磯野波平


「はい磯野です」

ご存知国民的長寿アニメ『サザエさん』の登場人物。磯野家の大黒柱。
サザエ、カツオ、ワカメの父であり、タラオの祖父にしてマスオの義父である。フネは長年連れ添った愛妻。
実は九州出身で、転勤を期に上京してきた。*1
アニメ版の初代声優はご存知、 永井一郎 氏。2014年に氏が急逝されてからの後任は 茶風林 氏が務めている。

ちなみに色々特徴的な顔をしているが、この容姿ネタのエピソードも多い。
  • 頭髪:髪の毛が僅かしかないのを何度もネタにされるが、若い頃は髪がふさふさで今とは大分容姿が違っていた(後述)。
    • なお勘違いされがちだが側頭部には普通に髪があり、
      クイズ番組で「磯野波平とオバケのQ太郎(毛が三本)で髪の毛が多いのはどっち?」と言う出題で結構な数の回答者が間違えた事も。
  • 眼鏡:老眼と思われやすいが実は近視。
  • 口ひげ:一度これを剃ってみた事があったが不評でやめた。バカボンのパパ的には鼻毛にしか見えんが

身内として兄と妹が最低1人ずつおり、双子の兄・海平との違いは頭頂部の髪の毛の数で向こうはややストレートの髪が2本ある。
あまりにもそっくりで帽子を被っていると家族でも区別がつかないほど。
妹のなぎえはノリスケの母親で顔は波平とあまり似ていないが息子にはそっくりな容姿である。
公式プロフィールによると1895年(明治28年)9月14日生の永遠の54歳で、身長は178cmと当時の日本人としては結構大柄
(ただし原作漫画だと小柄扱いされている描写が何度かある)。
現代基準では年齢の割に老けて見えるが、連載開始当時は55歳で定年だったため、現代の64歳相当の見た目だと考えた方が良いだろう。
カツオとワカメの高校進学が定年後だというのは大変そうだが

一部でフネの台詞を根拠に結婚時期を設定年代から逆算するとサザエの生年より後になる事などから、
「原作と現在のアニメの設定では一部設定が異なっている所があり、原作ではフネは離婚歴があり、サザエは連れ子である」
とする説(サザエとカツオ達の年齢が離れているのはこのためだとする説)があるが、
原作連載当初(戦後間もなく)は歳の離れた兄弟は割と一般的であり、連れ子であるとする明確な根拠は存在しない
(逆に昔の髪の毛のある波平の写真を見たワカメがそれを波平と認識出来ず、「お父さんは後夫」だと誤解するネタはあったりする)。
イクラちゃんやタラちゃんの性別が変わったような話があったり(ノリスケがイクラに付けようとした名前が「ナミエ」だった等)する等、
そもそも原作者の長谷川町子氏は整合性をあまり意識していない所があり、
苗字からして九州が舞台だった頃には何度か「いそべ」と名乗っていたり、
タラちゃんのねんねこ(おんぶする為の上着的な物)が柄違いで26枚もあったり、墓の表記がコロコロ変わったり、
表札の表記がコロコロ変わったり(これに至っては、読者から指摘があって逆に面白がってしたのではないか、とも言われている)している。
なので、恐らくそういった描写の差異から混乱が生じたのであろう。
長谷川氏は「私は細かい部分にこだわらない」と言う趣旨の発言をしており、深く考えないのが正解に近いのかもしれない。
長く続く連載で、設定が色々変わったりもしているのだし。

ニコニコ動画では2007年5月27日に放映された“全自動卵割り機”の回、 「父さん発明の母」 がそのカオスな話の内容から一躍人気を博した。
とりわけ波平の暴走っぷりは今なお語り継がれており、箇条書きにすると、
  • 家事事情に詳しくないが故に、街頭販売のインチキまがいの商品を買ってしまう。
  • 全自動卵割り機を使いたくてしょうがないのか、カツオの「明日はすき焼き」という提案に易易と乗ってしまう。
  • 正しいはずのノリスケの指摘(波平が卵割り機を買った事を知らずに、その機械とそれを買う客層の批判をした)にまるで子供のように憤慨し、
    ノリスケの出入りを禁止する。
  • その後家族に卵割り機の話を持ち出されても「その話はするな!」とスネる。
  • ノリスケのある種「うまい話」にまんまと乗せられる。
最早ニコニコで波平と言えば全自動卵割り機は外せないワードである。
尤も、原作でも後半からは、いつも「おい」とか「母さん」としか呼ばないためか、愛妻であるフネの名前を忘れる、
喧嘩した事を忘れてフネに「わしは薬は飲んだかな?」と聞く、などボケが始まっている節もあるが。

