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*趣味 第20話:
**登場人物
KON:セスク
ののの:ユーライジル
aza:カル、リリー
和泉屋:アイザック
**ログ
**セスクの出納帳メモ欄
・1616年、海の季、2W
新婚早々だが、今週は聖日のある週なので1週間神殿にこもる。とは言うものの、儀式に関しては慣れてきたため何が起こるわけではなく、粛々と日付は進んでいく。そういえば、聖日のある週は儀式に集中しなくてはいけないためか、あまり考え事ができるわけではないし、当然何ができるわけではない。これを幸せと感じるのは、いかんなぁ。
どうも、ゆ~ちゃんは地方に転勤が決まったらしい。先週マナと話していた様子をみたら、彼女と仲良くしてくれそうだったので、少しは気が楽になると思ったが・・・。まぁ片道2日くらいなので、休みを調整してハランダッシュに来ることも検討してくれているみたいなので、よしとするか。
・1616年、海の季、3W
結婚後3週間、ようやくヴィーとマナのことがつかめて来た。
ヴィーはカルマノイの子女としてしっかりと教育を受けていはいるが、客が来ると凄く緊張しているのが見てアリアリと分かる。どうも人が苦手という訳ではなく、単に今まで他人と接する機会が少ないためだと思われる。そういや、ヴィーは伯爵の妾の娘だから、積極的に他人と接触する機会なんてなかったのだろうな。ということは、彼女も友達はいない可能性が高い。今後のことを考えると、一緒に夜会とかに出かけて少しずつでもいいから慣れてもらうしかないかなぁ。多少の失敗はフォローできるだろうけど、さすがにヴィーと同世代の友達を作るのを手伝うのは無理。マナと仲良くしてくれるのが一番楽だが、どうも全く接触していないらしい。まぁ、そりゃそうか。同世代の友人ができれば、イロイロと世界が広がるだろうし、とりあえずトルーナさんにでも相談してみるか。あと、話していて気がついたが、どうもヴィーは自分自身でへ気がついていないようだが、私に伯爵になるか、それとも彼女を連れて逃げてほしいと思っている節がある。どうも、育った環境を鑑みるに、ファザコンなんだろうなぁ。まぁ、ヴィーに関しては、扱い方を間違えなければ爆弾にはなりそうもないので、少し安心。
マナは、どうも単純にカルマノイの子女としての教育は受けきっていないようだ。基本は知っているようだが、イロイロと知らないことも多い。感じからすると、甘やかされて育ったとかではなく、単に教育が終わる前に結婚したように見受けられる。妹の教育を見ている感じからすると、マナの教育レベルは7、8才くらいだろう。つーこてゃ、見た目と同じじゃん。もしかして、本当に8才くらいなのか?考えたくもない嫌な予想からマナは成長が遅くて外見は8才くらいだが、実質16才と思っていたが、本当に8才だとしたら・・・。それならそれで、自分の体の心配をしなくてよいからいいのだが、対外的には10才以下の嫁というのは、いかがなものだろうか。
ゆ~ちゃんから、結婚式で現れた暗殺者の遺留品を渡されたので、それをリリーに調べてもらうことにした。が、どうもこの魔術はカルマニアの魔道ではないらしい。どちらかというと神聖呪文っぽいらしいが。内容的には、対象者の外見を変える魔術らしいのだが、彼女の推測によると、術者と対象者の外見を入れ替えるものだと。なんとなく、スポルの伝承で似ているものがある気がするけど、ストーカーはバインドル出身のはずだが。一応、それとなくマナにでも聞いてみるか。少なくとも、私より深くスポルに接触してきているだろうし。
アイザックと相談して、ストーカーと話をするのに同伴してもらうことにした。いつかは行かなくてはならないと思っていたが、かなり不安だが、アイザックと一緒ならば、すぐさま殺されるということはないだろう。すると、アイザックはストーカーの実家のことを調べてくれてきた。どうやら、ハーント家といって、もの凄く古い家系ではあるがかなりの金持ちらしい。漁業権しかもっていないはずだが、どうしてその生活レベルが維持できるのだろうか?
