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「アンコウ、仕事嫌いなの?」

 あたしの質問は不躾だったと思う。今にして思えば、アンコウがあの仕事を好きなわけはなかった。そして多分、彼はそこに触れてほしくなかった。
 彼は戸惑った表情であたしを見つめた。

「さい、大人は言っちゃいけないことと言ってもいいことがあんだよ。俺が仕事を気に入ってるかは、それは俺だけが分かっていればいいことなんだよ。」
「……そういうもんなの?大人って。」
「断じていえる。そういうもんだ。」

 アンコウの言葉は真摯そのものだった。だから余計に気になった。

「じゃあさ、どんな仕事か、だけ、ね?」

 その刹那、彼の漆黒の目が再び狼の鋭さを宿した。