生きていくのは難しい。
数々の出会いと、そして別れを経験しなければならないから。
出会わなければ別れることなんてありえないのに。
別れの哀しさを知ってしまうことなんてありっこないのに。
ねぇ、どうして?
人はどうして出会っちゃうの?
私はこんな悲しみを背負うのならば、いっそ出会わないほうが良かったよ。
――そうはっきり断言できてしまったら どんなに楽だろう。
でも 結局私は出会いを否定する事なんてできない。
生きていく事を否定する事もできない。
何だか自分が 価値のない人間のように思われてしまうから。
思えば 哀しいとかそういう感情よりも
私が悲しい人間なのかもしれない。
あの日あの時
こうしていれば ああしていれば
後悔を繰り返しても また同じように誰かを好きになる。
ねえ 母さん
母さんもそうだったの?
そうやって大人になっていったの?
みんなそうやって大人になっていくのかな
だったら私は大人になんてなりたくないよ
そう
あの日に戻りたい
無邪気に遊んでいられた
あの日々に
最終更新:2007年05月04日 11:20