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*第一話:「周りは敵とダメ人間ばかり(ぷんぷん)」 by ゆーちゃん
ユーライジルは6歳にして「銀の影」の野戦魔術学院へ飛び級につぐ飛び級で入学し、順調に出世コースに歩み始める。
学習を進め12歳になると帝国監察官の見習いとして仮赴任する事になる。
任地は「カルマニア」の「ジョール」の中都市「ケンデソス」。
御付の執事であるアルフレッドがエティリーズカルトの任務から戻る前の赴任命令だったため一人で旅立った。
任地で受けた指示に従い山中の町での監査を終えた彼女は、帰路の道中で、道案内や荷物持ちに裏切られ、身ぐるみはがされる。
ユーライジルはとっさに雨で増水する川へ飛び込み、追っ手をまく事に成功するが、気絶してしまう。
"フマクトの剣"アイザックは、所属教会の破産と下半身のトラブルの大火事が重なり、故郷を離れて「ノチェット」へとたどり着く。
そこでエティリーズ商人アルフレッドと出会い、彼の目的地である「ルナー帝国中央」への旅に同行する事になる。
二人は、長期間に渡る旅の途中でお互いの弱点、強みを補完し合い、信頼しあう中になった。
アルフレッドが勤める屋敷で部屋を借りたアイザックは、アルフレッドの女主が一足先に任地へ赴任したという話を聞き、同行を申し出る。
ルナー帝国中央から逃げ出してきた子どもであるユーマを追って「ドブリアンシティ」まで来ているカルは、同行者のゲラーフも行方不明となってしまい、途方にくれていた。
職場の親方にも、住居を与えてくれていた長老にも相談したが、解決策はみつからず、ひとまず本体のいるはずの「ヨルプ山」のふもとへと向かう。
しかしそこには人影はなく、結局一人で取り残されてしまった事に気が付く。
一人肩を落として雨の降る山をくだり始めたカルは、途中の川に下着姿の女の子が倒れているのに気づく。
助け起こすと呼吸はしており、ひとまず山中に焚き火をおこして介抱をする。
やがて気づいた彼女は、ユーライジルという名を名乗る。
ユーライジルを任地の事務所に送り届けたカルは、ティーロノーリへの紹介状であるバッジを与えられ、宿と食事を得る。
カルにとっては"かわいそうな子ども"であるユーライジルは、これまでに出会ったルナー帝国から逃げ出してきた子ども達同様、心配な存在であった。
そのためカルは、ユーライジルに対して「しばらく近くにとどまっているので、いつでも逃げたいなら相談して」と語る。
とまどうユーライジルだったが、やがてカルのシンプルさを信頼し、何かと話をする関係になっていく。
そうこうしているうちにアルフレッドに伴われた異邦人の戦士アイザックもやってくる。
ユーライジルの元にも監察官としての「身分証明書」や「指示書」が再発行され、忙しい日々が戻ってくる。
アイザックは自由を謳歌しつつも、傭兵仕事でその腕前を遺憾なく発揮し、周辺でも知られる存在へとなっていく。
カルは冬の山作業という誰もが嫌がる仕事している中で、異邦人ながら実直な態度をかわれるようになっていくと、徐々に地元の住民に受け入れられるようになる。
ある日、ユーライジルが長く続く吹雪の中で現認の仕事で旅立つ事になったと聞き、同じ異邦人通しで、年の離れた兄弟のような関係となっていたアイザックとカルも同行を申し出る。
短い旅路の帰路でホーリルに襲われるが、アイザックの《火の矢》のかかった投げナイフの一撃で左腕を折り、撃退に成功する。
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[[まいごのまいごのホーリルちゃん>http://d.hatena.ne.jp/nayuta77/20080924/1222206018]]
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とある剣の備忘録001(1613地50~嵐28)
