大乱闘スマッシュブラザーズ


バトルの数だけ、ドラマがある。

概要

1999年に発売された任天堂の3Don2D対戦アクションゲーム、およびその一連のシリーズ作品。
開発は『DX』まではHAL研究所、『X』ではソラとゲームアーツ、『for』以降はソラとバンダイナムコスタジオが担当。
ディレクターはシリーズを通してカービィ生みの親である桜井政博氏。
格闘ゲームと号される事もあるが、後述するルールのためジャンル分け上は対戦アクションに分類される。

マリオリンクカービィピカチュウといった任天堂を中心とした人気キャラがクロスオーバーするバトルロイヤルゲーム。
原則として一人用モード(マスターハンドとザコ敵軍団)以外にオリジナルキャラは登場しないため、
THE KING OF FIGHTERS』よりも自社オールスターバトルになっていたと評された。

本作における「ファイター」と呼称される登場キャラクター達は原典から本人がそのまま登場するのではなく、
「フィギュア(『初代』のみ人形)にイメージ(『SP』ではスピリット)が吹き込まれた存在(つまり本物に近い別人)」である。
これは「任天堂のキャラクター同士が戦うのが不快」という任天堂社内からの反対意見を和らげるために用意された設定であり、
HAL研と関わりの深いコピーライターの糸井重里氏が提案した「夢の中で人形同士が戦う」というアイデアに基づいている。

キャラランクはこちらを参照。


シリーズ概要

ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ(NINTENDO64、1999年1月21日発売)


人気キャラクターが夢の共演!
相手を攻撃して、ステージの外へふっ飛ばそう!

通称「スマブラ」。海外版のタイトルは "Super Smash Bros."。
国内出荷本数約197万本。N64ソフト売り上げ第2位(ちなみに1位は『マリオカート64』の224万本)。
ディレクターの桜井氏自らが攻略サイト『スマブラ拳』を設立してシステムの解説をする等の努力の甲斐あってか、大ヒットを記録する。

元々は、HAL研究所の設立者の一人で当時のHAL研社長であり、後に任天堂社長も務めたプログラマーの岩田聡氏が現役時代、
カービィの生みの親・桜井政博氏と二人で作っていた『竜王』(HAL研の住所から採った)に、
コンシューマーのオリジナルキャラクターの格闘ゲームでヒットしたものはあまり無い」
「純粋に対戦を楽しむだけで済むアーケードと違い、コンシューマーは世界観やストーリーが必要となる上に、
 格闘ゲームは全キャラを主人公として作るため、最初からコンシューマー発のオリジナルとなるとそれらを伝えるのがどうしても難しくなる」
といった理由から、色んなコネツテを使って任天堂に関わりがあるキャラクターを搭載した、との事。

桜井氏曰く格闘ゲームにありがちな複雑なコマンド入力やコンボを極力廃すというコンセプトで、
後述するゲームシステムのように誰でもわいわい楽しめるように設計したとの事。
しかし実はマニアックな技術もちゃっかり仕様で搭載されていたり、
ガチ勢の間では複雑な入力を必要とするコンボが基本となっていたりと、やり込むにはやや敷居が高め。
発売から既にかなりの月日が流れているが、「ネトスマ」などのネット対戦などが流行しており、
ニコニコ動画でも「段位戦」と呼ばれるガチ勢のリーグ戦が配信されているなど未だに高い人気を誇っている。

2009年1月20日からバーチャルコンソールで配信。要1200Wiiポイント。
ちなみに元のN64ソフトでも中古は高ければ3000円する。バーチャルコンソールで遊ぶといいだろう。
また、『初代』のキャラクターは全員がシリーズ全作品に登場しており、またMUGEN入りを達成している。

初期キャラクター

隠しキャラクター
  • 隠しキャラは基本キャラ(マリオ、サムス、カービィ)の骨格を流用して作られている。
    ただし、厳密な意味でコンパチと呼べるのはルイージのみであり、それ以外の3名は独自のモーションを多く有している。

CPU専用キャラクター
謎のザコ敵軍団、ジャイアントドンキーコング(中ボス)、メタルマリオ(中ボス)、マスターハンドラスボス
  • プレイアブルキャラのコンパチであるザコ敵軍団は外見が各キャラの骨組みのポリゴンで色は紫色に統一されている。必殺ワザは使用できない。

+ 『初代』でのシステム面
普通の格闘ゲームと異なり、広いステージで4人での乱闘を視野に入れた調整であるためかヒット硬直が凄く長く、コンボがモノを言う。
発生10F以下の攻撃または投げが刺さっただけで簡単に50%以上の蓄積ダメ、場合によってはそこから即場外行きコンボが入り、
相手を下方向に叩き落とし、足場外で一撃必殺する「メテオスマッシュ」というワザも、
本作のみ隙が殆ど無いため簡単に入るなど、一発で戦況がよくひっくり返る。
また一部キャラを除いて投げに後隙が存在しないほどの連射が効くため下手に攻撃するよりも投げる方が簡単
さらにシールド(スマブラにおけるガード)を張っていてもヒット硬直の長さから当て投げが非常に行いやすい
その上キチンと「知っている相手」にはシールドしてても即割られるので、取れる防御行動が非常に弱い

上記の要素を含め、究極に突き詰めるとなにか刺さったら終了」「足場外に出されたらガン不利」というコンボ主体の攻め絶対優位なゲームとなっている。
「防御に頼らず攻撃が刺さらない立ち回り」をしながら「一つの攻撃を起点に大ダメージ・即死を狙う」というゲーム性は、
まるでどこぞやの世紀末スポーツアクションゲームを彷彿とさせる。


大乱闘スマッシュブラザーズDX(ニンテンドーゲームキューブ、2001年11月21日発売)


カウントダウンは
     もう始まっている!!

通称「スマブラDX」「スマデラ」。国内出荷本数約135万本。GCソフト売り上げ第1位で、唯一のミリオン達成ソフト。
また、発売時点では公式ホームページに開発の公表すらされていなかったタイトルの主人公(『ファイアーエムブレム 封印の剣』のロイ)が参加するという、
クロスオーバー系ゲーム業界でも前代未聞の事を行った。
本作からタイトル名に「ニンテンドウオールスター!」が無くなった(『DX』ではオープニングムービーにちらっと出てくるだけ)。
海外版のタイトルは "Super Smash Bros. Melee"。

キャラ数、ステージやアイテムは前作の2倍以上と大幅に増加。
この作品から、モーションはほぼ同じだが性能が異なるキャラ、即ちコンパチの事を「モデル替え」として明言している。*1
ステージ毎の厄介なギミックや個性の強いアイテムのおかげで乱戦でもワイワイ楽しめるようになっている。
一人用プレイにも、「シンプルモード」「アドベンチャーモード」「ターゲットをこわせ!」や、
時間内にサンドバッグくんにダメージを与えまくって最後に吹っ飛ばし、その飛距離を競う「ホームランコンテスト」、
様々な条件下で数多のザコ敵を撃破しまくる「組み手」などやりこみ要素は盛りだくさん。
それ以外にも特殊なルール下で乱闘をするスペシャル乱闘が追加され、
初めから巨大化した状態で戦うでかい乱闘、スティックとAボタンでしか操作が出来ない1ボタン乱闘などといった非常にカオスな乱闘を楽しめる。
視点を変えれば全く違った楽しみ方が出来る、一つのソフトで何度もおいしいゲームなのだ。

ハイスピーディーなゲーム性と上位プレイヤーによる複雑なテクニックを十二分に発揮したタイマンガチバトルは、
まさしく「やりこみは裏切らない」という言葉がピッタリな、元をパーティゲーム志向とは思わせない正に格闘ゲームのそれな実力主義の世界。
発売から結構な年月が経った今でもガチ勢(特に欧米)によるタイマンが人気であり、最高傑作とも名高い。

そのガチ勢による対戦が功を奏したのか、
世界最大の対戦格闘ゲームの祭典「EVOlution Championship series(通称EVO)」の2013年度の正式競技種目としてエントリーされた。
ただ当初は任天堂がこの大会の競技種目のエントリーに懸念姿勢を持ち、
種目除外も危ぶまれたが、海外コミュニティの活動もあって後にこれを正式に容認、晴れて正式種目としてエントリーとなった。
そして世界中のガチ勢がそのテクニックをネット配信で存分に見せつけ、正に「僕の持ってるスマデラと違う」と言わしめた好勝負を演じた。
また、EVO2014~2018でも正式種目としてエントリーされており(任天堂もスポンサーに参加)、まだまだガチ勢のやり込みは衰えていない事を示した。

