プロフェッサーX


「ここにいる生徒達の持つ能力、それはただの人間としての個性だと私は思うのだよ」

+ 日本語吹替声優
沢木郁也
『スパイダーマン&アメイジング・フレンズ』(VHS版)
佐々木省三
『スパイダーマン&アメイジング・フレンズ』、1992年アニメ版(共にトゥーン・ディズニー版)
『スパイダーマン(1994年アニメ版)』
納谷六朗
1992年アニメ版(テレビ東京版)
金山雅弘
『エボリューション』
大木民夫
『X-MEN』シリーズ(劇場公開版)、『フューチャー&パスト』老年期、『X-MEN ZERO』『SAMURAI』
麦人
『X-MEN』シリーズ(テレビ朝日版)、『ローガン』
『LEGO マーベル スーパー・ヒーローズ ザ・ゲーム』
『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』
斉藤次郎
『ウルヴァリンVSハルク』
堀勝之祐
マッドハウス版
内田夕夜
新三部作、『フューチャー&パスト』若年期、『ダーク・フェニックス』
冨澤風斗
『ファースト・ジェネレーション』幼少期
阪脩
『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』

マーベル・コミックスの代表作『X-MEN』の登場人物。初出は1963年の『The X-MEN #1』。
本名はチャールズ・フランシス・エグゼビア。身長183cm。体重86kg。
エグゼビア(Xavier)のイニシャルがXなのでプロフェッサーXである。
通称はチャールズ、エグゼビア教授、チャーリー(こう呼ぶのはウルヴァリンくらいだが)など。
ちなみにXavierの日本語表記は他に「エグザビア」「ザビア」「ゼイビア」も存在し、また、スペイン語読みは「ザビエル」になる。
X-MENの創設者であり、若い頃はエリック・マグナス・レーンシャー(後のマグニートー)と親友であった。
また、ジャガーノートことケイン・マルコとは血の繋がらない兄弟関係。

普通の人間には無い特別な能力を持つ人種「ミュータント」。
その第一世代であるチャールズは将来的に自分たちのようなミュータントが数を増やし、その数を増やしたミュータントが一般社会との間に軋轢を生むこと、
そしてミュータントの能力を悪用する者が必ず現れる事を予想していた。
彼の予想通り、増えすぎたミュータント達は一般社会から差別され、そしてその能力を使って犯罪を行う悪のミュータント達も現れた。
そこで彼は、両親から受け継いだ莫大な遺産を基に、ミュータント達が自らの能力を制御し、
社会と折り合いをつけていく事を学ぶための場として「恵まれし子らの学園」を、
悪のミュータントに対抗するために戦う正義のミュータント・ヒーローチーム「X-MEN」を創設し、自らはプロフェッサーXと名乗った。

目的はミュータントと一般人の間に差別意識をなくし、平和的にミュータントの権利を勝ち取る事。
ミュータントが平和的に暮らせる社会を作るためにはテロ、果ては人類絶滅すら辞さないつもりでいるマグニートーとは対立している。
この辺りの構造はミュータント差別問題を黒人差別、プロフェッサーXをキング牧師に、マグニートーをマルコムXによく例えられている。

なお、X-MEN結成以前にヴィランとの争いで脊髄を損傷したことで画像のように車椅子生活を余儀なくされていた。
まあ、厳密には反重力で浮くミニカーなのだが(後述の実写映画版では『フューチャー&パスト』までは本当に車椅子に座っていた)。
その後、異星人のテクノロジーで治療したり、また敵との争いで車椅子に戻ったりしたが、
現在はクロスオーバーイベント「ハウス・オブ・M」での現実改変から世界が戻った際に体が治り、元気に自身の足で立っている。
ちなみにその際にミュータント能力を失ってしまったがこちらも現在は取り戻している。