渡河舟でオローニン河を渡っていると、風が冷たくなったのが感じられた。
「あれがカルマニアです。」
アルフレッド老の言葉を背に受けながら、黙って白い大地を眺め続ける。
勇名を轟かす北方の軍事大国、カルマニアは寒そうな処だった。
焚き火に当たる、難民同然の格好をした二人の人間。肌着姿の青年と、襤褸同然の上着を羽織っただけの少女。二人の表情が恐怖と緊張に強張ってなければ、別のシチュエーションを想像する処だ。
少女に駆け寄るアルフレッド老。一頻情報交換の後、アルフレッド老が少女に俺を紹介する。
跪き、すかした笑みを浮かべ、挨拶する。「はじめまして、レイディ。アイザックと申します。」
死ぬほど寒い。分厚い黒熊の毛皮の外套を購入。頭部フードについては薄い(鎧として機能しない)ように加工して貰う。・・・こう云う時に制約は不便だ。それとは別に柔らかい毛皮の耳付帽を購入。・・・強風時の暖かさが全然違う、と聞いたので。込みで100L支払う。経費で落とす予定。
幾つか驚いた事がある。
オーランス信仰はないもののフマクト信仰が、旧き主神に近い扱いを受けている事。そして暗黒異端が標準である事。後者は故郷では「狭く、深く、無秩序」なのが、ここでは「広く、浅く、管理されている」。謎かけ師(神知者のフェルスター呼称。この辺では赤の女神の信者を指すようだが)の影響払拭の度合いだろう。実務上では士官級の<深傷><耐傷><向上>に注意する必要がある。精霊呪文と気の精霊を呪縛や呪付で外付けできるようになれば、フリーINTを空けて、十分な強度でこれらが使用できるので。となると、こちらとしては当面、神聖魔法の確保やMPの増強より、鍛剣呪付の方が重要と考察。・・・現在、気の精霊呪縛呪付物、POW10×1だけなんだけどな・・・しかもヴァルランディアが同調してるし・・・。
ベルモアの様な戦闘魔道士は多くはなさそう、一寸安心。あのクラスと日常的に戦うのは困難だからな。但し居ない訳ではないようなので、少し萎える。
「・・・民度低いな・・・」正直、そう思った。セシュネラよりかは大分マシだが、ノチェットより低い。「中産階級」が弱いと言うか、「市民」の定義が全然違う。故郷じゃ「農民」にも商売の自由があったから、裕福な自営農民は立派な「市民」だったからな・・・。農奴とオーランス文化的独立自営農民の差だろう、独立自営農民は経済的に豊かな反面、反乱の萌芽な点も否定できない。仇敵、アルバート・サムスンの事を思い出して、萎える。
夕方、神殿帰りに近道した裏道の、一杯屋が良い匂いをさせていた。一汗かいて小腹も空いていたし、かなり冷えるので、扉を開けて見る。猫の額程のカウンター、2人いる先客は地元の人足風。貧相な親父も先客も「場違いな野郎が何しに来やがった」と言わんばかりの視線。鍋でグツグツ煮えている煮込みを指差し「ソレ。酒。」と片言のカルマニア語で注文する。前の客の喰い残しとおぼしき汚れのこびりついた木椀に盛られた煮込みと、内側が茶色く変色した陶コップに半分ほどの無色の酒がカウンターに置かれる。豚肉と蕪と馬鈴薯の煮込みは、大蒜の香りも高く、熱くて、濃厚で、旨い。煮込みをお代わりして、銅貨をカウンターに置くと、店を出る。
カルには先輩、というより兄役が必要か?オーランス神殿も無いし、本人にその気があるならばと、フマクトへの入信を勧誘。「もし守りたいものがあるならば、フマクト様はそのための力を授けてくれる。」と説明。まぁ一般論なんだが。
まさか「なぁカル・・・殺し合い、好きか?」とは聞けんし。
闇01~軍事業務、ヤナタニ信徒が大聖祝日で動けないらしく、小競り合いに参加。回避でしくじる。やはり回避に頼る戦い方は性に合わない。(回避でファンブル、功績1)
闇08~軍事業務。普通。(功績3)
闇15~礼拝。274.66L奉納。
闇22~社交業務。言葉で空回り。雰囲気作りはお手の物だが。(娼妓のみ成功、功績1)
