ギルガメス

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ギルガメス - (2023/09/19 (火) 21:03:05) のソース

#image(gil_nxc.jpg,width=400,title=ナムカプ版ギル)

&font(22,b,i,#f1ce06){「そのまま笑っているがいい、ドルアーガ」}
&font(22,b,i,#f1ce06){「…僕の剣が、お前の体に食い込むまで」}

『ドルアーガの塔』の主人公であり、黄金の騎士(ゴールドナイト)。作中では「[[ギル]]」と呼ばれる。
[[アストラギウス銀河の連合国家>スコープドッグ]]ではない。

謙虚な性格の正に主人公と言った熱血漢。
軍隊を持たない平和な国バビリム王国の王子。
バビリムは善き王マーダックに治められ、女神イシターが天上より照らすブルークリスタルロッドの光に守られて平和な日々を送っていたが、
ある時ブルークリスタルロッドを我が物にしようと企んだスーマール帝国の軍勢に攻め込まれ、蹂躙されてしまう。
マーダック王は為す術無く殺され、ギルは奴隷として天上にまで届く塔の建設に従事させられた。
この人間の愚かさに怒った神々の王アヌは、雷を落として塔を破壊する。
しかし時すでに遅く、塔の影がブルークリスタルロッドの光を遮り、かつてイシターに封じ込められていた悪魔ドルアーガが復活していた。
ドルアーガは魔力で塔を再建してブルークリスタルロッドを奪い、神の加護を失った地上で暴虐の限りを尽くす。
だがアヌ神はすっかり人間に失望してしまい、ドルアーガの暴挙もあえて放置していた。
神々に見放された人間達の中にもまだ信仰心を失わない者がいた。イシターの巫女カイである。
イシターはカイの祈りに応えて、勇気を身軽さに変えるティアラを授け、
単身ドルアーガの塔に潜入してブルークリスタルロッドを取り戻し、天上に返還する事を命ずる。
カイはブルークリスタルロッドのもとに辿り着くまでは成功したが、ドルアーガに敗れて石に変えられてしまった。
塔の崩壊に巻き込まれて重症の身であったギルは、カイがドルアーガに囚われた事を知ると、アヌ神に救いを求める。
アヌは人間に与える最後の機会として、勇気を力に変える黄金の武具をギルに授けた。&link_anchor(*1){*1}
こうしてギルは黄金の騎士となり、60階にも及ぶドルアーガの塔に挑む……。

『ドルアーガの塔』とその作品群は『バビロニアンキャッスルサーガ』と呼ばれ、名前の通りバビロニア神話がモデルになっている。
ただし登場人物の名前を拝借している程度で、性格や設定は神話とは異なっている点が多い。
ギルガメスの名前は『ギルガメッシュ叙事詩』の主人公[[ギルガメッシュ]]から取られており、
カイとイシターも地母神キと愛と戦いの女神イシュタルから取られている。
3名ともスペルはそのままで読み方を変えただけで、ギルガメスについては初期の頃はそのままギルガメッシュ表記だった。

中の人はメディア展開する度にコロコロ変わるが、MUGENキャラの原型となった『[[NAMCOxCAPCOM]]』ではギルが[[石田彰>https://w.atwiki.jp/niconicomugen/tag/|CV:石田彰|]]氏、カイが[[田中理恵>シルフィー]]女史。
「[[ア○ラン>セイバーガンダム]]と[[ラ○ス>ミーア・キャンベル]]じゃん」とか言ってはいけない。
ちなみにアニメ版ともなるとなんと声が関智一氏…つまり[[『Fate』のギル>ギルガメッシュ]]になってしまう。ネタか?ネタなのか?
(なお『Fate』の作者はFateギルの黄金鎧は本作がモチーフだとぶっちゃけている。「数々の宝具も60階建ての塔を登って集めた」なんて言い出すし)
ちなみにアニメ版にも『ナムカプ』でギルを演じた石田彰氏が出演してたりする。
こちらではとあるパーティーの一員だったけど。

**『ドルアーガの塔』
ギルの恋人である女神イシターの巫女カイを救うために60階建ての塔の最上階を目指して戦う。
後半の敵(スライムと魔法使い以外)を倒す為には各階のミッションをクリアして宝箱を出し、
&b(){時々混じっている毒薬などの罠アイテムを回避しつつ}、強い装備品を集める必要があるのだが、
宝箱の出し方は[[ノーヒント>ワードナ]]どころか&b(){出題文さえ無い状態で答えを当てろ}レベルの超[[理不尽なもの>カイザーナックル]]である。
何分にも60階ある塔の階数とほぼ同じ55個も宝箱があるせいで、煮詰まった後半にはその場の単なる思い付きだの、
&b(){プログラマの当時の電話番号}だのが基になったまさに脳内当てクイズまみれで、制作した遠藤雅伸氏も、
「インカム維持の為とはいえ流石にやり過ぎた」と反省していた程。
宝箱以外でも例えば終盤で天上界のBGMが流れて女神イシターが登場しブルークリスタルロッドを授けてくれる……と思ったら、
[[サッカバス>モリガン・アーンスランド]]が化けた偽者で、もらったロッドも偽物で持っていると急激に体力が減少していき数秒で死亡。正解は「騙されずにサッカバスを倒す」。
そしてドルアーガを打ち倒した最上階60階で、また同じBGMで同じグラフィックのイシターがいるので「またこいつか」と攻撃してしまうと、
今度は本物のイシター(が送った幻影)で、天罰を喰らって塔の下の方に落とされ、
その際にクリアに必須のアイテムを没収されて二度と手に入らないのでクリア不可能になる。
正解は「攻撃せずにイシターの幻影に触れてから、定められた儀式の手順を経てカイを救出しブルークリスタルロッドを立てる」。
この儀式の手順がまたややこしい上に当然ノーヒント……。
現代の基準なら確実にクソゲー扱い間違いなしと言える作品だが、当時は大ヒット。
まだインターネットなんて(一部の大学や研究所を除き)影も形も無い時代、
やり込みゲーマー達がゲーセンに置かれた「交流ノート」で情報を交換しながら攻略を進めるという一大ムーブメントとなった。
//ゲーセンノートをソーシャルネットワークサービスとは言わんでしょ
//現代で言うならSNSで盛り上がったようなもの、という例え話でした。プレイヤー間の繋がりでクリアしていったという文意が込められていれば合っています。
そのため、わずか2週間でクリアしたゲーマーが居たらしい。
&s(){一方で、自分の攻略を盗まれない為に画面を隠す人間(当時は所謂グレア対策として遮光用に段ボール箱を置いている店があった)も居たとか}