ミュータントとしての能力は非常に高度なテレパス能力
他人の心を自由に操ったり、偽の記憶を植え付けたり、他人とテレパシーで会話したりすることができる。
その力は非常に強力で、X-MENに指示を送るのはもちろん、数百人規模の人々の動きを一斉に操ったり、およそ400km先にいる存在を知覚できたり、
自らの精神力を衝撃波として発射し、物理的な攻撃力に変化させることすら可能。
テレパス能力者はX-MENらが住むマーベル世界には他にも数多く存在するが、プロフェッサーXはその中でも地球最強クラスと評される。
また戦闘に用いるだけでなく、精神病や脳の病気の治療などにも応用でき、一時はこの能力を使って精神科医として人々を助けていた。

……ちなみにこの能力の発現のせいで(当初はコントロールできなかった事もあり)頭脳に負担がかかった結果、若くしてハゲた
なんていうか、ご愁傷様です教授。

頭脳も非常に明晰でオックスフォード大学院を18歳で修了し、遺伝子工学、先進病理学、機械工学など多数の分野の博士号を持つ。
それらを活かして取得した発明品の特許をX-MENおよび学園の運営・維持費に充てている。

また、表向きにはミュータントであることを公表せず、ミュータント学の権威としてその地位向上に尽くした。…が、ある敵との戦いでバラされた。

……と、まぁ、これだけなら偉大で高潔な指導者・人格者と言えるのだが、
自身の暗黒面が実体化してオンスロートを生み出してしまい、世界の危機を招いてしまったこともある。
また、今後の活動を円滑に行うためとショックで心の壊れかけていた生徒のために自分の失敗をテレパス能力を利用して周囲の記憶を書き換え隠匿していた、
暗殺者としてやってきたウルヴァリンを洗脳してX-MENに入れた、
X-MENのトレーニングを行うためのデンジャールームのAIが自我を持ったにもかかわらずX-MENの訓練を続けるために封殺した、
といった事実が明かされ、そのために面倒ごとが起きたこともある。
X-MENに降りかかる災難の何割かは確実にプロフェッサーXが原因であり、挙句の果てにはX-MENから追放された時期まである。
厄介なことに、彼はこれらの行為を私利私欲ではなく(その当時は)正しい事だと信じて行っている
たとえ問題がある行為だとわかっていてもX-MEN、そしてミュータントの未来には必要な行為だと信じての行動なのだ。ばれるたびに反省して謝ってはいるし。
……やはりというかなんというか彼も一筋縄ではいかない人物であり、そのせいで腹黒呼ばわりされるようになっている。
なお、メタ的なことを言えばこれらの行為はほぼ後付け設定であり、記憶の書き換えができるという設定をライターが便利に使ってきたと言えなくもない。
つまり彼は腹黒じゃなくて本当は被害者なんだよ

もちろん完全に迷惑一辺倒の人物という話ではなく、「プロフェッサーXがX-MENを結成する前に死んでしまった」という歴史を辿った世界では、
アポカリプスの世界征服を止める者がいなかったため人類もミュータントも滅亡の危機に瀕しているという悲惨な事態が起きている。

サイクロップスを自身の最高の生徒と思っているが、現在はサイクロップスが人類への対応を強行的なものに切り替えたことで意見が分かれてしまい、
ウルヴァリンと共にユートピアを離脱。ウルヴァリンが学園を起こしたのを契機に一線を退いている。
一方のサイクはついに人類に宣戦布告、アベンジャーズと戦闘開始。
その果てにミュータント達までサイクロップスから離反、アベンジャーズ側についてしまい
プロフェッサーも最後までサイクを精神攻撃で洗脳説得にかかったのだがかつての愛弟子の手で殺されてしまった。

+ 実写映画版での活躍(ネタバレ注意)

20世紀FOX配給の実写映画版では世界中で1億人弱は予想したと思われるパトリック・スチュワート氏が演じている。
チート能力持ちは物語の都合に振り回される例に漏れず、
最初に制作された三部作においては、第一作からして能力増幅装置「セレブロ」に細工されて引っくり返り戦力外になったり、
二作目では敵に操られて世界中のミュータントor人類に精神攻撃でまとめてピンチに陥れたり(マグニートーだけは特殊ヘルメットで防御)
三作目『ファイナルディシジョン』ではある人物の暴走を防ぐ為記憶を封印しようとしたが失敗してあっさり死んでしまったりと基本的にいいとこなしである。
まあ映画版は扱いが良かった奴の方が少ないのだが
もっとも、二作目では彼の能力が敵に回ったらどれ程恐ろしいかを知らしめる事にはなったと言える。
なにせ肉体的な攻撃では無く、精神的な攻撃なので、超強力な回復力を持つウルヴァリンですら危ない。
マグニートーがプロフェッサーXの能力を阻むヘルメットを所持していなかったら、間違いなくミュータントは全滅していた

