※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

 僕は18歳の冴えない高校生である。
今はブルーマンデーの昼休み。机に座ってデカイ声で喋ってるDQNイケメンや、
今日もどうでもいいことをベラベラと喋りまくるDQN女達。
そんな喧騒に包まれながら、僕、一人黙々と弁当食ってます。
みんな、とっても仲が良さそう。ただ、数人の陰影族を除いてはね。
僕はといえば、もちろん、今この脳はいつもどおり憎悪に満ち溢れている。
もう、心の中で奴等に対する罵倒の言葉も出尽くしてしまい、
僕は「ウゼーヨ豚死ねウゼーヨ豚死ねウゼーヨ豚死ね」
などと潜在意識下での習慣のように唱えることしか出来なくなっていた。
残り少なくなったお弁当と休み時間。
我が家が倒壊寸前の不安に似たものを感じながら、同時に気は遠くなっていく。
 チリリリン。
弁当を仕舞い終わり、ちょっとカッコつけてやろうかと脚を広げてみたその時、
机の横のフックに引っかかっている”何か”に膝が当たった。
「なんだよ・・・・」
身体を傾けて見ると、フックには・・・・・

机の横のフックには、コンビニ弁当等に付いてくるような割り箸が
袋の上部を貫かれて垂れ下がってていた。
垂れ下がった未開封の割り箸の下部には、音の元と思われる鈴が付いている。
もう、全てに醒めていたと言っても過言ではないほどの僕だったが、
「(割り箸?何故こんなところに・・・・しかも何で鈴ついてるんだよ)」
と、あまりに人為からかけ離れた物体に心を良い意味で奪われた。
僕は元々”影の薄い僕”でやってきて2年も経つから、
周りのヤツラはそのような事に全く気づいていない。
いや、今回は何かの力が彼らに気づかせていない。そう感じた。
 さっそく割り箸を取って眺めてみる。袋の白い枠の中に
「この割り箸で鈴を叩け。さすれば30秒間、君だけの自由な時間を得られるだろう」
という文字。他にはリサイクルマークが付いているだけだった。
「(何だこれは?)」

「(何だこれは?)」
僕は周りに対する極度の憎悪と鎖国の念の炎の所為で、
それ以上このウルサイ場所では考えられなかった。
このままここに居ては始まらない。
”30秒間は自由”。
ただ、この文字に対して湧き上がる高揚感だけが身体を動かした。
トイレにたどり着くまでの間、震えながら解放されていく憎悪のバーストを受け、
僕の脳内では幾百もの・・・いや、幾千もの妄想が繰り広げられていた。
まず最初に浮かんできたのはDQNイケメン達の、確かにイケメンではあるが
僕にとってはヘドロそのものでしかない言動の数々。今まで何人を汚してきたのだろうか。
少なくとも僕はたくさん汚され、傷付けら、虐げられた。肉体だって。
奴等には、奴等を貶める様々な策略、知略、謀略、複雑が思考に絡まれて浮かんできたが、
しかしながら、それよりも宇宙のように大きなあるモノが僕の脳表から支配しようとしていた。
 そう、「女」だ。・・・・そうだ。女だ。僕の脳全体は、気づいた瞬間に一寸もせずそれに支配された。
女は違う。男は殴って弄ってお終いだ。女は、楽しくさせてくれる。快楽だ。
今まで脳内でしか相手にしてくれなかったけど、今回は違うんだ。
僕は、ビンビンギンギンに硬直したイカ味うまい某に、膨れ上がる性欲を感じながら教室へ戻った。

「3−A」と書かれたプレートのある我が教室のドアの前に着いた。
中からは相変わらず、何年経っても変わらない馬鹿騒ぎに満ちていた。
入る気がうせる。もとより、このクラスでロクな女など見たこともないし、
聞いたことも・・・いや、気持ち悪い声は毎日聞いているが、とにかく居ないのだ。
 しかし、左方にある2年生の教室には居る。
同学年への絶望のさなか、僕は真面目で可愛い純情娘が多いと評判の2年生たちを、
彼女等が入学して以来見続け、妄想していたのだ。
廊下ですれ違う時、行事で会う時、玄関で会う時、その全ての時々で
彼女らに抱きつき、服を脱ぎ去り、周りに誰も居ない設定でその場でセックスをするという妄想を。

おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい!
僕は急に胸を見たく、触りたくなった。
幸い、5時限目の授業開始寸前で生徒は皆、教室に戻っていて動きやすい。
この学校はとても規模が小さく、全校生徒120人程度で各学年の教室が同じ階にある。
衝動に任せて歩いていると、
「あ」
勢いで、つい2−Bの教室のドアを開けてしまっていた。
クラスの視線を一手に集めるやいなや、僕はすぐさまドアを閉めた。
おぉっと危ない・・・まんまんドリームを遂行するには冷静さも必要か。
しかし、ほんの一瞬視界に入っただけでも、真面目な子が多いという印象は受け取った。
何よりも、不細工DQN率が限りなく0%に近かったことに僕のうまい某はもう、血を吸収しまくって
大変なことになっている。
そろそろアレを使わないとな・・・・いい加減宝の持ち腐れになりそうだし、
まだ止まらない妄想でちんちんが噴出しそうだ。
僕はついに、胸ポケットから袋から取り出した割り箸と、2センチほどの小さな鈴を取り出した。
”チンチンチン”手の平の上で叩かれた鈴が鳴る。
ガラララララララドンッ。門は開かれた!さあパーティーの始まりだ。

