坂田銀時


「てめーらァァァ!! それでも銀魂ついてんのかァァァ!」

週刊少年ジャンプで連載されていた空知英秋氏のSF人情なんちゃって時代劇コメディー漫画『銀魂(ぎんたま)』の主人公。
読みは「さかた ぎんとき」。名の由来は「金太郎」の元服名「坂田金時(さかたのきんとき)」から。
なお、本人は元ネタとの混同は嫌っており、
「金時だったら(マンガのタイトルがえらい事になって)ジャンプ回収騒ぎになるっつーの!」との事。
…が、後述の番外編では普通に金時になっていたりするので割とどうでもよくなっている模様。
アニメ版の担当声優は 杉田智和 氏、幼少時は矢口アサミ女史。性転換篇で女性になった時は 戸松遥 女史が担当した。
余談だが、戸松女史は同じくジャンプ作品の『斉木楠雄のΨ難』においても女性になった主人公を演じていた。
実写映画版では小栗旬*1が演じている。

死んだ魚のような目をし、着流しをだらしなく着こなす銀髪天然パーマの侍。
身長177cm、体重65kg。10月10日生まれの20代。愛称は銀さん、銀ちゃん、万事屋、旦那銀様金時など。
かぶき町で何でも屋「万事屋銀ちゃん」を経営し、亡き父の剣術道場の復興を志す少年・志村新八(志村けんと永倉新八の掛け合わせ)と、
宇宙最強の傭兵種族として名高い「夜兎(やと)族」の家出少女・神楽(水泳部とか奈落の分身とか鏡の守護者とは関係ない)、
巨大犬の宇宙生物「狛神」の定春を面倒見がてら雇っている。

無気力でだらしなく定期的に甘い物を摂取しないとイライラするほどの甘党かつ糖尿病寸前*3であり、
その上、愛用の武器の木刀「洞爺湖」すら、とある星に生える樹齢一万年を越える大木「金剛樹」から作られた妖刀「星砕(ほしくだき)」
……という謳い文句の通販で買った紛い物(「トゥハンデッドソード」にかけたシャレ?)だったり。
好きな文字を彫れるサービスも受け付けており購入時に「洞爺湖」と入れてもらっており、
折れる度に買い直しているので「いつも通り洞爺湖でお願いします」と発注する様子が描かれている。
これには連載当時の担当からも「前代未聞」とツッコミを受けた。
ちなみに初代「洞爺湖」は通販ではなく、修学旅行で北海道に行った時に土産物屋で買ったもの。
肝心の服装もズンボラ星という異星で使用されている学校指定のジャージだったり、
挙句の果てにはジャンプの三本柱である[友情・努力・勝利]ですら「いつまで引きずってるんだよ」と投げ捨て
自己鍛錬や必殺技習得を渋ったりと向上心の欠片も見当たらない少年ジャンプの主人公らしくない主人公であるが、
義理人情に篤く、護りたいものを護るときにはどんな無茶もやってのける人物である。

普段から素行が悪いため何かと周囲の人々に憎まれ口を叩かれているが、なんやかんやで親しまれている
人を惹き付ける力があるのか彼の周りは常に人がいるが、とあるマゾのくノ一からストーカー行為を頻繁に受けたり、
多々困難な事件に巻き込まれたりと、どうやら受難も引き寄せてしまう体質らしい。

そんな粋な人物性から「真選組」局長の近藤勲(近藤勇のもじり*2)は「い~男(あっちの意味ではない)」と評している。
副長の土方十四郎(土方歳三のもじり)とは潜在的に似たもの同士故の同属嫌悪か、犬猿の仲であり、
「小学生並み」と称されるほどの低レベルな争いを繰り広げる。
その一方で、部下の一番隊隊長の沖田総悟(沖田総司のもじり)とは比較的仲が良く、
二人して土方をイジりあげていた際には「ドSコンビ」と称された。

