されており、具体的に誰かは明言されていない。*1
ただ『ザ・バットマン』のロビン(こちらは明確にディック)も棒術を使ったり日本語版では同じ声だったりするため、
もしかしてこのディックが後の『タイタンズ』のロビンなのでは……という気もちょっとしてくる。
フラッシュとそのサイドキックのキッドフラッシュの声も一緒だったりするがなに、気にすることはない

またジャン・ポール(アズラエル)が二代目バットマンを降りたあと、代理としてバットマンを務めた事もあったのだが、
ブルース・ウェインが戦死したため、悩みながらも三代目バットマンを襲名し、夜のゴッサムシティを駆けている。
実は生きていたブルースの帰還後もバットマンを続けており、現在は世界で活動するブルースに対して、
ゴッサムのバットマンとして活動するというダブルバットマン体制となっている。
また、バットマンを継いでからはジャスティスリーグにも参加している。

ただしifの話である『ダークナイト・リターンズ』においては、後述するジェイソンの死もあってか、関係はかなり悪化している模様。
作者のフランク・ミラー氏曰く「DKRの続編と考えなくてもいい続編」である『ストライクスアゲイン』では、
「あんたを愛してたのに!あんたのためなら何でもした!!」という衝撃の発言を遺している。
でもってブルースのサイドキックになっていた女の子を殺そうとしたりもしている。ヤンデレか。

また、別のIfの話である「キングダム・カム」ではレッドロビンという名で活躍しているが、
これは好評だったのか正史においてもディック本人はその名を名乗らなかったものの、後輩達がその名前とコスチュームを纏っている。

ちなみにアメコミ界隈においても、彼の女性関係は、かなり、その、何と言うか……。

+ nice bat boat.
とにかく女癖が悪い
それ故に、ニコ動やふたば層から「DCユニバースの伊藤誠」などという男冥利に尽きる不名誉なあだ名を付けられている。
人によっては、女関係だけ見れば誠以上じゃね?と言う人もいないではない。

ブルースがあくまでもプレイボーイを「演じている」だけ(まあ、富豪でイケメンなので実際にモテるが、性格に難があるので進展はしない)なのに対し、
ディックはDCユニバースきってのイケメンヒーローのため、非常にモテる上、彼自身もマジで女性に手が早い。
ヒーロー、ヴィラン問わず、色んな女性とのラブロマンスを育みつつも、特定の相手がいるわけでもなく、
そういった理由から、ディックは「女にもてるスーパーパワーの持ち主」なんて言われる事も。
これさえなければ仲間思いで信頼できるリーダーで頼れる兄ちゃんなんだけどなぁ……。

ちなみに前述のスターファイアーとの結婚式会場に、他の彼女(レイブン)が乱入してきて大惨事になった事もある(当然式は中止)。
後に乱入してきたのは彼女のドッベルゲンガーという事が判明して和解はできたが……。

二代目 ジェイソン・トッド


"I don't work for just anyone."

(俺は誰の下にもつかない)

初出は1983年の『Batman #357』。レッドフードとしては2005年の『Batman: Under the Hood』。
元々はストリートの不良少年で、孤児。
よりにもよってバットマンのバットモービルからタイヤを盗もうとして捕まり、その技と度胸を買われてロビンとなった。
ただし最初期ではディックの後釜という事もあって、サーカスの息子などの設定が酷似していたのだが、
数度の設定改変を経て現在の形に落ち着き、結果的にそれがヒットして人気キャラとなった。

元が不良だったせいか、年齢的な理由か、かなり直情径行的なリスクジャンキーで、ゲーム感覚で戦っている節もある。
また明確な証拠こそないものの殺人を犯した可能性もあり、いつ戦死してもおかしくない、危うい状態で活動継続していた
(どう見ても落下しそうにない場所で悪漢が墜落死。「彼は驚いて足を滑らせた」と後から来たバットマンに説明している)。
その後、母親をジョーカーに拉致されて誘き出され、諸共に爆弾で吹っ飛ばされてしまう。
必死に彼を探すバットマンだったが、発見した際にはジェイソンは冷たくなっていた……。