なお、桜井氏自身は雑誌コラムにて『DX』を評して「初心者がついていけず遠ざかってしまうマニア向けのスマブラ」とし、
スマブラはそういった複雑なゲームについていけない人のためのゲームであるべきという観点から「反省」していると記している。

初期キャラクター
  • キャプテン・ファルコン、ネスが初期キャラクターに昇格。
    シリーズで「隠しキャラとして初登場したキャラ」が初期キャラになるのは彼等が初である。
  • アイスクライマー(ポポとナナ)はシリーズ初のファイター名が職業や肩書のみのキャラである。
  • ピーチ、ゼルダは共通の骨格から作られたキャラ。
    ただし、同じモーションなのはニュートラルポーズ、しゃがみとごく一部のみであり、それ以外は完全な別性能となっている。
  • ゼルダ/シークはシリーズ初の「変身・交代」系のシステムを持ったキャラ
    通常は必ずゼルダからだが、対戦開始前の特殊な入力により、最初からシークで始められる。

隠しキャラクター

CPU専用キャラクター
謎のザコ敵軍団、マスターハンド、クレイジーハンド、ギガクッパ
  • ザコ敵は前作と異なり、ワイヤーフレーム状。キャプテン・ファルコンのコンパチ♂とゼルダのコンパチ♀となっている。

+ 『DX』でのシステム面
速い。とにかくその一言に尽きる。
そのゲームスピードは『ヴァンパイアセイヴァー』にも引けを取らない。
速いだけならまだしも、「絶低空空中緊急回避」(略称「絶」「絶空」)という、
「地面に着地する寸前に空中緊急回避を斜め前、もしくは斜め後ろに入れるとその方向に向かって地面を滑るように移動する」
という所謂バグテクニックが見つかった事で、その速さをこまめに制御できるようになってしまってさぁ大変。
もはやファイターが同じ場所に1秒以上いる事さえ無いため、スキの大きいワザを適当にぶっぱなした所で当たってくれず、
相手の行動を逐一読んだ上でワザを振る必要がある。
ふっとび距離や方向の計算もかなり複雑なようで、前作のような大火力コンボは非常に少ない (セットプレーはある) 。
ハンパな復帰阻止は機能しないし、メテオスマッシュの発生が全ファイター軒並遅くなるなど逆転要素も少なめ。
つまり、一回一回の立ち回り、読み合いの積み重ねが重要なかなり硬派な立ち回りゲームとなっている。
「優れた地上もしくは空中機動力」「このスピード下でも機能する差し込み性能に優れた小ワザもしくは飛び道具」「当てやすい撃墜ワザ」
の三拍子を持っているファイターが強い。というか持っていないと、ゲームに参加できない。
上位陣と下位陣の性能差にかなり大きな隔たりがあるのもここら辺に起因している。
あらゆるテクニックを駆使した上級者の動きは初心者には「もう何がなんだか分からない」「僕の持ってるスマデラと違う」と称されるほどのスピードで、
強くなるためにはそれこそ尋常ではないやり込みが必要。
やれる事が多すぎるため、操作するコントローラーの手は全く休まらない。
激しいコマンド入力をしたおかげで、頑丈なゲームキューブ コントローラを2、3個潰したという方も多いのではないだろうか?


大乱闘スマッシュブラザーズX(Wii、2008年1月31日発売)


リミットを越えた大乱闘
「スマブラX」ここに見参!!

通称「スマブラX」。海外版のタイトルは "Super Smash Bros. Brawl"。
発売からWiiソフトでは最速記録となる2週目でのミリオンセラー達成(108万本)。最終的な国内出荷本数は246万本。
本作の開発は桜井氏が独立して立ち上げたソラによる開発で、初めてHAL研究所以外の会社が製作を請け負った。
シリーズ初の他社キャラクター、コナミの「ソリッド・スネーク(『メタルギア』シリーズ)」と
セガの「ソニック・ザ・ヘッジホッグ(『ソニック』シリーズ)」の登場が実現している。
また、シリーズで唯一モデル替えのプレイアブルキャラが存在しない作品でもある。
ニンテンドーWi-Fiコネクションにも対応しており、待望されていたネット対戦が実現した。
2014年5月20日23:00をもって有料コンテンツ購入や一部機能を除いてニンテンドーWi-Fiコネクションのサービスが終了した。
そのため、現在はネット対戦不可能となっている。今から購入する際には気をつけてほしい。

アドベンチャーモードは「亜空の使者」として壮大な物語が展開され、
物語終盤に差し掛かる頃の弾幕シーンは「任天堂の本気」と言われる壮大なグラフィックを以て展開される。
またフィギュアの他にも「シール」という収集要素が加わり、
そして定められた容量内で自分好みのステージを自由に作れる「ステージエディット」などといったモードも追加されている。

アイテムやステージの仕掛けの凶化(誤字ではない)、スペシャル乱闘において異なるルール同士を混ぜ合わせる事が可能となり、
極端な例では「体力制で大きくて軽くてうさぎずきんで見えなくて常に炎を吐きつつしゲームスピードを上げる」等といった、
そもそもまともに操作出来ないような対戦が出来る事から、今までの『スマブラ』を遥かに超えるカオスを生み出すようになった。

一方で走ろうとすると時々転ぶ仕様(回避、及びオフ不可)、常にプレイヤーにしか攻撃しないCPU、
Wi-Fiでのおきらく乱闘がリンチでおきらくになれないメタナイトを始めとする一部キャラのぶっ壊れた性能などといった点から、
ガチ勢からの評価はシリーズ中最も低いものの、みんなで遊ぶパーティーゲームとしてはやはり安定しているタイトルだと言える。

歴戦の勇者(続投キャラクター)
  • リンク、ゼルダは『トワイライトプリンセス』、ヨッシーは『ストーリー』、フォックスは『コマンド』ベースのデザインに変更された。

新たなる挑戦者(新登場キャラクター)
  • ゼロスーツサムスは従来のサムスと同一キャラ扱いで、サムスが最後の切りふだを使用した後に変身する。
    また、ゼルダ/シークと同様、対戦開始前または対戦中の特殊な入力によりすぐにゼロスーツサムスに切り替えられる。
  • ポケモントレーナーは自らは戦わず、手持ちポケモンのゼニガメ、フシギソウ、リザードンを繰り出して戦わせるキャラ。
    また、シリーズで「アシストキャラからファイターに昇格したキャラ」はリザードンが初である
  • スネークはコナミから、ソニックはセガからのゲストキャラである。ただし、いずれも隠しキャラの為、初期状態では選択不可。
  • スネークはシリーズ初のPCゲーム出身のファイター
    また、初の「実際の現代社会をモデルとした世界」での地球人にしてアメリカ人のファイターでもある。

ベールを脱ぐ戦士(隠しキャラクター)
  • 強調文字は新登場キャラクター。
  • ガノンドロフとファルコは同原作の他キャラと同様、デザインが変更。
    また、独自のモーションプログラムが用いられ、厳密な意味でのモデル替えキャラでなくなった。

CPU専用キャラクター
謎のザコ敵軍団、マスターハンド、クレイジーハンド、ボスパックン、レックウザ、ポーキーリドリー(メタリドリー)、ガレオム、デュオン、タブー
  • ボスパックン以降のキャラクターはすべてアドベンチャーモード「亜空の使者」及び競技場「ボスバトル」でのみ登場する。
  • ザコ敵軍団はまたデザインが変わり金属質のメカっぽいキャラで、男性型のレッド、女性型のブルー、三頭身のイエロー、一頭身のグリーンとなっていて、
    それぞれキャプテン・ファルコン、ゼルダ、マリオ、カービィのコンパチである。また、本作からアイテムの使用、崖掴まりが出来なくなった。

+ 『X』でのシステム面
『DX』においての「速過ぎる」「テクニックが難しい」という意見を受け、
『初代』からの技術であった「着地キャンセル」を廃すという大胆な変更の他、前作のテクニックだった「絶」も削除。
全般的に復帰が強く、また撃墜するために必要なダメージも高くなる(大体100%以上)など、総合的な火力は相対的に低くなっている。 
ゲームスピードも『初代』に近いものにするなど敷居は大幅に下げられたが、
今度はキャラ特有のテクニックが搭載される事になり、強くなるために覚えるテクニックの数は結局変わっていない。
さらにメタナイトが完全に狂った性能を有しており、それを抜きにしても強キャラが軒並みぶっ壊れているため、
キャラバランスはシリーズ中最も極端
と言ってもいい。
また開発者曰く「みんなに使って欲しいため」との事で新参キャラの方が強めの調整を受けており、実際に上位ランクはほとんど新キャラである