幽霊、怖い話といった部類がとても苦手で聞くだけで眠れなくなってしまうほどで、
決しての存在を認めず、頑なにそれらをスタンドと言い張って誤魔化したり、
未だ歯医者に怯えるなどとても繊細で小心者の一面がある。
前述の通り犬猿の仲であるはずの土方もまた幽霊と歯医者が苦手で、二人が歯医者で出くわした時はそれこそ子供レベルの意地の張り合いを繰り広げた。

キャバクラに通っているなど女遊びは大好きなようだが(ただし、エロ本は新八や神楽の教育に悪いからと家には置いていない模様)、
女性を口説くのが非常に下手で「あの…俺と一発やりませんか?」「開くといえばいつになったら股を開いてくれるんですか」と、
童貞の新八から「原始より下手」と言われる有様。
もはや上手・下手という話ではなく、喧嘩売っているとしか思えないレベルである。

「原始人でももっとマシな口説き方するわ!!」
「恋をする時、人は皆原始に帰るのさ」
「お前だけ帰れ、二度と帰ってくるな!!」

ただし、銀時そっくりの赤ん坊が万事屋の前で捨てられていた時は身に覚えがありすぎて見当が付かなかったり(結局別人の子供だったが)、
過去にヤクザの女に手を出して簀巻きにされかけたと語るなど、思い当たる節はあったらしい。
結婚したら相手を束縛するタイプらしく、嫌いなタイプの女は「積極的な女」と挙げている。
なお、自身が女装をした際は「パー子」と名乗り、ツインテールの巨乳(パッド込み)になる。
とある長編でウイルス兵器で性別が逆転された時には巨乳で美人のお姉さんと化し、
貧乳の志村妙に乳をもがれそうになった。

また、普段は正しい使い道の無いはずの股間の方もかなりの死線を潜っている。
具体的には竿がドライバーに改造されたり、ドット絵にされたり、ニュース中継で晒したりとか。
酷い時は二つの玉が術で操られ互いに争った挙句、金棒で潰された事がある。
そのおかげで銀さんは悶死寸前…仕方ないよね…。

上記で幽霊をスタンド扱いした件や誰も見ていない所でかめはめ波の練習をしたり、
夢の中で卍解が出来たり木刀「洞爺湖」に宿る意思から修行を強いられたりと、重度のジャンプ愛読者でもある。
本人曰くジャンプ歴20年で、掲載作品は当然全部読み。作者陣や編集部のどうでもいいコメントも読破、
アンケートは毎週出し裏表紙の微妙な通販グッズも時々買っているとの事。
悟空やルフィナルトとバトルしたいと言い出したり、「作品の方向性は?」とメタ的に訊かれた時には、
「侍王になること」と答えたりしている。
でも愛読者故に最近のジャンプの色々な編集方針の転換には辛辣である(それ以上に自作品を貶す事が多いが)。
なお、某健全育成条例の改正による規制拡大で打ち切りを危惧されていた際には、
障子をチン○で突き破っていい なら何を突き破ってもアリだろ? かえって自由度が広がったわ、ありがとうございました政治屋の皆さん」と呟いていた。
ちなみに、この台詞が出た話では作中の女性キャラクター数人+αとのK点越えネタを披露してしまっていた(後にドッキリだと判明したのだが)。

過去については回想などで少しずつ語られている。
幼少時、戦場で死体の剥ぎ取りをしていた所を吉田松陽と出会い、寺小屋へ通うようになった
(寺小屋へ通っていた時に使用していた教科書は、本人曰く「ラーメンをこぼして捨てた」)。
桂小太郎や高杉晋助とはその時期に知り合い、攘夷活動の嫌疑で幕府に捕縛された松陽を救出するため、
坂本辰馬を加え、共に「攘夷戦争(侍と天人の戦い)」へ参加する事になる。
戦場では「白夜叉」と呼ばれ、敵味方の双方から恐れられるほどの凄まじい戦闘力を誇っていたらしく、
その実力は現在でも周囲の人物達から一目置かれている。
なお、高杉の口から松陽は既に故人である事が語られており、原作やジャンプアニメスーパーツアー'08での『白夜叉降誕』と、
アニメ6thOPでは通っていた寺小屋が焼失してしまっている描写が存在する。
松陽の死は桂や高杉が攘夷思想に走った一因とされているが、
そのために天人と手を組むという本末転倒な手段を取り出した高杉よりも、銀時の憎しみが一番深いらしい