この結末はよりにもよって読者投票で決定され、さらに合わせて3万票近く投票されたその生死の票差は、たった72票でしかなかった。

ちなみに、バットマンは無軌道な怒りを持って彷徨っていたジェイソンをロビンとする事で、彼の進む道を良い方へ向けたかったらしい。
ディックにせよティムにせよ、その活動時間は、連載期間にすると20年以上にもなるというのに、
ジェイソンのロビンとしての活動時間は、1983年のBatman#357から1988年『Death in the Family』までたったの五年であった……。

……のだが、並行世界のスーパーマンが次元の壁をぶん殴った事が原因で次元が歪み、ジェイソンが生きていた平行世界と繋がった事から息を吹き返し、
墓場から自力で這い出た所で、ラザラス・ピットという死者を復活させる泉に放り込まれて完全復活するも、
人格が大きく歪み、よりにもよってかつてジョーカーが名乗っていた「レッド・フード」として、悪人を残虐に殺すヴィランとなってしまった。
ただヴィラン扱いされてはいるが、基本的に襲うのは悪人だけ。要はベノムに似たタイプだが手口がより残虐なのがいけなかったのか…
(でも身内や後輩にはやんちゃする)。

まあ、バットマンが自分を助けてくれなかった上に、自分を殺したジョーカーを未だに生かしている事や、
復活した自分の相手をするよりも、大事件に遭遇しているディックを助ける事を優先したり、
自分が死んだ後に、あっさり新しいロビンを採用していたりする事に対する恨みやら怒りやら、
自分もティーンタイタンズの一員だったのに、戦死者として扱われていないという憤りがあったり、
アニメ版では存在が抹消されていたり、ゲーム版でも存在が抹消されていたり、
周囲からの扱いの悪さが原因と言えなくも無いため、バットマンの苦悩の一つとなっている。
バットマンとしても、決してジェイソンを忘れたり、蔑ろにしているわけではないのだが、お互いに伝わっていない。

また、先輩であるディック、後輩であるティムとも絡む事が多い。
一時期ナイトウィングの格好をして暴れてみたり、ブルース死亡時にバットマンとなったディックにちょっかい出したり。
「忘れちゃいないだろうな? 俺はバットマンから全てを教わったんだぜ!」と後輩のティムに喧嘩を売って、
「一つ忘れてるよ。彼は君に、ヒーローになる為の方法を教え損なったんだ」と言い返されて、落ち込んだり。
あと、ディックの股間蹴ったら、怒ったティムに蹴り返されました(ディックはファールカップがあったのでダメージ無し)。ひでぇ
とはいえ、そんな間柄でもディックの事は先輩として尊敬しているし、ティムの事も後輩として可愛がっているし、意外と関係は良好。
実際、ディックがピンチになれば助けるし、ティムにレッドロビンのコスチュームを譲ったりしているのだ。
ブルースの実子であるダミアンの事も内心で気にかけており、彼が戦死した時はその若すぎる死を悼んでいた。
……兄弟仲は良好なのに父親とは上手くいってないあたり、妙にリアルである。

復活してしばらく経つうちに改心というか正気を取り戻していったようで、ダークヒーロー的なポジションに収まった模様。
具体的にはアンチ・バットマンで、殺しもするといった感じ。でも時には一緒に戦ったりもする。ツンデレか。
派手に銃器をぶっ放し、悪党を拷問し、初代(=ジョーカー)が使った特徴的なナイフで始末するなど、躊躇無く犯罪者を蹴散らしていく姿は、
バットマンのヒーローサイドキャラのみならずDC全般でも極めて珍しい異端のヒーローであり、
また革ジャンにマスクを被っただけという渋いデザインから、結構な人気を獲得している。