彼の若き日の活躍を描く『ファースト・ジェネレーション』ではジェームズ・マカヴォイ氏が演じている。
こちらでは流石に主人公だけあってテレパス能力を駆使して任務をこなしたり、
能力に振り回されていたミュータント達の訓練を指導したりと初代X-MENリーダーとして相応しい活躍を見せている。

そして初期三部作と『ファースト・ジェネレーション』のクロスオーバー『フューチャー&パスト』において若い頃と老いた頃の両方が共演。
しかしパトリックの方のチャールズは三作目でどう見ても間違いなく粉微塵になって死んだんじゃ?
……と思いきやその三作目でのエンドロール後の後日談にて死ぬ直前に自身の意識を植物状態の人間に移して生き延びていた事が発覚。
本当にありがとうございました
一応三作目の冒頭で「他人に自分の意識を移すのは倫理的に良いことなのか?」という講義が行われていた事や、
意識転送先の男性と看護担当のモイラも物語中に実際に登場しているといった伏線が張られてはいたが。剛拳柴舟もビックリである。
なお、何故別人に意識を移したのに何故『フューチャー&パスト』に従来の姿で登場するのかは触れられなかった(双子の兄弟説有り)。
『フューチャー&パスト』の続編『アポカリプス』では、
今まで若い時代だったと言うことで髪の毛がふさふさだったのだが、アポカリプスとの戦いで髪の毛を失い、いつものハゲの姿になった。
なお『アポカリプス』は『フューチャー&パスト』で改変された未来と同じ時系列なので、旧3部作では何故髪の毛を失ったかは不明となっている。

+ 『マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)』では
『マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)』では、
2022年公開の『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』に満を持して登場。
演じるのは『X−MENユニバース』と同じくパトリック・スチュワート氏。
公開まで秘匿されていた彼のMCU参戦は世界中で衝撃を呼び、公開初日、彼がスクリーンに現れた際はアメリカの劇場は歓声に包まれたという
(トレイラーに出てきた後ろ姿と一言のセリフ、何より黄色い車椅子で予想がついていたファンも結構いたが。
 何の因果か『デッドプール2』に出演したと同じ経緯である)。

本作に登場するのは、ストレンジがワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチから逃げるため、
多元宇宙(マルチバース)を移動する能力を持つ少女「アメリカ・チャベス」の力で転移した別の宇宙「アース838」で活動するプロフェッサー。
アース838においてのアベンジャーズに相当するヒーロー組織「イルミナティ」の構成員で、権利の問題か「X-MEN」という単語は一切出てこない。

かつてアース838のサノスとイルミナティが戦った際に、
アース838におけるストレンジ「スプリーム・ストレンジ」が、サノス打倒のために闇の魔導書「ダークホールド」の力に傾倒し、
サノスを倒す手段を探すためとはいえ、多元宇宙の一部を崩壊させる現象「インカージョン」を起こしてしまったことから、
彼の独断専行気味の気質を警戒し、他のイルミナティのメンバー、
バロン・カール・モルド、ブラックボルトキャプテン・マーベル(マリア・ランボー)、キャプテン・カーター、Mr.ファンタスティックと共に、
MCUの世界(アース616)のストレンジを拘束する。
しかし、プロフェッサー以外のメンバーがワンダの危険性を軽んじ、ストレンジを「スプリーム・ストレンジと同じ危険分子」とみなす中、
彼だけはストレンジを「スプリームとは違う存在」と認めて紳士的な態度で接しており、
ストレンジを捕らえつつも、イルミナティの拠点にワンダを打倒しうる力を秘めた光の魔導書「ヴィシャンティの書」があることを教えた。

"Charles! We cannot trust him."
(チャールズ!彼は信用できない!)