+ 松陽の死の真相(ネタバレ)
松陽を殺したのは、他ならぬ銀時自身であった
攘夷戦争末期、幕府軍に桂・高杉ともども捕らわれ、恩師と仲間のどちらかを殺すという天秤にかけられた銀時は、
「自分が死んだら先生を頼む」という高杉との約束を破って「仲間の事を頼む」という松陽との約束を果たすため、
自身の手で彼を斬首し、桂と高杉の二人を救う事を選んだ。
しかしこの一件で高杉との確執が生じ、銀時に松陽を殺した憎しみや松陽を殺させてしまった慙愧とも取れる複雑な感情を向けている。
+ 519訓にて(さらにネタバレ)
さらば真選組篇にて銀時達は処刑されそうになる近藤や桂を助けに島に行ったのだが、
それと同時期に見廻組の佐々木が自分を囮に各勢力を集め、闘わせ、国の力を削ごうとする計画を実行しようとした。
それを察知した天導衆により、島が砲撃される。
乱戦状態となる中、銀時は天導衆の先代、虚と対峙する。
信女、沖田、神楽がやられていく中、銀時は虚の剣を受け切り、太刀筋が分かっているかのようにしのいでいく。

銀時には虚の太刀筋が分かっていた。
何故ならば、それは彼が幼い頃、ずっと受け続けていた剣だったのだ。
虚の素顔はかつて銀時が首を切った松陽そのもの。

茫然自失となった銀時は虚に首を切られそうになるが神楽が素手でその刃を止め、銀時を呼ぶ。
我に返った銀時は沖田の援護もあり、虚に一撃を当てるが、即座にその傷口は再生した。
銀時が驚愕に揺れる中、虚が撤退。銀時も沖田に撤退を促され撤退を始める銀時に信女は「松陽を殺したのはあの男」と言った。
(以上、ピクシブ百科事典より一部転載)

+ 銀時の戦闘力について
主人公らしく一言で言うならこの漫画でも最強クラスの実力者であり、幾多の強敵を木刀一本で打ち破っている。
前述した吉田松陽に稽古してもらっていたらしい場面もあるが、型の無い喧嘩殺法に近く、
登場人物からは「我流」と称されている。また、我流らしく薙刀やクナイなど刀以外の武器も割と使いこなしている。
更に剣術だけでなく肉体的にも非常に強く、素手で雑魚を蹴散らしたり、キックの一撃でを破壊した事もある。
前述した土方十四郎や柳生九兵衛など、多くの実力者達も直接対決の末に下しているのだが、
西郷特盛や柳生敏木斎など、彼が本気で挑んで敗北した相手も少なからず存在している(後に西郷は神楽に一撃で倒された事もあるが)。
これでも、かつて攘夷戦争時代に「白夜叉」と呼ばれていた頃より衰えているらしいのだから恐ろしい限りである。
また、平常時には割とムラがあるらしく(ギャグ漫画のお約束とも言えるが)非戦闘キャラにボコボコにされる事も多い。