後にグリーンランタンらと共に様々な次元を巡っていた際に、
とある別次元のバットマンから新たなコスチュームをもらい、「レッドロビン」として活動するようになった。
だが、ブルースの死後、「銃を持ったバットマン」として後継者になろうとするもディックらに阻止され、現在は再びレッドフードに戻っている。
その後、スカーレットという女性のサイドキックを引き連れるようになったが、彼女とも離別してしまった。

現在は一連のリランチ辺りからコスチュームを新調し、「アウトローズ」を結成。「The Red Hood and The Outlaws」というタイトル誌で活躍している。
メンバーはスターファイアーとアーセナル(グリーンアローの元サイドキック)。バットファミリーとも付かず離れずといった関係にあるらしい。
あとスターファイアーがガチビッチになってんだけど誰だよこの設定にゴーサイン出した奴は出てこいよ!ぶっ殺してやるよこの俺が!

余談だが、歴代ロビンの中では今の所一番ガタイが良い。
ティムより頭一つ分は確実に背が高く、筋肉質でがっしりした体格をしている。

三代目 ティム(ティモシー)・ドレイク


"I want to apply for the job."

(その仕事に応募していいかな)

初出は1989年の『Batman #436』。ロビンとしては1990年の『Batman #457』。
頭の回転が速いコンピューター少年。
幼少期、ディックの両親が殺された日のサーカスを見に来ており、バットマンの姿を目撃していた。
その後、バットマンと一代目ロビンの正体を独自に見抜いた事から親交が始まり、
二代目が死亡した後、バットマンにはロビンが必要との考えから後を継いで、ロビンとなった。
ロビンとなった経緯からして優れた才能を持っていた事が窺えるのだが、
スケアクロウのガスを浴びて凶暴になったバットマンをあっさりと縛り上げて一人で事件を解決してのけたり、
バットマン本人からも「ティムは基本的に私より頭が良い」と言われており、実は歴代ロビンの中で一番優秀だと思われる。
……が、「ダイナミック・デュオ」オタクなのが珠に瑕。
ただ彼の存在が無ければディックとバットマンの関係は修復せず、結果的に『ダークナイト・リターンズ』のような状態になるのだとすれば……。
その存在意義は、極めて大きいものだと言えるだろう。
ちなみに彼からロビンのコスチュームが生足を晒さなくなった。
この記事冒頭のやり取りは、ティムが初めてロビンのコスチュームを着て活躍した『Batman #442』での物
(邦訳では『バットマン:デス・イン・ザ・ファミリー』収録)。
この時はまだバットマンからロビンとして認められていなかったが、バットマンとナイトウィングがトゥーフェイスに追い詰められた際、
ジェイソンのコスチュームを借りて出動したため、タイツは履いていなかった。

スーパーボーイインパルス(現二代目キッドフラッシュ)らと共に年少ヒーローチームヤング・ジャスティス、
その後継のティーン・タイタンズとしても活躍した。
しかし後に父親に正体がバレてしまい、危険だからという親からの説得で引退していたのだが、
かなり不運(まあ、ロビンは皆そうなのだが)な事に、以前に事件に巻き込まれて母親を失っていたのに加え、
後にガールフレンドが「ウォーゲーム」にてギャングとの抗争で死亡。
さらに父親までもが「アイデンティティー・クライシス」事件でキャプテンブーメランに殺されてしまい、
ショックのあまり自ら独立して単独のヒーローとなった。
ブルース・ウェインの死後、彼はジェイソンのレッドロビンのコスチュームと名前を継いで活動している。

また、『ティーン・タイタンズ』では彼が銃を持ったバットマンとして存在する未来も描かれてはいる。
…のだが、基本的にそうなるべきでは無い暗いifの未来の中での出来事だったりする。
なお、アニメ作品『バットマン・ザ・フューチャー』では、ジョーカーの手により発狂。
治療を受け回復し、家族を設けていたのだが、ジョーカーが残した策謀により二代目ジョーカーとなってしまう。

