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2015.4.29 傀儡 番外編
登場人物紹介
PC
yukuhito “偶然が匙を投げる”トランス・バール M24S15A13I15 カルトなし(オーランスのつもり)、トヴタロス族出身、諸国漫遊坊ちゃん容貌:短髪。背が高く痩せ男。顎がっつり系、太い眉、吊り目、イメージ募集中。
BS、TS、AP6、ARB 。
装備: BS、TS、AP6(右腕のみ9)、ロングコート、金95p
特徴:右手のみプレート(サンダーガントレット)。リングメイルとブロードソードには氏族の紋が入っている。
NPC
ダーナラ M2xSxxIxxAxx 吟遊詩人?ログ
2015.4.29 傀儡 番外編※一部抜けモレ誤記がありますがご容赦ください。
気付いた方はお手数ですが、修正願います。
番外編1:描き出しシーン+プレイヤー啓発シーン
秋口。虫の音。星が見える。
トランスを描き出してください。
:
番外編2:トランスの昔語り
:
ダ: 権力は常に欺瞞を含むね。
ト: 死ぬ前に父に会わないといけないかもね。
兄が会わせてくれないか・・・。
マスター:領内でみかけたら殺されるんじゃない?(・・・ヒョルト人の法に照らして考えれば)
ト: 妹が気になるが情報は集まるかな?
(礼をいって)こんなつまらない話があるが、聞いてみるかい?
番外編3:夢の中の夢【断章】
トランスは目を覚ます。
そこは先ほどまでトランスが語っていたアルダチュールの酒場だ。
目の前にダーナラがおり、トランスを揺すっていた。
先ほどまでいた観客はいなくなっている。
ダ: 祈りはなんだと思いますか?
祈りは諦めの先にあるものです。
ト:
ダ: 物事のあるなしを、手にしたら貴方はなにをなさいます?
なんでもできるとしたら?
ト: 飢えに苦しまず、皆が幸せに暮らせる世界かな。
ダ: それは祈りのない世界ですか?
偶然も?
ト:
ダ: 何もかも満ち足りたとしたら?
ト: 変なことだか、それは望まない。
未来は自分で切り開くものだからだ。
ダ: あなたはそこでそれを望んだのでしょう。
それが愚者の道です。
では貴方の心のオーランスに聞きましょう。
ト:
:
トランスは再び目覚める。
今度はトランス一人だ。
ダーナラはいない。
ト: 「思うとおりにするしかないということか」とひとりつぶやく。
(春になったら村に戻り、親父に会おう)
以下次号
今日のがまぐち
なんかあった気がしますね。w
The Prophets
トランスは顔をしかめながら重いまぶたを開き、酒で乾く唇を舌で湿しながら座りなおした。「寝てしまっていたか。」
酒場の中、すでに周りで囃していた男たちはいない。
まだ片付けられていない食器や酒瓶が散らばるテーブルの上に燭台がひとつだけ置かれ、微かなオレンジ色でトランスとダーナラを彩っていた。
「2時間ぐらいですかね。」
リュートで静かにはじかれる微かに星の瞬く夜空を思わせる旋律。
夢現の中、ずっと聞いていた気もする。
「面白いお話でした」
トランスが、ふん、とだるそうに息をつく。
「ただ、」
(間)
「ただ?」
「今日は場をもたせられましたが、
できれば、
このお話はしないほうがいいでしょうなぁ」
ダーナラはトランスのことを信じているようでもないが、狂人と思っているわけでもなさそうだ。
「だろうな」
沈黙。
「ただね、
まあ、いますよ。
その、身の置き所のなくなった、つーか、
世界と、目で見たものと、聞いた話が違ったっていうのは
よくありますわね。」
「そうか」
「最後のくだりは、
あまり語られない話ですが、
ちょっとびっくりしました。」
「最後?
3人の話か。
あれは僕もびっくりしたよ。」
「話してどうっていう話じゃないんですよ。
だからあまり吟遊詩人らも、話しませんけれど。」
「?」
「まあ、
偶然、であれば、
──トランスさんはどこの出でしたっけ?」
「サーターだ」
「サーターであれば、ユールマルとか、
そんな風に呼ばれてますけれど」
「あれはユールマルだったのか?
しかし、話に聞いているユールマルとは、またぜんぜん違う感じではあったけどね」
ダーナラが微かに笑う
「そうですか。」
「……『俺は嘘しかつかないんだ』という男。
それは、どういう男でしょうねぇ」
「正直者だろう。おれは正直者だと言っているのと変わらない」
「でも嘘しかつかないんですよ。
正直者なら正直者だといわなけりゃあ。」
「言ったことがすべて嘘なら、逆に正直だということにならないか?」
「そういうもん。ってことで。」
「人にこうだと見定められちゃあ
それは、必然ですわなぁ。」
「こうであるかもしれないし、
こうでないかもしれない。
だけどそれじゃぁ、
定まらないもの、ってことですわなぁ。」
「まあつまり、理解するだけ無駄、ってことですよ。」
ダーナラがくくくと笑う。
「……なるほど」
「祈り、ってなんだと思います?」
「そうありたいとか、そうであってほしいという願いだと思っているが」
「飯を喰いたい、ってぇのは祈りですかね」
「それは──それを祈る人は少ないだろう。
ただ、日々の糧がありますように、という祈りはあると思うが」
「なぜ、祈るんでしょうねぇ。」
「未来がよくわからんから、未来がそうであるようにと願うからではないか?」
「そうですね。それがかなわぬと知っているからこその、祈り。
つまり、──諦めの先にあるものです。」
「なるほど。諦めの先にあるものが祈りか」
「もし、世の在無をすべてその手にしたのであれば、あなたは何をなさいます?」
「何でも自由にできたら、ということか?
よくわからんな」
「そうですね。私たちにはよくわかりません。
では、もしなんでも好きにできたとすれば」
「僕にそれができるのであれば、
そうだな、
皆が飢えて苦しまず、楽しめる世界にできるようにしたいものだが」
「祈りのない世界、ということですか」
「皆が満ち足りてしまえば祈りなどしなくなるか」
「偶然も?」
「……そうだな。本当に何も起きないのであれば、偶然さえもなくなるのか」
「では、あなたの心の中のオーランスに聞きましょう。それを望みますか?」
(長い間)
「変な話かもしれないが、
望まない。
未来は自分の手で切り開くものだと思う。」
「ですから真理──ダーゼイターは、見守るのみで、なにもせぬのでしょう。」
幾度か頷くトランス。
「あなたは、あそこでこの選択をされたのでしょう。
それが正しいかどうか誰にも定める術はありませんが、
愚者の道を選んだ、ということです。」
ちゅんちゅん。朝日で目が覚める。ダーナラは?