プリニー

「プリニーッス!」


日本一ソフトウェアのシミュレーションRPG作品に登場するペンギンのような姿をした魔物。自称「万能型キャ」。
名前の由来は恐らくポンペイの街を滅ぼした「プリニー式噴火」から
(初代『ディスガイア』では登場キャラに火山に関係する名前が付けられている)。
CVは『剣サム』のガルフォード風間蒼月天草四郎時貞を演じた 間島淳司 氏等
(作品によっては声が異なったり個別のCVが付いた個体も登場する)。
初出は『魔界戦記ディスガイア』。シリーズでは主にエトナの家来として登場。
『ディスガイア』シリーズに留まらず、日本一ソフトウェア製のゲームの多くに登場している事から、
エリンギャーなどと並んで日本一ソフトウェアの看板キャラクターとなっている。
一応悪魔だが、そのヒエラルキーは最下層に位置しており、
魔王や魔神はもちろん、他のどの悪魔にも頭が上がらない生活を送っている者がほとんどである。

一応プリニーというのはこの魔物の総称なのだが、「プリニー」として一つのキャラクター性を持っている。
ペンギン「型」の魔物だが、ペンギンと同じくサンマやイワシが好物。
作中では「死んだ魚の目」だの「なんのひねりもないペンギンまんまのデザイン」などと言われている。

ペンギン風のぬいぐるみの中には罪人の魂が入っており、罪を償うため魔界や天界で贖罪の日々を送っている。

+ 出生の秘密
『魔界戦記ディスガイア4』で新たにその出生(転生)の秘密が語られた。

1.罪を犯した人間の魂が「プリニー生産工場」にてプリニーに加工される
魔界の最下層にある監獄「地獄」のプリニー生産工場にて、罪人の魂がプリニーの皮の中に詰められ、
プリニーとして新たな生を受ける。
生前の身分を問わず、罪人の魂は平等にプリニーとして転生させられるため魔王や魔人などの身分でも
死ねばプリニーとして転生して罪を償う事になる。

基本的にヌルッとしたおなじみのプリニーの姿になるようだが、
生前の特徴的な髪型が出現したり縫い目が微妙に異なる、皮の色が違う、目つきが悪いなど、
微妙な差異が生じる場合がある。
また、生前強い力を持っていた者はプリニーに転生してもそれなりに強いようである。

2.プリニー教育係によって様々な教育を施される
専任のプリニー教育係によって、生産されたプリニー達にプリニーとしての基本が叩き込まれる。
ちなみに、プリニー教育係は力を失った魔族が追いやられるような閑職でやりたくない仕事のトップらしい。

語尾に「ッス」を必ず付ける特徴的なしゃべり方などはこの際に叩き込まれる内容で、
忘れてはいけないプリニーの基本中の基本事項らしい。
(基本形は「ッス」だが、カタカナの後に付く場合は「っス」、場合によっては「ス」の使用も可)。
なお、プリニーの仕事その1はトイレ掃除である。

3.魔界や天界へ出荷され、罪を償うために働く事になる

4.罪を償い終えた人間は、次の「赤い月」の晩に死神によって連れて行かれ、転生する事が出来る

なお、プリニーの処遇を定めている「プリニー法」は初代魔界大統領が定めたため、改正するには大統領の権限が必要になる。

『ディスガイア4』では悪魔達が「恐怖により人間を戒める」仕事を怠っていたため、
人間が魔界の存在を恐れる事が無くなり、人間世界で戦争や犯罪などが急増。
結果、プリニーが雪だるま式に増えてしまい、魔界の人口や景気や労働や教育に関する問題やプリニー絡みの犯罪などの問題が急増した上に、
プリニーの材料である腐った牛の皮が不足し、プリニーの皮の一部を使った服を着ただけの者が出るほど
(同作に登場する風祭フーカはプリニーを模した帽子だけを被っている)。
魔界政腐はこの増えすぎたプリニーを機械的に「処理」(要するに口減らし)しようとするが、
同作主人公にしてプリニー教育係のヴァルバトーゼにより阻止され、政腐奪還を目指す彼に忠誠を誓う。

