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*領主館は改築中
2001/08/04 ディアス・ダロさんを迎えてのセッション。
azatoth氏のログをなゆたが編集、加筆、訂正、改竄しました(笑)。
デイアス・ダロ:ガイウス・ヨアヒム(七母神&ヤナタニ。ベテラン傭兵。嵐信仰に偏見を持つ。)
りんぞう:メディトー(ヤナタニ。ヴァンチ出身の兵士。)
むらー:シルバー西方出身の剣舞を得意とする芸人。刃物研ぎもやるらしい。)
aza:トレルモ地元の牧夫の神をあがめる地元出身の牧夫。非常に肥満している。オリジナルルールによりSIZ18+4(重量のみ))
背景情報:1612年火の期。この年、イムサーの内乱による政権交代の間隙を突き、ヴァンチは領土拡大戦争を開始した。ヴァンチ王国の小領でハニムーア家の移転新築が行われていた。既に新館は完成し、領主は転居を終えている。そして、旧館の取り壊し作業が行われている現場が今回の物語の舞台となる・・・。
イムサー戦線への赴任を希望したガイウスは、戦線へ供給される途上、人手不足を理由に短期間の警備業務に回されてしまう。若い兵士メディトーと共にハニムーア家の現場に赴任したガイウスは、その工事現場に漂う不吉な雰囲気を聞きつける。工事現場では彼らが来る前に殺人事件があったらしい。
ふたりが人夫達から聞き取った話は断片的であったが、総合すると「現場跡で金属のプレートを発見した人夫が不可解な死を遂げた」「翌朝、人夫頭も刃物で首を落とされていた」「警備をしていたヤーナファル・ターニルズの信徒が行方不明になっている」ということらしい。神殿からもそういった報告は受けておらず、ガイウスとメディトーは困惑するが、なんにせよ調査を行うことにした。
領主夫人イス=ハニムーアは、主人不在のため、お抱えの芸人シルバーに金属工を装わせて工事現場の調査活動を行わせていた。夜半に彼が旧館跡地の調査をしているのを発見したガイウスとメディトーは彼を問いただす。互いに情報を交換しているところに、暑さのために起き出してきた労働者のトレルモが加わり、4人で旧館跡の捜索を始めることになった。
果たして結果を出したのはトレルモだった。彼の重さに耐えかねた床の板が割れ、精霊と嵐のルーンの掘り込まれた石のアーチが幾重にも連なる、地下へ向かう階段が姿を現した。50段ほどもある狭い石段を降りきると、地下墓地らしき空間の最奥に祭壇が祭られていた。
不用意に踏み込んだガイウスに向かって青い稲妻が走り、8つある盛り土のひとつから精霊が湧き出し、ガイウスを襲った。ガイウスは身を翻えし、後続もあわてて階段を登るが、出口にはヤーナファル・ターニルズの軍装を纏った兵士がシミターを持って立ちふさがり、切りつけてきた。
狭い階段での激戦の末、兵士を切り伏せ脱出したものの、メディトーは精霊に取り付かれ地下墓地に取り残される。騒ぎを聞きつけた人夫達の見守る中、旧館跡地から地鳴りがしたかと思うと、地下墓地のあたりは崩壊した――。
事件の聴取のため、人夫達とガイウスは首都ビッキーへ呼びつけられた。取調べの終わったトレルモは、雑踏の中、ふと振り返った。
「メディトー?」
彼の姿は雑踏の中に消えていった・・・。
***■ 4 名前: azatoth :2001/08/10 12:59:52
「領主館は改築中」ログ
2001-08-04
デイアス・ダロ: ガイウス・ヨアヒム(七母神&ヤナタニ。自称ベテラン傭兵。嵐信仰に偏見を持つ。)
りんぞう: ?(ヤナタニ。地元出身の兵士。)
むらー: ?(西方出身の剣舞を得意とする芸人。刃物研ぎもやるらしい。)
aza: ?(地元の牧夫の神をあがめる地元出身の牧夫。非常に肥満しており、SIZが人間を超えている。)
※キャラクターメイキング、周辺地区の地理解説の後にセッション開始。
ルナー領ヴァンチ王国の、小領地をおさめる領主が館を改築している。既に新館は完成し、領主は転居を終えている。そして、旧館の取り壊し作業が行われている現場が今回の物語の舞台となる…。
現場に新任の警備として赴任してきたヤーナファル・ターニルズの兵士2名は、警備などというつまらない仕事にまわされてしまったことをボヤキつつ、日々を送っていた。しかしある日、労働者達の噂話を耳にし、その工事現場に漂う不吉な雰囲気を嗅ぎ取り、調査に乗り出す。