"I believe we can. Just because someone stumbles and loses their way, doesnt mean they’re lost forever."
"We will see what kind of Doctor Strange you are, "
(信用してみよう。一度道を見失っても、永遠に道を踏み外す訳ではない)
(どんな「ドクター・ストレンジ」なのか、いずれわかる)

アース838のワンダの体を乗っ取ったスカーレット・ウィッチが来襲した際には、
イルミナティの拠点に拘束されたアメリカ・チャベスを狙ってやってきたワンダの前に現れ、
テレパス能力でワンダの精神に入って、アース838のワンダの精神を助け出そうとする。
が、ワンダのテレパス能力は強力なプロフェッサーのものさえ上回っており、プロフェッサーは精神世界でアース616のワンダに首を折られ死亡。
現実世界のプロフェッサーも死亡した。
モルドだけが残ったイルミナティの明日はどっちだ

カプコンの『MVC』シリーズにはプレイアブルとしての出演は無いが、背景やエンディングなどに登場している。
その他、『MVC1』ではオンスロートの登場イントロで一瞬その姿が映し出されている。
これは狂気に駆られてオンスロートを生み出してしまったプロフェッサーがオンスロートの本体であった時期の描写で、
原作では後にオンスロートの体内から救出され、独立した生命体となったオンスロートと戦っている。
しかし『MVC1』だと決着までオンスロートの中に居続けるため、倒した後にオンスロートの本体であるハゲを捕獲という構図に見えなくもない……
というか、原作を知らなかったらまず間違いなくそう見えるはず。ゲーム内の展開だけ見れば、あながち間違いとも言えないし

人気シリーズの古参なだけあって人気は高く、ゲーム情報サイト「IGN」が開催した「The Top 100 Comic Book Heroes」では、
ラファエロスワンプシングを抑えて22位になっている。


MUGENにおけるプロフェッサーX

Twinimage氏によるMUGEN1.0専用キャラが「Infinity Mugen Team」で代理公開されている。
ドットは『X-MEN CHILDREN OF THE ATOM』出演時のものをベースに、カーマン・コールのドットも使われていると思われる。
車椅子に乗った状態だがのりものではなく、移動・ジャンプ・しゃがみは普通のキャラと同じ。
基本技は「本人が格闘戦を挑んでいるイメージ映像をテレパシーで出現させる」というものになっている。
しゃがみ強パンチで足払いダウンを起こし、しゃがみ強キックでエリアルレイブ用打ち上げ。
ごく簡易的なAIもデフォルトで搭載されている。

+ 各種技紹介

必殺技

  • Telepathic Attack
ハゲを光らせて敵の目を眩ます思念波を放出して攻撃する。
  • Wheel Chair Dash
車椅子で突撃。
  • Astral Mode
スタンド意識体が本人から分離し、格闘戦を仕掛ける。本体は無防備で、3発殴られるとダウンして元の状態に戻る。

超必殺技

  • Cerebro Fury
ヘルメットを装着して思念波で広範囲攻撃。
  • Welcome to the Astral Plane
Astral Modeの上位技で、長時間意識体が分離した状態で戦い続ける。
プロフェッサー本人の姿は無くなってしまい、意識体にも食らい判定は無い。一方的に殴りまくる事ができる。流石ハゲ汚い
  • Wheel Chair Barrage
車椅子突撃。パンチボタン連打で追加攻撃に移行する。
  • Astra Armor Hyper
本人がアーマーを装着して突撃。
  • X-Men Attack!
プロフェッサーが精神波攻撃を繰り出し、命中するとファーストファイブによる連続攻撃。


この他に、ガワ替えキャラとしてDCヒーローのデッドマンもSSonic氏の手で製作されている。
こちらは海外サイト「The Mugen Multiverse」で代理公開中。

出場大会

出演ストーリー



最終更新:2023年12月07日 13:11