闇29~軍事業務。堅実に上手くいった。(BrdSwd効果、功績4)週末に風邪を引く。
闇36~休養。ユーライジルが見舞いに来る。うつすと大変なので早々にお引取り願う。
闇43~社交業務。そこそこ上手く行く。(雄弁失敗、功績2)
闇50~社交業務。申し分無し。(功績3)
ユーライジルが仕事完了したと誇らしげに報告に来た。お祝いに皆に夕食を振舞う。40L。
嵐の季に入る。流石ヴァリンド信仰の残る地だ、猛威を振るっている。都市の外は白い地獄だ。都市の中でもひたすら寒い。暖炉の前でくつろぐ時間が恋しい。
昼過ぎ、カルと街をぶらついていて、神殿の前を通りかかった時、ふと気になったので尋ねる。「そう言えば・・・こういう処、来た事はあるか?」
「いえ・・・」との返答。肩を押さえて引きずり込む。
顔見知りの女祭様に小声で状況を説明。えーと・・・母親系姐系妹系・・・常識的には年上系だが、庇護欲求強いから敢えて妹系の・・・腕利きで・・・喜捨は100Lで。・・・俺の分は30Lで十分。カルの顔を見て目の色を変えた女祭様を説得するのに苦労した。気持ちは分かるが特濃はどうかと。
帰路、沈黙が感情と思考を整理していくに任せつつ、歩いて行く。
「・・・で、どうだった?」
嵐01~軍事業務、堅実に上手くいった。(BrdSwd効果、功績4)
嵐08~軍事業務、同上。(BrdSwd効果、功績4)ユーライジルに緊急の実査業務が入る。
嵐15~礼拝、643.16L奉納。終了後翌日19日より合流すべく移動。土産に甘いものを買い求めると、砂糖楓の樹液を冷やして固めたものがこの時期の名物らしい。素朴だが薫り高く、美味い。21日に無事合流、アルフレッド老の労いの蒸留酒が嬉しい。厨房の片隅を借りて、使用人と談笑しながら、ちびちび遣りつつ待機。26日より帰還、帰路2日目の27日、氷の魔と遭遇。28日ケンデソス帰還。そういえば、礼拝で戦ってた。
神殿兵舎の馬房で革鎧の継当てをして貰いながら、ふと周りを見渡す。設備も広さも立派だ。流石に故郷のコロセウムの馬房には規模では到底及ばないが、頻繁に利用され綺麗に整頓され、秩序だっている事にかけてはかなりの水準だ。(リッチポストの神殿天幕は例外として。)
「馬は必要かな・・・?」と地元の入信者に尋ねてみた。27歳だったか、歴戦のハザーリはどう説明しようか一瞬迷った様子を見せると、「はい。我々は伝統的に“騎士”である事を誉れとします。我々の誉れである重装騎兵と共に戦えるのは、重装騎兵だけであります。故に、真の騎士を率いる指揮官には、軍馬が必要かと存じます、閣下。」と答えた。
・・・どっかで聞いたんだよ、カルマニアの重装騎兵の誉れは。でもな、重装騎兵って馬鎧含めた馬の世話で従者が最低一人必須だろ?「・・・馬を購入する場合、どうすればいい?」「引退したハザーリは、領地で良き伯楽となります。・・・北のエリギアまで足を伸ばす者もおります。」・・・いざとなったら教団から貸与を受けるか。
「・・・失礼ながら閣下、乗馬の腕前は?」「66%。」
あたたかい目で見られた。くそう。お前君主兵士の経歴表と所持品見てみろ、かなり頑張ったの判れ。
カルに信教について相談を受ける。まぁ偶然だがティーロ・ノーリには入信できなくなったし。ルナーに親近感を抱いた様だったので、つい警告してしまう。
「ルナーのやり方には気をつけろ。」
「・・・そうでした、ルナー帝国は怖い処でした。」
「・・・ルナー帝国は、“畏れ”を知らん。そこに無理がある。」
<火の矢>で爆散したナイフの替えを買いに行く。大型の物を特注しようかと思ったが、重くて高い割に意味が無い(接近戦でナイフ使う機会は無いし、投げる時は<火の矢>使う。)ので普通の物を求める。と、今更にして、カルが剣を持っておらず、買う金も無い事に気付く。悪い事した。剣を購入。合計225L。経費で落とそう。
