Kuanyinshen



 "Your style is unique.
   Where did you learn to fight like this?"

カポエラ使いだらけのフリー格闘ゲーム『Capoeira Fighter 3』に登場する、中国出身のキャラクター。
この時点で「えっ?カポエラってブラジルの格闘技じゃないの?」と思うかもしれないが、
世の中にはどんな国籍でも全員テコンドーばかり扱う格ゲーもあるのだから珍しい話ではない。
名前の読みは「クアン・イン・シェン」。KuanYin(クアン・イン)とは中国語で「観音」。Shen(シェン)は「神」。
観音は観音菩薩(かんのんぼさつ)、つまり仏教の菩薩の事であり「観音神(KuanYinShen)」となる。
「観音様」は仏教で「神様」は道教だから別物ではないか?という疑問が湧くが、
このあたりの宗教的な話は「神仏習合(どっちもイケるぜ!的な考え)」ぐらいに留めておく。

クアンの格闘スタイルは「Iu chan Quan」。
モーションから察するに、恐らく「長拳(chang Quan)」に近いものと思われる。
「長拳(ちょうけん)」は、紛うことなき中国拳法である。出るゲームを間違えている。
しかし世の中には侍だらけの世界一人中国拳法で戦う中国人がいる格ゲーもある。何も問題は無い
+ 長拳の話
長拳とは、中国拳法のいくつかをまとめたグループ名みたいなもの。
該当するのは躍動感溢れるジャンプや、素早い動作から出されるキックを中心に扱う「北派拳法」。
また、剣の舞や棒系の武器を扱ったダイナミックな動きも長拳に入れる事もある。
カンフー映画で見られるようなシュバババッとした動作が長拳だった、なんて事も少なくはない。
現在は一般的なスポーツおよび健康体操の一つとして、日本でも定期的に大会が開かれる事もあるのだ。

具体的なストーリーは不明だが、アーケードストーリーから大まかに推察すると、
友人のレイ・ロンに連れられて新しい経験を積むために世界を旅する。
勝利台詞から察するに、武道家として研究熱心なタイプ。
あらゆる格闘スタイルを、自身の拳法の研磨に取り入れようと考えており、
彼にとって格闘家は皆、よきライバルであり切磋琢磨し合える仲間として見ているようだ。
見かけによらず、声は高く若い青少年を彷彿とさせる。


原作での性能

必殺技は3種類。
八極拳の崩拳のように掌底を突き出す「Wonder palm」は、相手と距離を取りたい時に。
風車のように2段浴びせ蹴りする「Whirl wind」は牽制に。
下段回し蹴りをしながら地を這う「Whirl pool」はダウン属性なので差し返しに使っていこう。
超必殺技はこれらの強化版。
「Hyper Combo1」は1ゲージ消費の「Whirl wind」を2回。
ダメージが乏しいが、このゲームのゲージ技は発動後に一定時間、技が繋がりやすいモードになる。
『カポエラファイター3』は最大3ゲージなので「Hyper Combo1」が3回使用可能。
これを利用しコンボルートに組み込んでダメージを伸ばすのが主な使い方と言える。
「Hyper Combo2」はグルグルパンチをして「Wonder palm」でトドメを刺す。
2ゲージの割には火力が低い。初段で体勢が低くなるので潰されにくいが
逆にコンボルートに入れるくらいなら「Hyper Combo1」を使った方がよい。
最後に必ず相手がダウンしてしまうので、そこから技をつなげるのも厳しい。
「Hyper Combo3」は「Whirl pool」から「Whirl wind」で相手と共に上昇していく。
3ゲージらしく火力は一番。ガードされてしまうと飛んだ後が完全に無防備になってしまう。
相手とのライフの差に余裕があれば「Whirl pool」と同じように使っていこう。

ここまで書いておいて何だが、クアンには永パが存在する。
元々通常状態でコンボが繋げにくいキャラだが、超必を出した後のモードなら可能。
画面端限定で相手を浮かせた状態で空中レバー前BK→空中レバー後BKの繰り返し。
条件が厳しく、タイミングも難しいが「Hyper Combo1」から狙えたら素晴らしい。


MUGENにおけるKuanyinshen

119way氏が製作したものが公開されている。
レンダリングで原作のスプライトを取り込んだのか、かなり滑らかに動く。
ラウンド開始時に巨大化するようなイントロがあるが、これは原作で画面奥から登場するシーンの再現。
なお、見かけによらずLIFEの初期値が1500となっており、通常のキャラと比べてかなりタフ。
そのため動画出演の際はLIFEが1000に下げられている場合が多い。

基本操作は原作再現っぽいが、相手の攻撃を躱す特殊移動がコマンド技から1ボタンに変更。
また、なぜかひじ撃ち攻撃をする専用ボタンがある。
必殺技はすべて搭載されているが、1種類だった「Wonder palm」「Whirl pool」が弱、強の2種類になった。
違いは発生の速さ、移動リーチ、ふっ飛ばし機能があるか無いかなどなど。
最も性能が変わったのは「Whirl wind」。原作では横方向に進むが、軌道が対空技になっている。
しかし対空技というには技の出始めに当たり判定がなく、回転して上昇しきる直後からヒットする変わり種。
せっかく飛びを読んで対空しても空振りに終わってしまう事も。先読み空対空あたりが使い所か。
ゲージ技である3種はほぼ別物になっている。ゲージストックは5本に増えた。
「Hyper Combo1」は「Whirl wind」を2回出す。1回目がヒットすれば確実に2回目もあたる。
しかし前述の通り密着からでも通常技から繋げても、相手によってはスカる。
空中を飛び回る相手を巻き込むように使うべきか。1ゲージなのはありがたいのだが……。
「Hyper Combo2」は「Wonder palm」を2回。こちらも1ゲージ。
「Hyper Combo3」は2ゲージで「Whirl pool」の強化版。ヒット数、威力も大幅にUP。
起き攻めにも使えるし、ガードされても相手をそのまま画面端まで運んでくれる。

また、このキャラには「4ヒットする通常技」とでも言うべき特殊な攻撃がある。
通常攻撃を出した後に攻撃ボタンを追加入力すると、モーションはそのままで攻撃判定だけが発生。
通常攻撃に3ヒットの追撃が増えるわけだが、この中に下段攻撃と空中ガー不が含まれている。
つまり通常攻撃全てが事実上空中ガード不可の下段攻撃となり、差し合い能力が非常に高い。
AIは未搭載だが、薙氏による外部AIが公開されている。
薙氏AI

+ 動画出演など(ネタバレ注意)
恐らくニコニコでの初登場は私の好きなキャラ達であろう。

その後、上記の薙氏製AIで素晴らしき筋肉の祭典に出場。
上記の4ヒットする通常攻撃を基本戦術として使い、4回戦まで勝ち進んだ。
何の因果か上の動画での対戦相手も同じ大会に出場していたりする。
続く素晴らしい筋肉の祭典では準決勝まで勝ち進んだ。
AI作者による解説(8:43~)

出場大会

プレイヤー操作

その他



最終更新:2021年12月09日 12:33
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