一方領主の館では、長逗留をしている芸人が領主夫人から工事現場の噂と事件の真相調査の依頼を受けていた。彼は魔道の形成呪文を生かした金属細工職人として工事現場へ入りつつ、調査活動を行うことにする。
領主夫人から調査を依頼された芸人は、しばらくは労働者達の話に耳をかたむけ、彼らの様子をうかがっていたが、やがて既に土台程度しか残っていない旧館跡地の状況を人けの少ない夜間に調査をすることにする。その様子を見つけた警備の2名は、彼を問いただす。
そこに、暑さのために目をさましてしまった労働者の一人(最近入りたての新人で、異常に太っている)が、明かりを見つけて様子をうかがいにくる。そして、それぞれの持つ情報を交換し、相談の結果、まずはこの跡地を捜索しようということになった。
捜索をはじめてしばらくすると、に太っちょの労働者が古い木の板を踏み破ってしまい、そこに地下への通路があるのを発見する。中に踏み入る彼らの前に、不気味な盛り土にかこまれた祭壇を要する地下墓地らしき部屋が姿をあらわす。
立ち入ってはいけないと警告する労働者をよそに、警備の一人がそこへ踏み込むと、青い稲妻が走り、結界を破った者に傷を負わせた。それでもなお奥へと入り込む警備兵に、盛り土から実体化した精霊が襲いかかってくる。
下り階段の途中にいた後続があわてて戻ろうとすると、出口には行方不明になっていた前任の警備兵が抜き身のシミターを持って立ちふさがっていた。
狭い場所での激戦によって、警備兵の一人は精霊に捕らえられてしまうが、他の人間はなんとか脱出する。その直後に、その地下室はどのような力が働いたものか、崩壊してしまう。目覚めて外に集まってきた労働者達に、生き残った警備兵は、地下室には邪教の祭壇があり云々と説明をする。
領主への嫌疑もおこるが、地下室の存在も知らなかったということで事件は収束していく。しかしその後、精霊に捕らえられ、地下室に埋まったと思われていた警備兵の姿を、町で見かけたという者もいた…。
***■ 5 名前: ディアス・ダロ :2001/09/05 14:13:24
ガイウスの視点より書いてみました。
2001/08/04 ガイウスのメモ
なゆた氏のログをガイウスが編集、加筆、訂正、改竄しました(笑)。
デイアス・ダロ:ガイウス・ヨアヒム(七母神のヤナタニ下位カルト。コスターディ出身、自称ベテラン傭兵。嵐信仰、シャガーシュに偏見を持つ。ヤナタニ信徒はライバル視している)
りんぞう:メディトー(ヤナタニ。ヴァンチ出身の兵士。)
むらー:(シルバー西方出身の剣舞を得意とする芸人。刃物研ぎもやるらしい。)
aza:トレルモ地元の牧夫の神をあがめる地元出身の牧夫。非常に肥満している。オリジナルルールによりSIZ18+4(重量のみ))
背景情報:1612年火の期。この年、イムサーの内乱による政権交代の間隙を突き、ヴァンチは領土拡大戦争を開始した。時を同じくして、ヴァンチ王国の小領でハニムーア家の移転新築が行われていた。既に新館は完成し、領主は転居を終えている。そして、旧館の取り壊し作業が行われている現場が今回の物語の舞台となる・・・。
野心満々でイムサー戦線への赴任を希望したガイウスは、戦線へ供給される途上、人手不足を理由に七母神神殿より、短期間の警備業務に回されてしまう。部下も無しに小領主ハニムーア家の現場に赴任したガイウスはモラル崩壊。工事終了を待つだけのやる気ない日々を送る。
この現場を警備しなければいけない理由を聞かされていなかったガイウスは現地で出会った若い兵士メディトーに尋ねた。
彼はヤナタニ神殿から派遣されていたが、ここで何があったのかはまったく知らないようだ。調べているうちに、その工事現場に漂う不吉な噂を聞きつける。工事現場では彼らが来る前に殺人事件があったらしい。
ふたりが人夫達から聞き取った話は断片的であったが、総合すると「現場跡で金属のプレートを発見した人夫が不可解な死を遂げた」「翌朝、人夫頭も刃物で首を落とされていた」「警備をしていたヤーナファル・ターニルズの信徒が行方不明になっている」ということらしい。神殿からもそういった報告は受けておらず、ガイウスとメディトーは困惑するが、なんにせよ調査を行うことにした。
ガイウスは考えた。ヤナタニ信徒が一人は行方不明で一人は召還されているとなると、この件をうまく処理すれば、七母神神殿のポイントになるが、ヤナタニ神殿の立場は微妙になる。ヤナタニ信徒にとっては痛し痒しではなかろうか。
