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第二話:ゆーちゃんの『ワクワク(不正糾弾)大作戦』


 カルマニア地区ジョール伯爵領の中都市ケンデソスは、いまだ厳しい冬の気配が色濃く残っていた。
 市街地中心部にある、ルナー帝国監察官の官舎は高い塀に囲まれ、一般の市民が立ち入る事のできない領域となっている。
 大雪と吹雪に閉ざされる冬場は、多くの監察官達も故郷に戻っており、上級官舎の中にはわずか10名ほどの監察官と、その使用人達が残っているだけで、静まり返っていた。
 若き監察官見習いのユーライジルは、雪に閉ざされた官舎の中でわずかに残る仕事を片付けると、ヒマをもてあまして何度も読んだ本を読むとはなしに読み始めていた。
 人々の嫌がる冬山仕事についているカルは、その官舎に薪を届けに訪れるとユーライジルとわずかな時間に話をするようになる。

 地元の言葉(ペローリア農民語のひとつであるペランダ語)を覚えつつあるカルは、ユーライジルに辞書にのっていない方言を教えたり、カルよりも遠くの国からやってきたフマクトの剣士アイザックからもらった剣の話をし、ユーライジルから仕事の愚痴を聞いたりする他愛の無い時間を心待ちにするようになっていた。

 聖祝期となり、いつもお世話になっているティーロノーリ寺院の礼拝の準備を手伝っていると、道で偶然会ったアイザックに呼び止められる。

アイザック:「カル坊、剣の方はどうだ? オーランス人たるもの剣とその心を大切にしないとな。」
カル:「はい。山に入る時は必ず持つようにしています。楯も必要だと言われたので中古品をもらいましたが、剣も楯もまだ怖いです。しかし、それにしてもすごい荷物ですね。」

 アイザックは抱えている荷物を担ぎ直すと「じゃあ、剣と楯をもってこいよ」と言う。
 素直に寝所から荷物を持ってきたカルだが、アイザックのまわりには屈強な戦士が大勢集まっていた。
 アイザックが「コレも持てよ」と荷物の一部をカルに渡すと、まわりの戦士達からは従者に見えたのか、彼らに背中を押されるようにフマクト寺院までやってきてしまう。
 そこには大勢の戦士が集まっており、アイザックはハザールやロマノク達の一団に加わる。
 預かった荷物をもてあましたカルは、従者達のグループがいる場所に連れていかれ、なんとなくフマクトの聖祝期の儀式に参加する事となってしまう。

 年が明けると帰省していた人達が戻り、官舎は急に活気を取り戻す。
 ユーライジルも仕事が増え、普段の生活に戻って行く。

※ユーライジルは深夜作業後に、監察官の制服ではない3人組が敷地内にいるのを見る。

※アイザックは《ハーレの笑い話》を聞く。

 カルは聖祝期をフマクト寺院で過ごし、そのまま春から剣の手ほどきを受ける事になる。
 そしてそのままフマクト若年組みに組み込まれ、フマクト寺院に持ち込まれる仕事の補助をするようになっていく。
 そんな日々の中で、同僚からバインドル伯爵領で船乗りと兵士の募集がはじまったらしい。淡水海からフロネラに抜ける川が開いたらしいが、大変なことになるぞ。ろくな仕事の無いこんなところじゃなく、バインドルに行くべきじゃないか、という話を聞く。

 軍事行動から帰還したアイザックに噂話の意味を尋ねると「それは面白そうだ」とニヤリと笑われる。
 アイザックはその足でユーライジルを訪れると「こんな話があるらしいが、そっちの方はどうだ?」と聞く。
 ユーライジル側でも人の大規模な異動があるらしいという話が出ており、ユーライジルはヒマな職場よりは活気のある職場で仕事をしたい、と異動希望を出す。
 アイザックも行く事を決め、カルにも声をかける。
 フマクト寺院からもかなりの人員がバインドルへ向かったらしく、これまで数週間とはいえ共に行動した仲間も行くのであれば、(そしてユーライジルも行くなら)と旅立ちを決める。

