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ペリル墜落


 オクレスの陥没の後、マルカス、スターニャ、オラオラデを救出したペリルとカレルレン。相談の結果、マルカスとカレルレンはアイアンホースを探しに窪地に降りていった。ペリルはアカニ村の3人と供に、スターニャとオラオラデを連れて、グリフィンで移動。アカニ村、エダニスの娘の泉を経由してセラキィアの眠るエルフの森へ向かうことにした。
 地の季39日、難民とともにサールトについたペリル達は食料を調達。街の人々を驚かせないためにグリフィン達は半日ほど手前に置いてきた。夕方にグリフィンのところに戻る。40日朝に飛び立つ。北東の風、進路は北北西。森の向こうにオスタンカッハ湾が見える。
 数分したところで北東から迫る飛行物体を見つけた。騎乗しているグリフォンのオービットも気が付いたようだ。
「ワイバーンライダー!」
 太陽を背に4騎のワイバーンライダーがまっすぐ向かってくる。にわかにグリフォン達に動揺がはしった。生のスピードならグリフィンの方が早いが、向こうは鞍を付けている。全力飛行ができなくては追い付かれるのは明瞭だ。
「ペリル、いったん降りるぞ」
 下に見える森に向かってグリフィンの編隊は降下した。木と木のあいだを縫うように次々に下り立つグリフィン達。騎手が降りるとすぐに上昇する。
 ワイバーンライダー達も同じように森の中に降り立っていた。空中ではグリフィンとワイバーンの空中戦が始まった。しかしそちらを気にする暇はなさそうだ。ライダー達が半円を組むようにしてこちらに迫ってくる。

 --戦闘が始まった

 どのくらい戦ったろう。正面からやっては勝ち目がなかった。向こうは近接戦闘力だけでなく魔術にも優れていた。アカニのバリーズが死に、スターニャはオラオラデを抱えていまにも倒れそうな様子だ。ペリルとコリアンダーはまだ戦えるが、サリーズはもう戦闘不能だろう。相手をひとり戦闘不能にしたが、死んだかどうかは確認できなかった。
 ふたたびクルーニ達の雄叫びが聞こえた。木々のあいだから3人のクルーニが飛び出し、ふたたび乱戦になった。後退しながら活路を探す。そのとき突然目の前が開けた。
「しまった!」
ペリルが崖の淵で踏みとどまり、振り向くと、クルーニの剣が突き出されてきた。
咄嗟に楯で受ける。
その瞬間体が持っていかれる。
「うわーぁーーーーーーーーーーーーー」
ペリルは100mの断崖から落下していった。


 ザン、ザザン・・・ザザ・・・
(・・・生きて、いるのか?)
 気がつくと波の音が耳に付いた。暗闇の中で冷たい風が体を打っている。
潮の匂いにまざって、血の匂いと獣の匂いがする。まわりを探ろうとすると、自分の左腕に鈍い痛みがある。どうやら使えなくなっている。
 敵の気配がないのを確かめてから明かりをつけると、すぐとなりにオービットが倒れていた。声をかけるが目覚めない。全身にひどい傷があり、羽根が半分もげている。しかし死んではいないようだ。
(そうか。確か落ちる時にイェルマリオに祈った。祈りは聞き届けられなかったが、気絶する瞬間に、何か柔らかいものに当った気が・・・。助けてくれたのか)
 治癒をかけるとオービットは目を覚ました。

 彼の傷は深く、治癒では再び飛ぶことは叶いそうになかった。ペリルと彼の落ちた崖は、下がちょっとした岩場になっていた。崖は100mあまりの高さがあり、登り口は見つからなかった。しかしその分危険な生物も見当たらず、ひとりと1匹は魚を獲って数日を過ごした。波が削った岸壁の数箇所に雨露をしのげる窪みもあった。
 傷が塞がってもオービットは飛ぶことができなかった。


1996/11/30

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