なお一般人がクリア出来る様になったのはゲーム雑誌に宝箱の出し方が載ってからである。&s(){雑誌間でパクリ疑惑という騒ぎもあったが}
宝箱の出し方さえ知っていれば「&s(){訳のわからない}多彩なミッションがあるゲーム」として現代でも十分楽しめるゲームなので御安心を。
その後、ファミコンにも移植されて、これまた大ヒット。
またファミコン版には宝箱の出し方が異なる&s(){ついでにミッションの理不尽さも上がった}『裏ドルアーガ』モードが付属。移植版の伝統になった。
ゲームボーイ版も作られており、マップが狭くなった代わりにHPが表示されるようになったり、10階ごとに中ボス戦があったりと、
ファミコン版を基調にしつつ微妙にマイナーチェンジが加えられている。

&nicovideo(sm372834)

#region(PCエンジン版アレンジ)
PCエンジンに移植されるにあたって大幅なアレンジが施され、
-迷宮の構造が横スクロールから縦横スクロールの正方形に変更
-ギルのHPやマトックの残り回数が可視化されるなどインターフェース面の強化
-ギルの能力を上昇させる要素の追加
-新たなアイテムの追加
-『イシターの復活』で追加されたモンスターが登場
-ストーリー面の補強。特に夢魔サッカバスにまつわる大きな路線転換
-&b(){宝箱の出し方など攻略のヒントをイシターが教えてくれる} &s(){ようやく役に立ってくれるんですねイシター様}
と、様々な変化があり、難易度が低下している。
アーケード版&s(){の狂気の難易度}に魅入られたプレイヤー達からの評価はいまいちだが、
作者の遠藤氏は「これが自身の理想型に最も近い」と評している。
クソゲー代表として知られる『[[たけしの挑戦状>サラリーマン]]』もそうだが、乏しい記憶容量をやりくりしてゲームを制作するにあたっては、
余計な機能だの演出だのは勿論、とりわけ容量を食う説明用のテキストを要・不要問わず減らさざるを得なかった時代なのだ。
そこから解放された、ある意味真の『ドルアーガ』の姿、機会があれば触れてみるのもいいだろう。

ゲームとしては別物になったので、ニコニコ大百科には[[独立記事>>https://dic.nicovideo.jp/a/ドルアーガの塔(PCE)]]もある。

&nicovideo(sm411583)

#endregion

**『イシターの復活』
ドルアーガが死んだ事で崩れ落ちる塔から脱出するべくカイと共に戦う第二作。
前作のエンディングの瞬間から始まっており、前作のゲームクリアのジングル=本作のゲームスタートのジングルという演出で始まる。
しかしドルアーガは死んだものの、魔物達は魔王の統制下を離れてさらに凶暴になり&s(){普通魔物達は消滅するとか大人しくなるもんじゃ無いのか}、
なぜか登ってくる時にはいなかった新たな魔物達が出現(かの即死ウニ・[[ランドアーチン]]もここが初出)、
単純に登ってくるだけだった塔の構造も扉の繋がりが滅茶苦茶に混乱し、総合的な難易度はさらに上昇している。
そんな苦難に満ちた帰路をなんとか踏破し、塔の入り口にまでやってきたギル達に、
悪魔アンシャーが放った刺客、最強の敵ナイト「アキンドナイト」8人が一斉に襲いかかる。
女神イシターが最後の戦いを見守る&s(){だけで助けてはくれない}中、
&s(){カイの魔法でインチキして鍵を盗み取り&link_anchor(*2){*2}、全ての敵を無視して一目散に扉に駆け込み命からがら逃走}
ギルとカイは勇敢に戦いアキンドナイトを退け&link_anchor(*3){*3}、ついに塔の外へと生還を果たしたのだった。

本作でのギルは完全に&b(){カイの[[パシリ>矢吹真吾]]}。「CALL GIL」と言う「カイの隣にギルを召喚する魔法」は[[MP0で使い放題>マシュ・キリエライト]]である。
[[メイン盾>ブロントさん]]としてボロボロになるのは仕方ないとして、あろうことか[[カイの魔法で発火させられたり(ギルの最大HPまで低下する)>自爆技]]しながらも、
文句一つ言わない、後の[[ピクミン>キャプテン・オリマー]]にも引けを取らないギルの尽くしっぷりに泣いたファンも多いとか。
ついでに初期能力も雑魚と互角までに落とされている。まぁ[[RPGでは>アドル・クリスティン]][[よくあること>見当かなみ]]だが。
ちなみに、このギルとカイの役割の比重についてはある雑誌のインタビューによれば、
「ゲーセンにカップルを呼び込むという野望があり、女の子が操作の簡単なギルでキャーキャー言いながら暴れ回るのを、
 彼氏が操作の複雑なカイで必死に支援するという状況を目論んでいた」
らしいのだが、残念ながら実際は&s(){異性と縁の無い}&b(){ゲーマーが一人で遊んでいた}。[[現実は非情である。>ジャン=ピエール・ポルナレフ]]
一応それを考慮したのが前述の「CALL GIL」であり、基本的にカイの一人旅で、扉に辿り着いたらギルを呼び出すのである
(魔法が効かない敵も居るので、ギルが頼りになる場面も&s(){一応}存在する)。

また本作は[[成長システムがあるのだが、(パスワードコンティニューこそあるものの)再プレイ時でないと成長が反映されず>ウォーザード]]&link_anchor(*4){*4}、
基本的に何度も死にながら攻略していく作品なので、「[[1コインクリア>仮面ライダーエグゼイド]]は不可能」と言われている。
そのため極めたプレイヤーでもコンティニューを一度は行う必要がある「2コインクリア」になってしまう。

なお、当時の移植はパソコンのみで家庭用ゲーム機に移植される事は無かった。
後年にはプレイステーション版等が出ており、例によって難易度が跳ね上がった『裏イシター』モードを搭載。
しかし『裏イシター』では1コインクリアが可能になっているなど、単純に凶悪化させただけでは無いゲームシステムの改良も施されている。

&nicovideo(sm2593838)

