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296 赤屍×卑弥呼」(2007/04/05 (木) 17:36:37) の最新版変更点

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「赤屍って性欲あるの?」言ってから、しまった、と思った。 別に悪意もなく純粋に疑問として浮かんでさして考えずに口に出してしまったが、いくら相手が規格外の殺人鬼でも失礼だろう。 続く沈黙に、卑弥呼は冷や汗をかく。 一殺那後にはコマ切れか。赤屍は何も、答えない。 なんで卑弥呼がこんなことを言い出したか、そもそもプライベートでは親しくないのに卑弥呼が赤屍の家に居るのか。 訳は数時間前に遡る。 タッグで仕事を組んで、成功して、依頼人から報償を受けとる。 それ自体は珍しいことでもない。 まずかったのは、依頼人の店選びのセンスだった。 いかにもなキャバレー。 下着の様な薄いキャミソールから豊かな胸を覗かせる女達。それを押し付けるように赤屍に身をすりよせる。 明らかに場違いな卑弥呼は不快に思ったが、赤屍はもっと不快そうだった。 「…失礼。離れて頂けますか」 絶対零度の微笑みで、女の首にメスをあてる。 「不快なので」 店は騒然となり、卑弥呼は依頼人から慌てて報償金を受けとると、赤屍をひっつかんで逃げるように店をでた。 クスクス笑いながらしかし、メスをしまわずますます殺気を濃くさせる赤屍。 ほっといたら気晴らしにでも通行人を切り刻みかねない。 そう思うと目をはなすことも出来ず、卑弥呼はそのまま赤屍の家まで来てしまった。 赤屍のいれてくれた存外に美味しいコーヒーを飲みながら、卑弥呼は店での出来事を思い返した。 男はみんな胸がでかくて頭の悪い女が好きだと思っていたが、赤屍はそうでもないらしい。 赤屍に常識を当てはめることこそ非常識なのかもしれないが、胸を押し付けられて「不快」と言うのはあまりにも極端じゃないか。 そもそも 「赤屍って性欲あるの?」 とここでやっと冒頭につながる。 「そうですねえ…」 脅える卑弥呼をよそに、赤屍はまだ思案顔。やがていいことを思い付いたと、笑った。 「確かめて頂けますか?」「…は?」 「私に性欲があるかを」 実験を助手に頼む教授のように、ごく平然とお願いしますと言った。 「…いいわ」 こんな行為をしている自分を、自分が一番信じられない。 けれど信じる必要もない。これは紛れもない現実だから。 赤屍の下着から現れたそれは、くにゃっと萎れていて、なんだかグロテスクだった。 それはじいっと見つめる卑弥呼をみて、赤屍はおかしそうに笑う。 「意外、ですね。拒絶するかとおもってたのに」 「そうね」 とりあえずそれを、軽く握ってみる。 「……っ」 ただ握ってるだけでは面白くないので、揉んでみたり上下に擦ってみたりする。「…卑弥呼、さん」 赤屍の焦ったような声。 …焦る?この男が?そんなものは一生聞けないと思っていた。 赤屍の表情をみると、目を閉じ眉を寄せ、口から時折、吐息がこぼれる。 「ずいぶんと、大胆、なんですね?」 からかう口調だが、とぎれとぎれなせいで強がりにしか聞こえない。 「そう…ね」 舌先をそれの先端に伸ばす。 「……ふっ、あ」 先から根本まで唾液を塗りたくるように舐める。 裏はこうなっているのか、と筋を舌を尖らして這わせる。 自分がまさかこんな商売女のような真似をするなんて。再び卑弥呼は自分に驚いた。 仕事中ゲスな男に狙われたことは何度もある。 