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…眠い。俺はどうもこの朝ってのが好きになれない
つまらない現実から唯一逃げれる楽しい時が終わりを告げた、又つまらない一日に
つまらない日常、それを考えながら下に下りていった。(でも昨日の夢は楽しかったな・・・)
又母親から同じ小言を言われるのを思いながら、見た夢の内容を思い出しつつ朝食へ向かう。
‥?違和感?そう感じただけだったかもしれない。静かな時が確実に俺の周りには
其の時あった。音がしてない、いや音が無くなったとも言うのであろう静寂だった、

「あらおはよう」必要以上の時間をかけて振り向いた母親の言葉で周りに音が
戻った気がした、(気のせいか、寝ぼけてんだな、きっと)そう思いながら
母親に挨拶もせずに朝食を食べつついつもの母親の小言を聞き流す
「ご馳走様」それだけ言うとさっさと学校の支度をして、気乗りしない足を
学校に向ける為に俺は玄関の扉を開けた。

自分の中にある変化になんら気がつかないまま・・

すっかり雨雲がご無沙汰し、制服も衣替えして世の中は短い夏を楽しもうとする人達
で賑わっているように見える。俺には関係ない季節、いつもそんな風に考えてた。
「よっ、藤川」数少ない友人の一人の牧村のいつもの声だ「おいおい、あそこに
いるのって、皆川ちなみじゃね?朝からついてんなー俺たち」
【通学路なんだから当たり前だろうが・・】
「んなこといってからお前には夏とかがこねーんだよ」
同じもてない男子の癖にこいつは妙に自信がある、明るいだけましか
「まあ一緒のクラスだし教室では散々見てんだけどな〜あ〜ちなみたまんねーなー」
(皆川ちなみ・・クラスで一番小さく、そして、一番美人、そして、、俺の大好きな娘)
「そういや皆川って彼氏できたらしいぞ」
【えぇぇ?!】
必要以上に驚きすぎたのか、牧村がきょとんと・・いや止まった??
俺はあほみたいな顔している牧村から目を周囲に移した校門まで後200m程度で
あろう人波、信号、車が止まっている、周囲が止まっているのか、俺がそれとも
異世界へ飛んでしまったのか、そんな感覚に襲われた
(この感覚、、今朝家で・・)そんなことを思いながら牧村に声をかけようとした時
ぱぁぁん!音に出すとこんな感じで世界が動き始めた。
「おっ前、んな驚くなよ!」牧村が一時停止から再生したように声を出した
【ん・・あ、わりぃ】俺は言葉にならない声を発した
(時間が止まってた?としかいいようが無かった)何かわからないがこれは俺がやった
それだけは解った、俺は牧村の話に適当に相槌を打ちながら校門をくぐった。

3時限目が終わり、俺は前の2時間授業も聞かずに考えていたことを試してみることを
決めた。(朝は夢の事を考えた後、通学途中は驚いた時、俺の意思、それがなんらかに作用
しているんなら・・俺が強く願った時はどうだ?)昨晩見た夢、断片的にでも覚えている
   時間が止めれる、、いろんな事をした、、結末はどうなったっけ?
いや、試してみなければ始まらない。俺は後ろの席で休み時間でも談笑にふけるクラスメートを目にしながら、いや、正確には窓際で楽しそうに仲間としゃべるちなみに目をむけ
強く、強く念じた(時間よとまれ)・1秒、2秒俺は机から顔を上げた

そこにあるのはまるで無音の世界の一枚の絵だった、俺は考えていたとおり自分の腕時計
に目をやった、動いている、、教室の時計は?止まっている。。
再び腕時計に目をやる20秒・・30秒・・・時が動き始めた、何事もなかったかのように