**『カイの冒険』
ファミコンで出た第三作だが、前日譚的なもので主人公はカイ。前述のストーリーにある通り、当時のギルは怪我で寝込んでいるので出番はない。
パズル要素の強いジャンプアクションで、実はアタリ社の『メジャーハボック』(の敵基地潜入パート)のクローンゲーム。
エンディングにも「スペシャルサンクス メジャーハボックかいはつチーム」と表示される。&s(){と言っても無許可っぽいが}
内容は「巫女のカイがブルークリスタルロッド奪還の為にドルアーガの塔に挑んだが敗れて&s(){漬物}石にされてしまった」という話であるため、
どう頑張ってもバッドエンドが確定している。まぁそうでないと『ドルアーガの塔』に[[話が繋がらないのでしかたがない>ソリッド・スネーク]]。
一応、女神イシターに授けられた「勇気を身軽さに変える冠」の力で敵を全回避して進んだとはいえ、ちゃんと塔の最上階まで辿り着ける時点で十分凄い。
&s(){そもそもジャンプ力だけで如何やってドルアーガからロッドを奪還するんですか?イシター様}

また、本作では[[クオックス]]が元はブルークリスタルロッドの精霊である善きドラゴンであり、
カイにも近道を教える事で手助けしてくれるのだが、その事がドルアーガに発覚したせいで、
魔法で邪悪に染められてしまったという経緯が語られる。
それもあって、クリア後の裏面でクオックスに遭遇すると逆にフロアを戻されてしまう。
なお、先述の『イシターの復活』でのクオックスはドルアーガが倒されたので呪縛が解けており、
彼から鍵も入手出来るのだが、接触すると普通にカイが死んでしまうので眠らせる等の一工夫が必要になる。
うっかりカイを踏み潰してしまうのだろうか?
//この部分、クオックスのページにも同じ内容があるのでそちらに移した方が良いかも?

&nicovideo(sm1213175)

**『ザ・ブルークリスタルロッド』
スーパーファミコンで出た最終作。『バビロニアンキャッスルサーガ』としての題名は『ギルガメスの道』。
無事ドルアーガの塔から生還したギルとカイの二人が天上のアヌ神にブルークリスタルロッドを返却するため、
天上に昇る方法を求めてバビリム王国の周辺を旅する。
やはり『イシターの復活』のエンディングの瞬間から始まっており、『イシター』のエンディング曲が本作のオープニング曲という演出。
『ドルアーガ』『イシター』『ブルクリ』の3作品はシームレスで繋がっているのだ。&s(){この一日のギルの行動があまりに過酷すぎる}

もはや戦闘をする機会もほとんど無いためアクション性は無くなり、シリーズで唯一アドベンチャーゲームになっている。
その結末は48種類にも及ぶマルチエンディングであり、その全てが等価値で「トゥルーエンド」や「バッドエンド」などは存在しない。
「他の作品だったらトゥルーエンド扱いになるだろう」とか、「バッドエンド扱いになるだろう」という結末も存在するが、
それらも全て他の結末と同じ価値であるとされている。

#region(詳細。長いので格納)

&font(18,b,i,#f1ce06){「バビリムの王子ギルガメスと、女神イシターの巫女カイです。}
&font(18,b,i,#f1ce06){ 悪魔ドルアーガによって持ち去られたブルークリスタルロッドを、返しに参りました」}

おおむね「ブルークリスタルロッドをアヌ神に返還し、地上は再びブルークリスタルロッドの光に照らされて平和を取り戻す」という流れが多いが、
ハッピーエンドとなる流れの中でも
-バビリム王国を侵略してきたスーマール帝国に赴き、帝国の皇帝バララントは悪魔アンシャーに操られていた事実を知る。&br()ギルはアンシャーを撃破し、バララント皇帝を救出。バビリムとスーマールは再び友好関係を取り戻して両国は末永く栄える。
-ギルがスーマールに赴いた時、バララント皇帝はすでにアンシャーに殺され、国を奪われていた。&br()ギルはアンシャーを倒し、ブルークリスタルロッドを天上に返還した後、バビリム王国は親友の宰相サルゴンに預け、&br()スーマール皇帝となってバララント亡き後のスーマール帝国に善政を敷く。両国はギルの子孫が継ぎ、共に栄えていく。
-救出したバララント皇帝から国を譲られ、バビリムとスーマールを統一してウルクという大国の王になる。
-スーマールに赴いた時、船による交易で栄える姿を見たり、さらに他の国々に行った事があるという人から話を聞いて世界の広さに感銘を受ける。&br()そしてバビリムの王位を継いで国を復興させた後、カイとの間に生まれた子に王位を継がせ、&br()ギルは自ら交易船団を組織して世界の様々な国々を回る旅に出る。
-天上で神々の一員として迎え入れられる。そのため、バビリムの王位はごく短期間で息子に譲り、天に昇っていった。
-天上で神々の一員として迎え入れられる。その前に人間としての人生を送る事を許され、バビリムの王として長年勤め続ける。&br()カイが年老いても神であるギルは若いままであり、ギルの孫がバビリム王位を継ぐまで世代交代を見届けてから天に昇っていった。
-黄泉で&b(){性格が丸くなったドルアーガ}から力を授かり、[[体が無でできているため攻撃が通じない>グリーザ]]はずのアンシャーをあっさり撃破。&br()(なお他のルートでもアンシャーは普通に倒せる。この世界の神々の武器や魔法は無の存在を一蹴できるらしい。[[無とはいったい……うごごご>エクスデス]])
-神と悪魔の融和を図るべくドルアーガやアヌを説得し、神々の神殿だけでなく悪魔にも地上に居場所を造る。&br()そこでドルアーガの塔を再建しドルアーガがそこに住まう事になり、再び人間が悪の心に染まるようであればドルアーガが人間を攻め滅ぼすが、&br()逆に言えば人間が悪に染まらなければドルアーガも自発的に侵略は行わない。&br()人間は天上のブルークリスタルロッドに見守られつつ、地上にそびえるドルアーガの塔を心の戒めとして善と悪の狭間で生きて行く。
など細部は様々に異なる。

