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71 朔羅」(2007/04/04 (水) 04:20:04) の最新版変更点

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無限城下層階。その更に地下。 少年王MAKUBEXが根城とする、巨大並列処理コンピューター。 マザーコンピューターのその膝元で、MAKUBEXは文字通りの母の膝で眠る赤子のように すやすやと寝息を立てていた。 電脳少年の彼にとっては、ここが最も落ち着ける場所だった。 日々の重圧は、少年には重すぎた。彼は毛布にくるまると、毎晩ここで眠った。 ここが彼にとって最も落ち着く場所だったのは、単にコンピューターが彼の武器だったからだ。 上からの強襲があっても、ここなら起きて即座に臨戦態勢を整える事が出来る。 彼にとっての「落ち着く」とはそういう事で、安眠などとは程遠かった。 寝息も実に浅く、それはそのまま、彼の眠りの浅い事を証明していた。 そんな少年を、十歳も離れた筧朔羅は、保護者の立場で心配した。 「不思議なものね……普段守られているのは、私達の方なのに……」 彼女は自分の分の毛布を持ってくると、少年の傍に座り込んだ。 「私は、あなたの保護者になれているのかしら……?」 少年は、女性の呟きに反応したかのように、かすかに「ん……」と声を漏らした。 いつの日か、この子が安心して眠る事の出来る時代が来れば…… 女性はそんな事を考えつつ、少年の隣に、添い寝するように寝転んだ。 もっともこんな風に隣で眠らせてくれるようになったのも最近の事だ。 初めのうちは、朔羅に限らず、誰が相手でも、近寄っただけで目を覚ましていた。 雷帝が無限城にいた頃もそうだったけれど、雷帝が去ってからは、殊更に酷くなった。 周囲に、鏡や不動といった、寝首を掻きかねない者達が多かった事も遠因の一つだろう。 だが、彼女は辛抱強く少年の傍に居続け、少しずつ信頼を得ていった。 生まれてずっと家族というものを……母親というものを知らないこの子の為に せめて母親代わりになってあげられるのなら…… 彼女の覚悟は岩をも動かし、二年以上の歳月はかかったが、とうとう少年の傍で寝かせてもらえる程になった。 しかしそれでも、少年の寝顔を見ると不安にさせられた。 「まるで……ただ目を閉じているだけのよう……」 少年は、とても眠っているようには見えなかった。狸寝入りだと言われれば、信じてしまいそうな程に。 朔羅は、そっと少年の頬に指先を触れさせてみた。 「ん……」 思った通り、少年は目を覚まし、虚ろな眼差しで彼女の顔を見た。 「……敵襲、というわけじゃなさそうだね……もう朝かい? ここじゃ時間の感覚が……」 朔羅は慌てた。 「申し訳ありません、MAKUBEX。起こしてしまって……まだあなたが眠り初めて、30分も経っていませんよ」 幼い頃、まだ裏風鳥院が謀反を起こし、十兵衛と朔羅の姉弟が出奔する前の事。 十兵衛は一旦眠りにつくと中々起きず、彼女がいたずらで頬をつついてみせたりしても、目を覚ます事は無かった。 「……あの頃の十兵衛と、年はそう変わらないのに……」 「何だ、またその話か。構わないんだよ、僕は。この無限城なら、気の持ちようで多少の疲労はすぐに……」 「良くありません。ここのところ、顔色も……」 「僕の血色が悪いのは生まれつきだよ。こんな日の当たらないところで育ってきたんだから……」 人の健康を気遣うぐらいなら、いっそ起こさないでくれ……という言葉を飲み込みつつ、少年は目を閉じた。 