+ 実は
このゲームの全体的な制作指揮者、桜井氏は、実は今までたった一人でキャラクターバランスの調整を行ってきたらしい。
調整の方針は「全体のバランスよりキャラ毎の個性を重視する」「新キャラは皆に使ってもらえるように強めに調整している」との事。
それ故、「バランスが悪い」等という声が上がっても仕方がない所もある。

+ MOD
『スマブラX』は前作の反省から初心者と上級者間の格差を埋め、より多くの人が楽しめるようなゲームを目指して製作されたものの、
先述した通りパーティゲームとしてもタイマンとしてもそのシステムやバランスは良いものとは言えず、
前作『DX』に慣れていたガチ勢からの評価は(『X』からシステムが大きく様変わりした事もあり)高いものではなかった。

このため、主に欧米圏で「MOD」により、自分にとって面白いゲームに仕立て上げたり他者のMODを利用するユーザーも多かった*2
(キャラやステージ等のグラフィックやエフェクトの外見、音楽効果音を変えるだけならオンライン対戦に影響は無い。
 ゲームバランスや各種パラメータやモーションに手を加えるとMOD不使用プレイヤーとのネット同期に影響が出る他、最悪BANされる)。
他のシリーズ作品でもMODは作られているが、特に『X』で多く出回っている。

ハックロムとは違い、SDカードに必要なデータを入れて特定の手順を踏むというもので、成立すれば起動中の間はMODを使え、
通常の『X』をプレイしたい時は再起動後に特定手順を実行せずに(またはSDカードからMOD用データを抜いて)おけば良いのでROMその物は弄られない。

有名な大型MODとしては『Brawl-』や『Project M』等。
+ Project M
  • 『Project M』
一番有名と思われる『Project M』の主な要素は、
  1. 『DX』に近付けつつ洗練されたシステムと『初代』や『X』の良いとこ取り
  2. タイマン向けのゲームバランス調整
  3. キャラクター、ステージの追加
  4. 一部キャラに固有の特殊操作を搭載
  5. 一部キャラに通常と異なる外見のカラーを追加
  6. 一部キャラやステージに原作を再現した要素やイースターエッグを搭載
  7. (他の大型MODにも言える事だが)専用のサーバーによるバニラ版との隔離で安全なネット対戦の実現
などなど。

未プレイはいないと言っていいほど有名プレイヤー達にプレイされ、有名大会の種目にも選ばれる等ガチ勢からは好評だったものの、
2015年にMOD開発の終了が宣言され、公式サイトの閉鎖、DLリンクの削除、開発チームの解散に至った。
終了の具体的な理由については明かされていないが、任天堂からの中止通知は無かったとしており、
また、元チームメンバーの一人は将来の法的措置の可能性を恐れて大事になる前に先に中止を選んだと語っている。
つまりよく言われがちな「法的問題で任天堂から実際に警告を受けた」は根拠の無い憶測であり、
任天堂側からの何らかのアクションがあったわけではなく、先んじての自主規制という事である。
要するにK9999の件に近い(裏でこっそり何かあった、という可能性もゼロではないが)。

余談だが、ノベルゲーム『Doki Doki Literature Club!(ドキドキ文芸部!)』は、
元開発チームのメンバーだったダン・サルバト氏一人によって製作されたゲームであり、
『PM』の開発が突如終了したのは『DDLC』製作のためなのではと冗談めいて言われた事も。
ちなみに『DDLC』もMODが多数作られている。

参考動画

+ Brawl-
  • 『Brawl-』
大型MODの中でもとりわけカオスな物がこの『Brawl-』。
『PM』登場以前は『X』のMODと言えばこちらの方が有名だった。
『PM』の開発終了後もこちらは開発を続けている。
  1. ゲーム全般の高速化、コンボゲー化
  2. 全キャラ性能がぶっ壊れレベルに強化
…この2点だけでも想像が付くだろうが、数々の無法なワザが飛び交う派手で爽快な世紀末の様相を呈している。
これでいてバランス調整に手抜かりはなく、タイマン向けに調整がされており、
全キャラに勝ち目がある(というより壊すか壊されるか)別の意味でバランスの良いゲームとなっている。ぶっちゃけ『X』よりは良い。
『初代』をより過激な方向にパワーアップさせたゲームとも言え、また、『北斗の拳』や海賊版『ストII’』と遜色ない出来とも言える。

参考動画
(動画は2010年のもので現在の仕様と異なる場合があります)



大乱闘スマッシュブラザーズfor Nintendo 3DS / Wii U(3DSは2014年9月13日発売、Wii Uは2014年12月6日発売)


いつでもどこでも大乱闘!!
詰め込みすぎの究極乱闘!!

通称「スマブラfor」。3DS版の国内販売本数は253万本。
シリーズ初の2ハード発売であり、シリーズ初の携帯機及びHDゲーム機での製作となる。
本作では桜井政博氏の率いる有限会社ソラに加えてバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)及びバンダイナムコスタジオが開発に参加。
両機種共にキャラクターは共通だがステージは全く違うものとなる。
Wii U版では据え置き機向けのゲーム、ニンテンドー3DS版では携帯機向けのゲームをモチーフにしたステージが多く登場する。

前作と同様にネット対戦に対応しており、
本作では終点以外の全ステージとアイテムが出現する「エンジョイ部屋」
全ステージが終点化し、アイテムも出現せず、戦績が記録される「ガチ部屋」の二種類に大別され、
加えて一定期間内に勢力を競って報酬を獲得する「コンクエスト」という要素も追加された。

オフライン専用のモードに関しても従来の「シンプル」「オールスター」や「イベント戦」などに加え、
3DS版は広いエリアを探索して各作品からの敵キャラを倒したりアイテムを得て能力をアップさせ、最終戦で勝利を目指す「フィールドスマッシュ」
Wii U版はボードゲーム形式でファイター獲得や能力アップ、対戦などのイベントを経て最終戦で順位を競う「ワールドスマッシュ」
ゴールドまたはチケットを払い対戦に勝利する事でカスタマイズパーツなどの報酬を得る「オーダー」などが新規に追加。
さらに、Miiをファイターとして参戦させたりファイターの能力や必殺ワザを自由にカスタマイズ出来る「キャラ作り」など、
シリーズ最多のバリエーションを誇ったそれまでの集大成的な作品となっている。

一方でシリーズごとの要素の偏り(主にパルテナやFE、マリオ関連)は前作以上に大きくなっており、
加えて「ワールドスマッシュ」を始めとしたWii U版専用要素は不足な点も目立ち(特にオフ専用なのが響いている)、
同じくWii U版におけるオンライン対戦で前作から引き続いているモラルの問題など、ゲーム全体で見ると不満点も目立つが、
それでも対戦ツールとしては安定しており、格ゲーの大会の種目にも度々選ばれる等その面での評価は高い。

歴戦の勇者(続投キャラクター)
  • 本作では一部キャラにあった「変身・交代」システムが撤廃
    これによりゼロスーツサムスやシーク、リザードンが単独のファイターとして参戦し、必殺ワザが変更・追加されている。
  • ルイージ、マルス、ルカリオ、トゥーンリンク、ソニックはシリーズで初めて初期キャラクターに昇格。
  • サムス、ゼロスーツサムスは『Other M』仕様のデザインに、ピカチュウは『ポケットモンスター X・Y』などのデザインに、
    マルスはDS版、アイクは『暁の女神』をベースとしたデザインに変更。
  • ヨッシーはニュートラルポーズと一部ワザのモーションが変更されている。
  • クッパはグラフィックがリニューアルされ、モーションも大きく変更された(ただしギガクッパは従来通りのモーション)。
  • ピットはデザイン・必殺ワザが『新・光神話 パルテナの鏡』仕様に変更。
  • オリマーは色替えで『ピクミン3』の主人公、アルフに変更出来る。この場合、キャラ名の表記も「ピクミン&アルフ」に変わる。

