ノア


ノアは、すべて神が命じられたとおりにし、そのように行った。
                          ──創世記6章22節より。

ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖典『旧約聖書』の登場人物。英字で書けば「Noah」。
『創世記』5章から10章にかけて登場する物語の、実質的な主人公である。
創世記の記述に従うならば、人類の二度目の祖先という事になる。
キリスト教の正教会では「ノイ」、イスラム教においては「ヌーフ」と称され、
アブラハム、モーゼ(モーセ)、イエス、ムハンマドと共に五大預言者の内の一人とされる。
聖典「クルアーン(コーラン)」にも「ヌーフ章」という名称で、単独で記述がなされている。
格闘ゲームとしては、聖書をネタにしたフラッシュゲーム『Bible Fight』に出演している。

人間が邪悪になった事に失望した大洪水で世界を滅ぼそうとするが、
良い心の人間は残そう」と思い、それに該当したノアとその家族のみは生き延びさせる為に、
配下の天使を通じてノアに対してその事実を告げる。
そしてノアに大きな方舟を造るように命じ、その言葉を信じたノアは方舟を建造。
その方舟に全ての動物を一組ずつと、自分の家族を乗せた
(ちなみに方舟を建造する間、ノアは大洪水が来る事を前もって人々に知らせたが、
 他の人間は誰も信じなかったため、乗ってこなかった)。
結局大洪水は起こり、40日間水は引かなかった上150日の間増え続け、その後箱舟はアララト山の上に止まった。
40日後、ノアは白鴉を放ってみた所、7日後に放った白鳩がオリーブの葉を咥えて船に戻ってきた。
そこからさらに7日後に放った白鳩は戻ってこなかった。
それによりノアは「陸地が戻った」と確信し、箱船から下りて神に生け贄を捧げる。
それを見た神はノアに対して「もう二度と人類を滅ぼそうとはしない」と約束し、
証として空に虹をかけるのであった……。

(旧約聖書『創世記』より抜粋・省略・改稿)

というのがメインストーリー。鳩が平和のシンボルになった元ネタでもある。

ちなみに聖書の記述に従って計算すると、ノアの年齢は100歳を軽く越える。
何せ500歳で息子をもうけており、箱舟の建造には数10年から100年の歳月がかかったと考えられるため
大洪水が発生した時点で最大600歳、洪水後960歳で死去したと言われる。
ただ、ノアの祖父のメトセラはさらに長寿で享年969歳、天寿を全うできなかった曾祖父のエノクでさえ、「365歳で神に連れさられてしまった」
というような歳の取り方をしている世界観なので、あまり「ノアは長寿だ」という扱いはされない。

何故このような人間離れした寿命を誇っているのかというと、
元々人類の祖たるアダムとイヴは不老不死でいつまでも若々しかったのだが、
知恵の樹の実を食べてしまった事により子孫共々いつか死ぬ身体になったとされる。
旧約聖書初期の人間がまだ長生きなのは、元々不死であったアダムとイヴに近い血肉の持ち主だからであろう。

日本人的には透明感のある女性的な名前に聞こえるのか、本来は男性名なのに、
『黒い瞳のノア』(わっふーじゃないよ)『白猫プロジェクト』『アイドルマスターシンデレラガールズ』など多くの(日本製)創作作品で女性名として使われ、
本人が登場する作品でも『パズル&ドラゴンズ』のように美女の姿で描かれる事も多いノアだが、
『Bible Fight』では聖書に従い、マッチョなおじいさんとして登場する(逆な扱いをされているのがの名前。つまりとは別物)。
腕の錨の入れ墨と帽子がトレードマーク。ああ、鳩がオリーブ咥えてきたってそういう…
その肉体を生かして大暴れする他、洪水のイメージだからか津波を呼び寄せたり
方舟に乗っていたであろう動物の群れを召喚して攻撃する事もできる。

…元ネタだと洪水は本人が起こしているのではないような気もするのだが、神にお願いでもしてるのだろう。
その神に対しても使っているが気にするな!
あと、洪水といいストライカーといい、とあるゲーム新約聖書の背徳者が元ネタのキャラと似ているのは神の悪戯か…。
逆に元ネタの方では「自分を辱める噂を広めた息子(ハム)を子孫代々まで呪った」という物騒な能力を持っていたのだが、これは採用されなかった。
まあ、効き始めるのが子孫の代からでは格ゲーでは全く役に立たないので当然かもしれないが。

なお、彼や洪水物語の元ネタはギルガメッシュ叙事詩に登場するウトナピシュテムという老人とされている
(元々神話の時点で「ヘブライ人はメソポタミア地方の流れを組む民族だ」となっているので、その神話伝説が同一起源でも別におかしくはない)。


MUGENにおけるノア

The_none氏によるものが公開されている。
相手に水をぶっかけたり、動物の群れを召喚して攻撃したり、昇龍拳を繰り出したりなど、
原作通りの必殺技の他、格闘ゲーム向けの技もいくつか追加されている。
だが、キャラサイズが大きめで、しゃがむ事ができず、投げも無い。
そしてライフが残り僅かになると体が赤くなり、その時に投げと同じように相手に近付きながら攻撃ボタンを押すと、
突然ブルース・リーが画面に現れ相手を蹴る技が発動
ガード不能でライフ残量に関係無く即死。もちろん原作にはこんな技など存在しない。
しかもゲージを使わないため、体力が減っている状態なら何度でも出せる。
とはいえ本人はDEF85と結構ななので、油断は禁物。

AIもデフォルトで搭載されており、configで0(弱)~3(強)で調整可能。
上記の即死技が脅威なので、体が赤くなったら距離を取りつつ一気に倒してしまおう。
プレイヤー操作(8:03~)

この他に、凶悪改変キャラとして「God noah」が存在する。
ガタノゾーア1Pを倒す実力を持つが、Rare Akumaにはあっさり負ける。
……どうでも良いが、ノアが「God」を名乗って良いのか?聖書的な意味で
+ 大会ネタバレ
神々への挑戦トーナメントⅢではGod noahが狂上位キャラ勢として登場。
当然ニコニコMUGENではほぼ知名度が無く、Bブロック第2回戦で初登場した時は「誰?」というコメントが多く見られたが、
その驚異的な攻撃力で怪獣チームを瞬殺。
多くの視聴者にインパクトと笑いを与え、「方舟に帰れ」「むしろ方舟で帰れ」と言われた。
その後はBブロック第5回戦にて再登場し、幼女の可能性チームと対戦。
大将のルイズとは壮絶な耐久戦を繰り広げるも、ギリギリで勝利を収めた。
2:25~
4:43~


"Noah, man. Nobody fucks with him, not even Chuck Norris."
(ノアには……こいつには誰もかなわねえ……チャック・ノリスでも無理だ)
(※勝ちポーズで流れるボイス)
元ネタはこちら

出場大会

削除済み

プレイヤー操作



最終更新:2023年01月29日 17:31