そもそも愛用している木刀は謳い文句が嘘の紛い物なのだが、それでも木刀一本で人体を貫通したり、大型の機械を破壊したり、
人を遥か彼方まで吹っ飛ばす様はかなり人間離れしている。
ただし、前述した洞爺湖の意思に無理矢理必殺技を持たせられそうになった事からも分かるように、
ジャンプ漫画の主人公には珍しくこれといった必殺技を所持しておらず、大抵は木刀の一発で敵をふっ飛ばしている。
まあ、それは他のキャラクターも全員そうであり、この漫画がバトル描写に重きを置いていない事の証であるとも言える。
ただし、本人はこれをジャンプキャラとして地味だと認識しており「一つでも作っておけばよかった」とぼやく事もあったりする。
木刀を使っているのは不殺の精神からなのかもしれないが、シリアス長編でのラストバトルなどの非常時では、
木刀ではなくどこから調達したのか(ちゃんと調達の描写があった長編もあるけど)真剣を用いる事も多い。
それでも本気で相手を殺す事は稀ではある。

また、彼のもう一つの強さの特徴としてとにかくタフで異常な生命力を持つ事が挙げられる。
幾度と無く瀕死の重傷を負いつつもそれでも戦い抜く描写が多く、シリアス長編では基本的に生傷が絶えず病院とお友達である。
刀傷程度では基本的に止まらず、腕を骨折した状態で平然と動いていた事もある。
傷を負ったり生コン詰めにされたまま海に転落した事もあるが、次の場面では何事も無く登場していたりと割と神出鬼没な面もある。
どんなに傷を負っても決して諦めず、闘志を失わないその姿勢こそが、彼の最大の強さであるとも言える。

終戦後、幕府による攘夷浪士狩りに協力していた同士を制し、その同士の娘の安全と引き換えに自らも捕縛されるが、
女子供まで粛清される現状に嘆いた公儀処刑人の池田夜右衛門の手引きで脱走し、放浪生活を送っていた。
その後、現在の万事屋の大家であるお登勢の夫の墓に供えられた饅頭を食べた縁で、
強い恩義を感じ、彼女が経営するスナックの2階を間借りして万事屋稼業を始めた。
普段は「糞ババァ」などと罵っているがお登勢の事は本当に強く大事に思っており、
ある長編でお登勢が敵に襲われ重傷を負った時はその相手に対し、これまで誰にも見せた事の無いほどに激怒した事もある。

新八や神楽を雇う前は、サイコガンの金丸、アルコール中毒の池沢、定春的ポジションの古橋といった謎の人物を雇っていたが、
その後色々あって(主に女と関係を持った金丸達の抹殺)新八を雇うまでは一人で経営していたようだ。
…まあここら辺のエピソードはギャグパートだったので、どこまで本当だか分かったものではないのだが
(一応アニメ版では彼らの後日談のエピソードがある)。

そのような生い立ちから「家族」や「師の存在」に対しては人一倍重んじ、
音信不通で父親との確執があった神楽を父親の気持ちを酌んで故郷へ帰そうとしたり、
己の歪んだ欲望のために弟子を利用した月詠の師匠に対して怒りを露わにしていた。

