第9話 魔王の真の狙い
――神々の森・遺跡――
[ノーネ]
勇者様
どうぞ、これからも
頼ってくださいね
[マイン]
やっぱり勇者さまと
ノーネさんはお強いですね!
[ヴィクトール]
わ、私の可愛いしもべ達が……
[ヴィクトール]
可愛いのに、
これが可愛いのにぃ
[ノーネ]
マインちゃん、勇者様
ここに『魔石』がありますよ
[マイン]
これが最後の『魔石』ですね
勇者さま、お願いできますか?
[マイン]
……ありがとうございます!
[マイン]
これで魔神の復活も
阻止できましたね!
[ノーネ]
……? ま、マインちゃん!
『魔石』の近くにある、
この扉って……
[マイン]
これは……魔界へ繋がる扉ですね
[マイン]
こんな場所にあったんですね
[???]
……ふ、ふはは
まさかここまで来るとはな……
[ノーネ]
……っ!?
マインちゃん、勇者様!
後ろを見てください!
[バアル]
小さき力よ、久しいな
[マイン]
バアル!
[マイン]
まさか魔神を
復活させるために……?
[マイン]
でもあなたの企みは
全て勇者さま達が阻止しました!
[バアル]
ふははっ!いいや、我が計画通りだ
[バアル]
……これで全ての『魔石』に
魔力を集めることに成功した!
[ノーネ]
ど、どういうことですか!?
[バアル]
『魔石』には確かに
我が主が封印されている
[バアル]
しかし、その封印を解き放つ
ためには膨大な魔力が
必要だった……
[バアル]
かつて我は、チェルノボグに命じ
精霊共の守る秘宝で
魔力を集めさせたが、
それも失敗に終わった……
[マイン]
ケットシーさん達の秘宝を
盗んだのは、そのためだった
んですか!
[バアル]
浅はかな考えだった
しかし、我は妙案を思いついた
[バアル]
我らが魔力を集めるのではない、
貴様らに集めてもらおうとな……
[マイン]
ま、まさか……
『魔石』のそばに
魔族がいたのは……
[バアル]
ふははっ!
[バアル]
そう、貴様らと我が配下との
戦いによって生じた魔力を、
『魔石』に注ぎ込むことに
成功したのだ!
[マイン]
ゆ、勇者さま……
どうしましょう
[バアル]
これで我が主―――
魔神タナトスが復活する!
[バアル]
さあ、今こそ魔界への扉を
開こうぞ!
[???]
――魔界の扉は開かせません!
[マイン]
……え?
[アベニール]
助けに来たよ!
マインちゃん、勇者様!
[マイン]
アベニールさん!?
最終更新:2016年01月02日 22:59