なお、自殺は重い罪になるため、自殺者もしくは自ら命を投げ出した者の殆どはプリニーとなるらしい。
罪を償い切った者は、また人間や他の魔物などに転生出来る。赤い月の話は感動物。
魔界のプリニーは悪魔に雇われ、薄給激務の仕事*1でお金を一定額貯める事によって転生を目指す。
魔界のプリニーと違い、天界のプリニーは天使の羽を生やし、お金の代わりに善行を積んでいるらしい。
善行は生活費では消費されないし、魔界よりは遥かに待遇が良いようだ。きっと軽犯罪者が行くんだね。
しかし、自身も悪魔の部類として数えられるプリニー達も、主人に見付からないようにサボったり酒を飲んだりと、中々上手く立ち回っているようだ。
公式のキャラクター紹介にも「見張りや監視役として役に立つのか甚だ疑わしい」と書かれている。*2

そのほとんどの者はテキトーな性格。その上不真面目で中々すぐに命令を聞かない。主人に対しても不満たらたら。
MUGENでの超必殺技の演出を見ても分かる通り、エトナの命令でさえ聞いていない事が多い(その際に何匹かぶっ殺されて、慌てて取り掛かるのがお約束)。
故に、彼らをこき使うエトナとの関係は釣り合っているという。
ちなみにエトナの所の待遇は一日20時間労働で休み無し、年収は12ヘル(ヘルは魔界の貨幣。アイスキャンディーが60ヘル)で、
エトナの気の向いた時にだけサンマで払われ、年一回のボーナスはイワシ一匹、等。
それでもコミックスでは「どうせこき使われるなら美少女の方がいい」と言い、彼らの間ではエトナの人気が高いらしい描写がある。このエロペンギン共め。
「まあ胸はないんスけどねー。アハハハh(ズドーン」
お金に目が無いので買収されると簡単に主人を裏切ったり、他人の不幸は蜜の味といった態度なので、
悪魔達の事を酷い酷いと言いつつどっこいどっこいの性格だったりする。その内「メシウマッスw」とか言い出しかねない。
時には普通の悪魔よりも悪どい事も。扱いが悲惨なのは確かだが、あまり同情する気になれない奴らである。

魔界の価値観が分かる『ディスガイア3』のOP

「投げるな危険」と言われる通り、強いショックを与えると爆発するので取り扱いには注意が必要。
原作では投げられると敵味方区別なくダメージを与える爆発を起こす上に、
この爆発に巻き込まれると敵のプリニーも味方のプリニーも関係無く誘爆する。
これを利用して「手玉」となるプリニーを投げて爆発させて倒すボーリングステージがあったり、
「防御力などを無視してHPぶんのダメージを与える」という特性に目を付けられて、
プレイヤーがひたすらHPを強化した上で「プリニー爆弾」として運用される事もある。

前述のように、基本的に語尾に「ッス」を付けるのが大原則。
これは前記したプリニーそのもののキャラクター性と言える。
当たり前だが、生前のキャラクターが設定されている場合は、当然そのキャラの口調になる。
体に付けている大きなポシェットの中には、爆弾やらナイフやら物騒なものがたくさん入っている。
アニメではナイフではなくサンマが入っていた。

万能型雑魚キャラというだけあって、基礎能力値は同じレベル帯の魔物と比べるとかなり低い傾向にある。
特殊技も複数の状態異常を起こさせる「プリニー踊り」以外はあまり強力でないため、基本的にやられ役。
初代『ディスガイア』では明らかにスペックが彼らよりも弱い魔物が存在したが、『2』以降では魔物ユニットの調整と、
そちらの魔法使い型としての強化が入ったため、結局「最弱」に数えられる事となった。
シリーズにおいては最初に何匹か貰えるが、すぐにお払い箱にされる事が多々。
治療費は1ヘルと非常に安いので、鉄砲玉としてなら使える…と思いきや、
ゲームのシステム上味方が死ぬと共にマップに出せる出撃キャラの数も減ってしまうため、進むにつれて利用価値が無くなってしまう。

プリニーの中には突出した力を持った者がいるため、プリニーの間でも階級が存在しており、
通常のプリニーは「プリニー隊」、プリニー隊の隊長となる「プリニー隊長」、
そのさらに上の「プリニー参謀」「プリニー将軍」「プリニー大王」、
そしてプリニー界(プリニー達が暮らす次元)に神として君臨するプリニー神がいる。
プリニー神ともなると魔王クラスの実力を持ち、ゲームシステム上の扱いも上級モンスターとなっている。

