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 CS導入以前、当時の銀河連邦は『悪』に満ちあふれていた。暗黒銀河には犯罪結社『[[暗黒星団D]]』と『[[獣星帝国マクー]]』が勢力を争い、[[ソンブレロ星雲]]の『[[銀河王]]』や『[[シャイン]]』ら宇宙海賊ギルド、復活後急速に勢力を伸ばしていた『[[幻夢界マドー]]』の他にも、小さな犯罪組織は数知れず。合併や吸収を繰り返していた。  一方の銀河連邦警察側の装備は貧弱であり、希に強力な火器が配備されることがあっても、戦闘には効果が上がらないことが多かった。捜査中の宇宙刑事は概ね素手か、軽装で行動するのが常だったからだ。宇宙刑事の過酷な任務における、機動性の確保と大火力の携帯は両立しがたい現実として長い間議論の的となっていた。  無論、銀河連邦警察機構も手をこまねいていたわけではない。  武装宇宙船の性能は、この100年に限っても格段に向上し、同性能で小さく、同規模なら性能は向上し、あらゆる環境に対応できるようになってきている。特殊環境装備にしても、[[追跡用小型デバイス]]、[[ドリル戦車]]、[[大口径砲撃艦]]、[[兵員輸送艦]]など、あらゆる場面に対処するだけの装備が揃っていたのである、大規模戦闘においては。  そう、現場で必要とされたのは、むやみに兵器を派遣することができない捜査段階でも充分使用できる個人装備だったのである。  当時使用されていたCSは戦闘装甲服と呼ばれるパワードスーツであり、装着に時間が掛かるために緊急時の役には立たなかった。逆に装着が容易なCS・環境適応服は大規模な装着専用装備が必要な上、装備条件に一定の制約があることが多く、実戦投入は困難が伴った。パートナー制度に基づいて、捜査要員とCS要員を分けるシステムも試験的に導入されたが、その場合は経験の浅い中堅宇宙刑事に圧倒的に殉職者が多かった。  この時、開発局の局長に就任したコム(現銀河連邦警察長官)はこの状況を打破するために、様々なプロジェクトを立ち上げた。[[無人戦闘兵器ドル計画]]、[[多機能小火器バードニアブラスターの開発]]、[[超次元高速母艦グランバードタイプの建造]]など、多岐に渡るそれらの計画の中に、[[瞬間装着型のコンバットスーツ開発計画]]があった &color(brown){コム局長(当時)「瞬間装着式CSの発想は、[[私の親友>カタストロフスリー]]・[[ボイサー]]刑事からだった。ボイサーがとある[[保護惑星]]に赴任した時、任務に協力してくれた[[特殊部隊]]が装備していたのが、瞬間装着型の強化スーツだったんだ」}  当時保護惑星となったばかりの地球で、[[異次元腐食生命体]]追討の任に当たっていたボイサー刑事に協力したのは、3000年前に該当惑星・地球に移住した[[バイオ星人]]の子孫たちだったと言われている。彼らはデンジスーツと呼ばれる瞬間装着式の強化スーツを装備し、捜査や護衛、調査などのあらゆる場面にその強化スーツを持ち込むことが可能だった。  その後、地球ローカルの防衛組織『地球平和守備隊』が創設した特殊部隊に受け継がれたそのノウハウは、銀河連邦警察にももたらされた。ボイサーの依頼で『地球平和守備隊』との折衝を担当するためにもう一人の宇宙刑事が地球に派遣された。  この折衝はこの上なく成功し、『地球平和守備隊』からは強化スーツの瞬間装着システムのみならず、個人武装、機動兵器や戦闘用母艦の設計、運用などあらゆるノウハウがもたらされることとなった。  『地球平和守備隊』との交渉を相棒の宇宙刑事に任せて再び異次元腐食生命体追討の任に戻ったボイサーが何の前触れもなく消息を絶つと、そのボイサーに代わって地球担当宇宙刑事として着任したのは、すでに[[『地球平和守備隊』との折衝]]のために派遣されていたベテラン宇宙刑事・[[ハンターキラー]]であった。保護惑星に宇宙刑事が常駐するなどということは本来考えられないことだったが、地球はすでに単なる保護惑星という枠を越えて、銀河連邦警察にとって重要な惑星となっていたのだ。  地球からもたらされた技術を下敷きに、銀河連邦警察の開発局に協力し、実際のCS開発に尽力したのは、星雲大学の名誉教授であり、悪魔博士と異名をとる銀河連邦警察開発局特殊顧問、天才・奇才の[[Dr.ジーナス]]であった。  