アイザック・カル・リリーを伴ってハーント家に伺った。が、どうやら、彼女は伝染病にかかっており会えないとのことだった。単に、呪いをかけたのが失敗して自分に降りかかっただけじゃないの?一応、5週目に再度アポを取ることに成功したので、その日は退散することに。
・1616年、海の季、4W
先週のことがあるので気が気がではないが、とりあえず普通に生活を送る。何故か仕事も上手くいっているので、家族サービスを。全く期待をしていなかったのかかなり喜ばれた。が、まだ信頼してくれているというわけでもないので、少しずつでも信頼度を上げていくしかないなぁ。結婚して良かった事を1つ実感。悶々とするまでもなく解消できるのは利点。
・1616年、海の季、5W
アイザック・カル・リリーを伴って再びハーント家に伺った。どうもまだ彼女は伏せっているらしく、父親と話合うことに。パッと見だが、普通の人っぽいので、かなり安心。彼女と直接会うよりは心臓によい。話し合いを進めるが、どうも上手く会話がかみ合わない。少々面倒になったので、包み隠さずザックリと今までの経緯を打ち明ける。と、彼もようやく納得することができたらしい。こちらとしては排斥か同化しかないと思っているが、既に身分不相応の嫁を2人も娶ったので金銭的に無理だということを伝える。まぁ、最終的には直接話をしなくてはいけないということになったが、父親も状況が分かったので、身辺に危険が及ぶことはないだろう。
**ゆーちゃんダイアリー
***1616ST/海/15 天気:曇りのち一時雨
ザンボローはバランダッシュより東方に40マイルばかり、山の麓の丘陵に囲まれた緑豊かな土地です。この地は代々マルミヤール家の封土で、昨冬の惨禍により身罷られた先代の後を継いだ当代はエンブレア様とおっしゃいます。この封土はそこそこの広さを持ち、そこ暮らすのは、農奴を含めておよそ5~600人、農産物、畜産、淡水の水産、いくばくかの鉱物を産し、大都会の喧騒からは無縁な、風光明媚、素朴で美しい「ど田舎」でございます。
その当代は大変な偉丈夫で、若くして多くの戦場で武勲?を立てられた立派なカルマノイさまなのですが、そのお姿とあたまが大変残念なお方です。まいにち鍛錬を欠かさず、私がお見受けする2回に1回は半裸でいらっしゃいます。また、話をしてもあまりちゃんと聞いている風がありません。まあこれは私のことを子供としか見ていないだけかもしれませんが、いずれにせよ話がいまいち通じないのは困ったものです。この方が本当にこの封土を切り回されているとはとても思えませんので、実際には先代から仕える優秀な行政官がいるのでしょう。まだあったことがありませんが。
この地における我が帝国の徴税頭はパシュクース徴税官です。彼は40代でルナー本国から赴任しているのですが、なんと20年以上異動がないとのことです。これはあまり例がありません。なにか特別な理由があるのでしょうか、まあこんなところから我が帝国はちょっとずつ腐っていっているのが分かります。私の給料の件も同じです。バランダッシュではもう2年も前から生活物価が前年比200%近くになっているのです。それなのに2年たったいまも給料が上がりません。酷い話です。ある意味帝国は大きくなりすぎ、長い統治のなか、いたるところでの硬直化を起こしているのです。これもみな、イール家を初めとする大君家の専横的な統治と腐敗がシステムの腐敗が悪いのです。これを正さないといけません。
それはさておき、20年も居ついていれば、税務査定も緩みやすく、癒着も起こりやすい。不正経理まではいってないかもしれませんが、ちょっと調べれば査定が甘いところがいろいろ出てくるかもしれません。裏金プールや二重帳簿、簿外取引あたりが見つかったらしめたものです。
仮に不正が見つかったらどうするか。実のところ、不正を糾弾してこの小さな土地からあがる税収をコンマ数%あげたところで、私の勤務評定へのプラスはたかが知れています。スイフリーは彼の著書の中でこういっています。「不正は見逃してこそ金になる」と。そして、私にはたくさんのお金が必要なのです。さてどうするのがいいでしょうか。
問題は、私はこの地に赴任してきたばかりで、十分な知識も人脈もなければ有能な調査員もおりません。アルフレッドは魔道が使えるけど、ここはカルマニア正教の地だからそう簡単には通用しないでしょう。もちろん、私には二人の部下、パパフとロッテネールがつきます。だけど、彼らとうまくやっていけるかは、彼らとよく話しよく知らねば分かりません。まあ一からやっていかないといけませんね。彼らについての詳しいことは別の機会に。