さらに、
-アンシャーを殺さずに許しておいたら、ブルークリスタルロッドを天上に返還して手放した瞬間に不意打ちを受けて絶命。&br()アンシャーはアヌが滅ぼしてくれたが、もはやギルの命はアヌの力を以てしても蘇らせる事は出来なかった。&br()折しも、黄泉の神ナーガルより「もう黄泉に天界の力を及ぼすのはやめてくれ」とギルを通じてアヌに申し入れが行われた直後であり、&br()アヌも承諾したばかりの誓いを破るわけには行かなかったのである。
-力を求めすぎたギルは神の力をも越えてしまい、正義と炎の神ガールーを殺してその力を奪い、さらにブルークリスタルロッドを破壊してしまう。&br()ドルアーガ以上の悪の化身となってしまったギルを止められる者はもう誰もいない……。
-ギルはガールー神から正義の剣を授かる。&br()ところが他の神の力を授かった事を快く思わないイシターは「剣の力とロッドの力、どちらを頼るのですか」と問い質し、&br()ここで「剣の力」と答えてしまうと「では、もうロッドの力はあなたには必要ありませんね」とブルークリスタルロッドを持って天に帰ってしまう。&br()もはやブルークリスタルロッドの光は地上を照らす事は無くなり、バビリム王国は神の恩寵では無く軍事力で国を守っていく、&br()現実的な国家運営へと転換して行く。
-イシターがギルを神の座に就けようと強く思い込みすぎ、アヌはそれに気が進まず、&br()「ギル本人の意思を確かめてから」と(これからバビリムの王位を継がねばならないギルが当然拒否する事が分かっていて)暗に否定し、&br()ギルもその通りに天上に留まる事を断ったものの、&br()&b(){イシターに洗脳されて無理矢理神の座に就かされ、バビリム王国の事はすっかり忘れて世界全体を守る事しか考えなくなってしまった。}&br()突然ギルと引き離される事になってしまったカイを哀れんだアヌは、カイも女神の座に就ける事によって二人を永遠に一緒にいられるようにした。&br()二人は天界で末永く地上を見守り……そして、人間としてバビリム王国に帰ることは無かった。&br()&s(){いきなり後継者を失ったバビリム王国はその後どうなったかって? ……た、たぶんサルゴンがなんとかしてくれたよ!}&link_anchor(*5){*5}
などという結末も存在する。

さらに後世の続編ではこれらのエンディングのうち一つの続きであったり、また別の(49種類目以降の)物語が描かれている。
「ウルク国を建国した(のでバビリム王国はもう無い)」とか、
「100年後にまたまたスーマール帝国がバビリムに攻めてきた(バビリムとスーマールは別の国として存続した)」とか、
作品ごとに別の未来を辿った事になっており、ここでもやはりギルの物語の終わりには「唯一のトゥルーエンド」は存在しないという形である。

なお、ドルアーガ関連の続編で、もしも「戦いの神ギルガメス」と共に「愛の女神カイ」がいたら、
イシター洗脳エンドの続きで確定である(他にカイが女神になるルートは無い)。
だが2022年現在、流石にこのあんまりな展開の続きとなる作品は存在していない。
#endregion

&nicovideo(sm593140)

#region(その後の続編、外部出演など)
正伝扱いなのは上記の4作品だけであり、以下は例え「ドルアーガ」を名乗っていたとしても正伝とは見なされない。
しかし前述の通り『ザ・ブルークリスタルロッド』が多数の分岐を持つため、同様に多岐に亘る外伝作品が作られている。

#region(『攻めCOMダンジョン ドルルルアーガ』)
-&b(){『攻めCOMダンジョン ドルルルアーガ』}
2000年にゲームボーイカラーで発売された。
TCG+タワーディフェンス+ローグライクと言う特異なゲームシステムで、
仲間やモンスターなどのカードを集め(TCG)、
召喚した戦力を自軍の陣地に配置して敵の侵攻を防ぎつつ(タワーディフェンス)、
同時にこちらが侵攻して敵の本拠にある宝物を入手すれば勝ち(ローグライク)、という感じのシステム。
他に類を見ないシステムでマイナーな作品だが、評価は高い。

本編『バビロニアンキャッスルサーガ』から100年後、再びスーマール帝国がバビリム王国に攻め込んできた。
主人公はギルとカイの子孫であるギルス。カイの妹の子孫であるイシターの巫女カリアがヒロイン。
登場するキャラクターには『ザ・ブルークリスタルロッド』に登場した神々を始め、新たな神々も登場し、
ワルキューレや『ドラゴンバスター』の主人公クローヴィスがゲスト出演。
さらに[[平景清]]などナムコキャラが大勢登場するスペシャルステージもある。
「ドルルルアーガ」とはレッド、グリーン、ブルーのクリスタルロッドを全て手中にしたドルアーガがさらにパワーアップした形態のこと。

状況から見て『ザ・ブルークリスタルロッド』でアンシャーを殺さなかったエンディングの内一つの続きのようだ。
ギルは王として生涯を終えた後に、神々の一員となっている。
そして……

&font(22,b,i,#f1ce06){「我が子孫、ギルスよ!我が血、我が意思を受け継ぐ者よ!」}
&font(22,b,i,#f1ce06){ 私を倒してみせよ!私を乗り越えてみせよ!」}

アヌ神がギルスに課す最後の試練として、子孫ギルスの前に立ちはだかる。
その戦闘能力は&b(){ラスボス以上}とも言われており、
-ただでさえ高い基本能力の上、現役時代の最強装備でますます底上げされてもはや手が付けられない強さ
-ジェットブーツを装備しているので1ターン2回行動
-HPが減るとカイを召喚して回復させる(『イシターの復活』と逆のシチュエーションで「CALL KI」と言える)
-時には&b(){アヌ神を召喚して落雷で自分もろとも周囲全員を殲滅する}&link_anchor(*6){*6}
-おまけに数ターン[[時間を停止させる>時よ止まれッ!]]アイテムまで使ってくる
……どうすんのこれ。
今は神となった伝説の英雄とは言え、いくらなんでも強すぎである。

一度負けると再戦時に仲間達が攻略のヒントをくれるのだが、
「伝説の勇者ギルガメス様に勝つ方法なんて、私には分かりませんが……」と匙を投げられ
(一応、この前置きの後で、戦力を十分揃えてから挑みましょうという感じの助言がある)、
イシターからは「ギルガメスはギルガメス、貴方は貴方。貴方には貴方の戦い方があるはずです」と、
正攻法で挑んではギルには勝てない事を示唆される。
そもそも、たった一人でドルアーガの塔に乗り込んで魔王ドルアーガを打ち破ったアクションゲームの主人公・ギルに対して、
ギルスは多くの軍勢を指揮するシミュレーションゲームの主人公。真っ向勝負を挑む役割では無い。
相手の能力をコピーするミラーナイトを大量に召喚して挑ませたり、
時間を止めるアイテムを消費して一方的に攻撃したり(これをギルも持ってるのが嫌なところ)、
あらゆる手段を使って立ち向かおう。

|ゲームクリアや裏面まで見れます&br()&nicovideo(sm7895753)|vsギル戦&br()&nicovideo(sm11977172)|
#endregion