再び確信した・・・俺には力がある。クラスメートの誰よりも俺は楽しくてしょうがなかった

午後の授業・・いつもなら眠くてしょうがないこの時間も今日の俺にとってはこの上なく
楽しい時間だった。
(やっべーなこれ、スタープラチナかよ(笑)、どうも30秒ってとこが限界みたいだけどな、
いつも気取ってるイケメンの山口の顔にいたずらして、ズボン下ろしてやるぐらいできそうだな。。
あっあるいは現国の上山の髪の毛真ん中だけ刈ってやろっかな?まじで楽しい・・俺はそんな事を妄想している、、ふりをした。
いくらいけないと解っていても、おれの頭はおれの頭だ、隅っこの押し込めていた感情がムクムクと頭を占領してきた
    皆川ちなみ  ちなみ ちなみちなみ
何回おかずにしたかわからない皆川に・・・俺は今触れられる。
小さい割に男子の目線を集める豊かな膨らみや、スカートから見えるきれいな足に・・
(でも授業中にやってもし、いきなり止めれる時間が5秒になってたら?実は俺以外にも時間止めれるやつが近くにいて見ることができたら?)などと考えてしまうと
小心者の俺はさすがに授業中は行動を起こせなかった。それはある意味放課後が得策なのが、わかっていたからだった。そう、ちなみがブラスバンド部にいて誰よりも遅くまで
練習するのが大好きな娘なのを知っていたから・・・・

午後の退屈な授業が終わりにベルを告げた・・

俺は一人で教室に残り何度もシュミレーションした、
帰り際に牧村が「なんだよ!残ってたってロマンスなんかねーぞー!」と毒づいていたが
今日の俺は寛大に許すことにして、笑顔で奴を送り出した。
時計はそろそろ6時を示す、止めれる時間30秒は腕時計を見ないでも解るくらいの習熟度だ。
そんな俺は苦笑しながら、いや、期待に高まる動悸を抑えながらゆっくり3階の廊下
を進んでいった。音楽室の小窓から中をみる。
(運も味方かよ、、一人だ)確認のためもう一度廊下を通り過ぎる、廊下側に背を向けているので、
ちなみにはこちらは見えていない。一生懸命楽譜をみながらフルートをふいてる。
扉を開けてから、ちなみまではわずかに3秒程度だろう
俺は大きく息を吸った(時よとまれ)

俺は勢いよく扉を開けた。

俺はフルートを動かし、ちなみの唇にそっと触れてみた、やわらかい、、
片方の手はちなみの前空きのシャツに手を差し入れてみる。。もちろんふれるのは初めてだ
躊躇はしない、ブラのなかまで一気に手を入れてみる、、
やわらかくて温かい感触が直に俺の手に伝わってくる。指先にかすかな突起がふれる。
と同時に俺は急いで手を引き、教室から出る、小窓から見ると吹いてたはずのフルート
がはづれていてキョトンとしたちなみが伺える。
俺は足音をたてないよう、、右手の感触を思い出しつつ廊下を渡り学校を後にした。

翌日の放課後俺はまた教室にいた、ちなみのところに向かうのもそうだが、
昨日の出来事と同様に俺の中に引っかかってた事があった。

(夢の中で時間を止めたとき・・・結末はどんな風だったんだっけ?
何か大事だった気がする・・断片的だから覚えてないんだよな・・)

俺はこのことを思いなおして又音楽室に向かう、
小窓から覗くと今日は2人いる・・・ん?
一人はちなみだけどもう一人は・・隣のクラスの大塚じゃん?
イケメン君となにしてんだ?
どうも音楽の練習ってんじゃなさそうだし・・

「ちなみ、こっちこいよ」
「駄目だって、学校だよ?まだ人いるんだし・・って!?ちょっと?」
「誰もきやしねえって」言い終わるか終わらないかのうちに

大塚の口がちなみの、昨日俺が触れた柔らかいちなみの唇をふさいだ、
「ん・ん・・」ちなみの口から吐息が漏れる(ちょ・・なんだよこれ?)
ちなみの体から力が抜けていくのがわかる。
大塚の手がちなみの体をまさぐっていく、
初めは服の上から、それが徐々に衣服の中に手を滑らせていく、
ちなみが抵抗をしていない、、むしろ抱きついていく求めるように

牧村の台詞が頭をよぎる(あいつ彼氏できたらしいぜ)

気がついたら俺はその場から逃げ出していた、
それはなんともあらわしがたい感情だった
恥ずかしかった、なんというか自分に対して、
俺は今まで女に縁遠い男であって。
昔っからグループにもはいらず、
特定の女の友達なんかもってのほか、でもそれは俺が
作った現実だとということに目をそむけて生きてきた。

特別な力があっても俺は、、ずっと俺のままだ、、今迄の俺のままだ、、

ぼんやり俺の考えていた目に飛び込んできたのは
赤信号ぎりぎりでつっきっってくる4駆
青になるのを待ちきれない小学生(ぶつかる!!)
そう思った瞬間だろう俺は時を止めていた、
(長い、あそこまで30秒で行けるか?)