ちなみにプリニー達の体とも言えるこの「プリニースーツ」、原作でアイテムとして入手すると最強クラスの装備品である(防御性能だけなら文句無しで一位)。
しかし、普通のプリニーの性能は雑魚。どうやら非力な人間の魂は、プリニースーツを着てようやく悪魔達の戦闘に参加出来るらしい。
……一般プリニーのスーツが粗悪品であるだけという可能性も、まあなくはないが。
人間と悪魔の戦闘力の差というのは作中でも言及されており、
対抗出来るのは魔界に住んでいる人間やRPGの主人公(勇者とはまた別)、勇者といった特別な人間のみ。
更に言うと、『初代』と『4』では対悪魔用戦闘服を着用した人間ユニットも存在し、そんな彼らもストーリー上では強めの雑魚敵扱いなので、
やはり生身の人間と悪魔との間には断崖絶壁のような力量の差があるのだろう。
それでも魔王級の強さを持つ人間も少なくないので侮れないが。

2008年には、PSPで彼らが主人公のゲーム『プリニー ~オレが主人公でイイんスか?~』が発売された。おめでとうプリニー。
……横スクロールアクションで、PSPのボタンが壊れかねないほど連打が必要な凶悪ゲームだが。
どっかの主人公(予定は永遠の未定)が睨んでる気がするが気のせいだ。
また、後述の『XEdge』にもエトナと共に日本一ソフトウェア代表として参戦している。
さらにはエトナとの合体技「真・プリニー落とし」もある。……まぁ技の内容は気にしてはいけないんだろう。

+ 外部出演
コンパイルハートの『XEdge』ではエトナと共にディスガイアからの参戦。
最初はエトナと共に主人公に敵対するキャラとして登場する。
悪巧みをしたりするもののどうにも裏目に出てエトナと一緒に自爆したり、
温泉イベントで覗いた結果エトナに殺されかけたりと酷い目に遭って、いつも通りのプリニーである。
フェリシア初登場シーンにも登場し、フェリシア曰く「一緒に遊んでた」そうだが、爪を立てられたりとかなり痛い目に遭っていた模様。
紆余曲折あって仲間になる際にも、フェリシアには非常に喜ばれていた。

戦闘においては武器が短剣である事と力が成長させにくい代わりに、ヒット数を稼ぎやすいスキルが多い。
そのため火力不足を手数で補うキャラだが、火力の欲しいボス戦ではどうにも扱い辛い。
反面LUKだけは非常に成長させやすいため、LUK特化での盗みキャラとして育成させるとアイテム収集において非常に便利となる。


MUGENにおけるプリニー

stupa氏による原作のドットを用いたプリニーが存在する。
RPGのドット仕様(イワシver.)と、『プリニー』のドット仕様(メザシver.)が存在しており、
現在は保管ロダ「MUGEN補完用アーカイブ」にてメザシverが代理公開されている。
体力と防御力が高く設定されており、守りに徹した技との組み合わせはかなりやっかい。ウザい。ウザ可愛い。
遠距離では「ハラハラする」で飛び道具を躱され、近距離では「あたふたする」で打撃と投げが避けられる。ウザい。ウザうっとおしい。
さらに小さいので、技が避けられたのか当たっていないのかも判断しにくい。
手間取っているとカンフーメンのように仲間を呼ぶ技「プリニー呼び」でラッシュをかけてくる。ウザい。
全員が声を出すので非常にウザい。しょちゅうフライングするのでなおウザい。
ちなみにプリニー隊の火力は本体の1/4(しかも技自体は1ゲージなのだが、2回呼ばないと来ないので実質2ゲージ必要だったり)。
しかし、投げられると爆発するという特性がMUGENでも再現されているため、投げられると一発で死ぬ。南無。
このため、投げが無い相手には滅法強く、投げを狙う相手には滅法弱い。
また、爆発は敵味方問わず周りを巻き込む上に、爆発時に残っていた体力の半分の威力がある。
3ゲージ技「プリニー落とし」は、発動後自分の体力が1まで減ってしまう
しかも、プリニー隊を呼んでいる状態で3ゲージ溜まると勝手に発動してしまう。まあ、プリニーじゃなくてエトナ様の技だしね。

