キャラクター作成ルールver5.2(2019/05/16)
このキャラクター作成ルールは 絆ルール Ver1.4 を使用します。能力値の決定
人間はSIZとINTに2D6+6。その他の能力値は3D6をロールして書き込みます。7つの能力値の合計が86を越えていなければ、プレイヤーは「能力値を宣言して1D6を加算」することができます。このときプレイヤーは、必ず加算する能力値を宣言してからロールしなくてはならず、ロールの結果を見て加算する能力値を選択してはいけません。
プレイヤーが望めば、7つの能力値の合計が86を越えるまで「能力値を宣言して1D6を加算」を繰り返すことができます。13以上の能力値に対してロールして能力値が18を超えた場合、作成時点では能力値合計に積算します。ただしINTとDEXの合計が31に達したばあいは、INTとDEXに振り足すことはできません。
7つの能力値の合計が一回も振り足しをしないうちから86を越えていた場合は、1回だけ「能力値を宣言して1D6を加算」することができます。この場合、INTとDEXの合計が31に達していても振り足すことができます。
能力値を振り足すのを途中でやめて、代わりに追加の技能を得ることもできます。能力値が87に満たない1ポイントごとに経歴ボーナスを追加することができます(後述)。
能力値への振り足しと経歴ボーナスの獲得が終了した後に、18を越えてしまっている能力値を、切り捨てて18に戻します。この結果、能力値合計が87に満たなくなっても、経歴ボーナスを獲得することはできません。
出自・職業・性別
出自・職業・性別はマスターに許された範囲で自由に決めます。社会別技能
キャラクターは所属する社会に即して一定の技能値を持ちます。男性キャラクターはグローランサブックに従って社会別武器技能の技能値をキャラクターシートに記入します。グローランサブックに定めのない地域は基本ルールブックp18の社会別武器一覧表を使用します。
女性キャラクターはこのルールの職業技能表の女性用社会別技能を記入します。
戦争に女性が参加する社会においては、女性キャラクターが社会別武器技能を取得することもできます。男性キャラクターが女性用社会別技能を取得できる社会もあります。社会的なジェンダーに従わないキャラクターは、その社会から規格外として扱われることを忘れないでください。
経歴年数と年齢の決定
キャラクターの経歴年数は2D6で決定します。人間であればこれに15を加えて年齢とします。マスターが認めれば経歴年数は自由に決めることができますが、絆ルールにおいては単一の経歴で20年を超えることはできません。
経歴ポイントの獲得と技能への割り当て
経歴ポイント変換表
経歴ポイント | 技能値 |
---|---|
1 | 30 |
2 | 40 |
3 | 50 |
5 | 60 |
8 | 70 |
13 | 80 |
21 | 90 |
グローランサの一般的な成人年齢は15歳ですので、20歳であれば15ポイント、25歳であれば30ポイントの経歴ポイントを持つことになります。
職業技能表で定められた技能を選んで経歴ポイントを消費すると「経歴ポイント変換表」の技能値を獲得することができます。
ただし、ひとつの技能だけを50%以上に突出して上げることはできません。
50%以上に設定した技能を「主技能」として、「主副技能割り当て表」に従って、副技能にも経歴ポイントを消費する必要があります。
副技能に割り当てる経歴ポイントは複数の技能に割り振ることができます。
例えば経歴ポイント30を消費して主技能を90%にしたとき、副技能に割り当てる9ポイントで30%の技能を9個取ることもできます。
経歴ポイントの範囲内であれば主技能と副技能を2セット以上とっても構いません。
24ポイントの経歴ポイントを12ポイントづつ消費して、70%の主技能と副技能のセットを組み取ることもできます。
ただし、取得する技能値はすべて別の技能に設定する必要があります。ポイントを加算して技能値を計算することはできません。
主副技能割り当て表
消費 | 経歴P (主) |
経歴P (副) |
主技能 | 副技能割り当て例 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | - | 30 | - |
2 | 2 | - | 40 | - |
5 | 3 | 2 | 50 | 40 30・30 |
8 | 5 | 3 | 60 | 50 40・30 30・30・30 |
12 | 8 | 4 | 70 | 50・30 40・40 40・30・30 30・30・30・30 |
19 | 13 | 6 | 80 | 60・30 50・50 50・40・30 40・40・30・30 |
30 | 21 | 9 | 90 | 70・30 60・50・30 50・50・50 60・40・40 |
技能の選択と上限値
職業技能上限表
技能上限 | 能力値上限 |
---|---|
上限なし | 上限なし |
60 | 16 |
40 | 14 |
30 | 12 |
経歴ポイントでいれた技能値は「職業技能上限表」に定められた上限で打ち切られます。
例えば、経歴ポイントを8ポイント割り振ると、本来、技能値を70%まで上昇させられるはずですが、職業技能表でその技能の上限が60であれば、60を超えた部分は打ち切りになってしまいます。