「細けーことはよくわからねーや、けど自分の想ってくれる親がいて他に何がいるよ
 俺ァほしかったよ、アンタみてーな家族が…」

+ 平行世界の銀時
「はぁーい、次はキングコングのお二人ー。よろしくぅー!」

学園パロディの番外編・『3年Z(ずぃー)組銀八先生』でも主役として登場しており、
ここでは「坂田銀八」という名前で教師をしている。元ネタは言わずもがな。
常に白衣を着用しているが担当教科は国語。眼鏡をかけ、常にくわえタバコをしている。
仮にも教師として、番外編とはいえ少年ジャンプ作品のキャラとしてとしてそれはどうなんだと思わざるを得ないが、
本人は「スゴイ勢いでレロレロしてるから煙が出ているレロレロキャンディー」だと主張しており、
実際アニメでは口から出したら本当にレロレロキャンディーだった。まあ、アニメだから規制がかかったのだろう
(とはいえ、このアニメは喫煙者が異常に多い原作を反映し、殆どのキャラの喫煙設定や喫煙シーンをそのまま通していたりするのだが)。
余談だが、この世界で生徒になっている土方は風紀委員の癖に煙草を懐に仕込んでいる事が小説版で判明している。
本編通り無茶苦茶な言動が多く、生徒達をイジったり、校長を校長と思わずタメ口かつ舐めた態度を取ったりしているが
(でもこの校長役は本編でのギャグキャラ筆頭であるバカハタ皇子だから仕方ないっちゃ仕方ないのだが)、
小説版では、それでもこれまた本編通り人情味溢れる姿を見せたりしているため、生徒からの信頼はそれなりにある。
アニメでは原作漫画での質問コーナーの代役をしたり、バラエティ番組『キンコンヒルズ』へ移る締めの言葉を担当したりしていた。

別のパロディである『金魂』では「坂田金時」という名前の謎のプー太郎になっており、
ホストで最強のケツアゴである新八や中国系マフィアの女ボスで異様にセクシーになった神楽と組んで歌舞伎町でホストをしている。
髪の毛の色は金髪になっているが、天然パーマは変わっていなかった。
また、ゲーム作品には彼の鼻くそから生まれた着物の色や肌が若干浅黒いクローンが敵として登場した事もある。

更に原作では、銀時よりもあらゆる面で上回る金髪ストレートパーマの男「坂田金時」が登場し、
銀時の存在が作品から追いやられかけた事がある。
アニメにも登場しており、『ストIV』シリーズのフェイロンや『機動戦士ガンダム00』のグラハム・エーカーを演じた中村悠一氏が声を担当している。

+ 余談
そもそも銀魂は大河ドラマにあやかり新選組を題材とした物語となる予定であり、その際の設定も公開されている。
作者はぶっちゃけ当時流行ってた『ハリー・ポッター』的な魔法物をやろうとしていたらしいのだが
そこに登場している土方歳三は、死んだ魚のような目こそしてないが、白髪で天パーとそのまんま銀時のデザインである。
ただし土方が好きな作者は「僕には土方は崩せない」と言って、この初期案は上手く回らずボツになってしまった。
まぁ本編の土方も重度のマヨラーで妖刀の影響でオタクと化した時点で崩れちゃってるけどな!
他にも近藤勇は常にグラサンをかけているため、長谷川泰三の要素も持っていたり
(本編においても、近藤勲と長谷川泰三のデザインは意外と似通っていたりする)、
沖田総司はなんと女性で、番傘で戦う要素が神楽に、全体デザインが寺門通に流用された
(本編において沖田が女体化した際にも、この初期デザインに割と似通った姿になっていた)。
神楽もその沖田ほどの大きさではあったが、当時の担当がロリコンだったため没にされた。
しかし、本編ではなんと二年後の姿として登場した。イボだったけど。
他にも完全にモヒカンな芹沢鴨や、少年である事以外はデザイン的に何一つ受け継がれていない新八(こちらでは永倉新八扱い)など、
面白い設定は多く、この初期案を題材にして二次創作を行っているファンもいるほどである。


アニメ版『銀魂』

笑い、感動、シリアス、色々やっておきながらそれらはキッチリかつブッ飛んで描かれており、
アニメ化の際もスタッフは原作に応えるが如くハジケてみせた。
他のジャンプアニメが権利や自主規制の問題で、一部の話をカットや変更する事は多いが、
この作品ではほぼ完全に原作通りだったその結果ゴールデンから夕方6時に左遷されちゃったけどね
他局との立てこもり実況中継コラボによりテレ東伝説に名を刻んだりもした。
他にも日曜朝8時半のアニメのパロディ「ふたりはタマキュア」を放送したらそのアニメの製作会社にガチで怒られ、
二度目にやった時に至っては放送後に激怒した製作スタッフが放送局に乗り込んでくるという事態になった。

