ルビィ・ハート




  「ちゃんと見ておくんだよ」

マーヴルとカプコンのクロスオーバーシリーズ『MARVEL VS. CAPCOM 2』の主人公。
空飛ぶ海賊船で大洋にその名を馳せる隻眼(ボタンと眼帯の位置からして左向き時がデフォの模様)の女海賊
父の後を継ぎ、海賊一味を率いる事となった。
世界に災厄を齎す波蝕の鎧を確保しようとする海賊組織の作戦に加担した事から、一連の騒動に巻き込まれていく。
錨や大砲など海賊らしい武器や各地から盗み集めた魔法の道具を駆使して戦う。
片目を眼帯で覆っているが、隻眼かどうかは定かではないらしい
ちなみに挑発では眼帯が着いている方の目で望遠鏡を覗いている
視力関係無く見える訳がないと思うが、モノが挑発なだけに相手をおちょくってわざとやっているだけかもしれない。

実は元々『ヴァンパイア』シリーズのキャラとしてデザインされていた。
最終的に没となったものの、後に『MVC2』で同デザインをベースにルビィが誕生した、という訳である。


原作における扱い

一応『MVC2』の主人公という立ち位置ではあるのだが、その設定は謎だらけ。
プロフィールはおろか一人称すら不明というから驚きである。
彼女が何故波蝕の鎧を封印しようとしているかは不明。というか波蝕の鎧の設定自体が詳細不明。
ソンソンアミンゴとは知り合いらしいがどういう知り合いなのかは不明。
ルビィは上記の経緯から『ヴァンパイア』のキャラとは呼び難く、アミンゴは言うまでもなく『MVC2』オリジナルキャラ
ソンソンは1984年に発売された『ソンソン』の主人公のソンソン(孫悟空の孫)のさらに孫娘という設定で、やはり実質オリジナル。
以上を鑑みるに、ルビィ・ハート・アミンゴ・ソンソンの3キャラでカプコン側のオリジナル主人公チームにあたる位置付けをされていると思われる。
初期カーソルやらEDイラストやらで何故か近未来病人と絡む機会が多いが、理由はやっぱり不明。
マーヴル勢の主人公格とカプコン側の主人公格の対比なのかもしれない。PS3・XBOX360版だとリュウウルヴァリンに奪われたけど
何故こんな扱いかといえば、『MVC2』には会話デモも勝利メッセージもキャラ別エンディングも存在しないからである。
他のキャラクターには原作があるからいいがオリジナルキャラは……哀れ主人公
ついでに、担当声優も不明。スタッフロールでも"SECRET"の一点張り。
単純に登場キャラクターが多い事に加え、隠しキャラクターのネタバレを防ぐ意味合いもあったものと思われる。
だが、声質から折笠愛女史や田中敦子女史辺りが担当したのでは?とする説はある。
別のゲームの隻眼の姐さんと色々被る点が多いが、続編が出てない分報われなさではこちらの方が上だろう。
一応外部出演もなかったわけではないが、そちらはカードゲームだったり。

+ そんな彼女も遂に続編に登場!
センチネルに支配された世界のステージ背景の手配書で…。
この手配書にはこれまでのシリーズに登場し、かつ『MVC3』にはプレイアブルとして登場していないキャラが記載されており
さらに貼られたラベルにはAPPREHENDED(居場所が把握された=捕獲された)かSLAIN(殺害された)の2種類が存在する。
これを見る限りでは彼女には前者の文字が貼られており捕獲された模様。
殺害された扱いのに比べれば扱いはマシな方かもしれない。
ちゃっかり岩男だけ難を逃れてるけど。あとケーブルがいるのに何故センチネルを駆逐出来なかったのかは謎。
そして前作主人公なのに死んでる扱いのアミンゴとソンソンェ…マジで彼らが何をした

この手配書は元々はとあるカバーアートが元ネタであり、一部はEDなどで普通に登場しているため、ほんのお遊びと考えられるのだが、
過去作品の主人公をダークサイドに落とす事に定評のあるカプコンなので、そういった鬱展開も有り得なくはないのが悩ましい所である。
余談ながら、このポスターの元ネタとなった『X-MEN DAYS OF FUTURE PAST』を原作とした映画が2014年に公開された。