#region(『ザ・ナイトメア・オブ・ドルアーガ 不思議のダンジョン』)
-&b(){『ザ・ナイトメア・オブ・ドルアーガ 不思議のダンジョン』}
2004年にプレイステーション2で発売された。開発はARIKA。
名前に反して『不思議のダンジョン』ものとしては異質な部分も多く、そちらのファンからの評価は芳しくない。
リセットするとイシターの&b(){過去最大級の嫌がらせとも言われる長大な叱責を喰らう羽目になる。}
&s(){見てるだけで何もしてくれなかった頃の方がまだマシですイシター様……}

本編『バビロニアンキャッスルサーガ』から3年後。
ギルがバビリムの王位に就き、カイと結婚する前日にカイがさらわれてしまい、救出のために再びドルアーガの塔へ向かう。
『ザ・ブルークリスタルロッド』の48種類のエンディングのどれとも繋がらない、新たな並行世界とされる。

|&nicovideo(sm11327053)|&nicovideo(sm13306380)|
#endregion

#region(『ドルアーガオンライン THE STORY OF AON』)
-&b(){『ドルアーガオンライン THE STORY OF AON』}
本編『バビロニアンキャッスルサーガ』から8年後と言う設定のアーケード用MORPG。2006年に稼動開始、2009年に終了。
歳相応の外見となっているらしく、
&s(){[[ヒロインをおばさん化したくないために>ナコルル]]}『イシターの復活』の時間軸からやってきた(並行世界の)ヤング・カイからは、
初対面時に「なんか渋い!?」と驚かれていた。

性能は防御重視の初心者向け。初期状態でもボタン長押しで前方の攻撃を無効化する盾を出せる他、無敵時間の長い技を多数修得する。
その代わり、足が全キャラクター中最も遅い。しかも改善出来る装備やアイテムも乏しい。
本作では制限時間を過ぎると徐々にダメージを受けてしまうのだが、ギルにとって最大の敵はこれだと語るプレイヤーも居たほど。
まるで『ドルアーガの塔』で一番難しいのは足が速くなる「ジェットブーツ」を取るまでの最序盤という構造の再現である。

余談だが、ヤング・カイには「[[ウィル・オー・ウィスプ>ウィルオウィスプ]]に殺される直前に召喚された」ので「元の世界に戻ったら死ぬ定め」という設定がある。
ただ、前述した通り『イシターの復活』は「1コインクリアが不可能」な作品なので、
[[メタ的な「コンティニュー」が作品内で実際に起きている現象だと考えるのならば、イシターの加護か何かで復活が可能であるとも考えられる>平景清]]。
この時まだカイは一度も死んでおらず、その事を知らなかったのだろう。
また『ドルアーガの塔』のPCエンジン版アレンジでは、クリアに必須のアイテム「レッドクリスタルロッド」が入った宝箱の出現条件が、
イシター「貴方の魂をこの手に委ねなさい」&b(){(=死ね)}であるため、
ギルもカイを救出するまでに一度死んだ事があり、イシターは死んだ人間を蘇らせる力があると思われる。
&s(){黄泉の神ナーガル様にはちゃんと話は通してあるんですよね?イシター様}
#endregion

#region(『ドルアーガの塔 the Phantom of GILGAMESH』)
-&b(){『ドルアーガの塔 the Phantom of GILGAMESH』}
2008年から2016年まで稼動していたMMORPG。
『ザ・ブルークリスタルロッド』と同時代(の平行世界)と言う設定で、ギルとカイはそっちの冒険に旅立っており登場しない。
#endregion

#region(『ドルアーガの塔 the Aegis of URUK』『ドルアーガの塔 the Sword of URUK』)
-&b(){『ドルアーガの塔 the Aegis of URUK』『ドルアーガの塔 the Sword of URUK』}
『ドルアーガの塔 the Phantom of GILGAMESH』と関連するテレビアニメ。
ギルはRPGの王様役(端役)で、本編の80年後ということで&s(){耄碌}ジジイだったりする。
カイはサブヒロイン扱いな上[[霊体なのを良いことに幼女化までしている>ナコルル]]のに…。
#endregion

#region(『ドルアーガの迷宮』)
-&b(){『ドルアーガの迷宮』}
2011年に配信された携帯アプリ。
これまでありそうで無かった『ドルアーガの塔』のゲームシステムをそのまま発展させたアクションゲームで、
復活したドルアーガにさらわれたカイを救うため地下60階のダンジョンに挑み、
カイを救出したらまた60階分登って帰還する。
鍵の出し方の条件の難しさはかつての『ドルアーガの塔』そのものの複雑さで、
全国で3名のプレイヤーが攻略達成したら解法が公開される「ゲーセンノート」というシステムがあった。
#endregion

#region(『狭くて小さいドルアーガの塔』)
-&b(){『狭くて小さいドルアーガの塔』}
バンナムが保有するIPを自由に使ってゲームを作れる「カタログIPオープン化プロジェクト」を使用して作られたスマホアプリ。2020年3月に公開終了。
タイトル通り、縮小された『ドルアーガの塔』を元にしたパズルゲームになっている。ストーリーは『ドルアーガの塔』と同一らしい。
原典の『ドルアーガの塔』の他、『ゼビウス』『ドラゴンバスター』『ディグダグ』『源平討魔伝』などのネタがある。
『ゼビウス』の主人公機ソルバルウが「ソルバウ」になっている[[誤字>誤植]]が残念。

&s(){ところでドルアーガの前の階で登場するのはやめてくださいイシター様。サッカバスと間違えて攻撃しちゃうでしょうが。}
&s(){「石になったカイの魔法を解くことができる」とあるので今回はクリアに必須な要素らしいですが……}

ちなみに『ドラゴンバスター』からのゲストアイテム・王冠を持っているとカイを水着姿にする事ができる&link_anchor(*7){*7}
&s(){だが(小さい[[ドット絵]]だった所為もあって)ブサイクで有名だった当時のグラフィックのまま水着になってもらっても別に嬉しくは……}
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#region(『ドルアーガの塔 Tower of Defender』)
-&b(){『ドルアーガの塔 Tower of Defender』}
「カタログIPオープン化プロジェクト」を使用して作られたスマホアプリ。2020年3月に公開終了。
コミックス化もされており、[[ニコニコ静画で無料で読むことができる>>https://seiga.nicovideo.jp/comic/32065]]。
ドルアーガが封印されてから100年後、バビリム軍12小隊のイケメン達を率いてモンスターの侵略から防衛する
&font(16,b){恋愛シミュレーションゲーム}。&s(){何を言ってるのか分からん?[[よくあることだ>チキ]]}
まあギル達主要人物はとっくに亡くなった後の事だし、100年も経つとバビリム王国も色々変わったのだろう。
&s(){『ドルルルアーガ』と同時期にあたるのでギルス達が見たらさぞ驚くだろうが}
&s(){古代バビロニア文明の時代の衣服じゃ無いという意見もあるが、それを言ったら初代の時点でアウトだから気にするな!え、[[王の財宝>ギルガメッシュ]]?}
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#region(『[[NAMCOxCAPCOM]]』)
-&b(){『NAMCOxCAPCOM』}
#image(giru.gif,title=接近戦なら僕に分がある!)