しかし原作付きアニメの宿命故、アニメが原作のエピソードをどんどん消費しストックは徐々に枯渇。
銀魂も例に漏れず原作に追い付かないように時折オリジナルを挟むのだが、そのアニメオリジナルエピソードも、
メタ的に、かつセコく内部事情を語りながら原作に追い付かないための尺伸ばしを行う事を堂々と公言したり、
放送クールの変わり目に新世紀エヴァンゲリオンのTV版最終回のパロディを放送して視聴者を騙したりと自虐の骨頂を行い続け、
視聴者も「銀魂なら仕方ない」と快く受け入れた。

しかしそれでもストックは減り続け、当時単行本にもなっていなかった最新号の話をアニメ化したりもしたが、
2010年頃には遂にそれにも限界が来た模様
(とある偽最終回ではジャンプのアレにその事を指摘された事を考えると言う皮肉なものだが…)。
アニメ版『BLEACH』では「大人の事情」と堂々と宣言した上で、
それまでの展開をガン無視したオリジナルストーリーを強引に挿入して放送を続けたが、
流石に銀魂でそれはあまりなかったため、スタッフ・声優陣はまだ続ける気があったにも拘らず視聴者にも惜しまれながらアニメ『銀魂』は一旦終了となる。
ただ、本編終了後も過去の長編を設定変更した上で映画化したり過去放送分を一部手直しして再放送したりしていた。
サンライズとジャンプ映画のお得意商法アルね、新作カット二、三本挟んどけば視聴者はコロっと騙されるアル

そして2011年、一年の放送休止を経てめでたく二期の放送が再開された。
再開一話目からいきなり二年後の世界という話で始まり、放送が再開されても相変わらずのハジケっぷりを見せ付けた。
…が、あまりにも暴走しすぎてしまい蓮蓬篇で 読みが同じ政治家 を連想させるネタをやらかし、その放送回がAT-X等で放送休止される事態となった事も…。
それからまた原作ストックが枯渇したため、二期の放送は終了。

その半年後、映画化第二弾の吉報を引っさげ『金魂』の放送が開始。
前述の坂田金時が新主人公として登場し、銀時も第2話で登場。新旧主人公の共演というサプライズ演出が光り、
ファンからの人気も高かったが諸般の事情が積み重なり全4話で完結。
その後、2012年11月から2013年3月まで再放送分の話に新作エピソードを加えた『銀魂』第二期延長戦が放送された。

2013年に公開された『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』では原作者自らシナリオ・キャラ原案を務め、
公式サイトではアニメシリーズ完結、堂々の幕引きなどと謳われていたが、
2015年春に新シリーズの放送が開始、2016年3月まで放映された。
2017年にまたまた放送再開が発表され、今度はとうとう深夜枠に移行した
何年か前に放送した地デジ切換案内のアニメでは
「地デジ化はこのアニメには関係ない、地デジ完全移行の頃にはこんな糞アニメとっくに終わってる」と言っていた気もするが、
『銀魂』ではよくある事である

ちなみに、このアニメ、声優が無駄に豪華な事でも有名(しかも、単発のゲストキャラクターに限って)
中の人に与える影響も凄まじく、下ネタ嫌いで有名だった志村妙役の雪野五月氏はこの作品で耐性が付き、
土方十四郎役の中井和哉氏の家ではこのアニメは視聴禁止にされ、
猿飛あやめ役の小林ゆう氏は銀魂の話題になると(意味もよく分からずに)キャラになりきって雌豚と自称するほど。
極めつけは長谷川泰三役の立木文彦氏で、彼の演じるキャラがマダオ呼ばわりされたり*4
実写版では声優本人が長谷川役で出演したりとやりたい放題である。・・・・すごいアニメだ。