 CS導入以前、当時の銀河連邦は『悪』に満ちあふれていた。暗黒銀河には犯罪結社『[[暗黒星団D]]』と『[[獣星帝国マクー]]』が勢力を争い、[[ソンブレロ星雲]]の『[[銀河王]]』や『[[シャイン]]』ら宇宙海賊ギルド、復活後急速に勢力を伸ばしていた『[[幻夢界マドー]]』の他にも、小さな犯罪組織は数知れず。合併や吸収を繰り返していた。  一方の銀河連邦警察側の装備は貧弱であり、希に強力な火器が配備されることがあっても、戦闘には効果が上がらないことが多かった。捜査中の宇宙刑事は概ね素手か、軽装で行動するのが常だったからだ。宇宙刑事の過酷な任務における、機動性の確保と大火力の携帯は両立しがたい現実として長い間議論の的となっていた。  無論、銀河連邦警察機構も手をこまねいていたわけではない。  武装宇宙船の性能は、この100年に限っても格段に向上し、同性能で小さく、同規模なら性能は向上し、あらゆる環境に対応できるようになってきている。特殊環境装備にしても、[[追跡用小型デバイス]]、[[ドリル戦車]]、[[大口径砲撃艦]]、[[兵員輸送艦]]など、あらゆる場面に対処するだけの装備が揃っていたのである、大規模戦闘においては。  そう、現場で必要とされたのは、むやみに兵器を派遣することができない捜査段階でも充分使用できる個人装備だったのである。  当時使用されていたCSは戦闘装甲服と呼ばれるパワードスーツであり、装着に時間が掛かるために緊急時の役には立たなかった。逆に装着が容易なCS・環境適応服は大規模な装着専用装備が必要な上、装備条件に一定の制約があることが多く、実戦投入は困難が伴った。パートナー制度に基づいて、捜査要員とCS要員を分けるシステムも試験的に導入されたが、その場合は経験の浅い中堅宇宙刑事に圧倒的に殉職者が多かった。  この時、開発局の局長に就任したコム(現銀河連邦警察長官)はこの状況を打破するために、様々なプロジェクトを立ち上げた。[[無人戦闘兵器ドル計画]]、[[多機能小火器バードニアブラスターの開発]]、[[超次元高速母艦グランバードタイプの建造]]など、多岐に渡るそれらの計画の中に、[[瞬間装着型のコンバットスーツ開発計画]]があった &color(brown){コム局長(当時)「瞬間装着式CSの発想は、[[私の親友>カタストロフスリー]]・[[ボイサー]]刑事からだった。ボイサーがとある[[保護惑星]]に赴任した時、任務に協力してくれた[[特殊部隊]]が装備していたのが、瞬間装着型の強化スーツだったんだ」}  当時保護惑星となったばかりの地球で、[[異次元腐食生命体]]追討の任に当たっていたボイサー刑事に協力したのは、3000年前に該当惑星・地球に移住した[[バイオ星人]]の子孫たちだったと言われている。彼らはデンジスーツと呼ばれる瞬間装着式の強化スーツを装備し、捜査や護衛、調査などのあらゆる場面にその強化スーツを持ち込むことが可能だった。  その後、地球ローカルの防衛組織『地球平和守備隊』が創設した特殊部隊に受け継がれたそのノウハウは、銀河連邦警察にももたらされた。ボイサーの依頼で『地球平和守備隊』との折衝を担当するためにもう一人の宇宙刑事が地球に派遣された。  この折衝はこの上なく成功し、『地球平和守備隊』からは強化スーツの瞬間装着システムのみならず、個人武装、機動兵器や戦闘用母艦の設計、運用などあらゆるノウハウがもたらされることとなった。  『地球平和守備隊』との交渉を相棒の宇宙刑事に任せて再び異次元腐食生命体追討の任に戻ったボイサーが何の前触れもなく消息を絶つと、そのボイサーに代わって地球担当宇宙刑事として着任したのは、すでに[[『地球平和守備隊』との折衝]]のために派遣されていたベテラン宇宙刑事・[[ハンターキラー]]であった。保護惑星に宇宙刑事が常駐するなどということは本来考えられないことだったが、地球はすでに単なる保護惑星という枠を越えて、銀河連邦警察にとって重要な惑星となっていたのだ。  地球からもたらされた技術を下敷きに、銀河連邦警察の開発局に協力し、実際のCS開発に尽力したのは、星雲大学の名誉教授であり、悪魔博士と異名をとる銀河連邦警察開発局特殊顧問、天才・奇才の[[Dr.ジーナス]]であった。 [[第二章 平和への迷宮>http://www30.atwiki.jp/h-yamato2/pages/42.html]]へ    

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