&font(22,b,i,#f1ce06){「クロムの魔剣よ…僕に力を貸してくれ!」}

原作通り、かつて単身でドルアーガの塔に挑み、悪魔ドルアーガを倒した存在として名前が知られており、
「[[白銀の騎士>アーサー]]」、「[[乙女の騎士>ワルキューレ]]」と並ぶ「黄金の騎士」として有名である。
既に現役を退いていた身だったが、時の狭間の開放によるドルアーガらの復活を察知し、再びカイと共に冒険に出かける。
真面目で礼儀正しく誠実を地で行く性格で、正に[[正統派のヒーロー>フォックス・マクラウド]]といった感じだが、[[融通が利かない>サイクロップス]]わけではなく、
恐ろしく濃い面々に合わせれるだけの[[柔軟な思考>スパイダーマン]]も持ち合わせている。
ともすれば、ほぼ全てのキャラがギャグ要員となってしまう『ナムカプ』において、ほぼ唯一ギャグ要素の一切無い人でもある。
もっともその一切ギャグに染まらない姿がギャグに見えてくるのだから、『ナムカプ』恐るべしである。
でも「だじゃれの国」では結局[[だじゃれ>クレス・アルベイン]]を言ってました。

&font(20,b,i,#f1ce06){「行方不明の仲間達のアンキモ …ん、ゴホン!安否も 気になります」}

性能は、ギルが近距離戦、カイが遠距離戦を担当する分割タイプ(他には[[クロノア&ガンツ>クロノア]]もこのタイプである)で、
高い攻撃力と防御力を持つ、『スパロボ』で言えば典型的な[[スーパ>真ゲッター1]][[ー系>ジェネシックガオガイガー]]の能力を持っている。
しかし、移動力が壊滅的に低いのもまた典型的であり、[[下手すると前線に辿り着けない>御剣平四郎]]なんてこともある。
また、遠距離戦担当のカイは多数の属性を持つものの正直[[火力は貧弱>安い]]であり、どちらかと言うなら接近してギルに任せたい。
そのため、移動力を上げる装備は必須である。これさえ解決してしまえば、攻めて良し守って良しの移動要塞と化す。
この他に伝説のレゲー主人公繋がりで、「白銀の騎士」こと[[アーサー]]とのMA攻撃(『スパロボ』における合体攻撃)を持つ。
消費MPの割に攻撃力が低いのだが、レゲーファンなら一度は見ておきたい夢の連撃である。&s(){直後にアーサーが[[悲惨なこと>脱衣KO]]になるけど}

尤も、彼の真価は必殺ゲージ10であらゆる近接攻撃を無効化出来るその防御の堅牢さだろう。
必殺ゲージがMAXなら10回使用でき、味方の必殺ゲージを回復する技を使っていれば、ラスボスであろうが彼の防御を打ち抜くことは出来ない。
ちなみに相方のアーサーも同じことが可能だが、ギルガメスに比べ技を覚えるタイミングがかなり遅い。
扱えるスキルも使いやすい技が多く、MPが多めなのも何気に大きい。
毎ターンMP回復する装備を身に着ければ、味方のAPを10に出来る「ハイスピード」を頻繁に使っていけるのは大きな利点である。

「クロムの魔剣」や「イラニスタンの[[油>ジャギ]]」、「[[黒龍>ヨハン(レイジ・オブ・ザ・ドラゴンズ)]]のキバ」などゲームブック由来の技を多数持つ。
というか、『ナムカプ』の『ドルアーガの塔』自体かなりゲームブック出典のネタが多い。…同作の守備範囲の広さは異常である。
余談だが、『ドルアーガの塔』の[[ゲームブックは数種類あり>DQ2]]、中でも『ナムカプ』で[[ネタにされた作品>>https://ja.wikipedia.org/wiki/ドルアーガの塔_(ゲームブック)]]は、
原作を抜きにしても日本製ゲームブックの最高傑作として誉れ高い作品で、後にリメイクもされている。
他にもリメイクされた作品はあるが、そちらは&s(){時代の流れか}ガチムチだったはずの登場人物が[[萌え美少女>アイリ]]に変更されていたりする。
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#region(女神イシターに関する余談)
ギルとカイの冒険を温かく見守る&s(){だけで助けてはくれない}女神イシター。彼女の元ネタは[[ギルガメッシュ]]の項目でも語られたように、
ギルガメッシュ叙事詩の登場人物である、バビロニアの[[豊穣の>秋静葉]][[女神>秋穣子]]イシュタルなのだが、
そのイシュタルは後に、カナアンでは「アスタルテ」という女神として伝わり、更にキリスト教の悪魔世界観では、
他にも複数の神を取り込んだ結果、40の悪魔の軍団を率いる強壮な大公爵、[[ソロ>デカラビア]][[モン>ベール=ゼファー]][[72柱>リオン=グンタ]]の29番目の悪魔、
大魔王アスタロトとして堕天している。まあ、彼女に限らず他の神話の神がキリスト教で悪魔とされているのはよくあることなのだが。
そして、アスタロトといえば[[魔界村>レッドアリーマー]]のラスボスであり、[[アーサー]]の宿敵である大魔王アスタロトが有名だが、
『ナムカプ』では女神イシターと大魔王アスタロトが共演している。
元を辿れば同一人物かもしれないというのに、片方は女神として、片方は大魔王として登場することになるとは、運命の皮肉である。
尤も[[宗教戦争>COMP]]を抜きにしても、異世界で善悪逆転とかよくある話である
(『[[エイジ・オブ・アポカリプス>アポカリプス]]』のダークビーストや、『シャッタードグラス』の[[破壊大帝オプティマスプライム>コンボイ]]等。
 ダークビーストは次元を超えての逃亡に成功したことにより本編世界の[[ビースト]]との直接対決もしている)。
また、これを受けて[[女神転生>人修羅]]シリーズでも、アスタロトはイシュタルが堕とされた姿だと解釈されている。