新たなる挑戦者(新登場キャラクター)
むらびと、Wii Fitトレーナー、ロゼッタ&チコ、リトル・マックゲッコウガパルテナ
ルフレ、ルキナ、シュルク、ロックマンパックマン、Mii(Miiファイター)
  • むらびと、Miiは『X』の段階では「スマブラに参戦出来ないキャラの一例」として挙げられていた。
  • むらびとはピットの通信アピールによると「初めてひらがな表記が使われた参戦ファイター」と言われているが、
    本当の初のひらがな表記の参戦ファイターは「こどもリンク」であり、
    正確には「初めてひらがな表記のみが使われた参戦ファイター」である。
  • リトル・マックは『X』にアシストフィギュアとして登場しており、本作でファイターとして参戦した。
  • パルテナは『X』ではピットの前作の最後の切りふだ「パルテナ親衛隊」使用時に出てくる背景として登場しており、
    本作でリトル・マック同様、ファイターとして参戦した。全ファイター中、Miiを除いて唯一カスタマイズで技が大きく変化する。
  • むらびと、Wii Fitトレーナー、ルフレは色替えで男性・女性を切り替えられる。
  • ルキナはマルスのモデル替えキャラ。ただし、発売前のPVで登場したファイターの中では唯一の隠しキャラ(3DS/WiiU両方)の為、初期状態では選択不可。
  • Miiは3つの戦闘スタイルから選べ、カスタマイズでワザが大きく変化し、帽子や服装も変えられる。
    DLCとしてプレイアブル参戦していない(または参戦要望の強い)キャラのなりきりセットも販売されている。
    ただしインターネットの「だれかと」では使用不可
  • ロックマンはカプコンから、パックマンは本作の開発に関わっているバンダイナムコゲームスからのゲストキャラである。

ベールを脱ぐ戦士(隠しキャラクター)
ネスファルコワリオ、Dr.マリオ、ブラックピット
ガノンドロフロボットクッパJr.Mr.ゲーム&ウォッチダックハントプリン
  • 強調文字は新キャラクター。
  • 『Wii U』ではネス、プリン、ガノンドロフ、クッパJr.が初期から使用可能。
    これにより、『Wii U』ではシリーズで初めて皆勤キャラクター全員が初期キャラとしての揃い踏みを果たした。
  • 本作ではかなり早い段階で全ての隠しキャラを出現させられるようになっており、速ければ2時間ほどで全ファイターが使用可能になる。
  • ワリオは『マリオカート』2作品(7、ACDX)に続いて隠しキャラクターに。
    シリーズで「初期キャラとして初登場したキャラ」が隠しキャラになるのはワリオが初である。
  • モデル替え枠の復活に伴い、『DX』に登場していたDr.マリオが再参戦。
    シリーズで「一度使用可能キャラから外されたキャラ」が復帰したのはDr.マリオが初。
    ワザ構成は『DX』準拠だが、『DX』の時よりも違いが明確になっている。
  • ブラックピットはピットのモデル替えキャラ。
    Dr.マリオやルキナと比べても見た目がほぼ色違いで性能の違いも分かりにくいが、最後の切りふだはゼルダ・シークのものと似た内容になっている。
  • クッパJr.は色替えでクッパ7人衆のラリー・ロイ・ウェンディ・イギー・モートン・レミー・ルドウィッグに変更が可能
    (外見だけでなく、キャラ名の表記や声も変わる)。
    この内ロイは『DX』で登場した『ファイアーエムブレム』シリーズのロイと名前が被っており、
    色替えとは言えシリーズで同名の別キャラが参戦するのは初である。
  • ダックハントは同作に登場する犬とカモがタッグを組んで戦うという異色のキャラ。
  • プリンは『ポケモンFR・LG』以降のデザインに変更され、(他のキャラもそうだが)表情が大幅に増えた。

さらなる挑戦者たち(DLC追加キャラクター)
ミュウツー、リュカ、ロイ、リュウクラウドカムイベヨネッタ
  • ミュウツーとロイは『DX』、リュカは『X』からの復活参戦キャラクター。
  • 上述の通り、本作ではクッパJr.の色替えとしてマリオシリーズよりロイが参戦している為、
    同名の別キャラによる同時参戦は初(キャラクター選択時ボイスのイントネーションは異なる)。
  • ロイは原作のデザインに加え、『ファイアーエムブレム覚醒』に登場した「異界のロイ」の要素も組み込まれた半オリジナルのデザインへと変更されている。
  • リュウはカプコン(参戦当時はカプコンU.S.A.)より『ストリートファイター』シリーズからのゲストキャラクターであり、
    シリーズ初の対戦型格闘ゲーム出身にして純粋な日本人のファイター。
    「ボタンの浅押し・深押しでワザが変わる」「コマンド入力」「最後の切り札を二種類持つ」など性能面でも特異な部分、シリーズ初搭載の要素も多い。
  • クラウドはスクウェア・エニックスより『ファイナルファンタジーVII』からのゲストキャラクター。
    コスチュームに『FF7』本編仕様と『AC』仕様が存在し、さらに後者は袖有り袖無しでそれぞれ2色づつ存在する。
  • カムイは『DX』のロイ以来となる、「初参戦したスマブラより後の作品から」参戦(前後は逆だが)のキャラクター。
    色替えで男性・女性を切り替えられる。
  • ベヨネッタは公式サイトで行われた「スマブラ投稿拳」における“交渉可能だった”投票キャラ第1位として参戦。
    デザインは『2』仕様が基本だが『1』仕様も色替えで存在し、前者は日本語、後者は英語にボイスも変更される。
    「セガからのゲスト」と言われる事があるが、任天堂のキャラと見なす事もできる立ち位置にもある。

CPU専用キャラクター
謎のMii軍団マスターハンド、クレイジーハンド、マスターコア
  • 強調文字は新キャラクター。
  • 本作ではシンプルモード開始時に難易度としてホンキ度を0.0(ほぼ無敵)~9.0(空前絶後!!!)の91段階で選択する事ができ、
    ホンキ度により選択出来るラスボスが変化する。
  • ホンキ度2.9以下だとラスボスはマスターハンド単体で固定だが、3.0以上になるとクレイジーハンドが同時に登場するようになる。
    3DS版はルート選択でマスターハンド単体と戦う方も選択出来るが、8.0以上の場合は必ず両手と戦う事になる。
  • 更にホンキ度5.1以上で、マスターハンド&クレイジーハンドのHPをある程度減らすと、真のラスボスであるマスターコアと戦う事になる。
    これに加えて、『WiiU』ではホンキ度8.0以上でさらなる形態マスターフォートレスに変貌する。
  • なお、本作ではコンティニュー後でもクレイジーハンド、マスターコアが出現する。
    ただし、コンティニューする度にホンキ度が0.5下がり、特定の難易度を下回った時点でラスボスもそれに応じて変わるので、
    コンティニューを繰り返して弱い上位のボスと戦うという事は出来ない。
  • 前作までの謎のザコ敵軍団は廃止され、代わりにMiiの軍団が登場。組み手の他、シンプルの中ボスとしても登場(稀に他のキャラの場合もある)。
    基本的な性能はMiiファイターに準じているのでこれまでよりもかなり強めだが、『X』のザコ敵と同様に必殺ワザやアイテムの使用、崖掴まりが出来ない。

+ 『for』でのシステム面
全体的にはステージ、ファイターともに前作からの流用が中心であり、
「『X』をやや『DX』に近づけた形でのバージョンアップ版」といった印象の仕上がり。
全キャラ共通の前作からの変更点としては、
  • 基本火力は軒並みダウン
  • 緊急回避の性能が向上
  • ガード硬直の減少(ガーキャンが成立しやすい)
  • ダッシュの一定確率で起きていた「転倒」が無くなる(攻撃を当てられて転倒する事はある)
  • 一度掴まれたキャラは一定時間再度掴む事が出来ない(前作で猛威を奮った投げ連対策)
  • 「滑空」の削除と復帰ワザの移動距離の全般的な調整(高過ぎたキャラは抑えられ、低過ぎたキャラはアッパー調整)
  • 崖に別のキャラがぶら下がっていても、そのキャラを押し出して崖捕まりが出来る(崖捕まり復帰阻止が出来なくなった)
  • 全般的に空中攻撃の着地隙が大きめ(前作までの有効な戦法の一つであるバッタがしづらくなった)
  • 蓄積ダメージに応じてふっ飛ばし力に微増補正がかかる(ルカリオの波導のようなもの。ルカリオはその補正が大きい)
これまでのスマブラは空中戦が主とされてきたが、
本作は着地隙が大きくなった事やガード、緊急回避の強化により地上戦主体となり今までに無かった攻防が増加。
また、崖掴みの範囲がただでさえ広いと言われていた『X』よりも更に広がり多くのキャラが復帰しやすくなった一方、
崖捕まりを奪える新システムにより崖際の攻防がただ崖を掴んで阻止するだけだったのが多くの読み合いを生み出すようになった。
崖捕まり関係に関してはおおむね好評なものの、
前者は性能が上がった緊急回避を連打するプレイヤー(通称:コロコロ)が増えたり着地狩りが強かったり等、プレイヤーによって好みが分かれるようだ。

各々のキャラクターも前作で尖ったり凹んだりしていた部分を削り、丸く、マイルドにしたような形に施されている。
本作から修正アップデートが定期的に行われるようになりバグ修正やワザの調整が入るようになった。

ちなみに、かつて「社長が訊く」にて桜井氏は「キャラクターバランスは、今回はスタッフたちに任せようと思っている」と語っていた。


大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL(Nintendo Switch、2018年12月7日発売)


全 員 参 戦
豪華ファイター、奇跡の大集結!!