どうもメディトーはその当り考えていそうもなかったが。
<領主夫人イス=ハニムーアは、主人不在のため、お抱えの芸人シルバーに金属工を装わせて工事現場の調査活動を行わせていた。>
ある日突然金属工と称する職人が現れた。新勢力の介入? ダンファイヴ・ザローンの手先か? 昼間なにげに行方不明になったりして、怪しさ大爆発の彼。
直接警護していては何も出ないと考えて、夜間の間接警護に移行してから二日目の夜。夜半に彼が旧館跡地の調査をしているのを発見したガイウスとメディトーは彼を問いただす。互いに情報を交換しているところに、暑さのために起き出してきた労働者のトレルモが加わり、4人で旧館跡の捜索を始めることになった。
果たして結果を出したのはトレルモだった。彼の重さに耐えかねた床の板が割れ、精霊と嵐のルーンの掘り込まれた石のアーチが幾重にも連なる、地下へ向かう階段が姿を現した。50段ほどもある狭い石段を降りきると、地下墓地らしき空間の最奥に祭壇が祭られていた。
こいつは運が向いてきたのかもしれない。異教を信仰する小領主を告発してうまくやれば。
欲と二人連れで不用意に踏み込んだガイウスに向かって青い稲妻が走る。苦痛に耐え、祭壇を破壊しようとしたガイウス。しかし8つある盛り土のひとつから精霊が湧き出し、ガイウスを襲った。剣で切れぬものにはかなわぬとガイウスは身を翻えし、後続もあわてて階段を登るが、出口には裸の兵士がシミターを持って立ちふさがり、切りつけてきた。
ヤナタニ相手なら不足なし。ガイウスは道をふさいでいたトレルモを踏み台にして兵士に切り付けた。
狭い階段での激戦の末、兵士を切り伏せ、精霊に取り付かれたメディトーも切り伏せるとメディトーは地下墓地に引き下がる。騒ぎを聞きつけた人夫達の見守る中、旧館跡地から地鳴りがしたかと思うと、地下墓地のあたりは崩壊した――。
ここは一つ騙っておかなくては。とガイウスはこの地下に異教の邪神を崇める神殿が隠されていた事を弾劾する。
事件の聴取のため、人夫達とガイウスは首都ビッキーへ呼びつけられた。
<取調べの終わったトレルモは、雑踏の中、ふと振り返った。
「メディトー?」>
彼の姿は雑踏の中に消えていった・・・。
***■ 6 名前: なゆた :2001/09/06 12:19:44
ガイウス視点なわけですね^-^
そうですねー。
ダイジェストにしちゃうと、なかなかガイウスのやっていた細かいニュアンスまでは表現できないんですよ。
リプレイならいいんですが、さすがにマスターも全部書いていられないもので(笑)。
キャラクターそれぞれの視点からのリプレイというのが面白いなと最近感じています。
別にセッション全部書く必要はなくて、特定の場面だけ、キャラクターの視点から書いて、みんなで持ち寄ると面白いですね^-^。
----
*感想とか
***■ 4 名前: なゆた :2001/08/06 00:54:08
この話は「青うさぎ」を発表したあとに、「領主館は改築中」のタイトルでシナリオとして発表しようと思っています。
話の中でいろいろ明らかにならなかった謎などは後日談で出すつもりですが(実は時間の関係もあって、作った設定の半分もつかってないぞ^-^;)、プレイヤーから見たときの疑問点や改善点などを教えていただけるとありがたいです。
まあ、フルライトアップはだいぶ先になりますが^-^;
***■ 5 名前: azatoth :2001/08/07 22:11:33
プレイヤーの視点から
疑問点と改善点の指摘を求めるマスターの声がありましたので、つらつらと書いてみます。しかし、頭の中でビジュアル化をしてセッションに参加するタイプの私としては、概ね問題無いセッションだったので、あえて言えば、という指摘です。
●疑問
・私は村人をやったのでセッション中は出しませんでしたが、旧D&Dプレイヤーのように変質に足跡をしらべたりする調査タイプがいた場合のネタは用意していたのでしょうか…。(私もキャラクターによってはやりうる、という部分ですので)
・あからさまに嫌な感じの地下室でしたが、プレイヤーが入室を拒否した場合はどうなるんだろうか…。(今回のキャラはおもいっきり入室を拒んでいましたが、それがリーダーだったりすると…)
・実際のところ、「定礎」のプレートはどこにあったのでしょうか?
