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短い冬休みも終わり今日からまた新しい学期が始まる高2の冬

はあ…今日からまた学校かぁ~行くの面倒だな…。そんな事をひとり呟きながら僕は学校へと向かった。
勉強は嫌い友達もいない部活や校内行事にもロクに参加しない僕にとっては学校は退屈そのものだった。
唯一、楽しみがあるとすれば好きな人がいる。これくらいだろうか……
学校へ着くと僕はいつもの自分の席に座り、肘を突きながらぼーっと外を眺めていた。(ちなみに僕の席は一番後ろの窓際)
ホームルームが始まる前の教室はとても騒がしく、冬休みはどこに行った。だとかクリスマスはどうしてただとか
みんな思い思いの休みの過ごし方とかについて喋ったりして盛り上がっていた。
僕はこれといって喋る相手もいなく孤立していたのでポケットからMDを取り出し音楽の方に集中する事にした。
MDを聴きながら僕は前から一番目の窓際の席に座る好きな人の方に視線をおくった。

彼女の名前は上村綾香さん。
容姿は万人受けする感じの女の子で可愛いのだが
彼女は真面目で、あまり自己主張するところがなくいつも俯き加減で何かに怯えているような感じの印象の女の子だった。
容姿の受けがいいせいか彼女はクラスの男子からの憧れの対象とされていた。(勿論、僕もそのうちの一人だ。)
だがそんな理由もあってか同性からは煙たがられ僕の様にいつも孤立していた。
彼女はホームルーム前の時間はずっと読書をしていた。
そして僕はというとMDを聴きながら飽きる事なく彼女の後ろ姿を眺めていた。
朝のホームルームがあり集会がありそれらの事がひと通り終わると、また教室で担任の話を聞いてそれから最後の残りの1時間が自習となった。
あまりやる気なさそうな担任は問題のプリントを生徒に回し『50分後にプリントを回収するからちゃんとやっとけよ。』
と言い残し教室から出て行った。
そこからまた教室は一気に騒がしくなった。
はぁ?プリントなんかやってられっかよ。と言うものもいれば、最後に頭良い奴の丸写ししちまえばいいよこんなもん!と口々に言いながら
みな席を離れ、各仲良しグループに固まって雑談をしていた。
僕はというと喋る相手もいないし暇だったので問題のプリントをやっていた。
ふと僕は上村さんの事が気になったので一番前の席に座る上村さんを見てみる。彼女は彼女でちゃんと真面目にプリントに取り組んでいる。
やっぱ上村さんは真面目だなぁ…なんて思いながら僕は僕で問題のプリントの方に集中することにした。
僕の席の後ろの真ん中にある黒板の方で、いわゆるDQNと言われる種族達がやたらとデカイ声で喋っていていた。
内容は中身のない内容ばっかで聞きたくないのにこちらまで聞こえてしまうのだ。はっきり言ってうざい。
無視無視…。

『そんでさあちょっと聞いてくれよ!この前の始業式の後のこと!』
『なんだよ?お前、あの後どこ行ってたんだよ!?』
『わりいわりい、大事なことがあってさ。』
『なにが大事なことだよ!もったいぶんねえで教えろよ。』
『俺さあ、あの始業式の後に上村をちょっと呼び出して告ったんだ。』

上村さん!!!告った?????今まで、このDQNの会話なんて右から左に流してたがこの2つの単語が出た途端、僕の耳は異常なくらい
プリントをやりながらもDQN共の会話に聞き入っていた。

『おまwwwまじかよ!?でで、結果はどうだった?』
『あぁ?結果?駄目だったよ』
この一言で僕は大きく胸をほっと撫で降ろした。まあ当然の結果だろうな。

『うわwwwおまwwだっせwwwそれでどんな感じで言ったんだよ?』

わざとらしく前の席に座る上村さんまで聞こえるくらいデカイ声で聞き返した。
彼女の肩が小刻みに震えていた。僕はそれを見ていて無性に腹立たしくなってきた。

『普通に俺と付き合って下さいって言っただけだぜ?したら上村どんな反応したと思う?もうすげえ泣きそうな顔しながら
ごめんなさいとか言ってんの!!顔なんか痴漢されてビックリする様な女の面だったぜwww』
と言いながら爆笑し出す。
『それマジかよwwww俺も、その光景すっげえ見たかったな~。』
こいつも伝染したかの様に爆笑し出した。