マーベルコミックスとの対戦企画『DC vs. Marvel』では当時最高の人気ヒーロー(バットマン、ウルヴァリン)のサイドキック同士でジュビリーと対戦。
その対決の前からマーベルユニバースに転送されて互いに一目惚れし、対戦相手になってしまった時には困惑しつつも余裕の勝利。
試合後は双方の世界のヴィランとヒーローが激闘を繰り広げている間二人でどこかに出かけていちゃついていた。こいつら……。

四代目 ステファニー・ブラウン


"No, Dad. You're done. I'm just getting started."
(ううん、終わるのはそっちだよ、父さん)

初出は1992年の『Detective Comics #647』。ロビンとしては2004年の『Robin #126』。
名前の通り女性で、ティムのガールフレンド。
元々は、父親が「クルーマスター」というヴィランであり、バットマン暗殺を謀っている事を知って、
スポイラーと名乗ってヒーロー活動していた。
ティムが父に正体がばれた事で一時引退すると同時に四代目ロビンへ。
しかしバットマンからはその幼稚さを快く思われておらず(ジェイソンという前例があったためだから仕方ないとはいえ)、
命令無視を繰り返した事が原因で、襲名からそれほど間をおかず、あっさりとクビにされた。
おまけに軽い気持ちでバットマンの切り札である「ギャング同士の間引き」を発動させてしまい、
特大の抗争「ウォーゲーム」を引き起こした結果、ゴッサムは大混乱に陥り、彼女自身も殺される事となった。

……のだが、アメコミの常としてその死は実は偽装であった事になり、以後は4代目バットガールとして活躍した。
……が、やっぱりなんやかんやでバーバラにコスチュームと名前を返上し、その後は再びスポイラーを名乗っている。

なお、ややこしいがバットガールも複数代いるため、別に彼女が元祖というわけではないので注意。

性格は、その……同じバットマンで言えばこの人に通ずる一つの特徴が……。
また、スリルを好み自転車でのアクロバットもこなす程で、ヒーローになってからもバイク乗りとして生かされている。
ちなみに出産経験がある。ティムの前の元彼の子であり、自分の下で育てるのは危険という事で、
スポイラー時代にティムに協力してもらって養子に出している。

活動時期が一年にも満たず、また色々と異例尽くしだった事もあって歴代ロビンが集まる際には割とナチュラルにハブられており
そういう意味でも不遇な“ロビン”である。

五代目 ダミアン・ウェイン


"I'm going out,Father. Gotham needs me."

(行ってくるよ、父さん。ゴッサムがぼくを必要としてるんだ)

初出は2006年の『Batman #657』。
……バットマン(ブルース)の子供である。文字通りの意味で息子。
真相は不明なものの、ラーズ・アル・グールの娘タリアに薬を盛られて色々あった事もあり、ブルースは彼を受け入れる事に。
なお、この設定は長らく黒歴史として抹消されていたが、後に晴れて正式に本編に登場できた、のだが、
彼が登場したのはティムが両親を失い色々あった後にブルースの養子になった話の、よりにもよって次の号だった
(おかげで色々とギクシャクしたのは言うまでもない)。
ブルースの死後、ウェイン邸を出て行ったティムに代わってロビンを襲名。
三代目バットマン(ディック)と共に新生ダイナミック・デュオとしてゴッサムの街を守っている。
ラーズの下で暗殺者として育ったせいもあるが、性格は生意気な悪餓鬼であり、ディックを顎で使う事もしばしば。
そしてツンデレ。親父そっくりである。