私がこの地でうまくやっていこうとするなら、正面以外からの情報ルートを持たねばなりません。バランダッシュには優秀ななじみの情報屋、我が神の寺院筋、商人のファブレガスさんなどいくつかの人脈とルートがありました。ここでは一からやっていかねばならないどころか、完璧にアウェイである可能性もあります。そのあたり見極めながら、味方を増やしていかなければ。
2年間バランダッシュに暮らしてみてようやく分かったことのひとつとして、「女性には男性からは分からない、女性なりのネットワークある」ということがあります。慣習上、男性より女性の地位が不当に低いこの地で、その権利はいろいろ制限されているのですが、そこは「上に政策あれば、下に対策あり」を地でいくたくましさがあるのです。なるほど、女の身を生かす道がここにあるじゃないですか。エンブレア卿は妻帯されていないそうですが、この地にも女性同士の寄り合いはあるでしょうし、そこにうまくなじむ努力をしてみましょう。男ではできない人脈作りも大切です。ナプラン課長の「女力をつけたら」という助言は、なるほど、こーいうことをおっしゃってたんですね、わかります。
***(その他覚書)
-砦は古くて巨大。ロマナク階級の衛視が10名くらい、輪番で常駐している。
-まともな乗用の馬は砦いる2頭のみらしい。あとは農耕用。
-段々畑が広がっている丘陵地。
-領民は見た感じ素朴で真面目そう。貧困度合いは低い感じ。
-集落の治安は悪くなさそう。というか野盗が流れてくるルートでもなし、わざわざ取りに来るものもなし。
-耕作地は狭いが、封土は周囲の山林を含んでおりただっぴろい。
-石切場を視察。帳簿はあってた。
-パシュさんは一人で税務監査をしているが、砦から人手を借りてやっている。
-監査係の部下二人もパシュさんに借り出されているらしい。本当は独立性担保から禁止されるべきだけど。どうしようか。
-パパフは私のことを子供だと思ってなめてる。どうしよう。実力を見せ付けて上下関係をはっきりさせる必要があるけど、いますぐそうするかどうかは考えどころ。しばらく手を抜いて、パシュさんやその他もろもろを油断させておくのも手ですかね。
**今日のひとコマ
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*趣味 第20話: セスク1日おきに2人に登板。ユーライジル、ザンボローに左遷。
**登場人物
KON:セスク
ののの:ユーライジル
aza:カル、リリー
和泉屋:アイザック
**ログ
**セスクの出納帳メモ欄
・1616年、海の季、2W
新婚早々だが、今週は聖日のある週なので1週間神殿にこもる。とは言うものの、儀式に関しては慣れてきたため何が起こるわけではなく、粛々と日付は進んでいく。そういえば、聖日のある週は儀式に集中しなくてはいけないためか、あまり考え事ができるわけではないし、当然何ができるわけではない。これを幸せと感じるのは、いかんなぁ。
どうも、ゆ~ちゃんは地方に転勤が決まったらしい。先週マナと話していた様子をみたら、彼女と仲良くしてくれそうだったので、少しは気が楽になると思ったが・・・。まぁ片道2日くらいなので、休みを調整してハランダッシュに来ることも検討してくれているみたいなので、よしとするか。
・1616年、海の季、3W
結婚後3週間、ようやくヴィーとマナのことがつかめて来た。
ヴィーはカルマノイの子女としてしっかりと教育を受けていはいるが、客が来ると凄く緊張しているのが見てアリアリと分かる。どうも人が苦手という訳ではなく、単に今まで他人と接する機会が少ないためだと思われる。そういや、ヴィーは伯爵の妾の娘だから、積極的に他人と接触する機会なんてなかったのだろうな。ということは、彼女も友達はいない可能性が高い。今後のことを考えると、一緒に夜会とかに出かけて少しずつでもいいから慣れてもらうしかないかなぁ。多少の失敗はフォローできるだろうけど、さすがにヴィーと同世代の友達を作るのを手伝うのは無理。マナと仲良くしてくれるのが一番楽だが、どうも全く接触していないらしい。まぁ、そりゃそうか。同世代の友人ができれば、イロイロと世界が広がるだろうし、とりあえずトルーナさんにでも相談してみるか。あと、話していて気がついたが、どうもヴィーは自分自身でへ気がついていないようだが、私に伯爵になるか、それとも彼女を連れて逃げてほしいと思っている節がある。どうも、育った環境を鑑みるに、ファザコンなんだろうなぁ。まぁ、ヴィーに関しては、扱い方を間違えなければ爆弾にはなりそうもないので、少し安心。