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*第一話:「周りは敵とダメ人間ばかり(ぷんぷん)」 by ゆーちゃん
ユーライジルは6歳にして「銀の影」の野戦魔術学院へ飛び級につぐ飛び級で入学し、順調に出世コースに歩み始める。
学習を進め12歳になると帝国監察官の見習いとして仮赴任する事になる。
任地は「カルマニア」の「ジョール」の中都市「ケンデソス」。
御付の執事であるアルフレッドがエティリーズカルトの任務から戻る前の赴任命令だったため一人で旅立った。
任地で受けた指示に従い山中の町での監査を終えた彼女は、帰路の道中で、道案内や荷物持ちに裏切られ、身ぐるみはがされる。
ユーライジルはとっさに雨で増水する川へ飛び込み、追っ手をまく事に成功するが、気絶してしまう。
"フマクトの剣"アイザックは、所属教会の破産と下半身のトラブルの大火事が重なり、故郷を離れて「ノチェット」へとたどり着く。
そこでエティリーズ商人アルフレッドと出会い、彼の目的地である「ルナー帝国中央」への旅に同行する事になる。
二人は、長期間に渡る旅の途中でお互いの弱点、強みを補完し合い、信頼しあう中になった。
アルフレッドが勤める屋敷で部屋を借りたアイザックは、アルフレッドの女主が一足先に任地へ赴任したという話を聞き、同行を申し出る。
ルナー帝国中央から逃げ出してきた子どもであるユーマを追って「ドブリアンシティ」まで来ているカルは、同行者のゲラーフも行方不明となってしまい、途方にくれていた。
職場の親方にも、住居を与えてくれていた長老にも相談したが、解決策はみつからず、ひとまず本体のいるはずの「ヨルプ山」のふもとへと向かう。
しかしそこには人影はなく、結局一人で取り残されてしまった事に気が付く。
一人肩を落として雨の降る山をくだり始めたカルは、途中の川に下着姿の女の子が倒れているのに気づく。
助け起こすと呼吸はしており、ひとまず山中に焚き火をおこして介抱をする。
やがて気づいた彼女は、ユーライジルという名を名乗る。
ユーライジルを任地の事務所に送り届けたカルは、ティーロノーリへの紹介状であるバッジを与えられ、宿と食事を得る。
カルにとっては"かわいそうな子ども"であるユーライジルは、これまでに出会ったルナー帝国から逃げ出してきた子ども達同様、心配な存在であった。
そのためカルは、ユーライジルに対して「しばらく近くにとどまっているので、いつでも逃げたいなら相談して」と語る。
とまどうユーライジルだったが、やがてカルのシンプルさを信頼し、何かと話をする関係になっていく。
そうこうしているうちにアルフレッドに伴われた異邦人の戦士アイザックもやってくる。
ユーライジルの元にも監察官としての「身分証明書」や「指示書」が再発行され、忙しい日々が戻ってくる。
アイザックは自由を謳歌しつつも、傭兵仕事でその腕前を遺憾なく発揮し、周辺でも知られる存在へとなっていく。
カルは冬の山作業という誰もが嫌がる仕事している中で、異邦人ながら実直な態度をかわれるようになっていくと、徐々に地元の住民に受け入れられるようになる。
ある日、ユーライジルが長く続く吹雪の中で現認の仕事で旅立つ事になったと聞き、同じ異邦人通しで、年の離れた兄弟のような関係となっていたアイザックとカルも同行を申し出る。
短い旅路の帰路でホーリルに襲われるが、アイザックの《火の矢》のかかった投げナイフの一撃で左腕を折り、撃退に成功する。
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[[まいごのまいごのホーリルちゃん>http://d.hatena.ne.jp/nayuta77/20080924/1222206018]]
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**とある剣の備忘録001(1613地50~嵐28)