そんなダミアンも秘密結社「リバイアサン」との戦いの中でとうとう戦死してしまう。
……が、やっぱりというかご多分に漏れず復活を果たした。したのだが……
なんと、生き返ったダミアンは一時的にスーパーマンにも匹敵する超能力を身に付けていたのだ!
ダミアンは素手で鋼鉄を捻じ曲げ、弾丸を胸で跳ね返し、空を飛んで目からレーザーを放つ史上最強のロビンとなり、
その間、周りの大人達はスーパーパワーを得て調子に乗りまくるダミアンに振り回されつつも、
父に連れられてジャスティスリーグと縁ができたり、(中身の)年齢の近いシャザムと気が合ったりと、
これまでシリアス展開はどこへやらのドタバタコメディ展開に。
現在はパワーは無くなったものの、今後の動向に注目である。

また何処まで公式設定かは分からないが、近未来のゴッサムにおいては四代目バットマンとなっている外伝も存在する。
バットマンの700号記念での過去・現在・未来のバットマンを描いた話でも、
未来のエピソードでは過去(ブルース)、現在(ディック)に続くバットマンとなっていた。
当時のバットマンを仕切ってたグラント・モリソンが推してたっぽいので仕方ないね

なお、パラレルストーリーの『キングダム・カム』ではアル・グールの元で育った事により、
「イヴン・アル・ズファッシュ」(アラビア語で「蝙蝠の子」の意)というヴィランになっていたが、
スターファイアーとようやく捕まったらしいディックの娘と仲良くなり、ヒーローへの道を歩み出した。

『バットマンB&B』ではブルースとセリーナ・カイル(キャットウーマン)の間に生まれた子供になっていた(ただし、アルフレッドの書いたお話の中で)。

三代目? キャリー・ケリー


"Everything's in position, boss.
 Like maybe it's time you told me the plan…I mean…"

(…全部配置完了だよ、ボス。そろそろ計画説明してくれるかな、みたいな)

"…You going to die or what?"

(…死ぬかなんかのつもり?)

"Figure I will."

(そのつもりみたいな)

初出は1986年のパラレル世界を描いた『ダークナイト・リターンズ』。女子中学生ロビン。
この世界では二代目ジェイソンの死後、バットマンはロビンを採用しなかったため、彼女が三代目となっている。

元々は近未来のゴッサムシティで暮らす、平凡な女の子だったのだが、
友達と遊んだ帰り道で、街を牛耳るギャング「ミュータント団」に襲われてしまう。
そこを復活直後のバットマンによって助けられた事で、彼に憧れるようになり、
遂にはロビンとしてのコスチュームを自作して、独自にヒーロー活動を始めるように。

当初はチンピラ相手の悪戯程度の活動だったのが、偶然からバットマンのピンチを救った事で正式に採用され、
ブルースから直々に訓練を受ける事で、めきめきとその優れた才能を成長させていった。
特にコンピューターに関しての知識が深く、この辺りはティム・ドレイクとも印象が重なる。
ただ、ティムとの(性別以外での)最大の違いは「親に愛されているか否か」という点かもしれない。
両親は基本的に彼女の存在を忘れているらしく、「そういえば子供がいたっけ?」という発言があるぐらいである。
また、キャリー自身もゴッサムが世紀末状態に陥ったにも拘らず、両親を心配する素振りが見られない。
単に描写が省かれただけとも考えられるのだが……。

その後の世界を描いた『ストライクス・アゲイン』では、キャットガールを名乗って、バットマンの副官に納まっている。

邦訳版では語尾に「~みたいな」と付ける口癖がある。

+ 実写映画でのロビン
バートン版では『バットマン フォーエヴァー』と『Mr.フリーズの逆襲』にディックが登場。演者はクリス・オドネル氏。
基本的な設定はほぼ同じだが年齢が引き上げられている他、両親の仇がトゥーフェイスという設定になっている。
小生意気だが根は素直な性格だが、『Mr.フリーズの逆襲』では後の女好きの片鱗を窺わせるシーンもあった。