マナは、どうも単純にカルマノイの子女としての教育は受けきっていないようだ。基本は知っているようだが、イロイロと知らないことも多い。感じからすると、甘やかされて育ったとかではなく、単に教育が終わる前に結婚したように見受けられる。妹の教育を見ている感じからすると、マナの教育レベルは7、8才くらいだろう。つーこてゃ、見た目と同じじゃん。もしかして、本当に8才くらいなのか?考えたくもない嫌な予想からマナは成長が遅くて外見は8才くらいだが、実質16才と思っていたが、本当に8才だとしたら・・・。それならそれで、自分の体の心配をしなくてよいからいいのだが、対外的には10才以下の嫁というのは、いかがなものだろうか。
ゆ~ちゃんから、結婚式で現れた暗殺者の遺留品を渡されたので、それをリリーに調べてもらうことにした。が、どうもこの魔術はカルマニアの魔道ではないらしい。どちらかというと神聖呪文っぽいらしいが。内容的には、対象者の外見を変える魔術らしいのだが、彼女の推測によると、術者と対象者の外見を入れ替えるものだと。なんとなく、スポルの伝承で似ているものがある気がするけど、ストーカーはバインドル出身のはずだが。一応、それとなくマナにでも聞いてみるか。少なくとも、私より深くスポルに接触してきているだろうし。
アイザックと相談して、ストーカーと話をするのに同伴してもらうことにした。いつかは行かなくてはならないと思っていたが、かなり不安だが、アイザックと一緒ならば、すぐさま殺されるということはないだろう。すると、アイザックはストーカーの実家のことを調べてくれてきた。どうやら、ハーント家といって、もの凄く古い家系ではあるがかなりの金持ちらしい。漁業権しかもっていないはずだが、どうしてその生活レベルが維持できるのだろうか?
アイザック・カル・リリーを伴ってハーント家に伺った。が、どうやら、彼女は伝染病にかかっており会えないとのことだった。単に、呪いをかけたのが失敗して自分に降りかかっただけじゃないの?一応、5週目に再度アポを取ることに成功したので、その日は退散することに。
・1616年、海の季、4W
先週のことがあるので気が気がではないが、とりあえず普通に生活を送る。何故か仕事も上手くいっているので、家族サービスを。全く期待をしていなかったのかかなり喜ばれた。が、まだ信頼してくれているというわけでもないので、少しずつでも信頼度を上げていくしかないなぁ。結婚して良かった事を1つ実感。悶々とするまでもなく解消できるのは利点。
・1616年、海の季、5W
アイザック・カル・リリーを伴って再びハーント家に伺った。どうもまだ彼女は伏せっているらしく、父親と話合うことに。パッと見だが、普通の人っぽいので、かなり安心。彼女と直接会うよりは心臓によい。話し合いを進めるが、どうも上手く会話がかみ合わない。少々面倒になったので、包み隠さずザックリと今までの経緯を打ち明ける。と、彼もようやく納得することができたらしい。こちらとしては排斥か同化しかないと思っているが、既に身分不相応の嫁を2人も娶ったので金銭的に無理だということを伝える。まぁ、最終的には直接話をしなくてはいけないということになったが、父親も状況が分かったので、身辺に危険が及ぶことはないだろう。
**ゆーちゃんダイアリー
***1616ST/海/15 天気:曇りのち一時雨
ザンボローはバランダッシュより東方に40マイルばかり、山の麓の丘陵に囲まれた緑豊かな土地です。この地は代々マルミヤール家の封土で、昨冬の惨禍により身罷られた先代の後を継いだ当代はエンブレア様とおっしゃいます。この封土はそこそこの広さを持ち、そこ暮らすのは、農奴を含めておよそ5~600人、農産物、畜産、淡水の水産、いくばくかの鉱物を産し、大都会の喧騒からは無縁な、風光明媚、素朴で美しい「ど田舎」でございます。
その当代は大変な偉丈夫で、若くして多くの戦場で武勲?を立てられた立派なカルマノイさまなのですが、そのお姿とあたまが大変残念なお方です。まいにち鍛錬を欠かさず、私がお見受けする2回に1回は半裸でいらっしゃいます。また、話をしてもあまりちゃんと聞いている風がありません。まあこれは私のことを子供としか見ていないだけかもしれませんが、いずれにせよ話がいまいち通じないのは困ったものです。この方が本当にこの封土を切り回されているとはとても思えませんので、実際には先代から仕える優秀な行政官がいるのでしょう。まだあったことがありませんが。