僕の方はというと今にも腹が煮えくり返りそうな思いで一杯だった。
こいつ等100回はぶっ殺してえええええ!!!!
その2人を見ていた女共も2人とも最悪~だの。場所考えて言いなよ~とかコイツ等を止める気ゼロだった。
むしろ女共もニヤニヤしながらこの馬鹿2人の会話の方に注目していた。
また僕は前の席に座る上村さんを見た。
耳を真っ赤にし肩を震わせながらDQN共の会話をプリントで気を紛らわそうとしてるのが僕の席からでもはっきりとわかった。
DQNもそれをわかった上で上村さんの反応を後ろから見ながら楽しんでいた。
僕はそれを見た瞬間、完全にリミッターが解除された。こいつ等あああああ!!本気で殺すううーーーーぅぅ!!!!
僕は持っていた鉛筆をかっこよく握力で割ろうと指に力を込めたが思ったが悲しくも僕の非力な力じゃ鉛筆は折れる事は無かった。

本気で今すぐコイツ等を殴り飛ばしたい。僕は拳をぎゅっとキツく握り立ち上がった。
僕『オイ!そこの馬鹿2人!!なにさっきからヘラヘラ笑ってんだよ!?』
DQN『なにコイツ切れてんの馬鹿じゃね?』
と肩を竦めおどけて見せた。
機嫌の良い時の僕なら切れてないですよ~。と言えるが今はそんな状況じゃねえ!
僕『はぁ?馬鹿はお前等のことだろ?さっきからうるせえんだよ!!よそで話せや!』
そう言った後、もう片方のDQNは、ああもしかして…とニヤリと笑った後
『おいコイツさあ、もしかして上村の事が好きなんじゃね??』
『ああ、だからコイツさっきからムキになってんのかwwwいやあ若いっていいねえ』
とか言いながら僕の肩をポンポンと二度叩かれた。僕はそこで完全にぶち切れた。
『気安く触るんじゃねえええええええええええぇぇぇぇ!!!!!』
と腹の底からありったけの声を振り絞り、そして怒鳴ると同時に右手の拳を更に力を込めDQNの右頬を思い切り殴り飛ばした。
DQNは後ろにあった黒板に後頭部を打ち付けた。
DQNは痛ってぇ…とか言いながら後頭部を右手で擦りながら僕の方をキッと睨んだ。
DQN『やべ…俺マジ切れた。こいつ殺すわ。』
もう片方のDQNもそれを見て一緒になって半殺しにしようぜとか言いながら僕の方に掴みかかってきた。
その瞬間、運が良いのか悪いのかわからんが、やる気ゼロの担任が教室に戻ってきた。
担任を見たDQN2人はチッと舌打ちをした後
僕に聞こえるくらいの小声で今日の放課後、屋上に来い。逃げたらお前を本気で殺す!いいな?
と言いながら席の方に戻っていく。
ああ上等だよ…。むしろ僕が殺したいくらいだ。
僕も僕で自分の席へと戻る。

席を戻る時、また上村さんの方を見た。
上村は肩をぶるぶると震わせ少し涙目になりながら僕の方を見ていた。
僕と目が合うとぱっと顔を黒板の方へと戻してしまった。(ごめん…上村さん…。)
僕は自分のせいで騒ぎを大きくしてしまった事を心の中で深く詫びた。
そうして自習の時間が終わり帰りのホームルームが終わった後、僕は真っ直ぐと屋上へと向かった。
屋上へ向かう途中、様々なマイナスな不安要素が頭の中を掠めっていった。
正直言ってしまうと僕は、あのDQN達に勝てる見込みは無かった。僕は運動も駄目だし喧嘩なんて全然したことない。
さっきは怒りに身を任せて殴れたが今こうして時間を置いて冷静に考えてみると、まともにDQN相手に喧嘩を挑むのは恐くもあった…。
きっと殴られたら痛いんだろうなぁ…ボコボコにされて下手したら骨を折られて打ちところが悪かったな命にも関わって…
あああああーーー!!!もうやめろおおおお!!!僕は勢いに任せ頭を左右に振った。
こんなこと考えてどうする?自分にとって最大の敵はあのDQN2人か?違うだろ!?それは自分じゃないか!!
自分に負けるなよ?お前のやったことは絶対に間違って無い!
目の前で好きな人が傷付けられるのを黙って見てるのが一番最低だろ?
お前はそれを実際に行動に移しDQN達に立ち向かっていったじゃないか?
どんなに負けるとわかってても男は逃げずに立ち向かっていかなきゃならない時はある。
弱くてたっていいんだよ。だが弱いだけで終わるな。だがな…自分の中で譲れないというものはしっかり守りぬけ!!
心の中で強くそう自分に何度も言い聞かせながら僕は自らのモチベーションを高めていった。
ただ怒りに身を任せるだけでは駄目だ。もっと冷静になれ…
深呼吸を3つほど吐いた後、屋上に続くドアの前に立った。
また頭の中で、こんな時に口から火を吐いたりエネルギー波とか出せたらいいのに…とまた自分を萎えさせる甘ったれた考えがよぎったが
心の中で黙れ!!と一喝した。そしてさらにテンションを高める為にドアノブを軽く回した後、僕はドアを前へと勢いよく蹴り飛ばした。
僕はそのまま勢いに任せ屋上へと出て行った。僕が屋上へ出た目の前の20m先にDQN2人はいた。
2人とも僕を見るやニヤニヤと哂いを浮かべていたが目は殺気立っているのがはっきりとわかった。