 1614年 火の期 2週目に、ハランダッシュに到着する。
 街並みは真鍮山の向こう側であるジョールとは異なって西方文化の度合いが強く、建物の作りもかなり違っていた。
 そして何よりも急激な人口増加により、宿はあふれ、街も溢れ、治安も悪化、物価も高騰(生活費2倍)していた。
 淡水海は青白い水をたたえており、ハラングワットと呼ばれる水の民もいた。

 街に到着すると土地のフマクト寺院へ挨拶をすませ、ユーライジルを訪れる。
 ユーライジルは、指揮系統の混乱により仕事が無いためむくれていたが、アイザックやカルの語る街の風景からヒントを得て、仕事前の事前調査に着手する事を思いつく。

 火の期 5週目。バインドル伯の船団がフロネラ遠征の人員を募る。

アイザック:「行くか?」
カル:「はい。」

※アイザック、フロネラでのロマンス。

※ユーライジル、経理ロール77の01で、不正の温床を発見。人間関係を見極めて、誰を攻撃するかを決める事に。事務所内の内偵を開始。



カルドランの1行日記


1613 闇 やましごとのなかまからけがわをゆずってもらう。あたたかい。(厚皮全身=新品価格)
1613 闇 やましごとのなかまからさんとうをゆずってもらう。とてもべんり。(手斧=新品価格)
1613 嵐 ユーライジルはやっぱりとらわれているのかもしれない。ときどきこわい。
1613 嵐 アイザックからけんをもらう。なぜだろう。やまのしごとにはこころづよい。(ブロードソード)
1613 嵐 けんをつかうならたてもひつようときき、やましごとのなかまからゆずってもらう。おもい。(ラウンドシールド=新品価格)

1614 聖 フマクトじいんでアイザックから、あのごついうではきたえてつくった、むかしはひょろかったというはなしをきく。すげぇ。
1614 海 フマクトしんとはこわいけどなかまとしてあつかってくれる。でもみなくろいふくをきているのはなぜ?
1614 火 ハランダッシュはひとがいっぱいいてこわい。みなおおごえではなしている。


とある剣の備忘録002(1613嵐29~1614火28)


記述忘れその1。先日の大聖祝日で、加護と制約を追加。年初リッチポストで“剣士”ハイーア様に帰依した折以来、毒を捨てたのでその後追い。これで風邪を引きにくくなると思えば有難い。陰茎の回復速度倍速の加護も賜ろうかと悩んだが、禁酒で失われる人生の喜びと慰めを勘案し、見送る。暗殺者感知も迷ったが、当面業務の内容も不明なので保留。

カルに店売りの長剣を渡す。所詮数打ちな既製品だが、カルの筋力を勘案すると今は既製品の方が良いと判断した。数打ちとは云え、一応高価な品なので、戸惑っている様子。「オーランス人たるもの、受け継ぐべき剣と、剣に象徴される魂を持つべきだ。」と言い添える。重荷にならなければ良いが。

嵐29~軍事業務、堅実。(左BrdSwd効果、功績4)
嵐36~軍事業務、今ひとつ。(BrdSwd失敗、功績2)
嵐43~軍事業務、会心。(BrdSwd回避効果、功績5)
嵐50~軍事業務、堅実。(左BrdSwd効果、功績4)

職人向け酒場で一杯引っ掛けていたら、船乗りと口論になる。酔いが醒めてから冷静に考えると、「フェルスターのニンフ」を比較検討の上で讃え過ぎたのがいけなかった様だ。一寸反省する。

礼拝後に一杯引っ掛けた帰り道、若い職人崩れらしいのに取り囲まれるが、すぐさまどいてくれた。因縁をつける予定だったらしい。一寸残念。

カルが地元に馴染み過ぎてルナーに感化されている様子だったので、「ウチの若いのも居るし、ウチに来るか。」と強引にフマクト神殿に連れてくる。馴染めるか、一寸心配。

聖01~奉仕礼拝、427.91L奉納
聖07~奉仕礼拝

大剣を発注。重いわ防御下手だわ使う予定は無かったが、氷の魔の様な怪獣相手の場合と、対人でも選択肢に入れておく必要を感じたので。刃渡り、幅、厚み全てにおいて並みの1.26倍で仕立てたが、鍛冶師の親方もこちらの体格を見て何も言わずに受け付けた。重過ぎるのも事実だが、振り回す分には重量と慣性でバランスを取れば、手に余る事は無い筈。柄周りの意匠を尋ねられたが、最悪使い捨てる予定なので、玉頭-平鍔-棒柄で頼む。寧ろ鞘の方に、木製、背負型、金具留半面中折式、切先1/4から2/4まで半面露出で皮紐付、と細かく注文を出す。腰の鞘(と言うか武器ケース)内の「ウィドウメイカー」に接触させておく必要があるので。640L、経費予定。