「MAKUBEX……」 一度起きたために中々寝付けない少年の耳元で、朔羅が囁いた。 「……何だい?」 「その……抱きしめても、良いですか?」 MALUBEXは「はぁ?」ととぼけようとしたが、彼が答える前に、朔羅はその腕を伸ばしてきた。 少年の首の周りを女性の腕が通る。女性は、自ら少年の頭を引き寄せ、その胸に抱きしめた。 「……ちょっと……さすがに、照れるんだけど……」 豊満な大人の胸に抱かれた少年は、年相応の恥じらいを表情に浮かべた。 もっとも、女性からはその表情は見えない。自分の胸に少年の顔をうずめてしまっているからである。 「ごめんなさい……あなたを、落ち着かせてあげたいと思って……」 「こんな状態じゃ、逆に落ち着かないよ……それに……」 少年は片腕を朔羅の背中にまわすと、なだめるようにその背をさすった。 「落ち着かないのは、君の方じゃないのかい……? 少し根を詰めすぎてるところがあるよ、朔羅は」 内心、図星とも言えた。確かに彼女は、頑張りすぎるところがある。 だがそれを、更に頑張っている年端の行かない少年に言われるとは、予想もしていなかった。 「私は……あなたの、母親になってあげたいんです……」 朔羅は少しだけ腕の力をゆるめて少年を胸から解放すると、その額に口付けせんばかりの距離まで顔を近づけた。 「私では……あなたの母親に、なってあげられませんか……?」 「クスクス……そういうところが、根を詰めすぎだと言うんだよ。朔羅は、僕の友達であり、仲間。  それで十分だか……」 言い終わる前に、既に朔羅は少年を再び抱きしめていた。 布越しに谷間に顔面を突っ込み、少年は再び顔を赤くした。 「MAKUBEX……」 まだ強がる少年を、どうしても甘えさせたい。せめて二人きりの時ぐらい、子供に戻って貰いたい。 朔羅はそんな想いをこめるように、MAKUBEXを今までより更に強く抱きしめた。 「さ、さくら……ちょ、ちょっとタンマ……」 王とは言え、MAKUBEXはまだ十三、四歳の少年だ。女性の胸の谷間に押し込められれば、欲情してしまう。 現に彼の未発達な陰茎は、それでも既に硬くなりかけており、それはズボン越しに朔羅の足にあたっていた。 彼は必死に女性の腕から逃れようとしたが、どうしても逃れられなかった。 「無駄ですよ、MAKUBEX。あなたを包み込んでいるこの毛布は、今は私の技の支配下にあります。  素直に私に甘えてくれるまで、離しはしませんから」 甘えると言っても、どうしたら良いものか。 「いきなりそんな事言われても……何を頼めば良いのか……」 朔羅は少年の勃起しかけの陰茎にズボンの上から掌をそっと当てた。 ピクンと反応して、また更に少しだけ大きくなるのが可愛い。 「こういう事を、頼めば良いんですよ……」 朔羅は少年のズボンのチャックを下ろし、中から小振りな陰茎を取り出した。 小振りだが、少年なりに硬くなっており、まだ半分程皮を被ったその先端からは、もうカウパー氏腺液が漏れ出ていた。 彼女はその皮を、丁寧に剥いていく。微かな痛みに似た感覚が、不慣れな少年を襲った。 「っぁ……! ちょ、さくら……」 朔羅は、もうそろそろ良いだろうと、少年と自分を包み込んでいた布を取り払った。 薄暗い証明の中、恥垢をまとった少年の陰茎があらわになった。 「もう……駄目ですよ、MAKUBEX。年頃なんだから、ちゃんと綺麗にしておかないと……」 「そ……そんな事言われたって……そこまで剥けたの、初めてだし……」 MAKUBEXは、今朔羅に無理矢理剥かれるまで、自分の皮がこんなに剥けるものだとは思っていなかった。 出血するのではないかと思える程の痛みと、病気なのではと疑いたくなるような垢が、彼の意識を釘付けにした。 