・警備さんがぐうたらで、責任のがればかりしていたら?
・新館側の情報はしっかりありそうでしたが…?
●改善
・簡易地図。(ノートの落書き程度で良いが位置関係がほしくなります。あと、周辺都市や村への距離もあると良いと思います。)
・地下室に入るための動機の部分を用意してはどうか。
・はだかのシミター男がその辺にいるというヒントを、事前に少しは出しておくべきかも。
・新館側のおやかた様情報などの出し方をもうすこし多めにしておくべきかも。
・調査やる気無しパーティだった場合の仕掛けや、マスター向けの追い立て方の準備など。
●良いと思った点(シナリオ化の時に言及すべき)
・人の出入りについての「工事現場に入って何日目」という設定が個別にあったこと。(調査ものでは必須の設定だと思う)
・噂ネタのチャージが結構ありそうだった点。
・新現場監督の適度につかれたやさぐれた雰囲気や、こすいA君、キレがちなC君など。(NPCの個性立て設定)
***■ 6 名前: azatoth :2001/08/07 22:21:06
プレイヤー感想
おつかれさまです。
新しい参加者の方を迎えてのセッションということで、マスターの方でも工夫と準備をなさっていたようで、私としては良い会だったと思っています。
話のネタも「ルナーキャラクターになったので、急遽調整した」というようなお話しでしたが、良いネタだったように思います。あと、バランスもなかなかだった…。(のっとられたPCには、のっとられたロールプレイをしてもらっても良かったのではないでしょうか?)
しかし、調査ものということで開始直後の微妙な関係により、別場面に切り替わる場所など、途中で話に参加していないプレイヤーが出てしまう事で少しダレるような印象もありました。
私は徹底的に民間人なキャラクターをやらせてもらいましたが、どうだったんでしょうね。プレイヤーとしては面白かったんですが…。
ディアス・ダロさんもぜひ感想を書いてくださいね!!
シナリオに関する事以外でも、我々のセッションに対してとか、ハウスルールについて、とか、ぜひご感想が聞きたい(読みたい?)です。
よろしくお願いします。
***■ 7 名前: りんぞう :2001/08/10 18:53:33
領主館は改築中【裏タイトル】
地ヴァンチん下(“地盤沈下”)
・・・・苦しい(;_;)
感想はまたのちほど~
***■ 8 名前: azatoth :2001/08/10 19:32:50
うぉ!