『ザ・ブルークリスタルロッド』のエンディングの一つに、ギルが天上にブルークリスタルロッドを返還した直後、
悪魔アンシャーの不意打ちを受けて天界から落下し、海に落ちてイシスという国に流れ着き、
そこで信仰されていた女神イナンナの神託によりイシスの女王に副官として迎え入れられ、
記憶を失っていたギルは他に頼る者も無く、イシスの国政に尽力して生涯を送る……と言う物がある。
ここに登場するイナンナ女神も実はイシターと源を同じとしており、なかなかややこしい事になってしまっている。
『ナムカプ』のイシターとアスタロトはそれぞれ別作品なので「共通の元ネタを持つ別人」なのだが、こちらは完全に同一世界。
「イシターが遠い国で別の名で信仰されていた」だとすればギルの記憶を取り戻してバビリムに帰還させるのは容易な事なので、
ここではイシターとイナンナは別の神だと考えるのが妥当なのだろうか……。
&s(){イシターと似たような女神がもう一人いるとしたらギルの取り合いで大戦争やりそう}

などと「別の神話では別の名で呼ばれる、元は同一の神」というネタを調べると、
メソポタミア神話のイシュタル=シュメール神話のイナンナ=[[ギリシア神話のアフロディーテ=ローマ神話のヴィーナス>ミロのヴィーナス]]=キリスト教の「[[バビロンの大淫婦>セイバー(Fate/EXTRA)]]」
になるらしい。もうわけがわからん。

さらに余談だが、『ナムカプ』では次元の壁を超える際に「女神イシターの力を借りる」というパターンが多いため、
ファンの間ではイシターは「タクシー」扱いされていたりする。いや、本当に役に立っているお方なのだが、
ラスボスを倒した後、他の世界のキャラ達を元の次元に送り返すのもイシターの仕事だったので、やっぱりタクシー……。
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**MUGENにおけるギルガメス
『ナムカプ』や『なりきりダンジョン』の[[ドット>ドット絵]]を用いたものが3体確認されていたが、現在はいずれも入手出来ない。

#region(めむぅ氏製作 ギル&カイ)
-めむぅ氏製作 ギル&カイ
現在はサイトが削除されており入手不可。
『ナムカプ』のドットを用いたもので、恐らく動画で最も出番が多いのがこれ。
機動力は低いが、強い攻撃判定と実用レベルの体力回復技を持つなど中々侮れない。
蓬莱氏の外部[[AI]]が公開されていたが、こちらも現在は入手不可。

#endregion
#region(白髪の騎士氏製作)
-白髪の騎士氏製作
現在は氏のMUGEN引退に伴い入手不可。
上記と同じく『ナムカプ』ドットを用いているが、こちらはギルガメス単体のキャラ。
弱攻撃、強攻撃、シールドの3ボタン式で、[[飛び道具]]の類は無い。
蓬莱氏の外部AIが公開されていたが、現在は入手不可。

#endregion
#region(白髪の騎士氏製作 なりダンドット)
-白髪の騎士氏製作 なりダンドット
上記と同じく現在は入手不可。
『テイルズ オブ ザ ワールド なりきりダンジョン3』のドットを用いた[[ちびキャラ]]。
[[ストライカー]]としてカイを呼び、魔法(飛び道具)で攻撃してくれる。
こちらにも蓬莱氏の外部AIが公開されていたが、現在は入手不可。
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***出場大会
#list_by_tagsearch_cache([大会],[ギルガメス],sort=hiduke,100)
''更新停止中''
#list_by_tagsearch_cache([更新停止中大会],[ギルガメス],sort=hiduke,100)
#co(){
''凍結''
#list_by_tagsearch_cache([凍結大会],[ギルガメス],sort=hiduke,100)
}
***出演ストーリー
[[Mr.Kの挑戦状]](ドルアーガ・背景)

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&aname(*1,option=nolink){&color(red){*1}}
ここまでのストーリーで分かる通り、もともとギルは剣の使い手では無く、
『ドルアーガの塔』での戦闘能力は全てアヌ神が与えた「勇気を力に変える黄金の装備」がもたらしたものである。
しかし、それは「この装備さえあれば考えるだけで無敵って事だな」などという発想では勇気とは言えず、
逆に「もし肝心な時に怖くなってしまったらどうしよう」と考えるようでは最初から力を発揮できない。
そして戦闘能力に変換される心の力が、魔王ドルアーガをも上回らなければ勝つ事はできないという、正に試練のための装備なのだ。
『イシターの復活』で開幕時にギルの戦闘能力が一気に初期状態まで戻っているのも、
ようやくドルアーガを倒したことで気が抜けてしまったからかも知れない。
//ブルクリまで黄金の鎧にはアヌ神の加護が宿っているので、ドルアーガを倒した直後に加護が無くなったわけでは無いです
まさか&b(){魔王を倒してから帰る時の方がもっと大変だった}とは夢にも思うまい。

さすがに二度のゲームクリアを経た『ザ・ブルークリスタルロッド』ではギルの実力も上達したのか、
黄金の装備に頼らずにスーマール帝国の武術大会に優勝したり、正義と炎の神ガールーや嵐の神ラマンの試練に打ち勝つ力を見せている。
&s(){インチキしてまでも負けたラマン様の立場が無い}

『ナムカプ』出演時は既にこの実力を備えている時期で、アーサーやワルキューレと並んでも何ら遜色無い剣豪である。

&aname(*2,option=nolink){&color(red){*2}}
脱出するための鍵が出現する条件が「アキンドナイトを全滅させる事」なのだが、
本来はフロアを最初からやり直すための魔法「Duo Dimension」の処理が、
+現在残っている敵やアイテムを全て消去。
+扉を全て閉め、敵やアイテムを初期位置に再出現させる。
という手順になっており、1の処理が終わった時に「アキンドナイトが全滅した」とCPUが判定してしまい鍵が出現するのである。
無論『裏イシター』ではきちんと対策されている。

&aname(*3,option=nolink){&color(red){*3}}
『ザ・ブルークリスタルロッド』で語られるストーリーではこうなっているので、きちんと実力で倒したのが正史である。
……まぁ「Duo Dimension」による攻略は裏技の類だし、
そもそもアンシャーの存在自体が『ザ・ブルークリスタルロッド』による[[後付け設定>セントリー]]なので気にしたら負け。
なおアキンド[[ナイト]]とは、プログラム担当だった内藤智氏のペンネームである「商人[[内藤]](あきんど・ないとう)」が元ネタ。
なので他の作品にもアキンドナイトネタが登場する事も。