辛うじて知識だけは並の大人以上に備えていた彼は、それが怪我や病気でない事だけは理解出来た。 朔羅は垢を丁寧に指でこそぎ落としてやった。しかしそれすらも、少年にとっては拷問に近い恥辱だった。 「おか……おかしいよ、さくらぁ……っ」 今まで、朔羅に抱きしめられる事は、何度かあった。頬にキスされるぐらいなら、日常茶飯事だ。 いつかは、一歩踏み込んでしまうだろうなと予感はしていた。しかし、これは彼が想像していたよりも、幾分汚らしい。 「遠慮しないで下さい、MAKUBEX。私がヌいてあげますから。  手でするのが良いですか? それとも、胸で? 或いは……」 MAKUBEXは反抗しようとしたが、陰茎はまだ朔羅が握りこんだままだ。人質をとられたような気分だ。 彼女の、悪意の全くない、慈愛に満ちた笑顔が、逆に怖い。 少年は彼女の機嫌を損ねないよう、頭をフル回転させて逃げ口上を考えた。 「朔羅……君は、僕のお母さんになりたいんだろう?」 「えぇ、そうですよ?」 「普通の母親は、息子にこんな事はしないだろう? いくら本当の家族のいない僕でも、そのぐらいわかる」 「それじゃあMAKUBEXは、今ここでコレを処理しなくても、構わないのですね?」 朔羅が、平然とMAKUBEXの陰茎から手を離す。 「あっ……ちょ、その……」 MAKUBEXは、自分の中の相反する理性と欲望の、葛藤に気付いた。 頭では、こんな事をしてはいけないとわかっている。また、実際朔羅にも思いとどまって欲しいと切に願っている。 しかし、体は生殖を求めている。情報生命体である自分にも性欲がプログラムされていたのかと思うと、溜息が出る。 そして、プログラムされた本能が、朔羅の手が離れた事を、真剣に惜しんでいるのがわかる。 「……良いわ、MAKUBEX。確かに、母親になりたいと言ったのは、私の方。  ならば私は、あなたのその可愛いムスコには、もう手を触れません」 MAKUBEXは、彼女のその言葉に、ほっとするよりもむしろ、堪らない程悔しがっている気持ちの方が 自分の中で強くなっている事に気付いた。 プライドを捨てて、今一度懇願しようかとさえ思う。しかし、中々声が出せない。 そうこうしている内に、朔羅が服を脱ぎ始めた。 「なっ……何をする気だい? 朔羅……」 「私は、あなたの母親になると誓いました。ならば、母親らしい事を、してみせます」 そう言うと、彼女はワンピースを完全に脱ぎおろし、ブラジャーも外して、その自慢の生乳を晒した。 「母親は、子供に授乳させるものです。MAKUBEX……」 朔羅はそう言うと、膝を崩してその場に座り、MAKUBEXの頭を持ち上げて、膝枕の体勢になった。 少年の頭の上で、豊かな乳房が部屋の照明を遮光している。 彼女は戸惑う少年の頭を更に持ち上げ、その唇を自らの乳首にあてがった。 「んむっ……ぷはっ……朔羅、これは……?」 「言ったでしょう? 授乳ですよ……」 朔羅が自分の胸を揉みこむと、驚いた事に、乳首の先端から母乳が垂れ出てきた。 -2- 筧流は、医術として発展してきた流派だ。 針術によってツボを刺激し、時に痛みを和らげ、血流すらも変える。そして、布衣術で止血し、体を保護し、温める。 そこに風鳥院の絃が交われば、縫合すらもこなす事が出来る。 医は仁術。それこそが筧の理念でもあり、掟とも言えた。 そんな筧流だからこそ、広く人々の役に立つために、様々な分野の治療法も確立されていた。 その中に、子育てに関する治療もあった。 世の中には、乳癌などで乳首を切除したわけでもなく、乳首も乳腺もちゃんとあるにも関わらず 先天的に母乳を出せない体質の女性も、少なからず存在する。 