>地ヴァンチん下(“地盤沈下”)
それは気づかなかった。(笑)
***■ 9 名前: なゆた :2001/08/10 20:15:40
んなもん
気づいてたまるか^-^;
***■ 10 名前: むらー :2001/08/12 20:10:28
事件発生は1612年なので、年表は変更しましょう。
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*領主館は改築中
2001/08/04 ディアス・ダロさんを迎えてのセッション。
azatoth氏のログをなゆたが編集、加筆、訂正、改竄しました(笑)。
デイアス・ダロ:ガイウス・ヨアヒム(七母神&ヤナタニ。ベテラン傭兵。嵐信仰に偏見を持つ。)
りんぞう:メディトー(ヤナタニ。ヴァンチ出身の兵士。)
むらー:シルバー西方出身の剣舞を得意とする芸人。刃物研ぎもやるらしい。)
aza:トレルモ地元の牧夫の神をあがめる地元出身の牧夫。非常に肥満している。オリジナルルールによりSIZ18+4(重量のみ))
背景情報:1612年火の期。この年、イムサーの内乱による政権交代の間隙を突き、ヴァンチは領土拡大戦争を開始した。ヴァンチ王国の小領でハニムーア家の移転新築が行われていた。既に新館は完成し、領主は転居を終えている。そして、旧館の取り壊し作業が行われている現場が今回の物語の舞台となる・・・。
イムサー戦線への赴任を希望したガイウスは、戦線へ供給される途上、人手不足を理由に短期間の警備業務に回されてしまう。若い兵士メディトーと共にハニムーア家の現場に赴任したガイウスは、その工事現場に漂う不吉な雰囲気を聞きつける。工事現場では彼らが来る前に殺人事件があったらしい。
ふたりが人夫達から聞き取った話は断片的であったが、総合すると「現場跡で金属のプレートを発見した人夫が不可解な死を遂げた」「翌朝、人夫頭も刃物で首を落とされていた」「警備をしていたヤーナファル・ターニルズの信徒が行方不明になっている」ということらしい。神殿からもそういった報告は受けておらず、ガイウスとメディトーは困惑するが、なんにせよ調査を行うことにした。
領主夫人イス=ハニムーアは、主人不在のため、お抱えの芸人シルバーに金属工を装わせて工事現場の調査活動を行わせていた。夜半に彼が旧館跡地の調査をしているのを発見したガイウスとメディトーは彼を問いただす。互いに情報を交換しているところに、暑さのために起き出してきた労働者のトレルモが加わり、4人で旧館跡の捜索を始めることになった。
果たして結果を出したのはトレルモだった。彼の重さに耐えかねた床の板が割れ、精霊と嵐のルーンの掘り込まれた石のアーチが幾重にも連なる、地下へ向かう階段が姿を現した。50段ほどもある狭い石段を降りきると、地下墓地らしき空間の最奥に祭壇が祭られていた。
不用意に踏み込んだガイウスに向かって青い稲妻が走り、8つある盛り土のひとつから精霊が湧き出し、ガイウスを襲った。ガイウスは身を翻えし、後続もあわてて階段を登るが、出口にはヤーナファル・ターニルズの軍装を纏った兵士がシミターを持って立ちふさがり、切りつけてきた。
狭い階段での激戦の末、兵士を切り伏せ脱出したものの、メディトーは精霊に取り付かれ地下墓地に取り残される。騒ぎを聞きつけた人夫達の見守る中、旧館跡地から地鳴りがしたかと思うと、地下墓地のあたりは崩壊した――。
事件の聴取のため、人夫達とガイウスは首都ビッキーへ呼びつけられた。取調べの終わったトレルモは、雑踏の中、ふと振り返った。
「メディトー?」
彼の姿は雑踏の中に消えていった・・・。
***■ 4 名前: azatoth :2001/08/10 12:59:52
「領主館は改築中」ログ
2001-08-04
デイアス・ダロ: ガイウス・ヨアヒム(七母神&ヤナタニ。自称ベテラン傭兵。嵐信仰に偏見を持つ。)
りんぞう: ?(ヤナタニ。地元出身の兵士。)
むらー: ?(西方出身の剣舞を得意とする芸人。刃物研ぎもやるらしい。)
aza: ?(地元の牧夫の神をあがめる地元出身の牧夫。非常に肥満しており、SIZが人間を超えている。)
※キャラクターメイキング、周辺地区の地理解説の後にセッション開始。
ルナー領ヴァンチ王国の、小領地をおさめる領主が館を改築している。既に新館は完成し、領主は転居を終えている。そして、旧館の取り壊し作業が行われている現場が今回の物語の舞台となる…。