更にメザシver.には「赤い月」違いのネタとして、
アルクェイド・ブリュンスタッドを相手にすると勝手に転生してしまい、戦わずして負ける」という特殊イントロがある。
おまけにこのメザシver.の10Pは、プレイヤー操作の際にプリニー落しが任意で発動出来ない(ランダムで勝手に発動する)。
まあ「弱すぎる」「喋りすぎ」等と思うなら付属の注意書きを読んで自分で弄ろう。
ちなみに10Pカラーはエトナ様(ご主人様)付き。

CNSを弄ったり、もしくは11Pカラーにすると投げられても爆発しなくなる(プリニー隊は爆発する)。
この状態でプリニー隊を呼ぶと凄まじいAI殺しパワーを発揮し、なおかつ怒涛の攻めと避けをするので、
凶~狂くらいの凄まじいウザ…強さになる。さらに11Pカラーは「プリニー落とし」を使わないので自滅する事が無い。
プリニー隊を呼び出し、「ピンチっす」と喋りながら敵を集団で凹るペンギンの姿は恐ろしいものがある。
この「ピンチっす」が空耳「リンチっす」に聞こえる事もあるとか無いとか…。

また、リドミに書いてある手順でCNSを弄るとプリニー隊の攻撃力がプリニー本体と同等になり、
さらにAIが鬼畜化するのでエルクゥ級のキャラでもハメ殺せる強さになる。
11P+AI&プリニー隊強化モードは、最早プリニーの皮を被った悪魔である(でもプリニー隊はやっぱり爆発する)。
凶悪なキャラを集団で凹っておいて「では、晴ればれとした気分でさらばッス!」とほざくペンギンを見ると、
悲しいけど…これ、MUGENなのよね」という気持ちになる事請け合い。

また、偽りの天才になるボイスパッチも公開された。
確かに原作での彼の所業を見るに、死後プリニーとなっていてもおかしくはないが…。
なお、声だけでなく、打撃音が秘孔音に変わっている。

原作の話に戻るが、「罪を償うため魔界や天界で贖罪の日々を送っている」のは前述の通り。
この「罪」というのは「魔王殺し」「神への反乱」などの罪も含まれ、それほど強力な力を持った存在は、
プリニーになった後も、転生を目指さずにプリニーの姿のまま悪事を働いている事がある。
MUGEN界にも、そのようなプリニーの中でも最強最悪のプリニー「プリニーバール」(前世は超魔王)が紛れ込んでしまったらしい。
メタ的な話をすると12Pカラー。


この他にIn0ueTaiki(Taiki08)氏製作のプリニーラハールや、
ryon氏製作のステージ「プリニーキャンプ」も存在していたが、いずれも現在は公開先が消滅している模様。
また、いっしょにとれーにんぐにSサイズのターゲットとして出演している。
プリニーラハール参考動画
プリニーキャンプ紹介動画


「オレが主人公でイイんスか?」

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
削除済み
更新停止中
凍結

出演ストーリー

+ 一覧


*1
「給料は現金で日払い」等、エトナの所より待遇がいい所もあるが、目先の事に釣られてコロッと寝返る事も。
悪魔は基本的に性格が悪く、魔界の常識では悪い者ほど尊敬される。
エトナ曰く「悪魔なんて金のために、簡単に親を殺すようなやつばっかり」らしい。
確かに自分勝手な連中ばかりなのだが、作中ではそういった悪魔ならではの愛情表現というものも示唆されていて、中々微笑ましい。

*2
ただし、主人の統率力等によっては忠誠心を持って働いたり、斥候としての任務を忠実にこなし、
現状を分析し報告する事も出来るなど、一概に不真面目というわけではないようだ。
ただ、この主人であるプリニー教育係はそこら辺の人間や天使より真人間過ぎる上に、
執事のフォロー無しだと天然ボケをかます悪魔らしからぬ悪魔なのだが。
ついでに言うと、実際に彼らを使役しているのは執事だったりする。それも主人に無断で。
結果オーライだから、ま、いいか。
彼ら出荷前のプリニー達とエトナの所のプリニー達の落差を考えると、
出荷されるプリニー達がかわいそうに思えてくる。
ま、この教育係もエトナのプリニーの待遇を「普通だぞ、それ。」と言っているけどね。


最終更新:2023年04月03日 23:51