職業技能表に書かれた技能(書家の〈外国語読み書き〉など)は、基本成功率が00であっても05であっても、1ポイントの経歴ポイントで30%を獲得できます。
「入信者」と「生徒」は他の職業経歴と重ねることができます。
経歴ポイントが増えるわけではありませんが、技能の選択枝を増やすことができます。
初期値が10%以上の技能値のスライド
経歴ポイントで獲得した技能に基本技能値が10%以上ある場合、5%以上の技能値を持つ他の職業技能に初期値をスライドさせることができます。例えば〈視力〉を経歴ポイントで50%にしたならば、〈視力〉の基本成功率25%をまだ経歴ポイントを割り当てていない他の職業技能に動かすことができます。
出身地によって定められた社会別武器の技能値も基本技能値とみなしてかまいません。
絆の設定
絆ルール Ver1.3に従って、【クラス】【カルト】【家族】【憩い】の4つの絆を設定します。絆 | 貢献技能 | 名声初期値 |
---|---|---|
クラス | 収入を得るための技能5個 | 経歴年数×貢献成功率の1/10(切り捨て) |
カルト | カルト技能5個 | 25+貢献成功率の1/10(切り捨て) |
家族 | 〈自国語会話〉、他4個 | 50+20歳を下回る1年につき+5(最大50) |
憩い | 他と重複しない技能5個 | 100 |
経歴ボーナス
キャラクターは【憩い】の名声値20%につき、40expを獲得します。さらに、能力値が86に満たない1ポイントにつき40expを獲得します。
また、【憩い】以外の任意の名声2ポイントを消費して5expを5trpに変換できます。
このexp/trpは【憩い】の貢献技能(能力値)にのみ使用して、経験/訓練値表に従って技能を上昇させることができます。
経歴ボーナスは【憩い】に割り当てる技能であれば職業技能以外の技能を獲得することができます。
特に珍しい技能についてはマスターの許可を受けてください。
【憩い】に割り当てた職業技能を経歴ボーナスで上昇させる場合、職業技能の上限を越えることができます。
私的な学習
キャラクターは年齢10歳(切り捨て)につき職業経歴1ポイントを40expに変換することを選択できます。また、任意の名声2ポイントを消費して5expを5trpに変換できます。
expとtrpは【憩い】の技能セットに含まれない任意の技能(能力値)に使用して、経験/訓練値表に従って技能を上昇させることができます。
私的な学習による技能の上昇は職業技能の上限を無視できます。
経歴によるPOWの変動
神聖カルトの信徒は入信のためにPOWを1ポイント消費します。精霊・神聖・魔道いずれの場合も【カルト】の名声値30を超えた5%につきPOWが1点上昇します。
魔術の獲得
精霊 カルト |
精霊呪文:カルト名声を消費してサービス表に従って取得します。一つの呪文の強度の上限は構成員6、祈禱師助手は8、祈禱師は12です。 |
神性 カルト |
神聖呪文:カルト知識5%あたり1種のカルト神聖呪文の知識を持っているとみなします。実際の呪文の取得にはPOWを消費する必要があります。友好カルトが提供する神聖呪文は主神のカルト知識から割り当てるか、友好カルトのカルト知識を別途学んで割り当てるかは自由です。神聖呪文を1ポイント取得するとカルト名声も1ポイント上昇します。 カルト精霊呪文:カルト名声を消費してサービス表に従って取得します。一つの呪文の強度の上限は入信者は6、侍祭以上は12です。 友好カルト精霊呪文:カルト名声を消費して、関連係数を乗じて取得します(切り捨て)。作成時の取得に名声判定は不要です。一つの呪文の強度の上限は入信者は4、侍祭以上は8です。 |
魔導 カルト |
経典を学び、経典知識を上昇させることによって教派の呪文リストから呪文を選択して獲得します。獲得した呪文の成功率は05%になります。魔術師は経典を多数持つことができますが、増やすにつれ取得効率が低下します。また経典は1冊あたり2ENCの重量があるものとします。 経典知識(1冊目):5%につき呪文1個 経典知識(2冊目):10%につき呪文1個 経典知識(3冊目):15%につき呪文1個 経典知識(4冊目):20%につき呪文1個 以降同様です。 |
装備の獲得
初期装備は職業表の通りです。これらはキャラクターの名声にすでに含まれていて、名声値に変換したり換金することはできません。
キャラクター作成時に自ら呪付物を作ったり召喚を行うには、1回の儀式ごとに1expが必要です。
より高度なキャラクター作成
絆のカスタマイズ
マスターが認めれば【家族】【カルト】のふたつは他の絆に変更することができます。名声値の初期値の合計が100の範囲で、5点刻みに4個までの絆を設定できます。
絆の反感条件やノルマについてはマスターと協議します。
初期名声値の移動
5ポイント刻みに、絆の関連係数を乗じた上で名声値を移動させることができます。年齢の引き下げ
キャラクターの経歴年数+15歳から年齢を引き下げた場合、【クラス】の初期名声値は「(経歴年数-引き下げた年数)×貢献成功率の1/10(切り捨て)」になります。初期名声値は最低でもゼロで、マイナスにはなりません。また、成人を基準とする絆(【クラス】【カルト】)と【憩い】には、引き下げた年数の2倍の反感値が加算されます。【家族】の反感値は増えません。
