ダブルイリミネーション

トーナメント方式の一つ。その名の通り、2度負けるまでは脱落とならない。
これに対し、通常の1回負け抜けのトーナメント方式はシングルイリミネーションと呼ばれる。

ちなみに第2回ワールドベースボールクラシックで採用されている。

「double-elimination」と書くためローマ字読みで「ダブルエリミネーション(エリミネート)」などとも呼ばれる。
また「ダブルイミネーション」と誤記されている場合もある。ダブル電飾ってなんだ

通常の勝ち上がりトーナメント(A)に加え、敗者復活戦のトーナメント(B)が行われる方式。
(A)の1回戦で敗退した選手同士が(B)の1回戦で対戦し、その勝者と(A)の2回戦で敗退した選手が対戦する。これを繰り返す。
(A)で敗退した選手がその都度(B)に参入する形になるので、帳尻を合わせるために(B)のみを間隔をあけて行う。
(A)の最終勝者と(B)の最終勝者で決勝戦となるが、(A)の最終勝者は0敗なので、(B)の最終勝者は2連勝を求められるケースが多い。

大まかな流れ

参加者32名、予選なしのケース

1回戦 勝者 2回戦 勝者 3回戦 勝者 4回戦 勝者 5回戦 勝者 6回戦 勝者 7回戦 勝者 8回戦 勝者 決勝戦
Aブロック(0敗) 32名 16名 8名 4名 2名 1名(0敗)
vs
1名(1敗)
敗者
Bブロック(1敗) 16名 16名
(8+8)
8名 8名
(4+4)
4名 4名
(2+2)
2名 2名
(1+1)
敗者
脱落、敗退
一般的な対戦表。Aブロックと数を合わせるため、Bブロックの試合数が多くなる。

参加者256名、予選あり(6回)&本戦別のケース

1回戦 勝者 2回戦 勝者 3回戦 勝者 4回戦 勝者 5回戦 勝者 6回戦 勝者
Aブロック(0敗) 256名 128名 64名 32名 16名 8名 4名本戦進出
敗者
Bブロック(1敗) 128名 128名
(64+64)
96名
(32+64)
64名
(16+48)
40名
(8+32)
24名本戦進出
(4+20)
敗者
脱落、敗退
予選と本戦で分けられているので、Bブロックは間隔をあける必要が無い。
Bブロック6回戦が行われないのは、Aブロックで既に1戦しているため。
Aブロックを勝ち抜いて本戦に進んだ選手にはシード権や1敗猶予が与えられたりする。


大会によっては、試合の一部(「2回戦まで」とか「ベスト8以降のみ」など)だけを
ダブルイリミネーションで行うこともある。後述のダブルチルノシステムもその一例である。
なお、こうした一部ダブルイリミネーションと区別するため、通常のダブルイリミネーションを特に「完全ダブルイリミネーション」と呼ぶことがある。

ダブルイリミネーションを採用するメリットは、どの選手も必ず2回は試合ができる点、
運の悪さだけで敗退してしまうのを多少は回避でき実力がより正確に反映できる点など。
とはいえ、総当り戦(リーグ戦)に比べれば試合数が少なくて済む。

デメリットはトーナメント表が非常に分かりにくいこと。
また、後半になると再戦が発生しやすくなるが、これは長短どちらとも言える。

ニコニコではよくダブルチルノシステム(=1回戦のみダブルイリミネーションの一種)と混同されているが、
全く別の方式である。詳しくはダブルチルノシステムを参照。
こちらも全ての選手が最低2回は試合できるうえ、トーナメント表が分かりやすい点で大会動画向きである。
反面、勝者トーナメントで2回戦以降に敗退するともうチャンスは無いため、公平性が若干損なわれる。

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最終更新:2022年05月22日 03:38