呑んでいた所に敗残兵らしい蛮人の小隊が入ってくる。奢って話を聞くと、ブローリア出身のオーランス人の一団で、シャー・ウンで馬泥棒に失敗したとの事。司祭とおぼしい男もいたが、流石に無謀だろうそれは。10L、非経費。

海01~軍事業務、完璧。(BrdSwd決定 左BrdSwd効果、功績6)
海08~軍事業務、今ひとつ。(雄弁失敗、功績2)
海15~奉仕礼拝、185.32L奉納
海22~軍事業務、堅実。(雄弁効果、功績4)

酒場で意気投合したリュート芸人から、<ハーレの笑い話>という抱腹絶倒物の笑い話を教えて貰う。今度使おう。

海29~軍事業務、普通。(功績3)
海36~軍事業務、堅実。(雄弁効果、功績4)

フマクト神殿に詰めていると、商談に来たルナー本国の商人がこちらにも話があるとの事。話を聞くと、この鎧を3,000Lで売らないかとの話。殺意を込めた目で見詰めたら逃げていった。適当に話を合わせつつ情報を聞き出せば良かった。

カルが聞きつけた話によると、バインドルで兵士や船乗りを募集しているとの事。淡水海がフロネラ側と開通したらしい。
カルマニアは平和でいけない。トラブルの予感に心が躍る。
ユーライジルにバインドル行きの辞令が出たらしい。

海43~軍事業務、完璧。(左BrdSwd効果 雄弁決定、功績6)

大剣が仕上がる。元々大剣は、「<鋭刃>を掛けるとその分欠ける」と言われている。<神剣>使用に至っては、「鋼剣や銅剣で、力を入れずに流す程度で適正」と言われている程であり、正味では、かくの如く脆い武器である。
それでもこの大剣は、腰の長剣同様、太く造ってはいない。「ウィドウメイカー」とは違い、消耗品と割り切って、威力を重視して鍛えている。無論、余裕があれば呪文を使って耐久性を上げるが、呪文を使う余地が無い時は破損も已む無しと考えている。ま、こいつを最大強化で振るう日が来ない事を祈る。
フマクト神殿に挨拶した後、ハランダッシュに向け出立。のんびり移動しようかとも思ったが、仕事があるうちにと、急ぐ事にする。

海50~経験(移動)
火01~経験(移動)

ハランダッシュ到着。淡水海からの霧が凄い。水を汚す事に煩いフェルスターより更に臭うが、ノチェットの様な"海の"港とは違った、湖の"港"の臭いが濃く、懐かしい。人が溢れ混乱しているのも、"騒乱期の"フェルスターを思わせる。話を聞くと、淡水海が開通し、先発部隊は既に帰還しているとの事。それを受けて、フロネラ植民都市との直接通商が可能になる事と、淡水海北部森林とその住人の詳細情報が入ってくる。現状では船大工および船員の募集が活発。宿は全て塞がっていたのでフマクト神殿に転がり込む。
火08~軍事業務、最低。(左BrdSwd効果、雄弁ファンブル、功績2)
火15~奉仕礼拝、奉納なし
火22~軍事業務、会心。(BrdSwd決定、功績5)