通称『スマブラSP』。海外版のタイトルは "Super Smash Bros. Ultimate"。
国内出荷本数353万本。全世界累計売上本数1,571万本
(「格闘ゲーム」としては第1位。同前提における2位は『ストリートファイターII』のシリーズ全作及び派生作含めて1,550万本)。
前作と同様、ソラとバンダイナムコスタジオの共同開発作品。

最大の目玉はこれまでの作品に登場したファイターが全員参戦しているという点だろう。
加えて新ファイターも追加された事でプレイアブルキャラ数は総勢70名を超えており、
更に過去作のステージを中心とした100を超えるステージ、そして800曲を超えるステージBGMが実装。
対戦ゲームとしてはかなり大規模な数となっている。

本作で最初から使えるファイターは、初代『64』版の初期ファイターである8体のみ
その代わり、隠しファイターの開放条件は過去作よりも優しめに設定されている。
ただし、開放する度に隠しファイターも徐々に強くなっていくが、
応急処置として万が一負けても「挑戦者の間」が出現する事があるので、そこから再度挑戦出来る。
当初は隠しファイターのCPUのAIがあまりにも強過ぎたが、更新によって多少は甘くなっている(それでも後半ほど強い事に変わりないが)。
また、本作から性能差が小さいモデル替えキャラに「ダッシュファイター」という公式での名称が付けられた。

本作もオンライン対戦に対応しているが、Switchでは同年9月後半からオンライン対戦が有料化されているので注意。
エンジョイ部屋とガチ部屋は廃止され、自分で好みで決められる「優先ルール」を設定し、なるべく近いルールの相手とマッチングする形となる。
本作ではプレイ人口によって変動する「世界戦闘力」が、オンライン対戦のレーティングとして採用。
新たに世界戦闘力が上位になると入れる、「VIPマッチ」が追加。
発売後のファイターの調整はこのVIPマッチの戦績を参考にする事がアナウンスされた。

本作では『DX』以降のコレクション要素だった「フィギュア」が廃止され、
代わりとして『X』に登場した「シール」、『for』に登場した「カスタマイズパーツ」を統合し発展させた、収集要素システム「スピリット」が登場。
数も1300体以上とこれまた大規模。
加えて『X』以来のアドベンチャーモード「灯火の星」は、その「スピリット」に関する事件を描いたストーリーとなっている。

新たなる挑戦者
  • 一部のファイターは前作『for』の公式サイトで行われた「スマブラ投稿拳」の集計に基づいて選出されている。
  • インクリングは色替えでガール・ボーイに切り替えられる。
    性能こそ変わらないがルフレやむらびとなどとは違い、性別によってモーションが異なるファイターである。
  • シモンとリヒターは『悪魔城ドラキュラ』シリーズからの参戦であり、スネークに続く2度目のコナミ勢。
    また、リヒターはシモンのダッシュファイターである。
  • デイジーはピーチ、クロムはロイ、ダークサムスはサムス、ケンはリュウのダッシュファイター。
    前作参戦のルキナとブラックピットも、それぞれマルスとピットのダッシュファイターである。
  • ダークサムスとしずえは前作のアシストフィギュアから、クロムはルフレの最後の切りふだやピットの通信アピールによるエキストラ出演から、
    リドリーに至ってはステージの背景とやくもの(初代、forWiiU)、OPムービー(DX)、亜空の使者におけるボス(X)から昇格したファイターである。

+ さらなる挑戦者たち(DLCファイター)
早期購入特典
  • パックンフラワーは早期購入特典で入手出来る史上初の雑魚キャラファイター
    (2月以降は有料DLCとして入手可能。あくまでおまけとして作られたキャラであり、ジョーカーなどファイターパス対象のキャラとは別枠)。
    エンジェランドでの天界漫才も他のDLCと違って固有のものとなっている。

ファイターパス Vol.1
  • ジョーカーはアトラスより発売されているRPG『ペルソナ5』の主人公。他社枠からの参戦キャラは彼で丁度10人目となる。
    シンボルはシリーズ全体に通じるものではなく特定作品(ペルソナ5)のものが使用されており、『スマブラ』では初となる。
    現在はセガゲームスの傘下にあり、同社を代表するキャラであるソニックとの共演が初めて実現した。
  • 勇者は『ドラゴンクエスト』シリーズからの参戦であり、クラウドに続く2人目のスクウェア・エニックス枠。
    デフォルトは『XI』主人公だが、カラーチェンジで『III』『IV』『VIII』の主人公に切り替えられる上ボイスもそれぞれ異なっている。
    また、一定確率で「かいしんのいちげき」が発生するスマッシュ攻撃、
    ランダムで表示される4つのコマンドを選んで繰り出す下必殺技ワザどといった原典の要素を活かした個性的なワザを持つ。
    何気に日本で初めて漢字表記が使われたファイターでもある。
  • バンジョー&カズーイはかつて任天堂傘下だったレア社開発の『バンジョーとカズーイの大冒険』シリーズからの参戦。
    2002年以降はマイクロソフトに買収されているため他社勢であり、そしてMSからは初の参戦となる。
  • テリーはSNKより『餓狼伝説』シリーズからのゲストキャラクター。
    先に参戦していたリュウやケンと同じく原作同様にボタンの浅押し・深押しやコマンド入力に対応している他、
    「横必殺ワザが前方と後方で全く異なる技になる」
    「蓄積%が100以上(体力制では全体の3分の1以下)になると最後の切りふだとは別に超必殺技が使用可能」

    という、シリーズ初となる要素が搭載されている。
    ホームステージ「KOFスタジアム」も対戦ステージとしてはこれまた初のシステム「透明壁」が搭載されており
    (透明壁自体は『X』のホームランコンテストから存在している)、強く吹っ飛ばして壁を突き破れば撃墜となる。
  • ベレトは任天堂より『ファイアーエムブレム 風花雪月』の主人公。
    ファイターパスでは初めての任天堂キャラかつ、ロイやカムイに続いて『スマブラ』の後に発売された作品からの参戦でもある。
    同じ『FE』出身のルフレやカムイと同様に、色替えで男性・女性を切り替えられる。女性の場合、キャラ名の表記も「ベレス」に変わる。

ファイターパス Vol.2
ミェンミェン、スティーブセフィロスホムラ/ヒカリ、カズヤソラ
  • ミェンミェンは任天堂より『ARMS』からの参戦であり、既存のスピリットから昇格したキャラである(画像も別のものが用意されている)。
    「Aボタンの左ウデ、Bボタンの右ウデを使い分ける(純粋な必殺ワザが上Bと下Bのみ)」「下Bのアームチェンジで右ウデの性能を変えられる」
    「アームを上下に曲げられる」
    という独自の性能を持つ。
    この他、先に出ていた格ゲー勢のようにAボタンを浅押しすると従来のファイターと同じく弱攻撃を出せる。
    彼女が選ばれた理由としては、原作の『ARMS』は全員が主人公である事と、矢吹プロデューサーからの直々の推薦によるもの。
    また、初の中国語を話すファイターでもある。
  • スティーブはマイクロソフトより『Minecraft』からのゲストキャラクター。シリーズ初のインディゲーム出身のファイター。
    「場所により性能が完全に変化する三種の通常必殺ワザ」「全ステージから採掘が可能かつステージによって取得できる素材の確率が異なる」