この地における我が帝国の徴税頭はパシュクース徴税官です。彼は40代でルナー本国から赴任しているのですが、なんと20年以上異動がないとのことです。これはあまり例がありません。なにか特別な理由があるのでしょうか、まあこんなところから我が帝国はちょっとずつ腐っていっているのが分かります。私の給料の件も同じです。バランダッシュではもう2年も前から生活物価が前年比200%近くになっているのです。それなのに2年たったいまも給料が上がりません。酷い話です。ある意味帝国は大きくなりすぎ、長い統治のなか、いたるところでの硬直化を起こしているのです。これもみな、イール家を初めとする大君家の専横的な統治と腐敗がシステムの腐敗が悪いのです。これを正さないといけません。
それはさておき、20年も居ついていれば、税務査定も緩みやすく、癒着も起こりやすい。不正経理まではいってないかもしれませんが、ちょっと調べれば査定が甘いところがいろいろ出てくるかもしれません。裏金プールや二重帳簿、簿外取引あたりが見つかったらしめたものです。
仮に不正が見つかったらどうするか。実のところ、不正を糾弾してこの小さな土地からあがる税収をコンマ数%あげたところで、私の勤務評定へのプラスはたかが知れています。スイフリーは彼の著書の中でこういっています。「不正は見逃してこそ金になる」と。そして、私にはたくさんのお金が必要なのです。さてどうするのがいいでしょうか。
問題は、私はこの地に赴任してきたばかりで、十分な知識も人脈もなければ有能な調査員もおりません。アルフレッドは魔道が使えるけど、ここはカルマニア正教の地だからそう簡単には通用しないでしょう。もちろん、私には二人の部下、パパフとロッテネールがつきます。だけど、彼らとうまくやっていけるかは、彼らとよく話しよく知らねば分かりません。まあ一からやっていかないといけませんね。彼らについての詳しいことは別の機会に。
私がこの地でうまくやっていこうとするなら、正面以外からの情報ルートを持たねばなりません。バランダッシュには優秀ななじみの情報屋、我が神の寺院筋、商人のファブレガスさんなどいくつかの人脈とルートがありました。ここでは一からやっていかねばならないどころか、完璧にアウェイである可能性もあります。そのあたり見極めながら、味方を増やしていかなければ。
2年間バランダッシュに暮らしてみてようやく分かったことのひとつとして、「女性には男性からは分からない、女性なりのネットワークある」ということがあります。慣習上、男性より女性の地位が不当に低いこの地で、その権利はいろいろ制限されているのですが、そこは「上に政策あれば、下に対策あり」を地でいくたくましさがあるのです。なるほど、女の身を生かす道がここにあるじゃないですか。エンブレア卿は妻帯されていないそうですが、この地にも女性同士の寄り合いはあるでしょうし、そこにうまくなじむ努力をしてみましょう。男ではできない人脈作りも大切です。ナプラン課長の「女力をつけたら」という助言は、なるほど、こーいうことをおっしゃってたんですね、わかります。
***(その他覚書)
-砦は古くて巨大。ロマナク階級の衛視が10名くらい、輪番で常駐している。
-まともな乗用の馬は砦いる2頭のみらしい。あとは農耕用。
-段々畑が広がっている丘陵地。
-領民は見た感じ素朴で真面目そう。貧困度合いは低い感じ。
-集落の治安は悪くなさそう。というか野盗が流れてくるルートでもなし、わざわざ取りに来るものもなし。
-耕作地は狭いが、封土は周囲の山林を含んでおりただっぴろい。
-石切場を視察。帳簿はあってた。
-パシュさんは一人で税務監査をしているが、砦から人手を借りてやっている。
-監査係の部下二人もパシュさんに借り出されているらしい。本当は独立性担保から禁止されるべきだけど。どうしようか。
-パパフは私のことを子供だと思ってなめてる。どうしよう。実力を見せ付けて上下関係をはっきりさせる必要があるけど、いますぐそうするかどうかは考えどころ。しばらく手を抜いて、パシュさんやその他もろもろを油断させておくのも手ですかね。
**今日のひとコマ
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