&aname(*4,option=nolink){&color(red){*4}}
ただし2か所だけある(1プレイで1回ずつ使える)「魔力回復の泉」を使う事で、
元々MP上限しか成長しないカイの成長は反映される(魔法は最初から全部覚えており、単に[[MPが足りない>マントー]]だけである)。
ギルもHP上限しか成長しないので、カイが回復魔法を使えば成長が反映される&s(){が、初期状態のカイではMPが足りない}。
なお、カイはいくら成長しようともHP1。知らずに敵に突っ込み、コイン投入後数秒でゲームオーバーになったプレイヤーが多数居たとか。
一応、HP代わりの「Protectioin(所謂バリア)」は(MPを消費して)張れるが…&s(){やはり初期状態ではMPが足りない}。

&aname(*5,option=nolink){&color(red){*5}}
ギルの親友である若き宰相サルゴンは文官であるため『ドルアーガの塔』や『ナムカプ』などの戦いには参加していないが、
極めて有能な政治家として『ザ・ブルークリスタルロッド』の物語を陰から支える。

ギルが無事に王位を継いだ場合にはその治世を支え、
なんらかの事情でギルが王位を継がなかった場合はギルの遺児やカイを王として掲げて実務を担い、
あるいは自身がバビリム王国の王位を継いで末永く栄える国作りを実現させる。

ギルが軍拡路線を志した時にはそれまで軍備が無かったバビリム王国に短期間で軍隊を編成し、
(実際の戦闘では英雄王であるギルの武勇とカリスマ性が大きかったであろうが)兵站を支えて、
バビリム王国を周辺諸国を制圧する軍事大国へと変貌させた。

またギルが暴君化の兆しを見せた場合には、諫言が受け入れられなくなった事を悟ってギルの下を辞し、スーマール帝国へ亡命する。
そこでスーマール帝国を共和制に改革し、新たな国で手腕を発揮する。
『バビロニアンキャッスルサーガ』は紀元前3000年頃の話だと思われるが、
古代ローマの共和制(紀元前500年頃から始まる)より&b(){二千数百年も政治史を進行させた}のである。
そしてサルゴンに去られた事でギルも反省したのか、バビリム王国・スーマール共和国は共に平和に栄えていった。
サルゴンの行動は二つの国を救ったのだ。

ギルが伝説に名を残し、少年が読む冒険物語に描かれる英雄だとするなら、
サルゴンは世界史に名を残し、中学生が学ぶ教科書に書かれる大政治家だと言えるだろう。
作中でもギルやイシターが色々やらかして悲劇的結末に陥る事は割とあるが、その尻拭いをさせられる&b(){サルゴンが失敗したという話は一つも無い}のだ。

また、展開の一つではギルに代わってガールー神のもとで修行を積み、ごく短期間で正義の炎の力を授かり、
単身スーマール帝国に潜入して悪魔アンシャーを討ち取り世界を救っている。
このルートのサルゴンはもはやギルにも匹敵する英雄であり、これなら『ナムカプ』にも出られたはずである。

上述のMMORPG『ドルアーガの塔 the Phantom of GILGAMESH』では、旅に出ているギルとカイに代わってバビリム王国の政務を執っており、
プレイヤー達の冒険の舞台を支えている。

&aname(*6,option=nolink){&color(red){*6}}
この「サモンズ・オン・アヌ」はゲーム屈指のバランスブレイカーとなるカードで、
ほとんどのクリーチャー(ユニット)のHPは5~15ほど、ドラゴンやゴーレムが20、ドルアーガのHPが30というゲームで&b(){敵味方全員に30点ダメージ。}
&b(){相手は死ぬ。自分も死ぬ。}ギルはHP55あるので生き残るが。
あのドルアーガをも一撃で倒す……と思いきや、ドルアーガは光属性に弱いので倍の60点ダメージになる。やりすぎですアヌ様。
さすがにボス版ドルアーガや、強化形態ドルルルアーガはHPが66になっており、ラスボスまで一撃死では無いが……。
そしてギルスがアヌ神の試練に打ち勝ってこれを手に入れれば、
「サモンズ・オン・ガールー」(8ターン無敵)からのコンボで必殺の攻略法となっている。

ちなみにアヌ神の落雷はかつてドルアーガの塔を一発で破壊し、スーマール帝国の悪しきナイト達を皆殺しにした代物。
『ザ・ブルークリスタルロッド』では全ての黒幕であった悪魔アンシャーをいとも簡単に消滅させている。
正に設定通りの超破壊力だが&b(){そんなものを子孫達に向けて撃つな。}
そしてこの落雷を喰らわせる時のアヌ神が無茶苦茶楽しそうでやばい。
『ザ・ブルークリスタルロッド』から100年経って、髭を長く伸ばしたりと外見が変わっているが、&b(){なんか性格まで変わってませんかアヌ様。}

また、同様に神々を召喚するカードの中には「サモンズ・オン・イシター」もあり、
ついにイシターの力をダイレクトに行使してもらえる待望の瞬間だが、
その効果は&b(){敵味方全員HP全快}。流石愛の女神&s(){……ギルス達を苦しめて遊んでませんかイシター様?}

&aname(*7,option=nolink){&color(red){*7}}
『ドラゴンバスター』では王冠を持って行くと助けたセリア姫にキスをしてもらえ、
王冠と王錫(王様が手に持っている金ぴかの杖)の両方を持っていくとロングドレスからミニスカ→水着→バニーガールへと服装が変化する。
逆にどちらも持っていないと目の前で次のドラゴンに攫われてしまう。&s(){まぁゲームの性質上(目の前ではないだけで)[[必ず攫われてしまうわけだが>ピーチ]]}。
なお、[[ドット>ドット絵]]が増えた事もあってゲーム内の姿もカイより美人である。
&s(){『イシターの復活』版のカイはドットが増えたのに何故か『ドルアーガの塔』時代を再現した不細工だが。あ、[[イラストでは>キサラ・ウェストフィールド]][[美少女だよ>キャロル・スタンザック]]}

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//タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください)
//|CV:石田彰|,王子,騎士,剣士,主人公,鎧,角(兜),金色
//『ブルークリスタルロッド』の展開によっては「王様」「神」「魔王」「父親」も有り得ます。続編に神として登場した事も複数あります