と、止まっている。止まっている!
皆一様に固まっていて、一瞬トリックアートにでも入り込んだかと錯覚した。
30秒間というリミットがあるということは忘れずに、すばやく遂行だ。
僕はもう性欲マシーン。30秒間だけの性欲マシーン。
なるほど評判になるほどの清楚系揃いだが、ふとドアの入り口傍にいるヲタク系の少女が目に付いた。
うわぁ・・・・なんか美青年が写ってるマンガ本読んでる。
けど、ちょっとそそられるとこがあるよな、ヲタ女も。
よし、ここは前に一回おかずにした縁(?)もあるし、この娘に決めた!
そうと決まればパンチュでも脱がすか・・・と思ったが、その前に彼女の程よく膨らみのある頬にそそられた。
近くでよく見れば、顔だけでもシコれそうなほど可愛いじゃないか!
僕は時間がない焦燥と、本能とで彼女の口に喰らいついてしまった。
美少女の唇との接触。薄めの見た目からは想像できない、ふわりとした感触が僕の全部を支配した。
ああ、美味しい。自分のしか触ったことの無い唇が、こんなに柔軟で温かくて満たされるものだとは思わなかったぞ。
キスする間、時間はきちんと数えていたが、なんせキスだ。考えてみれば、これって結構やばいんじゃないか?
そうは思ったものの時間は残り8秒しかなかった。僕は一応、手持ちのポケットティッシュで彼女の唇を拭き、
リコーダーの先を舐めるような行為の、数倍もの背徳感を背負いながら教室を後にした。

 ヲタク系少女と背徳に満ちた不思議なキスをした後、
僕は授業に遅れそうで焦っている風に装いつつ、3−Aの教室まで走っていた。
脳内では忘れられないあの唇の感触が何度もリピート再生されて、
罪悪感よりも変態じみた幸福感に満ち足りていた。
時は既に動いていて、教室のドアを隔てた先の彼女の反応が恐ろしく気になった。
色んなパターンが想起して心をまさぐる。
でも、僕がやったとはわからないから、そんな事はどうでもいい。
僕しか知らないんだ・・・。
普通なら脈絡も無くあんなことをすれば、間違いなく僕は変態確定だろうな。
いや、する前にまず逃げられる。僕は女性の前に立つと妙に気を使ってしまって、
挙動が可笑しくなり、逆に女性に気を疑われてしまうのがしょっちゅうだ。
沢山の美しい女性に囲まれたとなると、それから先は自分でも想像が付かない。
しかし、そんな僕が、女性とキスを出来てしまったのだ・・・。
忌み嫌っていた馬鹿な女どもなどではなく、大人しそうな可愛い娘とだ。

 バトルロワイアルの桐○のようにサっ!と颯爽に3−Aの教室に入った。
厳格で有名な初老の国語教師の授業であるせいか、DQNどもは皆静かだった。
だが、次の瞬間。クラスの殆どを占めるDQNどもの「何だあいつ?」という視線と共に
「何をやっているんだ!遅刻寸前だぞ」
というライオンの咆哮のような怒声。
「す、すい”ません・・・」
静かだった教室がさらに沈んだようになった中で、舌の回りの悪い口調で誤った。
プッとでも言うかのようなリーダーDQNの視線と、
国語教師の憤怒のオーラを回避しながら、席に着いた。
机に座って中から教科書を取り出そうと身を屈めると、胸ポケットの割り箸が
胸に突き刺さった。
「いて・・・・」
このせいで、まだ真新しい過去の記憶が再び鮮明に浮かび上がる共に、
この割り箸に対する数々の疑問も浮かび上がった。

割り箸の入っている胸ポケットに、熱を感じながら考えた。
あまりにも超現実的過ぎて、何故このようなものが
僕の机に付いていたのか考えられなかった。
それよりもまず、何回使えるのか?
その疑問が最も強く、不安要素として浮かび上がった。
さっき使ったので終わりだったとしたら、全てが終わってしまう。
まだまだまだまだ何かやりたいという欲望・・・・それは心の中で無限のトグロになろうと、
今必死で伸び続けているのだ。
 そこで僕は、試してみるべく割り箸と鈴を取り出しもう一度チンチンチン、と叩いてみた。
その瞬間にやはり、国語教師の手は黒板に向かったままで止まり、周りの生徒達は
一様に中身の無い良く出来た人形のように固まった。
思わず、口を歪ませてニヤつく。
その瞬間に、噴出す憎悪や欲望といったものを抑えるのに手間取った。
隣の席の女生徒の、短いスカートから現れている皮の付いたハムのような太腿に、
欲情が止まらない。時間が止まっている。その現実が更に欲望を促進させた。
いいや!しかし、まずは様子見だ。
この割り箸で失敗することがないか、確かめねばならない。