『ダークナイト・トリロジー』には直接的には登場しないが、最終作『ダークナイト・ライジング』のエンディングで、
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット氏の演じた映画オリジナルキャラ「ジョン・ブレイク巡査」の本名が「ロビン」であると判明し、
警察を辞職した彼がバットケイヴを訪れるシーンが挿入され、彼がブルースの意志を継いで新たなダークナイトとなる事が示唆されている。


MUGENにおけるロビン

Team spoilerのJason Todd氏やAlexziq氏によるものが存在したが現在は入手不可。
キャラは三代目のティムであり、ベースはハヤト
棒を使った白兵攻撃は間合いもそれなりにあり、飛び道具も持っているため安定して戦える。

また、One Winged Angel edited氏のロビンも存在したが、こちらも入手不可。
上記と同じようにベースはハヤトで作られている。
その他に、ロープを駆使してスパイダースティング必殺技を使ったり、相手を捕縛する飛び道具を持つ。
ロビンの愉快な仲間達をアシストに呼ぶ事ができるので、画面の中が非常に騒々しい
また、全体的に判定は強めだが、出すまでが少し遅く、無敵もほとんど存在していないので、技が潰されやすい。
AIは最初から搭載されているが、AIインフレが進んだ昨今のキャラに比べると少し力が劣るだろう。

     
この他、アメコミキャラでお馴染みのZVitor氏によるジェイソン・トッドやダミアン・ウェインも公開されている。
前者はレッドフード名義ではないのでマスクを被ったまま戦う事は無い。
上記三代目ロビンよりもかなり体格が良く、体術とナイフ、銃器を使って戦う他、
ストライカーでタリアを呼び出したり、必殺技でヘリを呼び出してガトリングを撃ちまくる。
イントロが充実しており、ナイトウィングやハッシュ、レッドロビンなど、原作ファンをニヤリとさせる格好で登場してくれる。
AIもデフォルトで搭載されている。
二代目VS五代目

Mr.Giang氏によって改変されたMUGEN1.1専用のジェイソンも存在する。
現在は氏のMUGEN活動引退に伴い公開先のファイルは削除されているが、
氏の許可を得た有志の手によってMediaFireに転載されており、下記の紹介動画やギルドのページなどからジャンプが可能。
『インジャスティス2』を意識したボタン配置や技のコマンド・性能・名称変更、新技の追加、エフェクトの強化といった大幅なアレンジが施されている他、
UnoShe氏の「Uno tag system」にも対応している。
紹介動画(DLリンク有り)

        
2020年にはJmaxximus氏とO Ilusionista氏が共同製作したMUGEN1.0以降専用のナイトウィングが公開された。
操作性は6ボタン方式。
「↓↓+パンチ」と入力する事で、3通りある武器のモードが切り替わりリーチが変わるという独特なキャラとなっている。
並上位程度の強さ持つAIが搭載されている。
紹介動画(公開先へのリンク有り)

この他、ZVitor氏のレッドフードのガワ替えキャラとしてfede de 10氏がスパイダーマンヴィランの「カメレオン」を公開している。

出場大会

削除済み


*1
劇中は常時「ロビン」で本名で呼ばれることは無い。
アニメ放送時点の原作ではティムが最新のロビンだったので、ステファニー以後はモデルでないのは確実。

ディック要素
  • 「未来のロビン=ナイトウィング」という描写がある(該当はディックのみ)
  • ロビンの精神内の場面で「転落する男女」のシーンがある(ディックの両親の死亡描写に一致)
ティム要素
  • 足にタイツ着用(ディックとジェイソンは足を露出している)
  • 棒術で戦う(ティムのスタイル)

原作ではアニメ版のティーン・タイタンズのメンバー(スターファイヤーとか)がそろっていた『"New" Teen Titans』(1980年代)の時のロビンなのに、
一人だけ要素がほとんど無いジェイソンは泣いていい……。


最終更新:2023年11月20日 11:16