場所移動 空 (ミラーで移動中)
オレとレンは今ジョンソンのジャンク屋に向かっている
昨日話した通り向こうでガレージの資材やトッシーの基盤などを見に行くためだ
休み時間に五十嵐に話したら意外にも増設許可は下りたらしい
元々使われていない所だったけどこれまで何かあるたびにすんなりと運べた事が無かったたから
レン「でもよく許可が下りたね」
幸一「オレもビックリしてるんだよ、こんなにすぐ下りるなんて」
レン「やっぱり部を立ち上げたからかな」
幸一「そうだね、前のままだったらきっと無理だったと思う」
レン「このまま全て上手くいくと良いんだけどね」
幸一「レンの体調はどうなの?」
最近元気だから忘れがちになってたけどレンは病気を持ってる
昨日も夜中までつき合わせてしまって、悪い事をしたな…
レン「…今は大丈夫」
幸一「そう、ならいいんだけど」
レン「心配してくれるんだね」
幸一「ま…まぁ友達だし当然だろ」
レン「フフッ、ありがと」
又心を読まれてるような感じだ
レン「見えてきたよ、あそこでしょ」
幸一「え…あぁ、うん」
ブゥゥゥウーン
フェード
場所移動 ジャンク屋 中
ジョン「よう!」
幸一「悪いねジョンソン」
ジョン「昨日の話しだろ」
幸一「うん」
昨日…って言うよりも今日だったけど寝る前にジョンソンに連絡だけはしておいた
許可が下りなかったとしてもトッシーの機体を見る目的もあったし
レン「こんにちは小林さん」
ジョン「おおぅ!ストーミー彼女も一緒か」
レン「…変な名前付けないで」
幸一「ジョンソン、早速だけど」
ジョン「ああ、ガレージ用の鉄板やらなんやら用意しておいたぜ」
幸一「ありがと」
ジョン「まぁ暇だからな」
ジョン「それと、機体で使えそうなのはこいつだな」
ジョンソンが指差す方にあるのはあの
レン「あ…」
幸一「この前レンのお父さんが乗ってたって言ってた…」
レン「…うん」
ジョン「シャービットB-51、確かに霧島幸一は同じ機体に乗ってたな」
シャービットB-51
スピード、旋回力などはさほど目立たないが抜群の安定度を誇る
よく航空ショーなどで見かける機体だ
戦闘で考えるならばやはりパワーが不足している
幸一「随分綺麗な形になったね」
ジョン「そりゃお前らが学校で寝てる間もオレはコイツを磨いてたんだからな」
幸一「寝てないよ~」
レン「遅刻はしたけどね」
幸一(自分だって寝坊して学校サボったくせに)
レン(…忘れた)
ジョン「今日はミラーで来たのか」
幸一「うん」
ジョン「そんじゃこれだけの資材を運ぶのは無理だな」
幸一「確かに…」
ジョン「今度の日曜にオレがトレーラーでお前のガレージまで運んでやるよ」
幸一「本当?!」
レン「随分気前がいいんだね」
ジョン「そのかわり金は取るぜ」
レン「…なるほど」
幸一「どの位かな」
ジョン「な~にたったの100万だよ」
幸一「ひ!100万円!?」
とてもじゃないけどそんなお金は無い
多少高くてもローンとか考えたけど100万じゃ
レン「…それで本当の価格は」
幸一「え…」
ジョン「…何だ、彼女の方は全然だな」
レン「もし小林さんがお金の無い私たちから100万円を取るような人ならあの時幸一を助けたりはしない」
ジョン「ははは、面白え!まぁ冗談だ100万て言うのはな」
幸一「何だよ~悪い冗談だ」
ジョン「40万でどうだガレージの材料なんかは一緒に付けてやる」
幸一「う~ん…それでも辛いな」
今のオレ達に40万なんて大金はとても用意できない
確かに機体はそんなに安くない、普通に考えてこれだけ形が残ってる物を40万で買えるなら破格だ
幸一「ごめんジョンソン、すぐには返事ができないよ」
ジョン「金無しのお前らには大金だ、けどなこっちも商売だからこれ以上はまけられないぜ」
幸一「解ってる…他の所で40万では買えない機体だ」
ジョン「一応キープしておくからゆっくり考えな」
レン「10万円くらいにならないの」
ジョン「無茶苦茶言うなよ、これでもほとんどタダみたいなもんだぜ?」
幸一「一度皆と相談してみる」
ジョン「おうよ、どうする他にも何か見ていくか?」
幸一「いや、今日は帰るよ」
ジョン「…そうか、それじゃ又な」
幸一「ありがとう、又ね」
フェード
移動 空 ミラー内
40万か…5人で割っても1人8万円
まいったな…
レン「幸一!」
幸一「わっ!?な、何だよ!」
レン「皆にメールしなくていいの?」
幸一「あ、そうだな」
レン「しっかりしてよ部長君」
東君、トッシー、並木さんに今日の事を送る
幸一「レン、貯金いくらある?」
レン「私お金無いよ…1万円くらいかな」
幸一「オレの全財産が7万円だから後32万…遠いな」
レン「だったらバイトしてお金貯めれば良いじゃん」
幸一「バイトか…それ良いかも」
もうすぐ夏休みだし期間限定の短期募集とかに皆で応募したら意外といけるかもしれない
すぐさまバイトの事もメールする
レン「私…バイトとかした事無いけど、幸一は経験ある?」
幸一「中学生の時に父さんの仕事の手伝いならした事あるけど」
レン「…上手くなじめるかちょっと不安」
幸一「やる前からそんな事言っても仕方が無いじゃん、レンらしくないな」
レン「私だってナーバスになる時はあるよ」
幸一「もし、レンがピンチになった時は助けてあげる」
レン「フフッ…期待して良いの?」
幸一「どうだろ~オレあんまり役に立たない部長だからな」
レン「ふ~ん自覚してるんだね」
幸一「…冗談で言ったつもりなんだけど」
レン「そうだったんだ、アハハ」
幸一「何だよ!オレだってやればできる子なんだぞ」
やっぱり飛んでる時のレンは凄い嬉しそうだ
何時もこんな顔してたら友達はおろか恋人だってすぐにできそうなのにな
…
…恋人か
フェード
家 自室
風呂から出て頭を乾かしながらベッドの上の携帯を見る
幸一「お、3人共返信があるな」
トッシー
(おっし!!!!オレに任せておけ!!!!イイバイト探しておいてやる!!!!)
幸一「ていうかビックリマーク多すぎだろ」
東君
(そういう事ならいいぜ、皆でやるのは面白そうだしな。明日学校で話そう)
幸一「東君が一番反対しそうだったんだけど、よかった」
並木さん
(うん~★楽しそうですねo(^-^)o♪ 私トロいけど皆の足手まといにならない様に頑張ります(*ノωノ))
幸一「…可愛いメールだな、何にせよ皆賛成してくれて良かった」
何だか楽しくなってきたな
最終更新:2009年09月01日 00:13