    という独自の性能を持つ。また、色替えでアレックス・ゾンビ・エンダーマンを選択できる。
    なお、エンダーマンは本来手足が通常より2倍ぐらいの長さだが、ファイターとしての彼は手足がスティーブたちと同じ長さになっている。
    モブとしてのエンダーマンもホームステージの背景に登場する。
  • セフィロスはクラウドに続く『ファイナルファンタジーVII』からの参戦。『for』を含むDLCファイターの中で初めての他社且つ悪役枠であり、
    期間限定で専用のゲームモードが配信され、倒せば先行配信と言う形で使用可能となった。
    7、8Pカラーは最終決戦時の半裸姿も実装されている。
  • ホムラ/ヒカリは任天堂・モノリスソフトより『ゼノブレイド2』からの参戦となるヒロインで、
    ミェンミェン同様既存スピリットからの昇格キャラとなる。
    原作において同一存在の二重人格である事を活かして、下Bでホムラとヒカリを瞬時にチェンジできる。
    モーションの大部分は共通しているが、ホムラがパワー寄りでヒカリがスピード寄りの性能となる。
    なお、原作での衣装が結構際どい事もあってか、ホムラは腰回りにストッキング、ヒカリは黒タイツを着用している。
    ちなみに、「変身・交代」系のシステムを持つキャラとしてはポケモントレーナー以来。
    あと乳揺れ表現も『スマブラ』史上初の快挙だったり
  • カズヤはパックマンに続くバンナム枠で『鉄拳』シリーズからの参戦。主人公にして悪役という特殊な出自のキャラでもある。
    原作のシステムを再現したレイジシステムや10連コンボ、多彩な技で攻める攻撃特化のファイターとなっている。
    また、勝利ファンファーレは流れない代わりに原作のナレーションがフルネームを読み上げる。
  • ソラはディズニー・スクエニより『キングダムハーツ』シリーズから参戦。
    『for』の時期に開催された「スマブラ投稿拳」において最も参戦希望が多かったファイターである。
    最後のDLCという事もあり、原点回帰も兼ねて従来のDLCファイターと比べるとクセが少ないファイターとして設計されている。
    おまけ要素として体力制で勝利すると特殊な勝利演出を見る事が出来る。

+ 歴戦の勇者(既存キャラ)の備考
  • マリオはゲーム展開の高速化に伴うアピールの短縮化の煽りを受け、巨大化と帽子を取っての一回転が、
    それぞれ公式アートワークと同じポーズを取るものと『スーパーマリオオデッセイ』に登場する帽子キャラ「キャッピー」を投げるものに変更された。
  • リンクは『ブレスオブザワイルド』、ゼルダは『神々のトライフォース』と『2』、ガノンドロフは『時のオカリナ』のデザインへと変更。
    シークも『ブレスオブザワイルド』のシーカー族関連の意匠(特に忍び装備)を盛り込んだ姿となっている。
  • ピーチのカラーバリエーションの1つ、デイジーカラーが本人参戦に伴い削除され、新たなカラーが追加される
    (同じ例としてサムスのダークサムス風カラーも本人参戦に伴い削除)。
  • フォックス、ファルコ、そして『X』以来の参戦となるウルフはデザインや声優が『スターフォックス零』準拠のものに。
  • マルスの声がやっと新録された。『DX』時代と聞き比べるとかなり異なる。
  • ポケモントレーナーの復活により、リザードンは再びポケモントレーナーが所持するポケモンの1体として続投。
    また、カラーバリエーションとして新たに女の子トレーナーが追加された。
  • 『DX』以来の参戦となるピチューはピカチュウとの差別化がより為された。また、色替えに『HGSS』に登場した「ギザみみピチュー」が存在。
  • アイクは色替えで『蒼炎の軌跡』仕様と『暁の女神』仕様のデザインに切り替えられる。
    声の違いやシャドーモセス島での通信の有無もしっかりと反映される。
  • Miiファイターがインターネット対戦で使用可能になった。もちろん設定されたカスタマイズやコスチュームも反映される。
    その代わり、前作にあったMiiの元々の設定身長や体重による差異は撤廃された。
  • パルテナの前作に搭載された一部のカスタマイズ限定の必殺ワザが統合化された。
  • リュウは1on1時に限り常に相手の方を向くようになった(ダッシュファイターのケン、格ゲー出身のテリー、カズヤも同様)。
    後方に歩いたりステップしても向きが変わらず、ダッシュで走る事で背を向けられる。
  • セフィロス参戦に伴い、クラウド(AC衣装カラー)の最後の切りふだ「超究武神覇斬」が劇中でも披露したVer.5仕様に変更された。

+ CPU専用キャラクター
謎のMii軍団、マスターハンド、クレイジーハンド、ガレオム、ギガクッパリオレウス
マルクドラキュラ伯爵魔王ガノン光の化身キーラ闇と混沌の化身ダーズ
  • 強調文字は新キャラクター。
  • 本作のシンプルモードもとい「勝ち上がり乱闘」では、キャラごとにルートが異なり、最後に待ち構えるボスも異なる。
    難易度となるホンキ度は0.0~5.0しか選べないが、勝つ度に難易度が上昇し、最大9.9まで上がる。
  • リオレウスは『モンスターハンター』シリーズからの参戦。アシストフィギュアからも登場する。
  • 光の化身キーラと闇と混沌の化身ダーズは、アドベンチャーモード「灯火の星」のみに登場するボス。

+ 『SP』でのシステム面
前作と同じく『X』をベースに、前作以上に『DX』に(初心者プレイヤーにとって敷居が高くない程度に)近付け、
ゲームスピードのテンポアップが図られている。
特筆すべき前作からの変更点としては
  • キャラクターの機動力全般の向上
  • 緊急回避の仕様が変更
    • 連続で使用するとその分だけ全体フレーム増加・無敵時間減少・空中での移動距離の短縮のペナルティを課せられるようになった
      (一定時間が経つと回復する)
    • 空中緊急回避は着地するまでは1回しか使えなくなった。
      特定の方向にスティックを入力しながらを行うとその方向へ移動するようになった
      (『DX』と違い絶は不可能な他、通常の空中緊急回避と比べて硬直が大きくなる)
  • ジャストシールドが「攻撃をガードする直前にシールドを解除」する事で成立する仕様に変更
  • アイテム無しの1on1に限りダメージ量が通常の1.2倍になる
  • 強いふっとびが早送りになる(計算式自体は変更なし)
    • ふっとびの初速が高速化し、ある程度の距離から急激にブレーキがかかる感じになった
      (いわゆる風船またはバドミントンのような飛び方)
  • 一部ダメージモーションの共通化
など。
緊急回避やジャスガといった防御面にメスが入れられ、加えてアップデートで飛び道具のシールド削り値が減少した事で、
前作で主流の戦法だった「待ち」が弱化し、「攻め」に重きを置いたゲームバランスに変化している。

修正アップデートは、前作は弱体化が主だったのに対し、本作では基本的にアッパー調整がメインとなっている。
この調整方針と前述の攻め重視のゲームデザインが合わさった結果、
タイマンランク下位クラスであってもワンチャン掴めばそれまでの流れを壊せる尖った性能を持つキャラが増加。
それでいて奇跡的な良バランス(80体以上ものファイターを抱えていながら)に仕上がっているという、
かの『アクシデントコア』を髣髴とさせるキャラバランスとなっている。


勝利条件

対戦型アクションゲーム的な性格を持つこのシリーズをひときわ特徴付けているのは、ゲームの勝利条件である。
それぞれのプレイヤーは各キャラクターに割り当てられた体力を奪い合うのではなく、謂わばおはじきやベーゴマのように、
ゲームの舞台から場外へ落下した(させられた)者が敗れ、最後まで舞台に残っていた者が勝者となる。
このゲームではラスボスなどごく一部のモードを除き、この方法以外で勝敗が決まる事は無い。

このゲームは一般的な格闘ゲームと違い、ボスやアドベンチャーモードの敵を除いてライフポイントは存在せず
受けた攻撃のダメージが数値となって蓄積されていく
この蓄積ダメージが幾ら増えようとキャラクターはKOされる事は無い上、時間切れになっても勝敗判定に考慮されないが、
ダメージが多く蓄積されてるキャラクターほど攻撃を受けたときに吹っ飛ぶ距離が伸びていくため、
十分なダメージを与えた所に適切なワザ(強力な「ふっとばし力」を持つワザなど)を当てて
ステージに復帰出来ないほど吹っ飛ばす
のがこのゲームの基本となる。
対して、吹っ飛ばされた側は2段(キャラによっては多段)ジャンプや上昇能力を持つ必殺ワザを駆使し、落下を回避する事になる。
ステージに設定された「バーストライン」を越える距離まで吹っ飛ばされるとKOとなる。