全て撃退してきたが、そのたびに自分の女と言う性を嫌悪した。自分は性行為が嫌いだと思ってた。 だけど。 実力は足元にも及ばない、一瞬で自分を殺せるこの男が。 自分の手によって、舌によって、普段出さない声をだし普段見せない表情を見せて容易く悶えている姿は、悪くないと思う。 思いきって口を大きく開く。 「ちょ、ちょっとまってください」 狙いを即座に理解し、赤屍は卑弥呼の頭をつかんで押しとどめようとするが、力が入らず髪を弱々しくつかむだけだった。 髪をすく手を気持いいと感じつつ、卑弥呼は一気に口に含んだ。 じゅぷる、といやらしい水音が響く。 「…く」 苦い。でも気持悪いとは思わなかった。 歯を立てないよう気を付けながら、舌をうごめかす。頭を前後に動かす。卑弥呼の唾液と赤屍からでる液が卑弥呼の口と擦れあい、じゅぷじゅぷと響く。 「ん、んんっ」 理性などとうにとんでいる。ほほを上気させ髪をほつれさせながら、卑弥呼は懸命に奉仕していた。 「……っ」 赤屍の手が強く卑弥呼の頭を掴む。 一気に噴出し口の中に流れ込んできた液体に、驚いて卑弥呼は顔を離そうとするが、赤屍の手がそれを許さない。 なすがまま、喉にぬるりとしたモノが流れ込む。 「うー…」 赤屍の手がゆるまると、卑弥呼はぐったり床に倒れた。 「…すいません。つい」 さっきまでの姿は幻だったんじゃないかと思うくらい、いつもの赤屍の落ち着いた声。 「…いーわよ、もう」 「ありがとうございます」「なにが」 「お陰で分かりました。私に性欲があることが」 「…そーいやそんな話だったわね」 途中からすっかり忘れてた。 なんだか余計にぐったりし、起き上がる気力もない卑弥呼に赤屍はそっとちかづいた。 「…なに」 「汚してしまったから、掃除です」 赤屍は微笑むと、卑弥呼の顔に付いた精液を舐めとった。 額、頬、鼻。くすぐったくて身をよじらせる卑弥呼を押さえ付け、顎、耳。 赤屍が舌を長く伸ばし奥までくすぐると、たまらず卑弥呼はあえぐ。 「…ふ、ぁ、…やっ」 「卑弥呼さんは耳が弱いんですね?」 赤屍のクスクス笑いが、卑弥呼の耳に触れ、それだけで卑弥呼は身を震わせた。 「るっさい、さっきまであえいでた癖に…」 精一杯の憎まれ口をたたくと仕置とばかりに耳たぶをかまれた。 やがて舌が卑弥呼の唇までたどりつく。上下の唇の輪郭を、なぞるように這う。「………あっ」 薄く開いた口の隙間に赤屍の舌がするりと侵入する。卑弥呼の舌と赤屍の舌が絡み合う。卑弥呼の舌が逃げようとすれば、赤屍の舌が追う。決して逃がさない。 「ふっ、んっ、…あっ」 まるで、恋人同士のキスみたいだ。 唇同士が離れたあと、まだはっきりしない頭で卑弥呼はぼんやり思った。 フェラよりキスの方が照れ臭いなんて、変な話だ。 …というかそもそもキスの前にフェラしたことがまず人間として終わってんじゃないだろーか。 そこまで気付いてずがーんと落ち込む卑弥呼。 「なんだか順番が逆になってしまったようですね」 「本当ね…」 「では最初から始めませんか?」 にっこり笑って赤屍は卑弥呼を押し倒した。ぱぱっと手早く卑弥呼の服を脱がす。 「…え?…えー…え!?わーわーちょっとまった!」「待ちませんよ。貴方も待ってくれなかったじゃないですか」 先程のことをいってるらしい。根に持ってるだろうか。 「やっ、ちょ、…ふぁ、ま、やぁ…あか、ばね」 「貴方は本当に面白い」 赤屍は卑弥呼にキスを落とした。先程とは違う、触れるだけの。 なのに卑弥呼はこれまでで一番顔を赤らめた。 「本当に、ね」 そんなわけで、赤屍の性欲が人並み以上に旺盛であるということが卑弥呼の体を持って完全無欠に証明されました。 めでたしめでたし。