現場に新任の警備として赴任してきたヤーナファル・ターニルズの兵士2名は、警備などというつまらない仕事にまわされてしまったことをボヤキつつ、日々を送っていた。しかしある日、労働者達の噂話を耳にし、その工事現場に漂う不吉な雰囲気を嗅ぎ取り、調査に乗り出す。
一方領主の館では、長逗留をしている芸人が領主夫人から工事現場の噂と事件の真相調査の依頼を受けていた。彼は魔道の形成呪文を生かした金属細工職人として工事現場へ入りつつ、調査活動を行うことにする。
領主夫人から調査を依頼された芸人は、しばらくは労働者達の話に耳をかたむけ、彼らの様子をうかがっていたが、やがて既に土台程度しか残っていない旧館跡地の状況を人けの少ない夜間に調査をすることにする。その様子を見つけた警備の2名は、彼を問いただす。
そこに、暑さのために目をさましてしまった労働者の一人(最近入りたての新人で、異常に太っている)が、明かりを見つけて様子をうかがいにくる。そして、それぞれの持つ情報を交換し、相談の結果、まずはこの跡地を捜索しようということになった。
捜索をはじめてしばらくすると、に太っちょの労働者が古い木の板を踏み破ってしまい、そこに地下への通路があるのを発見する。中に踏み入る彼らの前に、不気味な盛り土にかこまれた祭壇を要する地下墓地らしき部屋が姿をあらわす。
立ち入ってはいけないと警告する労働者をよそに、警備の一人がそこへ踏み込むと、青い稲妻が走り、結界を破った者に傷を負わせた。それでもなお奥へと入り込む警備兵に、盛り土から実体化した精霊が襲いかかってくる。
下り階段の途中にいた後続があわてて戻ろうとすると、出口には行方不明になっていた前任の警備兵が抜き身のシミターを持って立ちふさがっていた。
狭い場所での激戦によって、警備兵の一人は精霊に捕らえられてしまうが、他の人間はなんとか脱出する。その直後に、その地下室はどのような力が働いたものか、崩壊してしまう。目覚めて外に集まってきた労働者達に、生き残った警備兵は、地下室には邪教の祭壇があり云々と説明をする。
領主への嫌疑もおこるが、地下室の存在も知らなかったということで事件は収束していく。しかしその後、精霊に捕らえられ、地下室に埋まったと思われていた警備兵の姿を、町で見かけたという者もいた…。
***■ 5 名前: ディアス・ダロ :2001/09/05 14:13:24
ガイウスの視点より書いてみました。
2001/08/04 ガイウスのメモ
なゆた氏のログをガイウスが編集、加筆、訂正、改竄しました(笑)。
デイアス・ダロ:ガイウス・ヨアヒム(七母神のヤナタニ下位カルト。コスターディ出身、自称ベテラン傭兵。嵐信仰、シャガーシュに偏見を持つ。ヤナタニ信徒はライバル視している)
りんぞう:メディトー(ヤナタニ。ヴァンチ出身の兵士。)
むらー:(シルバー西方出身の剣舞を得意とする芸人。刃物研ぎもやるらしい。)
aza:トレルモ地元の牧夫の神をあがめる地元出身の牧夫。非常に肥満している。オリジナルルールによりSIZ18+4(重量のみ))
背景情報:1612年火の期。この年、イムサーの内乱による政権交代の間隙を突き、ヴァンチは領土拡大戦争を開始した。時を同じくして、ヴァンチ王国の小領でハニムーア家の移転新築が行われていた。既に新館は完成し、領主は転居を終えている。そして、旧館の取り壊し作業が行われている現場が今回の物語の舞台となる・・・。
野心満々でイムサー戦線への赴任を希望したガイウスは、戦線へ供給される途上、人手不足を理由に七母神神殿より、短期間の警備業務に回されてしまう。部下も無しに小領主ハニムーア家の現場に赴任したガイウスはモラル崩壊。工事終了を待つだけのやる気ない日々を送る。
この現場を警備しなければいけない理由を聞かされていなかったガイウスは現地で出会った若い兵士メディトーに尋ねた。
彼はヤナタニ神殿から派遣されていたが、ここで何があったのかはまったく知らないようだ。調べているうちに、その工事現場に漂う不吉な噂を聞きつける。工事現場では彼らが来る前に殺人事件があったらしい。
ふたりが人夫達から聞き取った話は断片的であったが、総合すると「現場跡で金属のプレートを発見した人夫が不可解な死を遂げた」「翌朝、人夫頭も刃物で首を落とされていた」「警備をしていたヤーナファル・ターニルズの信徒が行方不明になっている」ということらしい。神殿からもそういった報告は受けておらず、ガイウスとメディトーは困惑するが、なんにせよ調査を行うことにした。