渡河舟でオローニン河を渡っていると、風が冷たくなったのが感じられた。
「あれがカルマニアです。」
アルフレッド老の言葉を背に受けながら、黙って白い大地を眺め続ける。
勇名を轟かす北方の軍事大国、カルマニアは寒そうな処だった。
焚き火に当たる、難民同然の格好をした二人の人間。肌着姿の青年と、襤褸同然の上着を羽織っただけの少女。二人の表情が恐怖と緊張に強張ってなければ、別のシチュエーションを想像する処だ。
少女に駆け寄るアルフレッド老。一頻情報交換の後、アルフレッド老が少女に俺を紹介する。
跪き、すかした笑みを浮かべ、挨拶する。「はじめまして、レイディ。アイザックと申します。」
死ぬほど寒い。分厚い黒熊の毛皮の外套を購入。頭部フードについては薄い(鎧として機能しない)ように加工して貰う。・・・こう云う時に制約は不便だ。それとは別に柔らかい毛皮の耳付帽を購入。・・・強風時の暖かさが全然違う、と聞いたので。込みで100L支払う。経費で落とす予定。
幾つか驚いた事がある。
オーランス信仰はないもののフマクト信仰が、旧き主神に近い扱いを受けている事。そして暗黒異端が標準である事。後者は故郷では「狭く、深く、無秩序」なのが、ここでは「広く、浅く、管理されている」。謎かけ師(神知者のフェルスター呼称。この辺では赤の女神の信者を指すようだが)の影響払拭の度合いだろう。実務上では士官級の<深傷><耐傷><向上>に注意する必要がある。精霊呪文と気の精霊を呪縛や呪付で外付けできるようになれば、フリーINTを空けて、十分な強度でこれらが使用できるので。となると、こちらとしては当面、神聖魔法の確保やMPの増強より、鍛剣呪付の方が重要と考察。・・・現在、気の精霊呪縛呪付物、POW10×1だけなんだけどな・・・しかもヴァルランディアが同調してるし・・・。
ベルモアの様な戦闘魔道士は多くはなさそう、一寸安心。あのクラスと日常的に戦うのは困難だからな。但し居ない訳ではないようなので、少し萎える。
「・・・民度低いな・・・」正直、そう思った。セシュネラよりかは大分マシだが、ノチェットより低い。「中産階級」が弱いと言うか、「市民」の定義が全然違う。故郷じゃ「農民」にも商売の自由があったから、裕福な自営農民は立派な「市民」だったからな・・・。農奴とオーランス文化的独立自営農民の差だろう、独立自営農民は経済的に豊かな反面、反乱の萌芽な点も否定できない。仇敵、アルバート・サムスンの事を思い出して、萎える。
夕方、神殿帰りに近道した裏道の、一杯屋が良い匂いをさせていた。一汗かいて小腹も空いていたし、かなり冷えるので、扉を開けて見る。猫の額程のカウンター、2人いる先客は地元の人足風。貧相な親父も先客も「場違いな野郎が何しに来やがった」と言わんばかりの視線。鍋でグツグツ煮えている煮込みを指差し「ソレ。酒。」と片言のカルマニア語で注文する。前の客の喰い残しとおぼしき汚れのこびりついた木椀に盛られた煮込みと、内側が茶色く変色した陶コップに半分ほどの無色の酒がカウンターに置かれる。豚肉と蕪と馬鈴薯の煮込みは、大蒜の香りも高く、熱くて、濃厚で、旨い。煮込みをお代わりして、銅貨をカウンターに置くと、店を出る。
カルには先輩、というより兄役が必要か?オーランス神殿も無いし、本人にその気があるならばと、フマクトへの入信を勧誘。「もし守りたいものがあるならば、フマクト様はそのための力を授けてくれる。」と説明。まぁ一般論なんだが。
まさか「なぁカル・・・殺し合い、好きか?」とは聞けんし。
闇01~軍事業務、ヤナタニ信徒が大聖祝日で動けないらしく、小競り合いに参加。回避でしくじる。やはり回避に頼る戦い方は性に合わない。(回避でファンブル、功績1)
闇08~軍事業務。普通。(功績3)
闇15~礼拝。274.66L奉納。
闇22~社交業務。言葉で空回り。雰囲気作りはお手の物だが。(娼妓のみ成功、功績1)