DQN1「よお、遅かったじゃねえか?待ちくたびれたぜ。俺はてっきりビビって逃げ出したかと思ってたぜ。」
DQN2「わざわざ律儀に俺達にボコされにくるなんて関心だね。でももし今日ここに来なくても明日お前を殺してたけどなww」
DQN1「まぁちゃんと来たって事でせめて半殺し程度にしとしてやるか。」
と言いながら拳をボキボキと鳴らした。
DQN2「そうだな…君の誠意を買って病院送りでくらいで勘弁してやるよ。」
そう言った後、2人は歩きながらどんどん間合いを詰めてきた。

僕「よく喋る奴らだな。ごちゃごちゃ抜かしてないでさっさとかかってこいよ。」
僕は2人に対してニヤリと挑発的な笑みを浮かべた後、右手を制服のポケットに突っ込んだ。
DQN2人は、まんまと僕の挑発に乗った。
2人はさっきまで浮かべていた笑みは消え失せ、変わりに顔を赤黒く怒張させ憎悪を剥き出した表情を浮かべ真っ直ぐ僕に突進する勢いで迫ってきた。

DQN1「ああ!お前のその減らずグチが叩けねええくらいボコしてやるよ!!!」
DQN2「そうだな、決めた。こいつ殺すわ。」

よし…かかった!僕は右の制服のズボンの中をまさぐり腕時計を強く握り締め反撃の態勢に構える。
確か物体を握って殴ると通常のパンチ力がアップすると何かの漫画で読んだっけ。
そんな知識なもんだからあまりアテにはならないかもしれないが試してみる価値あった。
わざと挑発したのは冷静さを与えるより感情的にさせた方が動きが大降りになると見たからだ。これも漫画の知識w
そんな事を考えてる間にも2つの僕に向けられた殺意の塊が物凄い速さで接近してきた。
来る!! まず先に僕の射程内に入ったDQN1が拳を思いきり振り上げ僕の顔面に目がけて拳を振り下ろした!
漫画読んだ通りだ。単調な大ぶりな動作だ。これなら交わせるかもしれない…!!
。だが予想に反してDQN1の拳の速さは異常に速かった!!
何とかギリギリ交わす事は出来たがまともに食らってたら一発でダウンしてしまうかもしれない…
交わした後、DQN1が前のめりになったことを僕は見逃さなかった!!
右拳に握っていた腕時計に握る力をさらに込めてDQN1の右頬を渾身の力で殴り飛ばした。
僕「うおおおおおおらああああああ!!!!」
殴られたDQN1はぐぁああ!と呻き声を上げながら頬を押さえリノリウムの床に前屈みに落ちた。

DQN2「ちっ!おい俺を忘れんじゃねえええぞ!!!」

それと同時に今度はDQN2のパンチが僕の腹に真っ直ぐと飛んできた。だめだ…かわせない!!
僕は歯を食いしばり、腹筋に力を込めた。思っていた以上に腹に重たいパンチがめり込んできた。
僕は腹を左手で押さえ殴られた腹の痛みを堪えながら、後ろへとバックステップを踏み2人からの間合いを離した。

さっき右頬を殴り飛ばしたDQN1がむっくりと起き上がりまた下卑た哂いをニヤーと浮かべ僕をみた。
DQN1「お前のパンチなかなか効いたぜ。運動神経が無い癖にちったぁやるじゃねえか?やっぱあれか?愛の力って奴??」
DQN2「いやいやカッコイイねえ~。そして俺達はコイツの悪役ってわけかww」
DQN1「まったくこれだから童貞はなぁ…困ったもんだぜww」
DQN2「お前さあ…夢見過ぎなんだよ?いい加減現実に戻ってきたら?」

DQN2人の不快な暴言が僕の心に執拗に纏わり付く…だめだ。切れたら負ける…。冷静になれ…自分に何度も強く言い聞かせた。