フロネラを見てみたいので、フマクト神殿で西部行きの船団護衛の仕事を取る。今後を考慮してディストリノ伯配下の船団に搭乗。



設定:西域領 カルマニア


 人口90万人。

カルマニアの人種

  • ペランダ人: 主に農奴階級。田舎に住んでいる人はキホン的に全てペランダ人。明るく楽天的。芸術や音楽を愛する。
  • カルマニア人: 主にカルマノイ(貴族)、ヴィジール(魔術師)、ハザール(騎士)階級。都市民。西方から流れて来た人種で、西方文化を受け継いでいる。
  • スポル人: 外見的にはカルマニア人と区別がつかないほど酷似。スポル中心に在住。薄闇の帝国の影響を引きずっている秘密結社も存在している。
  • バスモリ: 「獅子の民」とも呼ばれる、真鍮山に住むスンチェン人の末裔。現在残っているのは少数。
  • ハラングワット:淡水海に船を浮かべて暮らす人々。放浪民。盗賊。 
※ウェアタグ:淡水海に住む。
※シャーウン:ちなみにエリギアには、ペント人(ウェアラン人とクラロレラ人の混血)の末裔であるシャーウン族がいる。

カルマニアの階級。

  • カルマノイ: 貴族階級。支配者。
  • ヴィジール: 魔術師・知識階級。司祭か学者。マギも含む。
  • ハザール: 騎士階級。土地を持つ。(土地を持たない騎士はロマナク)信仰としてはジェルティウス(山の神)、ヤナタニ、フマクト、トュロス(ロウドリル)。
  • 農奴: 原住民であるペランダ人がほとんど。

カルマニアの社会システム

  • 赤の皇帝(パディシャー): ルナー帝国のトップ。
  • 総督(パディシャーの目): 大公家を監視する役割の人。ルナーの支配地域に派遣される。
  • 大公家(グレートハウス): 公家をたばねるトップ。支配する領土は差とラップと呼ばれる。
  • 公家(ハウス): 主人であるカルマノイに仕える騎士、従者、農民、農奴などのグループ。氏族や盟(リーグ)とは別のカテゴリーとして存在する。


設定:ケンデソス(ジョール伯爵領・中都市)


 カルマニア地区のジョール伯爵領(サトラップ)にある中都市。
 人口3000名。
 ハザール(ロマノク含む)は500名。
 フマクト信仰のハザールは200名程度。そのハウスの者なども含めると、かなり大きな寺院がある様子。
 魔術学院や、地域最大の法大学があり、ルナー色が強い。
 イリピーオントールの寺院に併設された巨大図書館は、立ち入ることが厳しく制限されている。
 ヤー=ガンに関するいわくも多く残る都市。


設定:バインドル伯爵領


 カルマニア人:8万人
 ケレウス、タウーリ、オーラン、ペランダ人など:15万人

 領主:カウファン・デストリノ伯


設定:ハランダッシュ(バインドル伯爵領・中都市)


 カルマニア地区のバインドル伯爵領(サトラップ)にある中都市。
 人口8000名+。(1614年段階)
 ハザール(ロマノク含む)は1000名ぐらい? そのうちフマクト信仰は400名ぐらいか?

 1613年末の聖祝期に、"鮭のように跳ねる"コロスティスがガラスターから小船で遡って淡水海へと至り、ジャニューブ河をシンディック大封鎖から解き放つ。
 ジャニューブ河が通行可能になったニュースはたちまちカルマニア全土を駆け巡り、カルマノイ達は利権を確定させるために、次々と自らのハウスの船をジャニューブ河へと派遣。
 船大工と船員の争奪戦開始。加えて探検隊に雇われる戦士、一攫千金を狙う山師がハランダッシュを埋め尽くす。人が集まれば物資も金も流れ、商人もぞくぞくと集まり始める。
 カルマノイは商流を自分の権益として保護しようとするが、あまりにも急な人口の移動と都市環境の悪化に後手後手に。
 ルナーも負けじと政治的に圧力をかけつつ、カルマニア伯達を牽制。ムーンボートでガラスター周辺に徴税官の大集団を送り込む。
 広い淡水海で証拠がなければ何も問題はないと、カルマノイ達、ルナー本国、本物の海賊、冒険者によるにわか海賊が、互いに所属を隠蔽しての海賊行為を次々と引き起こす。
 これらの騒動によって、ハランダッシュの人口は海の季の終わりまでに4000人以上増加し、食料・住居の不足、汚物処理量の超過、行方不明者の続出で都市周辺はほぼパニックの様相を呈することになる。



  • 「フェルスターのニンフ」を比較検討の上で讃え過ぎた」www
    -- (aza) 2008-10-30 22:23:44
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