中学校に入って 部活にも入って
ようやく中学が 私の場所になり始めた 中学2年生の頃
突然
母さんが死んだ
朝目覚めたら 母さんがいなくて 車もなかった
きっと仕事に出掛けたのだろう
職場に行って 何かを学ぶために 行ったのだと思った
私は気にもせずに学校に出掛け 3時間目の終わる頃
最悪の知らせが届いた
「松本さん、ちょっと来て。」
「貴方のお母さまが、亡くなったって――。」
嘘。
あんなに昨日まで 元気だったのに
「事故だったそうよ……。身元の確認に時間がかかったって……。」
昨日 その事故はあったようだ
そういえば母が帰ってきた形跡はなかった
何故 気付かなかったのだろう
朝 母はすでに 死んでいたのに
「とりあえず警察に行きなさい……。親族は、見つからないから。」
そうだよね 母さん
母さんは 私が唯一血のつながる存在で
他には誰も いなかった
最終更新:2007年05月05日 19:44