今でこそ市販のミルクが簡単に手に入るが、我が子には自分の母乳を飲ませてやりたいと思うのが、親心だ。 そんな悩める母親達を救うために、筧流は乳腺を刺激する針術をも磨いていた。 その技が成功すれば、どんな女性でも、任意で母乳が出せるようになるのである。 筧十兵衛が、その技を会得するための修行に付き合ってくれと、朔羅に申し出たのは十年程前。 まだ裏風鳥院によって筧家が壊滅する前の、平穏だった時代の事だ。 「頼む、姉者! 姉者以外に頼める者がいないんだ!」 朔羅は当初、断ろうと思った。自分でなくとも、母に頼めば良い事だと思ったのだ。 しかし、彼らの母は既に夫によって、その術を施されていた。その為母は既に自在に母乳が出せた。 そもそもこの技は、本来ならば筧の男児が、近親の女性、即ち姉か妹か母親に頼むのが慣わしだ。 しかし彼らの父には姉妹がいなかったために、父は妻を迎え入れてから、ようやくこの技の修行に打ち込めたのだ。 本当なら、血の繋がらない女性に、この修行に付き合わせるのは掟破りだった。 この修行の性質上、どうしてもその女性と一度は体を交えねばならなかったのだ。 通常、筧の男児は、成人するまでに全ての技を会得せねばならない。 成人する前に婚姻でもしない限りは、修行のためだけに、定まった関係に無い女性と交わる事になる。 彼らの父は、どうにか成人前に嫁を娶ったお陰で、この技を完成させるに至ったのだ。 そういった例外を除けば、筧の男児は、一生に一度は近親相姦をせねばならないのが、当たり前という事である。 朔羅は渋々承諾し、両親の立会いの元、十兵衛の前で全裸になった。 当時、既に年頃の女の子だった朔羅は、母親は兎も角、父親の前でまで裸を晒す事に、相当抵抗があった。 片腕で両の乳房を隠し、もう片方の掌で陰部を隠した。それでもまだ、内腿をきつく閉じて正座した。 「良いですか、十兵衛、朔羅。母乳が出せるようになるには、通常、出産せねばなりません。  この技は、母体に『出産したのだ』と、錯覚を起こさせる事によって成立します」 あくまで上品に、母親が修行の説明に入る。 「そして、母体に出産を錯覚させる為には、その前段階として『妊娠した』と錯覚させる必要もあるのです」 そこで、十兵衛が口を挟んだ。 「なるほど、植物を意図的に狂い咲きさせるのと、原理は同じですね。  春にしか咲かない花を秋に咲かせるには、その花に春だと思い込ませねばならない。  そのためには、春だと思わせる前に、冬だと思わせておく必要がある」 少しも厳かな表情を崩す事無く、筧の父が頷いた。 「その通りだ。お前には、これから朔羅の体を、擬似的に『妊娠』させてもらう。  いや……より当を得る言い方をするならば、『受精』させてもらう、と言った方が正しいか……」 即ち、ここで二人が体を交える必要が出てくるのだ。 安全日である事は既に確認済みである。十兵衛が朔羅の中にたっぷりと中出しし、 針で彼女の陰部を刺激して、子宮に『受精した』と錯覚を起こさせる。 通常、妊娠してから十月十日で出産するが、実際には妊娠していないので、子供も生まれない。 この時に更に針で乳腺を刺激する事で、本来ならば一定期間で停止する授乳機能が、 実際には五十歳ぐらいまで停止しなくなるわけだ。それ故この技は、遅くに子宝に恵まれた夫婦にも需要があった。 もっとも今回の修行と違い、一般の人達にこの治療を施す場合は、筧の男は依頼主の女性に一切手を触れない。 夫である男性に交わってもらいつつ、自らは針のみをもって、治療を施すのだ。 依頼主の女性からしてみれば、他の男に自分の痴態を見られる事になるわけだが、四の五のは言えないわけだ。 