対戦方式は制限時間内で撃墜点を競う「タイム制」と、指定回数落とされるとリタイアとなる「ストック制」の二つが基本。
『DX』からは「コイン制」と「評価制」、そしてスペシャル乱闘の特殊ルールの1つとして「体力制」が加わっている
(「コイン制」は『for』まで、「評価制」は『DX』のみ、「体力制」は『SP』から正式ルールに昇格)。
特殊ルール「体力制」は従来の格闘ゲーム同様に、体力が0になると断末魔+スローモーションでリタイアとなる。
撃墜されると一発で終了(『SP』からストック制のルールも適用可能になった)。


戦闘システム

通常攻撃

Aボタン単独で「弱攻撃」。スティックを任意の方向に倒しながらAで「強攻撃」。スティックを任意の方向にはじき同時にAで「スマッシュ攻撃」
一部のファイターの弱攻撃は、連打中(『X』以降は押し続けている間)はモーションが続くタイプの連続攻撃「百裂攻撃」に派生でき、
『for』からはAを離すと最後にフィニッシュブローを繰り出すようになった。
このため、ただ単にダメージの蓄積%を増やすだけでなく、そこからそのまま撃墜する事も可能。
スマッシュ攻撃は格ゲーでの「強攻撃」だけではなく、前述の通りフィニッシュに欠かせないアクションである。
総じて隙は大きいが攻撃力は高く、当たれば大きく吹っ飛ばす他、
『DX』以降のスマッシュ攻撃は「スマッシュホールド」というシステムが追加され、
ボタンを押し続ける事によって発動のタイミングをずらし、
威力を上げたり向きを変えてふっ飛ばす方向を調節する事が出来る。

空中攻撃

空中にいるときは、任意の方向にスティックを倒しながらAで空中攻撃が出せる。ニュートラルと四方向で5種類存在する。
ほとんどの空中攻撃(特に後ろ空中攻撃)の性能が平均的に高く設定されているので、スマブラにおいてはとても重要。
『SP』ではAとジャンプボタンを同時に押すと、小ジャンプしてすぐに空中攻撃が出せるように。その代わり威力が少し下がる。

必殺ワザ

「ニュートラル+B」「↑+B」「↓+B」「→or←+B」(『DX』から追加)の4種類が存在する。
必殺ワザというが、その入力方法はむしろ特殊技で、さらに通常の格ゲーと違い、ほとんどが何らかの用途に特化した特殊行動である。
主にニュートラルと横Bは射撃や打撃、横方向に移動するワザ。
上Bは大きく上昇しながらの攻撃や任意の方向に移動するワザが多く、
下Bは反射カウンター、自己強化といった特殊な分類に入るワザが多い。
ワザによっては、レバーのはじき入力加減で距離や威力を調節する事が可能な物もある。
『スマブラ』では基本的にコマンド入力は必要としないが、
格闘ゲーム出身のキャラ原作再現でコマンドワザも使用可能で、
コマンドで出した方が必殺ワザよりも威力が増す仕様になっている。

メテオスマッシュ

空中にいる相手を下方向へ吹っ飛ばす強力な効果。これをステージ外で決めれば低%でも撃墜出来る可能性が高い。
多くのファイターの通常ワザか必殺ワザにこの性質が備えられている(基本的には空中下A。複数所有するキャラも有り)。
『初代』では発生が早かったが、『DX』以降は総じて遅めに調整されている(『for』以外のファルコなど例外も有り)。

シールド防御

RボタンかLボタンを押す事で、ダメージを無効化するシールドを張る。
このシールドはシリーズを通じてジャンプする事で0Fで解除する事が出来る(ヨッシーのみ『X』まで不可)。
発動時はキャラの喰らい判定より一回り大きいくらいの大きさだが、ダメージを受けるか、時間経過で小さくなっていく。
そして完全に消失するとシールドブレイクし、起き上がってもスタン状態となり無防備になる。レバガチャで復帰を早める事が可能
(ただし、プリンのみシールドブレイクすると何故か豪快に上方向へと吹っ飛び、天井が無い場合即アウトになる)。
『DX』でのみ、ボタンの押し具合によってシールドの薄さを調整する事が可能で、これによってガード時のノックバックする距離や削り量が変化する。
小さくなり過ぎると消失していなくても喰らい判定が露出してしまうが、これはレバーである程度位置調整が出来る。
小さくなったシールドは発動を控える事で回復出来る。
ジャストディフェンス(ジャストシールド)
『DX』から追加されたシステム。攻撃を受ける瞬間にシールドを出すと、普通にガードしたときに発生する硬直が完全に消失する。
『DX』のみ飛び道具に対して行うと、威力は半減するが飛び道具を跳ね返す事が出来る(シールドリフレクト)。
『X』以降は「ジャストシールド」に名称を変更、『DX』と比べて判定が甘くなり狙いやすくなった。
『SP』では攻撃を受ける瞬間にシールドを解くものへと変更。

つかみ、投げ

相手が間合い内にいる時にZボタン、または上記のシールド防御中にA(打撃)ボタンで発動。当然、ガード不可能。
掴んだ相手は前か後ろ、『DX』からは上と下が追加され4方向に投げ飛ばす事が出来る。
『スマブラ』はステージが広大なためか、通常の格ゲーではあり得ない程度に掴み間合いが広く設定されており、
ダッシュと合わせれば2~3キャラ程度離れていても投げられる
(リンク、サムス、ルイージ(SP)、こどもリンク、ゼロスーツサムス、リュカ、トゥーンリンク、パックマン、ミェンミェンに至っては、
 掴みのリーチと隙が圧倒的に長い)。
『DX』以降は掴み最中に追加攻撃を入れてダメージを増やす事も可能なので、
ダメージを少し増やしてから場外にふっとばすか、或いは直ぐに投げ飛ばしてしまうかで使い分けられる。
ガード中にAを押せばすぐに掴めるという仕様を活かし、ジャストディフェンスで相手の攻撃を受け止め、
相手の硬直中に投げて切り返しを図るという事が出来る
また『DX』以降はダッシュからそのまま掴みに行く事も出来るが、これは後隙が大きくなってしまう。
さらに、『X』からは、ダッシュ中に進行方向の反対側へ弾きながら掴み入力をする事で、通常の掴みより範囲の広い振り向き掴みが出来るようになっている。

緊急回避

シールド防御中に3Dスティックを左右に弾く事で前転、あるいは後転して緊急回避。無敵は終わり際に切れる。
『DX』からは下に弾く事でその場緊急回避が出来るようになった他、空中でシールドボタンの入力による空中緊急回避も可能になっている
(『DX』では空中で一度限り且つ尻もち落下の状態になってしまうがスティック入力をする事で大きな距離の移動ができ、
 『X』『for』では移動しない代わりに何度でも発動可能、『SP』では着地するまで一度のみという制限とスティック入力による移動が搭載)。

アピール

初代のみLボタン、『DX』は十字キー上、『X』以降は十字キーの上・左右・下のいずれかを入力する事で発動。
格ゲーでいう挑発に近いもの。
ごく一部のファイターは攻撃判定を有しており、カービィの場合はこの操作を行う事でコピー能力を捨てる事が出来る。

ステージ

ステージごとにバーストラインや足場の数・大きさが異なる他、
竜巻が発生して吹っ飛ばされる、車に撥ねられるきゅうきょくキマイラが襲ってくるなど、「やくもの」と呼ばれる罠の類が仕掛けられている。
その為、ステージによってもキャラごとに有利不利が発生する事となる。
壁が存在する箇所では『DX』以降一部のキャラで壁と反対方向にスティックを入力する事で「カベジャンプ」(『DX』のみ「三角飛び」)が出来る。
『X』以降は「カベ張りつき」も追加された(使用可能なキャラはカベジャンプ可能キャラから更に減る)。
崖が存在する箇所ではそこに掴まり(一定時間無敵化)、よじ登ったり同時に攻撃を繰り出したり「ガケのぼりジャンプ」(『DX』以降)する事が可能。
『X』までは既に他のキャラが崖に掴まっている状態だと崖を掴む事が出来なかったが、
『for』からは廃止され、先に掴んでいた方は無敵時間が終了した後に崖から弾かれるようになった。
その他、吹っ飛ばされて床や壁、天井といった地形にぶつかる直前にシールドか掴みを入力すると「受け身」を取り、
短時間無敵化すると共にそれまでの吹っ飛びをキャンセル出来る。
また、『for』では前述のネット対戦でガチ部屋が導入された為か全ステージに終点化バージョンが搭載されたので、
同じ終点ばかり選ばれて同じ風景ばかりで飽きるといった事態は少々減る事になった
(完全に終点と同じ形状になるのではなく、ステージによっては真下まで地形が続くなど、戦況に影響を及ぼす事も)。
『SP』では全終点化ステージが終点と全く同じ形状になるように変更された他、
戦場化バージョン(終点に3つのすり抜ける台座が設置されたもの)が追加された
後にアップデートですり抜ける台座が2つの「小戦場」(頂点の台座を削除しただけでなく、台座の位置やバーストラインも調整されている)も追加され、
終点化や戦場化と同様にネット対戦の優先ルールでそのステージに固定できるようにもなっている。