ガイウスは考えた。ヤナタニ信徒が一人は行方不明で一人は召還されているとなると、この件をうまく処理すれば、七母神神殿のポイントになるが、ヤナタニ神殿の立場は微妙になる。ヤナタニ信徒にとっては痛し痒しではなかろうか。
どうもメディトーはその当り考えていそうもなかったが。
<領主夫人イス=ハニムーアは、主人不在のため、お抱えの芸人シルバーに金属工を装わせて工事現場の調査活動を行わせていた。>
ある日突然金属工と称する職人が現れた。新勢力の介入? ダンファイヴ・ザローンの手先か? 昼間なにげに行方不明になったりして、怪しさ大爆発の彼。
直接警護していては何も出ないと考えて、夜間の間接警護に移行してから二日目の夜。夜半に彼が旧館跡地の調査をしているのを発見したガイウスとメディトーは彼を問いただす。互いに情報を交換しているところに、暑さのために起き出してきた労働者のトレルモが加わり、4人で旧館跡の捜索を始めることになった。
果たして結果を出したのはトレルモだった。彼の重さに耐えかねた床の板が割れ、精霊と嵐のルーンの掘り込まれた石のアーチが幾重にも連なる、地下へ向かう階段が姿を現した。50段ほどもある狭い石段を降りきると、地下墓地らしき空間の最奥に祭壇が祭られていた。
こいつは運が向いてきたのかもしれない。異教を信仰する小領主を告発してうまくやれば。
欲と二人連れで不用意に踏み込んだガイウスに向かって青い稲妻が走る。苦痛に耐え、祭壇を破壊しようとしたガイウス。しかし8つある盛り土のひとつから精霊が湧き出し、ガイウスを襲った。剣で切れぬものにはかなわぬとガイウスは身を翻えし、後続もあわてて階段を登るが、出口には裸の兵士がシミターを持って立ちふさがり、切りつけてきた。
ヤナタニ相手なら不足なし。ガイウスは道をふさいでいたトレルモを踏み台にして兵士に切り付けた。
狭い階段での激戦の末、兵士を切り伏せ、精霊に取り付かれたメディトーも切り伏せるとメディトーは地下墓地に引き下がる。騒ぎを聞きつけた人夫達の見守る中、旧館跡地から地鳴りがしたかと思うと、地下墓地のあたりは崩壊した――。
ここは一つ騙っておかなくては。とガイウスはこの地下に異教の邪神を崇める神殿が隠されていた事を弾劾する。
事件の聴取のため、人夫達とガイウスは首都ビッキーへ呼びつけられた。
<取調べの終わったトレルモは、雑踏の中、ふと振り返った。
「メディトー?」>
彼の姿は雑踏の中に消えていった・・・。
***■ 6 名前: なゆた :2001/09/06 12:19:44
ガイウス視点なわけですね^-^
そうですねー。
ダイジェストにしちゃうと、なかなかガイウスのやっていた細かいニュアンスまでは表現できないんですよ。
リプレイならいいんですが、さすがにマスターも全部書いていられないもので(笑)。
キャラクターそれぞれの視点からのリプレイというのが面白いなと最近感じています。
別にセッション全部書く必要はなくて、特定の場面だけ、キャラクターの視点から書いて、みんなで持ち寄ると面白いですね^-^。
----
*感想とか
***■ 4 名前: なゆた :2001/08/06 00:54:08
この話は「青うさぎ」を発表したあとに、「領主館は改築中」のタイトルでシナリオとして発表しようと思っています。
話の中でいろいろ明らかにならなかった謎などは後日談で出すつもりですが(実は時間の関係もあって、作った設定の半分もつかってないぞ^-^;)、プレイヤーから見たときの疑問点や改善点などを教えていただけるとありがたいです。
まあ、フルライトアップはだいぶ先になりますが^-^;
***■ 5 名前: azatoth :2001/08/07 22:11:33
プレイヤーの視点から
疑問点と改善点の指摘を求めるマスターの声がありましたので、つらつらと書いてみます。しかし、頭の中でビジュアル化をしてセッションに参加するタイプの私としては、概ね問題無いセッションだったので、あえて言えば、という指摘です。
●疑問
・私は村人をやったのでセッション中は出しませんでしたが、旧D&Dプレイヤーのように変質に足跡をしらべたりする調査タイプがいた場合のネタは用意していたのでしょうか…。(私もキャラクターによってはやりうる、という部分ですので)
・あからさまに嫌な感じの地下室でしたが、プレイヤーが入室を拒否した場合はどうなるんだろうか…。(今回のキャラはおもいっきり入室を拒んでいましたが、それがリーダーだったりすると…)
・実際のところ、「定礎」のプレートはどこにあったのでしょうか?