そして朔羅も、内心は他の男に交わってもらえないだろうかと思った。 好きな人と交わりながらならば、例え父親や弟に恥ずかしいところを見られても、何とか我慢出来る。 しかし当時彼女には好きな男性などいなかったため、結局その願いは、考えるだけ無駄に終わった。 「ほら、よくご覧なさい、十兵衛。これが大陰唇、そして小陰唇。上の方の小粒なのが、陰核よ」 「今の内に、この図表とよく見比べて、見当をつけておけ。ツボを外してはならんからな」 十兵衛は両親に指導されるがままに、姉の陰部を舐めるように隅々まで眺めた。 それは、当時少年だった十兵衛には、気持ち悪すぎた。 内臓の延長のようなものだとは聞いていたが、それにしてもこれ程とは……と、幻滅した。 それでも修行のためと割り切って、指や舌を使って懸命にならしていくと、不思議と勃起してしまった。 母親の指導が的確だったために、童貞の十兵衛でも、朔羅を気持ちよくさせる事が出来たのだ。 姉から発せられるかすかな声は、淫靡で艶かしく、違う女の人みたいで、それが彼の性欲を刺激した。 十兵衛は十分に姉の陰部が濡れた事を確認すると、慎重に少しずつ、自分の陰茎を挿入していった。 処女だった朔羅の膣は抵抗も激しく、途中で出血もしたが、父が「構うな」と言うので、そのまま一気に奥まで貫いた。 朔羅は叫びだしそうな程の痛みを感じたが、唇を噛み締めて耐えた。 やがて、その日が初めてだった十兵衛は一分と待たずに射精し、修行の第一段階が終了した。 十兵衛は余韻に浸る事も無くすぐに針を取り出すと、あまりの痛さに痛覚の麻痺した姉の陰部に、それを刺していった。 ツボが的確だったために、朔羅は然程の痛みを感じる事も無く、簡単に針を受け入れた。 十分程してから十兵衛は針を抜いた。これにて修行の第二段階が終了し、彼女の肉体は『受精』した。 数ヵ月後には彼女は『出産』し、母乳が出せるようになったが、それまでは毎日体調が悪かった。 実際には身ごもってもいないのに、吐き気を催したり、酸っぱいものが食べたくなった。 まるで想像妊娠のようだと思った。子も孕んでいないのにマタニティブルーになるのは、良い気分ではなかった。 そして、いざ母乳が出せるようになった後でさえ、まだ針の責め苦があった。 もっとも、それもツボが的確だったために痛みは無かったのだが、年頃の女の子が、 自分の胸から数本の針を垂らすのは、恥辱に近いものがあった。しかも、また両親の立会いで、だ。 兎にも角にも、そんな風にして、彼女はその日以来、任意で母乳が出せるようになったというわけだ。 -3- 「そうか……筧流に、そんな技が……」 朔羅から顛末を聞かされたMAKUBEXは、古流術派の奥の深さに敬服した。 「ですから、MAKUBEX。今夜は私を母と思って、どうかこの乳を吸って下さい。  未熟な私では、あなたを支える事すら難しい……けれど、せめてあなたを甘えさせてあげたいから……」 朔羅と十兵衛の過去を聞かされ、もはやMAKUBEXは肉欲を我慢出来なくなっていた。 思春期の少年にとっては、先程の朔羅の話は猥談でしかない。 少年は体を起こすと、目の前の豊かな乳房の先端にしゃぶりつき、母乳を吸い始めた。 じゅっ……ちゅぅ……ちゅぱ…… 「何か……変な味。おっぱいって、こんなもんなの?」 「さぁ、私自身は吸った事無いから……けれど、あまり美味しいものではないと、聞いた事ならあります。  赤ちゃんが母乳の味を嫌がらないのは、単に他の味を知らないからだとか……」 それでも少年は、赤子のように女性の乳首を舐め続けた。 やがて、唾液と母乳によって、彼女の乳首は汚らしく湿ってきた。 「MAKUBEX……まだ、こちらの処理は構わないと申しますか?」 