「赤屍って性欲あるの?」言ってから、しまった、と思った。 別に悪意もなく純粋に疑問として浮かんでさして考えずに口に出してしまったが、いくら相手が規格外の殺人鬼でも失礼だろう。 続く沈黙に、卑弥呼は冷や汗をかく。 一殺那後にはコマ切れか。赤屍は何も、答えない。 なんで卑弥呼がこんなことを言い出したか、そもそもプライベートでは親しくないのに卑弥呼が赤屍の家に居るのか。 訳は数時間前に遡る。 タッグで仕事を組んで、成功して、依頼人から報償を受けとる。 それ自体は珍しいことでもない。 まずかったのは、依頼人の店選びのセンスだった。 いかにもなキャバレー。 下着の様な薄いキャミソールから豊かな胸を覗かせる女達。それを押し付けるように赤屍に身をすりよせる。 明らかに場違いな卑弥呼は不快に思ったが、赤屍はもっと不快そうだった。 「…失礼。離れて頂けますか」 絶対零度の微笑みで、女の首にメスをあてる。 「不快なので」 店は騒然となり、卑弥呼は依頼人から慌てて報償金を受けとると、赤屍をひっつかんで逃げるように店をでた。 クスクス笑いながらしかし、メスをしまわずますます殺気を濃くさせる赤屍。 ほっといたら気晴らしにでも通行人を切り刻みかねない。 そう思うと目をはなすことも出来ず、卑弥呼はそのまま赤屍の家まで来てしまった。 赤屍のいれてくれた存外に美味しいコーヒーを飲みながら、卑弥呼は店での出来事を思い返した。 男はみんな胸がでかくて頭の悪い女が好きだと思っていたが、赤屍はそうでもないらしい。 赤屍に常識を当てはめることこそ非常識なのかもしれないが、胸を押し付けられて「不快」と言うのはあまりにも極端じゃないか。 そもそも 「赤屍って性欲あるの?」 とここでやっと冒頭につながる。 「そうですねえ…」 脅える卑弥呼をよそに、赤屍はまだ思案顔。やがていいことを思い付いたと、笑った。 「確かめて頂けますか?」 「…は?」 「私に性欲があるかを」 実験を助手に頼む教授のように、ごく平然とお願いしますと言った。 「…いいわ」 こんな行為をしている自分を、自分が一番信じられない。 けれど信じる必要もない。これは紛れもない現実だから。 赤屍の下着から現れたそれは、くにゃっと萎れていて、なんだかグロテスクだった。 それはじいっと見つめる卑弥呼をみて、赤屍はおかしそうに笑う。 「意外、ですね。拒絶するかとおもってたのに」 「そうね」 とりあえずそれを、軽く握ってみる。 「……っ」 ただ握ってるだけでは面白くないので、揉んでみたり上下に擦ってみたりする。 「…卑弥呼、さん」 赤屍の焦ったような声。 …焦る?この男が?そんなものは一生聞けないと思っていた。 赤屍の表情をみると、目を閉じ眉を寄せ、口から時折、吐息がこぼれる。 「ずいぶんと、大胆、なんですね?」 からかう口調だが、とぎれとぎれなせいで強がりにしか聞こえない。 「そう…ね」 舌先をそれの先端に伸ばす。 「……ふっ、あ」 先から根本まで唾液を塗りたくるように舐める。 裏はこうなっているのか、と筋を舌を尖らして這わせる。 自分がまさかこんな商売女のような真似をするなんて。再び卑弥呼は自分に驚いた。 仕事中ゲスな男に狙われたことは何度もある。 全て撃退してきたが、そのたびに自分の女と言う性を嫌悪した。自分は性行為が嫌いだと思ってた。 だけど。 実力は足元にも及ばない、一瞬で自分を殺せるこの男が。 