・警備さんがぐうたらで、責任のがればかりしていたら?
・新館側の情報はしっかりありそうでしたが…?
●改善
・簡易地図。(ノートの落書き程度で良いが位置関係がほしくなります。あと、周辺都市や村への距離もあると良いと思います。)
・地下室に入るための動機の部分を用意してはどうか。
・はだかのシミター男がその辺にいるというヒントを、事前に少しは出しておくべきかも。
・新館側のおやかた様情報などの出し方をもうすこし多めにしておくべきかも。
・調査やる気無しパーティだった場合の仕掛けや、マスター向けの追い立て方の準備など。
●良いと思った点(シナリオ化の時に言及すべき)
・人の出入りについての「工事現場に入って何日目」という設定が個別にあったこと。(調査ものでは必須の設定だと思う)
・噂ネタのチャージが結構ありそうだった点。
・新現場監督の適度につかれたやさぐれた雰囲気や、こすいA君、キレがちなC君など。(NPCの個性立て設定)
***■ 6 名前: azatoth :2001/08/07 22:21:06
プレイヤー感想
おつかれさまです。
新しい参加者の方を迎えてのセッションということで、マスターの方でも工夫と準備をなさっていたようで、私としては良い会だったと思っています。
話のネタも「ルナーキャラクターになったので、急遽調整した」というようなお話しでしたが、良いネタだったように思います。あと、バランスもなかなかだった…。(のっとられたPCには、のっとられたロールプレイをしてもらっても良かったのではないでしょうか?)
しかし、調査ものということで開始直後の微妙な関係により、別場面に切り替わる場所など、途中で話に参加していないプレイヤーが出てしまう事で少しダレるような印象もありました。
私は徹底的に民間人なキャラクターをやらせてもらいましたが、どうだったんでしょうね。プレイヤーとしては面白かったんですが…。
ディアス・ダロさんもぜひ感想を書いてくださいね!!
シナリオに関する事以外でも、我々のセッションに対してとか、ハウスルールについて、とか、ぜひご感想が聞きたい(読みたい?)です。
よろしくお願いします。
***■ 7 名前: りんぞう :2001/08/10 18:53:33
領主館は改築中【裏タイトル】
地ヴァンチん下(“地盤沈下”)
・・・・苦しい(;_;)
感想はまたのちほど~
***■ 8 名前: azatoth :2001/08/10 19:32:50
うぉ!
>地ヴァンチん下(“地盤沈下”)
それは気づかなかった。(笑)
***■ 9 名前: なゆた :2001/08/10 20:15:40
んなもん
気づいてたまるか^-^;
***■ 10 名前: むらー :2001/08/12 20:10:28
事件発生は1612年なので、年表は変更しましょう。
*断章
「領主館は改築中」
ディアス・ダロ ガイウス・ヨアヒム M27SIZ16APP10 兵士・既婚
りんぞう メディトー M21SIZ13APP10 兵士
aza 垂れ目のトレルモ M31SIZ18+4APP9 牧夫・未婚
むら シルバー M21SIZ9APP13 芸人 剣の舞
バルダ 職人 M50
aアムカ
bボックス
cクライン
dドルビー
eエモ
fファーガス
料理人オムニM37リーリF26
召使のこども レイミーフ 10歳
バイリンガル。
アンドーラ=ハニムーア
イス=ハニムーア
コスターディー ラッファ・カーン(セーブル族女王)
ヴァンチ1317年ルナー併合
1612年イムサーと戦争中
首都ビッキー
大地の神レラディーヴァ
大地の息子ヘリアカル
1612火40
事故
地鎮祭
ドワーフの一級建築士 ブ-ブフィム
亡霊?
シルバー M21SIZ9APP13 芸人
キートンさすらうもの M30SIZ8APP9 マスターコスの司祭
ロド "ケンカ番長""ハゲ頭""傷頭" M30SIZ17APP4 フワーレン・ダールシッパの工兵
マリア・グラウベス F28SIZ13APP15 ゴゴーマの司祭 犬
七母神の兵隊
ルーカス M22
バルス M41
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