アイテム

対戦をさらに盛り上げる、様々な種類を持った対戦のスパイス的なもので、ステージ上にランダムで出現する
ダメージを回復する事が出来る食べ物や、攻撃方法が置き換わるレイガンやビームソード、
ポケモンや任天堂キャラを一種のストライカーとして呼び出すモンスターボール・アシストフィギュアなどが存在する。
なお爆発物は、味方や自分自身も爆発に巻き込まれる危険がある。

最後の切りふだ

『X』から追加された要素。スマッシュボールというアイテムを破壊する事でニュートラル必殺ワザに置き換わり発動出来る超必殺技
「最後の」とはいいつつもスマッシュボールさえ壊せば何度だって出せるのはご愛嬌
ただしスマッシュボールを入手出来ても、発動する前に攻撃を受けるとスマッシュボールがキャラから飛び出してしまう事もあるし
(『SP』にてアシストフィギュアのニッキーから入手した場合は出ない)、
頼れるニュートラル必殺ワザを持っているキャラの場合は一手封じられた状態にもなると言えるため、立ち回りに影響が出る(はコマンド入力で出せるが)。
キャラによっては、
と様々。
『SP』では被ダメージ等でチャージゲージが溜まっていき、最大まで溜まると切りふだが発動出来るチャージ切りふだが追加された
(ルール設定でON/OFFの切り替えが可能)。
こちらは攻撃を受けてもスマッシュボールがキャラから飛び出す事は無いが、
ゲージさえ溜まれば確実に使えるためか通常の切りふだと比べて若干威力が抑えられている他、切りふだを使った時にズームしなくなる
(ちなみにビクティニやニッキーから入手した切りふだは普通の威力でズームもする)。
複数人が切りふだを同時に発動する事は出来ず、誰かの切りふだが発動している間は他のキャラはニュートラル必殺ワザに戻ってしまう。
また、スーパードラゴンワリオマン等の変身後も操作できるタイプの切りふだは廃止され、
前作までそのタイプだったキャラは全員新たな切りふだに差し替わっている。

最後に、システムではないが、
試合中にキャラクターへの声援が送られたり
ゲームセット後の結果発表にて、負けたファイターが優勝者に対して拍手をする一部例外有り)という、
「闘い」よりもむしろ「スポーツ」の印象を強く感じさせられる演出がシリーズを通して施されている。
後者に関して、キャラクター同士が殴り合うゲームの中でこうした礼儀正しさやスポーツマンシップを感じられるのは、
他にはきちんと表彰式を執り行う上に大会を一般公開していた某総帥その人を元ネタにした最強の尖兵
勝者の手を取って勝利を讃えてくれる空手家KOF史上初のきちんと優勝賞金を支払う大会主催者くらいなものだろう。
『for3DS』のみ、画面の大きさの都合か「ノーコンテスト」(無効試合)でしか見られなくなっている。


MUGENにおけるスマブラシリーズ

任天堂キャラクターをMUGEN入りさせる際に、多かれ少なかれスマブラのワザ(及びボイス)が採用される事が多い。
例を上げるとマリオD4カービィフォックス・マクラウドキャプテン・ファルコンクッパMr.ゲーム&ウォッチルカリオなど。
変わり種では二頭身ながら再現度が高いガノンドロフや、スマブラ改造動画が由来のピカマンなんてものも。
加えてネスはシステム面もスマブラ仕様となっており、ニコMUGENの早い時期からPKスターストームで暴れている。
『スマブラ』自体の対戦ゲームへの無茶な参戦キャラ間の世界観の落差はMUGENといい勝負であり、親和性も高い。

『スマブラ』のように相手の位置に関係なく方向キーを押した方向を向く仕様になっていると、
ヨコハマタイヤバトルウィンドウズのような本体の横幅が大きいキャラが相手でも、
攻撃したい方向と反対方向を向いてしまう事が無いので有利……かもしれない。

特にぼうし氏製作のキャラは、特定のワザをステージの端で当てると相手は吹っ飛んで大ダメージ、規定回数ふっとばすと相手はKOする仕様になっている。
中にはRicePigeon氏のように、非任天堂キャラがスマブラ仕様になっている場合もある。
最後の切りふだに関しては原作同様スマッシュボールが出現したり、あるいは3ゲージ技だったりと制作者によって異なる。
ただ、これらはシステムが特殊過ぎる上、大半の任天堂キャラは元のドット絵の都合故ちびキャラである事から、普通の大会には出しにくい。

youtubeでは出番が多い任天堂キャラだが、AIが無い海外産ばかりなので、やっぱりやられ役扱いである。
とはいえ、前述のようにスマブラ要素を格闘ゲームに落とし込んだ手描きキャラも徐々に数を増やし、スマブラ枠で十分にチームを組めるようになった。
ニコMUGENで一番よく見かける任天堂キャラは『ジョイメカファイト』のキャラと言われたのも今は昔、そこかしこに彼らの活躍が見られる。

また、スマブラ仕様キャラ製作者の一人・K.Y-Shanxi氏によりスマブラっぽいルールで大会【ストック制】という、
cnsを上手く設定して、その名の通りスマブラ風のシステムで戦うMUGENの大会が開催された。
割と原作のシステムを再現出来ているので気になった人はぜひ見てみよう。
システムも氏のホームページで公開されており、好きなキャラクターを自由にスマブラシステムに出来るので、
あの出来なかった夢の対決が実現出来るかも知れない。

なお、ストーリー動画においては、リュウが咲く!を始めとして登場人物達がスマブラで遊んでいるシーンが多く見受けられる。


*1
モデル替えキャラクターについて、桜井政博氏はファミ通のコラム『ゲームについて思うこと』において、
「レストランでメインの料理の後にサービスとして出したようなもの」「選択はわたしに任せてくださいます?」
とコメントしている。
実際にモーションの使い回しは3Dゲームではかなりの容量節約になるらしく、
『DX』の場合19キャラまで作って余った容量をモーションの使い回しを駆使して埋め、更に6キャラを追加する事に成功した。
コンパチを手抜きという人もいるが、容量のやり繰りの為には重要な事。単なる手抜きではないのだ。

*2
欧米圏は元々MODが盛んな文化を持ち、同地域のゲーム会社でも『Minecraft』や『The Elder Scrolls』など、MODの公認を表明する企業は少なくない。
ただしMODは基本的にPC版のゲームを対象としているため、家庭用ゲーム機の場合はPC版以上に必要な手順とリスクが存在する。
ゲームの改造と聞くと『ストリートファイターII レインボー』等が思い浮かぶかもしれないが、
あちらは実際に(無許諾の)商品として出回りカプコンの利益に損害を与えた「海賊版」であるのに対し、
「MOD」は有志が損得抜きで無償で純粋に楽しむものという点で異にしている。
そのため、『Skyrim』で公式有料MODの販売が行われた際は反対運動が起こり、結果として撤回されている
(「MODにお金を支払いたくない、無料でよこせ」という話ではなく、
 公式側の管理下に置かれる事で生じる盗用問題、法的問題や権利問題、Mod制作者の公認と非公認の差、等々、
 それらによって今までのMOD文化とMODの財産が傷付けられる事を危惧して起こした運動である)。
また、数多のムゲナーがお世話になっているであろう老兵氏によるWin版MUGENも、
かつてエレクバイトが公開し、一旦のサイト閉鎖と共に公開停止となった『WINMUGEN 20414』の(非公式だが黙認の)MODと言える。


最終更新:2023年12月03日 18:14