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 3学期末、英語のクラス発表。美玖は、3学期の中間テストが散々な結果だったので、またA2に落ちる事は目に見えていた。だから、発表の紙を見て、自分の名前の横に小さくA2と書かれているのを見ても、何も悲しくなかった。

 素直に、努力が足りなかったのだと美玖は思った。中3になったら、もっと頑張ればいい――。元々楽観的な美玖は、さして気にも止めなかった。

 一方、莉奈はというと、3学期で名誉挽回とばかりに頑張ったらしく、A1へ上がった。美玖はそれを見て、心から良かったな、と思った。だからそれを、素直に口に出した。
「莉奈良かったね~。私、クラス落ちちゃったけどぉ……。」
 莉奈は、嬉しそうに顔を輝かせている。その表情を見て、美玖も何だか嬉しくなった。
「えへへ~。凄いでしょ~。」
 その言葉を聞いた途端、美玖は体中に電撃が走るのを感じた。今、目の前にいて笑う莉奈が憎い。――何故?さっきまで私は全然クラスが落ちた事を気にしてなんかいなかったのに……。

 理由は、何となく分かっていた。2学期末、美玖は決して莉奈に自慢しなかった。なのに、莉奈は美玖をあざ笑った。実際には嘲ってなどいないのかもしれない。しかし、美玖には、莉奈は美玖を馬鹿にしているとしか思えなかった。


 普段、怒りを感じることのない美玖が、覚醒した。