闇29~軍事業務。堅実に上手くいった。(BrdSwd効果、功績4)週末に風邪を引く。
闇36~休養。ユーライジルが見舞いに来る。うつすと大変なので早々にお引取り願う。
闇43~社交業務。そこそこ上手く行く。(雄弁失敗、功績2)
闇50~社交業務。申し分無し。(功績3)
ユーライジルが仕事完了したと誇らしげに報告に来た。お祝いに皆に夕食を振舞う。40L。
嵐の季に入る。流石ヴァリンド信仰の残る地だ、猛威を振るっている。都市の外は白い地獄だ。都市の中でもひたすら寒い。暖炉の前でくつろぐ時間が恋しい。
昼過ぎ、カルと街をぶらついていて、神殿の前を通りかかった時、ふと気になったので尋ねる。「そう言えば・・・こういう処、来た事はあるか?」
「いえ・・・」との返答。肩を押さえて引きずり込む。
顔見知りの女祭様に小声で状況を説明。えーと・・・母親系姐系妹系・・・常識的には年上系だが、庇護欲求強いから敢えて妹系の・・・腕利きで・・・喜捨は100Lで。・・・俺の分は30Lで十分。カルの顔を見て目の色を変えた女祭様を説得するのに苦労した。気持ちは分かるが特濃はどうかと。
帰路、沈黙が感情と思考を整理していくに任せつつ、歩いて行く。
「・・・で、どうだった?」
嵐01~軍事業務、堅実に上手くいった。(BrdSwd効果、功績4)
嵐08~軍事業務、同上。(BrdSwd効果、功績4)ユーライジルに緊急の実査業務が入る。
嵐15~礼拝、643.16L奉納。終了後翌日19日より合流すべく移動。土産に甘いものを買い求めると、砂糖楓の樹液を冷やして固めたものがこの時期の名物らしい。素朴だが薫り高く、美味い。21日に無事合流、アルフレッド老の労いの蒸留酒が嬉しい。厨房の片隅を借りて、使用人と談笑しながら、ちびちび遣りつつ待機。26日より帰還、帰路2日目の27日、氷の魔と遭遇。28日ケンデソス帰還。そういえば、礼拝で戦ってた。
神殿兵舎の馬房で革鎧の継当てをして貰いながら、ふと周りを見渡す。設備も広さも立派だ。流石に故郷のコロセウムの馬房には規模では到底及ばないが、頻繁に利用され綺麗に整頓され、秩序だっている事にかけてはかなりの水準だ。(リッチポストの神殿天幕は例外として。)
「馬は必要かな・・・?」と地元の入信者に尋ねてみた。27歳だったか、歴戦のハザーリはどう説明しようか一瞬迷った様子を見せると、「はい。我々は伝統的に“騎士”である事を誉れとします。我々の誉れである重装騎兵と共に戦えるのは、重装騎兵だけであります。故に、真の騎士を率いる指揮官には、軍馬が必要かと存じます、閣下。」と答えた。
・・・どっかで聞いたんだよ、カルマニアの重装騎兵の誉れは。でもな、重装騎兵って馬鎧含めた馬の世話で従者が最低一人必須だろ?「・・・馬を購入する場合、どうすればいい?」「引退したハザーリは、領地で良き伯楽となります。・・・北のエリギアまで足を伸ばす者もおります。」・・・いざとなったら教団から貸与を受けるか。
「・・・失礼ながら閣下、乗馬の腕前は?」「66%。」
あたたかい目で見られた。くそう。お前君主兵士の経歴表と所持品見てみろ、かなり頑張ったの判れ。
カルに信教について相談を受ける。まぁ偶然だがティーロ・ノーリには入信できなくなったし。ルナーに親近感を抱いた様だったので、つい警告してしまう。
「ルナーのやり方には気をつけろ。」
「・・・そうでした、ルナー帝国は怖い処でした。」
「・・・ルナー帝国は、“畏れ”を知らん。そこに無理がある。」
<火の矢>で爆散したナイフの替えを買いに行く。大型の物を特注しようかと思ったが、重くて高い割に意味が無い(接近戦でナイフ使う機会は無いし、投げる時は<火の矢>使う。)ので普通の物を求める。と、今更にして、カルが剣を持っておらず、買う金も無い事に気付く。悪い事した。剣を購入。合計225L。経費で落とそう。
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