また、2010年2月7日に放送された回「父さんマンガの星」では少女漫画の美少女キャラに熱を上げたりもしていた。
この件はその衝撃からか当時のネットニュースでも取り上げられたので、知ってる人も少なくないと思われる。


MUGENにおける磯野波平

MUGENではにゃん☆鬼龍氏が製作したものと、それをEn氏が改変したものの2種類が存在するが、後者は現在入手不可。

+ にゃん☆鬼龍氏製作
  • にゃん☆鬼龍氏製作
世界初のプラグイン型格闘ゲーム『SFXVI』用のキャラを移植したもので、元の製作者は西八王子波平ファンクラブ氏。
トクトクサーバ復帰後に公開先が消滅したため、現在はhamer氏が許可を得た上で代理公開している。

サガットの改変キャラなので、その姿はとても普通の親父ではない。
赤いふんどし一丁で、老年男性にしては無駄にムキムキの身体(一応原作でも歳の割に体力はある方だが)、
そのどちらかというと加藤茶を彷彿とさせるハゲ頭と眼鏡等、シュールの一言に尽きる出来である。
しかも微妙に凶性能で、「はい磯野です」「いい加減にしときなさい」等という原作アニメののほほんとした声とは裏腹に、
飛び出す無駄に高火力のタイガーアッパーカットやタイガークラッシュ、
やけに弾速の早いタイガーショット(しかもショットの代わりに磯野家の飼猫であるタマが飛んでくる、その名も「タマショット」)、
勝利ポーズの態勢での阿修羅閃空っぽい無敵移動、射程は短いが連続ヒットする尻から火
挙句の果てには巨大な自分自身の頭(こちらは比較的原作の絵に似ている)を落とす超必殺技「メガ・イソノ」等、
その場の空気を全て支配するかのような独特のフリーダム&カオスな雰囲気で暴れ回っている。
外部AIはJ・J氏によるものが公開中。

なお、全自動卵割り機の動画が良く削除されている事からもお分かりのように、
下手にバトルしている動画を上げると権利者の申し立てで削除される可能性があるので取り扱いには注意されたし
(特にメガ・イソノを結構な頻度で使用していると危ないかもしれない)。

余談ではあるが、『SFXVI』にはザンギエフ改造のカツオ、ダルシム改造のタラオ、ガイル改造のマスオも存在している。
いずれも波平を移植したにゃん☆鬼龍氏が元の製作者から移植許可を得ているが、未公開である。
また、同様に『SFXVI』からMUGENに移植されたキャラとして、ギース・ボヒョー・ハワードマジンガーZ獅堂光などが存在する。
参考動画

+ En氏製作「Death Isono」
  • En氏製作「Death Isono」
ケフカボクオーンを製作したEn氏が、にゃん☆鬼龍氏の磯野波平を改変したキャラ。
大ポトレがモロにアニメ版のものに差し替えられている上に、にゃん☆鬼龍氏の波平は滅多に使用しない「メガ・イソノ」をかなり多用してくるので、
動画に出すのはちょっと覚悟が必要かもしれない。
見た目は相変わらず赤フン一丁だが、各種イントロ・台詞・勝利パターンが大幅に追加され、カオス度が増している。