朔羅は再びMAKUBEXの股間に手を伸ばし、勃起したままの陰茎をさらさらと撫でた。 「っあ……そ、その……」 「確かに母親ならば、こんな事の面倒は見ないでしょう。  けれど私の事は、姉と思ってくれても良いんですよ? 十兵衛の相手なら、私にも経験があるのですから」 もっとも、姉と弟でさえ、やはり普通は肉体関係を持つものではない。 朔羅と十兵衛が特殊な環境で育っただけの事なのだが、MAKUBEXの方も、もう理屈をこねる気は無かった。 朔羅を仰向けに寝かせ、胸の谷間で陰茎を挟み込む。そのまま、乳首でこすったりしながら、陰茎をしごきまくる。 いわゆるパイズリだが、朔羅の母乳の機能のおかげで、更に楽しむ事が出来る。 乳首から溢れたミルクはMAKUBEXの陰茎をヌルヌルと覆い、快感を増幅させた。 「ぅあっ……良いよ、これ……さくらぁ……っ」 「私にも……MAKUBEXのミルク、くださいね……」 ぐちゅ、ぬちゅ、ずりゅ、こり……七色の音を立てて、乳房と陰茎が擦れあう。 やがて、MAKUBEXは思い切り射精した。 「あぁっ……イくよぉっ、さくらぁ!!」 大量に降り注いだ白い汁は、朔羅の顔を容赦なく温めた。 「……っ! ご、ごめん朔羅! 汚すつもりじゃ……」 朔羅は顔に纏わりついた精液の一部を指ですくうと、それを口の中に入れてみた。 噛んで、よく味わい、ゆっくりと飲み込む。 「ん……MAKUBEXのミルクも、変な味ですよ?」 朔羅は、茶目っ気たっぷりに微笑んでみせた。 「でも、美味しい……」 「はぁっ! あぁあ! やん……! ふぁあっ!」 マザーコンピューターの前で、何憚る事無い朔羅の喘ぎ声が響いていた。 MAKUBEXの上に騎上位でまたがり、激しく上下運動をしながら、牛のように母乳を撒き散らす。 先程の顔射の返礼とばかりに、MAKUBEXの体を白く汚していく。 「あぁさくら……熱い……あったかい……それに、これ……きもち、いい……」 ぷしゃーっ……ぴゅっ……ぴゅっ…… 勢い良く迸る母乳は、容赦なく少年の胴体を埋めていく。腹をつたって流れたミルクが、ぽたぽたと床にこぼれる。 直結した二人の陰部は、既に愛液で洪水のようになっていた。 「やばっ……イったばっかりなのに……もう……っ」 「あぁ、MAKUBEXUぅ……良いわ、私も……あぁっ……」 一際大量の母乳が注がれたかと思った瞬間、二人とも同時に絶頂に達し、少年の精液が女性の膣内に注ぎ込まれた。 「うー……腰が痛い……」 翌朝、目を覚ましたMAKUBEXは、前日の激しい運動のために、体を痛めていた。 久方ぶりに熟睡出来たにも関わらず、疲労はいつもより何割も増していた。 「も、申し訳ありません、MAKUBEX……」 昨夜の事は彼女にとっても恐らく勢いでしてしまった事なのだろう、朔羅は恥じ入って後悔していた。 「気にしなくて良いよ……その、気持ち良かった……し……」 昨日は、あの後そのまま二人とも眠りこけてしまった。 体を拭いてさえいなかったため、翌朝はベトベトした感覚が纏わりついていた。 朔羅の髪は精液でパリパリになっていたので、それを洗い落とすのが一番面倒くさかった。 笑師や十兵衛達が来る前にシャワーを済ませて、何食わぬ顔でいつものプログラミング作業に入った。 その日は一日中、目が合う度に、二人とも顔を赤くした。 その様子を見ていた笑師は、昨夜の出来事は何も知らないながら、案外的を射た感想を述べた。 「何やぁ、二人とも。昨日までは姉弟みたいやったのに。  今日はまるで、恋人同士みたいやないか……」

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