その人気はニコニコ動画でも勿論爆発的であり、放送後に本編やその一部がうpされては、目を光らせていた運営により削除という白熱ぶりであった。
その結果、幾度もの大量削除の憂き目に遭い、現在銀魂に関する動画はほとんど残されていない。
+ 間違っても「金魂迷場面セレクション」でタグ検索しちゃダメだから。絶対だからね。
来いよPTA、手続きなんか捨ててかかって来い
終わる終わる詐欺
通称「深夜42時アニメ
ふざけてるだけのアニメでもない


ゲームにおける坂田銀時

ニンテンドーDSのゲーム『ジャンプアルティメットスターズ』(JUS)では操作キャラクターの一人として登場。主に笑属性。
とにかく技にクセがあるが、全体的に性能はよく、威力もそこそこ。技のリーチも文句なし。
必殺技には回復系もあり、他にも上空に打ち上げる、自分のいた方向へ相手を吹き飛ばす、突進して爆発、攻撃力アップなど、
かなり豊富で使いこなせばとても強い。
なお、上記の通り原作では特に必殺技が無いためか、技名は全てセリフとなっている
(「手間かけさせんじゃねーよ!!」「はイイイイ次ィィィ!!」「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」「…ブッた斬る」など)。

弱点を言うならコンボが非常に難しい事と、相性ヘルプにかなり恵まれない事。
必殺技は5コマ以外がすべて奇襲型になっているため、ガチンコはあまり得意な方とは言えない。
体力・機動力共に平均。ダッシュの性能もそこそこよく、アビリティのジャストガードも使いこなせば強い。
固有アクションはジャンプ読み。少年ジャンプを読んでいる間は徐々にゲージ増加、とドラゴンボールキャラの「気力ため」と似たような感覚で使えるが、
読み始めてから一定時間たたないと増加しない上にハズレ(赤マルジャンプ)が混入しているので注意。
なお、少年ジャンプと赤マルジャンプは背表紙の濃淡で判別可能。

PS3のゲーム『Jスターズ ビクトリーバーサス』にも出演しているが、こちらはどちらかというと対人戦における嫌がらせ役。
必殺技では一瞬で遠くまで届く「醤油剣」で相手の視界を塞いだり、隙の少ない爆発投擲技「ジャスタウェイ職人」で退路を断ったり、
追撃したり追撃の始発になったり。
通常攻撃のコンボはルートが少なく貧弱なのだが、弱でヒットさせ切ると〆に「本意気かめはめ波」が出せ、前方に多段ヒット。
たまに本当に出る。スタミナが100%以上だと単品で確実に出せる。

戦闘でもかなり自由に行動しており、長時間待機しているとどこからかフルーツパフェを持ち出してパクつき、
悟空の前で物真似をしたり(ソレを悟空が真に受けてしまう)、
スタミナ回復やビクトリーバースト発動時には星矢のモーションの使い回し
(スタミナ回復時は「燃えろ!俺の何か!!」とまで、地味に本家と違い完了モーションに当たり判定あり)。
アニメでキャストが一緒だったジョセフとは専用の掛け合いが複数あったりする。
更に神楽・新八と共に『SKET DANCE』のゲストキャラとして出演した事があるため、スケット団の面々にも絡んでくる
(そして特殊行動を取る度に新八のツッコミが入る)。
そもそも杉田氏はスケット団のスイッチも演じてるし

Jアドベンチャーではルフィを追っているハンコックに捕まったようで、
反逆したか欲情して襲い掛かったか定かではないが返り討ちに遭い銀さんの金さんを潰されたようだ。南無。

PS4・Vitaのゲーム『銀魂乱舞』ではプレイアブルキャラクターとして登場。
主人公らしく性能は良く、攻撃の範囲も広い。
特に固有技2はフィニッシュで数十体もの雑魚をまとめられ、攻撃力を底上げすると一度で50体以上も倒す事ができる。
また『Jスターズ』に引き続き、特殊技としてかめはめ波を出す事ができる。しかも今度は十倍版も出せる。