などど考えている暇は無かった、走った、
おおよそ100mないかも知れない、
(間にあった!)
時間は少ないはず、小学生を突き飛ばした、
其の瞬間小学生が「わぁぁ!!」
といっているのが聞こえた、、
(あれ?おかしいじゃねえか後5秒くらいはあったはず、、)

俺の目の前に4駆のバンパーが迫っていた。

(ああ、そっか夢の中での結末は俺が力を使い果たして死んじゃうんだったっけ・・・)

夏の夕立の中サイレンの音がかすかに聞こえてきた気がした。。

(ん、やけにまぶしいな。。ここはどこなんだっけ??
あっ俺死んだのか?最後にいいことしたから天国かな、
今度生まれる時はイケメンがいいな、、)

「ヒロシっ起きたの?」あれ?おふくろがいるよ?なんで?
まるでウサギの目のように真っ赤な目をして泣きじゃくってる、
どうやら俺は生きているらしい、
しかもわりとぴんぴんしているようだ
「まったく、あんたって人騒がせね、
子供助けるのはいいけど車に足引っ掛けられて
気絶するなんて,,でも無事で良かった」

へっなんだ俺助かってるじゃん あっ足はギブスか

「もう、私色々と入院に必要な物とか買ってくるから寝てなさいよ、
後,牧村君来てくれてたからお礼後で言っておきなさい」

そういうとお袋は出て行ってしまった。
    • そうだ力は?俺は強く願ってみた(時よとまれ)

止ま,,,,らない

外で蝉がうるさく鳴いている・・ああなくなっちゃったんだ・・・
俺はしばらく自分の手のひらを見つめていた。

コンコンと扉がノックされる
「はぁーい」と気の無い返事をすると
「藤川くん?・・」(あれっ確か同じクラスのえーと,,山口さん。)
クラスでは余り目立たない娘だった気がする
(へぇ,,私服はけっこうかわいいんだな、、)
「どうしたの?」
「あっ、、牧村君に聞いてね、藤川くんが助けた男の子って、
 私の知り合いって言うか、私、ほら放課後近くの
 学童保育のお手伝いしてるでしょ、そこの子で、話聞いて
 びっくりしちゃった、、あの、、ありがとうね」
「ああ、そうだったんだ、、いや別に、、」
俺は口ごもった、
「あ、、あのね藤川くんとはあんまり話とかしたことなかったけど
 すっごい勇気があって、、私尊敬しちゃう」

顔を少ししたに向けながら山口さんは話す、
言われた俺のほうが恥ずかしいくらいだ

「もし、良かったらそろそろ夏休みじゃない、、さっきも言ったけど
 学童保育って夏休みでも子供達集めていろいろやるんだ、それでね
 足直ってから、良かったら藤川君も手伝いに来ない、、なんて、
 あっ、、やだごめんね、いきなり勝手なことばっかり言って、、
 恥ずかしい、忘れて忘れて!それじゃお大事にねっ!」

なぜだか解らない、が、俺は帰ろうとする山口さんに向かって
声をだせたんだ

「山口さん!ありがとう、、足直して行かせてもらうよっ」
「ほんとうっ?、、ありがとう、、、じゃこれ」
差し出された紙には山口さんの携帯番号がかかれてた

「連絡してねっ」山口さんは又恥ずかしそうにして、出て行った。

そっか、俺に力をくれた訳ってのは俺に変われって
神様が教えてくれたのかな、、
俺は携帯の番号の紙をみながら妙に嬉しい気持ちになった
窓の外はすっかり青空だった。
俺は今まで嫌ってた夏がいつのまにか待ちどうしく好きになっていた。