第一話

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1.これはゲームの中の話です。 「それでは、Type:FFB-1、ルートネーム『アマティ』のライフストック(以下LS)を最大の12/12まで補充します。『アマティ』のパーソナルプライスは現在1200になりますので料金は12000spになりますがよろしいですか?」 「よろしくないです。まけて下さい」 「では、またのご利用をお待ちしております」 うぃーーん。シャッターの閉まる音。 「うそです冗談です。勘弁してください」 うぃーーん。シャッターの開く音。 「ご利用ありがとうございます」 残り100sp。 「フェティスのやつ、リア友なんだから融通きかせろよな・・」 明日学校であったらまたネタにされていることだろうし。むかつく奴だがどうにもできない自分がまたムカツク。 「まぁいいや。アマティを起こそうっと」 余っていたゴミソウルでなんとか満タンまで稼げたけど、もう失敗はゆるされない。というか、起動するのに満タンじゃないといけないのが理解できない。半分でもいいじゃないか。車のガソリンみたいなもんだし。 「なんて言ったらアマティ切れるだろうけど」 「なんて言うのかしら?」 「うわっ」 もう起動してた。 「お、おはようアマティ。調子はどう?」 「お蔭様でよく寝ーれーまーしーた」 たっぷりの皮肉だけど自分のせいなので反論できない。 「で、さっきの発言はいいとしても、変なことしてないでしょうね」 「そ、そんなことするわけない。殺されちゃうよ」 「ならいいわ」 まったくどっちが主人なんだか。よし今度は変な服を着せておこう。フリフリ。 「それで早速なんだけど」 「まさか起動していきなり働かせる気?冗談じゃないわよ」 無事にアマティの起動が終わってすぐに総合起動管理院(病院)からホームに戻っていた。で、倉庫からアマティの持ち物を出して整理している所で切り出してみたのだが、案の定無理ぽかった。 「冗談もなにもあと100spしかないの。これじゃあアマティの世話どころか生活すら危ういって」 「そんなの自業自得でしょ。何とかしないさいよ」 「そうしたいのは山々なんだけどね。でも、もう売るものも無いし他に方法が・・」 「まだあるわよ」 「へ?」 「リアルマネー」 きたこれ。 「いやいやいや、もう今月と来月のお小遣いもお前の服とかに消えたから」 「バイトしなさい」 「まだ14歳なので無理です。もっと現実的に考えてよ」 「あら、私は現実主義者よ?前回の失態の損傷が大きいことは見て分かるでしょう?」 「うっ」 そういえばそうだ。倉庫にあるアマティの仕事具(武器やアーマーなど)はどれも壊れかけていた。一回二回は使えるかもしれないがきちんと動作する保障などないし、どうみても安全に使える状態じゃなかった。 「そういうこと。私だって働きたくないわけじゃないの」 「それは嘘だろ」 「2割は本当よ」 8割嘘かよ。せめて逆にして言おうよ社交辞令。 「じゃあこっちは何とかするから、アマティは仕事具のオーバーホールといらない服とか装飾品とか売っておいて」 「了解ー。お、私のプライベートアイテムには手をつけてないようね。感心感心」 「お前の大切なものだしな」 「ふーん、ほんとに?」 「本当だよ。いくら困っているったって売るわけないだろう」 ある意味財産だし。 「オーバーホールはいつものガスパロ爺さんのところな。あそこなら後払いきくし」 「いいけど、前回の支払いもまだよ」 「あれそうだっけ」 先月は色々ありすぎて忘れてしまっていたようだ。うーむ、なんとかごまかすしか・・。 「ま、それぐらいは私に任せておいて」 「へ?」 珍しくアマティはやる気があるな。裏があるな。 だが、今はそれを追及している時間はなかった。 そろそろ4時限目が始まる頃だ。 「よし、じゃあ任せる」 「任された」 その時のアマティの笑顔はひさしぶりだったのもあってすごいかわいかった。 その時になけなしの100spが盗られていたのだが。 メモ:主人公の学校にはあらゆる人種の人がいて、あらゆる分野の授業を行っている。とくに縛りはないので自由に想像してください。 4時限目は演劇の授業だった。 今月はオペラやミュージカルといった比較的規模の大きい舞台演技が取り上げられていた。で、先週まで鑑賞していた舞台を今は実際に演じている。題名は「ラスト・男ジョン」。妻に裏切られて(主に浮気)独り身となった男たちは死ぬこともできずにダンジョンに潜っていく、という冒険人情もの。 「浮気なんて浮き輪みたいなもんだ。ついつい穴があったら入っちまうんだぁぁ」 「二度ある浮気は三度あるぅぅ」 男たちはそれぞれの想いを叫びながら次々と現れる魔物を倒して奥へと進む。 「ヨクゾ、ココマデキタナ」 ラスボス『ジュク・ネンリコン』。ささいな争いからすれ違いを誘う悪夢。 「こいつさえ倒せば。オレたちは少なくともちっぽけな誇りと財産の半分は守れるっ」 そして、ラスボスは倒される。 「う・・」 その正体が妻たち自身であるのを知る夫たち。 「これで私たち、お互いに自由になれる・・わ・・ガクっ」 「印鑑はおさんぞおおおおおぉぉぉ」 ~劇終~。 #comment_num2

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