シミュレーションRPG『誰ガ為のアルケミスト』のコラボイベントで限定ユニット化。
これまで親和性の高いファンタジーや同ジャンル題材繋がり異世界転移もの戦記ものなど世界観に合わせた真面目なクロスオーバーだった中、
メタなネタも自重しない完全にコメディの異色のコラボになっている。

「…うぬらは今まで混戦した世界の者たちとはずいぶん雰囲気が違うようだな」
「あ、何、異世界転移的なアレで今までも結構コラボしちゃってる感じ?」
 混線混線言ってるけどね 世界はもっとちゃんと分けておきなさいよ
 大事なモノは別にしておかないとダメでしょ
 便所の水が井戸に混じったら大変なことになるでしょうが
 それにコラボするならほかにもあったでしょうよ
 ほかに人気連載作品いっぱいあるんだよジャンプ!」

それほど間を置かずに今絶賛売り出し中の同じジャンプ作品ともコラボしたが、そちらは当然シリアスな内容だった。
プレイヤーの期待通り、同作のCV繋がりのゼクスの技とセリフを丸ごとパクったムービー演出付きのスキル(新八のツッコミ入り)は必見。

「『救ってみせろよ神様!』『お見知りおきを!アッハハ…ちゃんと立ってろよ…?』
 ……でいいんだっけ?」
「いつ練習してきたんだよ!?」


MUGENにおける坂田銀時

現在2体が確認されており、いずれも『JUS』のスプライトが使用されている。
単体キャラが製作される以前は、うる氏製作のリナリー・リーの合体技「支援要請・銀灰同盟」で神楽共々呼び出されたりしていた。

+ Tetsuo9999氏製作
  • Tetsuo9999氏製作
『JUS』仕様。サイズの都合上ドット引き伸ばしで少々荒いかもしれないが、実用には問題無い。
やはり性能としては原作同様トリッキー。決定打に欠けるがここ一発は強い。
AIもデフォルトで搭載されている。

+ CYAMON氏製作
  • CYAMON氏製作
原作・アニメ版の場面を上記のゲームのドットでやりくりして再現。>天<氏による外部AIも公開されている。
ゲージ技では万事屋メンバーの新八、神楽&定春が登場する。
3ゲージ技はあのネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲で、全画面判定のガード不能技となっている。
>天<氏AI

出場大会



*1
余談だが、『銀魂』には小栗氏のパロディキャラである「小栗旬之助」が登場しており、
空知氏が実写映画版の撮影現場の見学をキャンセルした際には、
小栗氏が「来ないなら小栗旬之助の件で訴訟する」と言って見学に来させたという逸話があったりする。
一応幕末の人物である小栗上野介の要素も含まれているため、単なる小栗氏のパロディではない……はず。

*2
流石に本当に糖尿病になったら不味いため、
作中では一度臓器密売の悪徳医師に「糖と尿が反応して睾丸が爆発します」と脅されただけだが。

*3
『銀魂』は「幕末の江戸に天人=あまんと」と呼ばれる宇宙人が攻めて来て開国させた」という世界観のため、
人名や組織名に幕末の人物等のもじりが多い。銀時や猿飛あやめ等の方が少数派かも知れない。
ちなみに「時代考証がおかしい」という意見に対し、空知氏は「そもそも幕末に宇宙人は居ない」と回答したんだとか。

*4
るでメなッサン」の略。
…立木氏の演じるキャラの中にはマダオ扱いされても仕方のないキャラも少なくないのは事実だが。
碇ゲンドウとか碇司令とか碇シンジのパパとか。
キャラによっては頭文字が異なり、例えば『ONE PIECE』の赤犬の場合「グマをっさん」
『戦国BASARA』の大谷吉継の場合「ッドでークなおたに」で「まだお」である
(大谷は他にも「石田三成のスタンド」とか「殺意の波動に目覚めたダルシム」などとも)。


最終更新:2024年03月20日 19:39
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