自分の手によって、舌によって、普段出さない声をだし普段見せない表情を見せて容易く悶えている姿は、悪くないと思う。 思いきって口を大きく開く。 「ちょ、ちょっとまってください」 狙いを即座に理解し、赤屍は卑弥呼の頭をつかんで押しとどめようとするが、力が入らず髪を弱々しくつかむだけだった。 髪をすく手を気持いいと感じつつ、卑弥呼は一気に口に含んだ。 じゅぷる、といやらしい水音が響く。 「…く」 苦い。でも気持悪いとは思わなかった。 歯を立てないよう気を付けながら、舌をうごめかす。頭を前後に動かす。卑弥呼の唾液と赤屍からでる液が卑弥呼の口と擦れあい、じゅぷじゅぷと響く。 「ん、んんっ」 理性などとうにとんでいる。ほほを上気させ髪をほつれさせながら、卑弥呼は懸命に奉仕していた。 「……っ」 赤屍の手が強く卑弥呼の頭を掴む。 一気に噴出し口の中に流れ込んできた液体に、驚いて卑弥呼は顔を離そうとするが、赤屍の手がそれを許さない。 なすがまま、喉にぬるりとしたモノが流れ込む。 「うー…」 赤屍の手がゆるまると、卑弥呼はぐったり床に倒れた。 「…すいません。つい」 さっきまでの姿は幻だったんじゃないかと思うくらい、いつもの赤屍の落ち着いた声。 「…いーわよ、もう」 「ありがとうございます」 「なにが」 「お陰で分かりました。私に性欲があることが」 「…そーいやそんな話だったわね」 途中からすっかり忘れてた。 なんだか余計にぐったりし、起き上がる気力もない卑弥呼に赤屍はそっとちかづいた。 「…なに」 「汚してしまったから、掃除です」 赤屍は微笑むと、卑弥呼の顔に付いた精液を舐めとった。 額、頬、鼻。くすぐったくて身をよじらせる卑弥呼を押さえ付け、顎、耳。 赤屍が舌を長く伸ばし奥までくすぐると、たまらず卑弥呼はあえぐ。 「…ふ、ぁ、…やっ」 「卑弥呼さんは耳が弱いんですね?」 赤屍のクスクス笑いが、卑弥呼の耳に触れ、それだけで卑弥呼は身を震わせた。 「るっさい、さっきまであえいでた癖に…」 精一杯の憎まれ口をたたくと仕置とばかりに耳たぶをかまれた。 やがて舌が卑弥呼の唇までたどりつく。上下の唇の輪郭を、なぞるように這う。「………あっ」 薄く開いた口の隙間に赤屍の舌がするりと侵入する。卑弥呼の舌と赤屍の舌が絡み合う。卑弥呼の舌が逃げようとすれば、赤屍の舌が追う。決して逃がさない。 「ふっ、んっ、…あっ」 まるで、恋人同士のキスみたいだ。 唇同士が離れたあと、まだはっきりしない頭で卑弥呼はぼんやり思った。 フェラよりキスの方が照れ臭いなんて、変な話だ。 …というかそもそもキスの前にフェラしたことがまず人間として終わってんじゃないだろーか。 そこまで気付いてずがーんと落ち込む卑弥呼。 「なんだか順番が逆になってしまったようですね」 「本当ね…」 「では最初から始めませんか?」 にっこり笑って赤屍は卑弥呼を押し倒した。ぱぱっと手早く卑弥呼の服を脱がす。 「…え?…えー…え!?わーわーちょっとまった!」 「待ちませんよ。貴方も待ってくれなかったじゃないですか」 先程のことをいってるらしい。根に持ってるだろうか。 「やっ、ちょ、…ふぁ、ま、やぁ…あか、ばね」 「貴方は本当に面白い」 赤屍は卑弥呼にキスを落とした。先程とは違う、触れるだけの。 なのに卑弥呼はこれまでで一番顔を赤らめた。 「本当に、ね」 そんなわけで、赤屍の性欲が人並み以上に旺盛であるということが卑弥呼の体を持って完全無欠に証明されました。 めでたしめでたし。

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