新たに追加された技はどれもこれも味方殺し技ばかりで癖が強く、非常に使いにくい。
中でも最も危険なのは何と言っても「全自動卵割り機」。
所謂瞬獄殺コマンド入力後に「カツオのたたき」との二択で発動するが、凶悪さが段違いにヒドい。
どちらも阿修羅閃空ぽく接近してくるのは同じだが、「カツオのたたき」は飛び道具その他で攻撃すれば阻止出来るのに対し、「卵割り機」は完全無敵。
与えるダメージ量も「カツオのたたき」は3ゲージ消費の割に安くてビックリだが、
「卵割り機」の方は敵のcnsでのlife、defence設定値をガン無視して体力の7割を一気に奪う。
画面暗転の後に「カツオ!」と波平の怒声が響いたら「カツオのたたき」、
「買うワケがないだろう、そんなバカバカしいもの!」というノリスケの台詞が聞こえたら「卵割り機」なので、タッグ戦では要注意。
先述の通り、いずれも味方殺し技である。
特に「卵割り機」の「体力の7割~」は味方にも容赦なく適用されるので、喰らうとマジで洒落にならない。

従来の技もタイガーアパカッのボイスが「はいDeath Isono」に差し替えられていたり、
「タマショット」のグラが時々タマから波平の顔に変わる等、色々アレンジされまくりである。
中々強いAIもデフォルトで搭載済み。

+ 変わった特殊対応
特定キャラとの特殊対応(イントロ、特殊やられ等)はよくある話だが、このキャラには一風変わった特殊対応が仕込まれている。
対応キャラはドナルド。と言っても、別に彼との間に特殊イントロが発生する訳ではない。
問題はドナルドが「こっちの方がいいかな」と言いながら繰り出すリンゴ爆弾にある。
爆弾を見るや「これは美味しそうなリンゴだ」と戦闘を放棄して自分から近付いていき(この間、食らい判定が爆発寸前まで無くなる)、
そのまま爆弾の付近でしゃがみこみ、必ず爆発を喰らうという謎すぎる対応。
ドナルドが対戦相手だろうとタッグの相方だろうと全く同じように反応してしまう。
リンゴ爆弾に反応するので、キシオ氏作以外のどの製作者のドナルドでも全く同じ反応を見せる。
リンゴ爆弾は味方殺し技でもあるので、敵味方問わず爆風に吹き飛ばされる事になる。
つまり、撃破動画で使用キャラ:ドナルド、ターゲット:Death Isonoなら、ひたすらリンゴ爆弾で封殺も可能。

ちなみに、にゃん☆鬼龍氏版にはこの特殊対応は仕込まれていないので、同じ方法での攻略は不可能。


「ノリスケ!お前は当分出入り禁止だ!!」

出場大会

+ 一覧
削除済み
更新停止中

出演ストーリー



*1
というか、元々は福岡の地方新聞『夕刊フクニチ』に連載されていた漫画という事で博多を舞台としており、
原作はサザエが白無垢姿で家を出ていく所で一旦最終回を迎えている(メタ的には作者の上京によるもの)。
ただし現代の公式設定ではマスオと結婚したのは波平の転勤(磯野家の上京)後と言う事になっている
(単行本では元々の最終回(1巻最後)が波平の転勤話に差し替えられて2巻からは東京が舞台となっている)。
アニメ版では最初から東京が舞台であり、九州の話題も海平関連しか出てこない。
更には結婚当時の昔話として、結婚を機に今の家を買ったような描写がある。
東京編開始当時の1949年なら問題無かったが、今となっては地価一億円と言われたりもしている

また結婚後(2巻)のサザエとマスオ(とタラオ)はアパート暮らしだったが、
マスオがアパートの塀を薪にしようと切ってしまい、大家と喧嘩して追い出された事でサザエの実家に転がり込み、磯野家とフグ田家の二世帯同居となった。
なのでマスオは入り婿ではなく、2巻以降のサザエのフルネームも磯野サザエではなくフグ田サザエである
(『アメリカ横断ウルトラクイズ』の予選問題にも使われた)。
余談だが、2000年頃には「入り婿でもないのに妻の実家で暮らす夫」と言う意味で「マスオさん」が一般名詞化した事も。
今や死語だけど。あと当時、妻の女家族を堕とす同名のエロゲーが登場したりも。当時のゲーム業界は緩かったのだ


最終更新:2024年03月20日 14:37