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思いもかけない言葉にあたしは驚いた。まるで狼のようにいらつきがあって、それでもどこか哀しげな男から、そんな言葉が出るなんて。
一寸拍子抜けしてしまったあたしは、ふうと大きくため息をついた。
「いいですよ、もう。謝ってくれればそれでいいから。」
その人は安心したのか、あたしににっこりと笑いかけていった。
「よかった。許してくれなかったらどうしようかと思った。」




その声は優しげで、最初に聞いたときよりもずっと暖かかった。そしてそれは、あたしの中で何度も反響した。

それがアンコウとの出会いだった。