年齢の引き上げ
キャラクターの経歴年数+15歳から年齢を引き上げた場合、引き上げた年数と同じ値を3つの絆の名声値に加算できます。3年引き上げたなら、三つの絆の名声値にそれぞれ+3します。年齢による名声値の加算は、各絆の貢献技能成功率が上限で、を超えた分は切り捨てられます。この加算はキャラクター作成の最後に一回だけ行います。初期名声値の移動に含めることはできません。複数の職業を渡り歩く
20年を超える経歴年数を設定するために複数の職業を渡り歩く場合、20年以下に経歴年数を分割して異なる技能に割り当てます。途中の経歴で入れた技能を後から移動させることはできません。
人間の経歴年数の最大値は40年です。あまりに多くの経験は、過去の経験を押し流してしまうか、学べる限界を超えてしまいます。
経歴ボーナスは特に上限なく、年齢に応じて増加します。
ひとつの【クラス】名声に割り当てられる経歴年数は最大20年です。各経歴ごとに【クラス】を設定し、転職してからの年数分「疎遠表」を適用して名声値と反感値を引き下げます。
富裕度の異なる絆
キャラクターの持つ絆は通常同一LVですが、作成時にあえてクラスより低いLVの絆を設定することもできます。クラスよりもLVの高い絆を設定することも可能ですが、これはキャラクターが没落したことを意味します。
特にLVを上下させたことで名声値の割り当てが変わることはありませんが、初期名声値の移動に関連係数や反感値の増加が伴うため、マスターと協議が必要です。
SIZの現在値(体重SIZ)
プレイヤーはキャラクターを太らせる/痩せさせることでSIZの現在値を本来値から-4~+8の範囲で変更できます。SIZの現在値を増減させてもSIZストライク・ランクは変動しません。トータルHPはSIZの現在値とCONの現在値を加算して二分の一(切り上げ)になり、部位ヒット・ポイントもそれに応じて変化します。技能分野修正値、ノックバックもSIZの現在値を元に判定します。
人間はSIZがSTR+8を越えると、体が支えられず、普通の生活が送れなくなります。詳細はハウスルール「SIZの現在値」を参照してください。
キャラクター作成時に決めたSIZの現在地を変更するにはマスターの許可が必要です。
体重SIZの増減
キャラクターが意図的に体重の増減を行う場合、下記のルールに従います。宣言後1季(8W)に1回判定
増加 | [CON*(5-増分)]に成功すると+1/ファンブルで-1 |
減少 | 憩い反感+5 [POW*5]に成功すると-1/ファンブルで+1 |
女性振り
通常は男女とも同じ振り方で能力値を決定しますが、女性の体格が生物的な標準と比較して妥当とはいえません。イメージを優先して小柄な女性キャラクターを作成したい場合は、ロールをする前にSTRを2D6、SIZを1D6+6で振ることもできます。これを「女性振り」と呼びます。女性振りでは体格を小柄に抑えられますが、能力値を振り足しできる上限値が86から82に低下し、STRとSIZの能力値上限も18から15に低下します。
ただしゲーム上のバランスをとるために、【憩い】経歴ボーナスは87を基準に計算します。
能力値 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
STR | 3D6 | 2D6(最大値15) |
CON | 3D6 | 3D6 |
SIZ | 2D6+6 | 1D6+6(最大値15) |
INT | 2D6+6 | 2D6+6 |
POW | 3D6 | 3D6 |
DEX | 3D6 | 3D6 |
APP | 3D6 | 3D6 |
振り足しの上限 | 86 | 82 |
人間以外のキャラクター
人間以外の種族の振り足しの上限値は種族の能力値決定ダイスの個数×3.8+固定値で計算できます。ただしマスターは振り足しの上限値を任意に設定することがあります。経歴年数や能力値の貢献技能への算出は、その種族の平均値を基準にして人間と同じ分布を取ります。
例えば成人年齢30歳、平均寿命120歳の種族であれば、2歳ごとに経歴年数1年とします。
詳細はマスターと協議して決定します。
ユーライジル・トラジェディ
ユーライジルは作成時経歴年数20年で絆を【クラス(LV5):70】【カルト(LV4):32】【家族(LV5):75】【憩い(LV5):100】に設定しました。しかし年齢を20歳引き下げたため、【クラス】の名声は0になり、さらに【クラス】【監察庁】【憩い】に反感値が+40されます。
これではクラスからもカルトから絶縁されてしまうため、関連係数80の【家族:75】から60ポイント取り崩し、60×80%=48ポイントを【クラス】名声に加算します。また【憩い:100】から10ポイント取り崩し、さらにLV5の絆をLV4に使用することで10×40%=4×5ポイント=20ポイントを【監察庁】に加算します。しかしLV4に媚びて自尊心が揺らぎ、【憩い】反感も10上昇することになります。
これにより、ユーライジルの絆は【クラス(LV5):48/40】【監察庁:52/40】【家族:15/0】【憩い:90/50】となりました。とても悲しい人生ですね。