+ そして時は流れ…

 2012年に制作発表された、
 カプコンのGREE向けスマートフォンアプリ『みんなと 大航海フロンティア』の、
 メインイラストや告知イラストに描かれたキャラクターがどう見ても彼女であった。
 まるで主人公かメインキャラのような位置に描かれており、
 ルビィの存在をカプコンが忘れていなかった事を示していた……のであるが、
 結局アプリは翌年に配信中止が発表されリリースされる事はなく、
 ルビィは活躍の場を失ったのであった。

それから更に時が流れ2016年、『ストリートファイターV』公式サイト内のコンテンツである「シャドルー格闘家研究所」にて、
「ルビィ」なる人物の紹介が掲載された
(ただし設定上存在するのみで実際のゲームには登場しない)。






 プロフィール
 名前:ルビィ
 身長:174cm
 体重:55kg
 血液型:B
 誕生日:2月24日
 出身国:ノルウェー
 好きな物:古道具 旅
 嫌いな物:退屈

  • 父親が海賊(ルビィハートは父親の後を継いで海賊になった)
  • 解説で「どこかで見たことがあるような…」と触れられる
  • 建造中の船の名前が「フランス語で「パートナー」の意」である(ルビィの船を召喚するハイパーコンボ名は「パルトネール」であり、これと一致)
ただしこちらの彼女は隻眼ではなく、海賊にもなっていない普通のノルウェーの漁師一家の娘である。自分の船もまだ無い。
『V』のディレクターによれば「ルビィ・ハートさんではなく、ノルウェーの酒場の娘のルビィさん」との事で、
あくまでもパラレル設定であると考えられる。仮に別世界の同一人物だとしても将来『MVC2』のように海賊になる可能性は考えられるが。
ちなみにこちらではモモタル、ボウス、ビアドという3人の兄が居るが、
実は彼らの元ネタはカプコンのアクションゲーム『ひげ丸』と『魔界島 七つの島大冒険』に登場した同名人物。
ただし原作ではそれぞれ血縁関係はなく、ルビィ同様に設定およびデザインが変更されている。
キャラ図鑑公開当時はこの3人の方が先に紹介され、彼らが末っ子の「妹」を可愛がっているという話が出ていたのだが、
上述のアクションゲームに妹ポジションのキャラは居なかったため「一体何者なんだ…」と思われていた所でのルビィの発表だった。
『ヴァンパイア』の没キャラから始まり、『MVC2』を経て『ストリートファイター』のキャラにもなるとは数奇な運命だと思わざるを得ない
2021年にはローズ用のDLCコスチュームとしてルビィ・ハート風海賊衣装が配信されている。
このコスチューム使用時に限りマフラーが鎖に変わる芸の細かい仕様になっている。

上記のようにカプコンが彼女の存在を忘れていない以上、我々の前に再び彼女が姿を見せるのは、そう遠い話ではないのかもしれない。


原作中の性能

世紀末ゲーと名高い原作でのキャラランクは、全56キャラのちょうど真ん中あたり。
技構成自体は飛び道具・対空・突進の三種の神器が揃っているように見えるが、尖った性能の技が多いため性能を熟知しておく必要がある。
海賊船を突撃させて集中砲火を叩き込んだり相手を樽に閉じ込めてからナイフを投げてふっ飛ばしたりと見た目にも派手な技も多い。

あまり使っている人はいないようだが、海賊のリーダーでいわゆる「姐さん」っぽいキャラである点からか、意外とファンは多い。
ちなみにイラストやドット絵を見る限りかなりの戦闘力の持ち主でもある。

+ ルビィ・ハートの性能
挙動はやや変則な部分があり、全体的に見ればやや扱いづらい部類。
真っ向勝負よりは、動き回って相手を翻弄して罠にかけるトリッキーな戦法がメインになる。
通常技は屈み強Kが鞭を使って相手を転ばすのだが、そのリーチが長く使いやすい。
その他速度・判定自体は安定しているため、どの相手でも普通に戦う事が出来る。

必殺技の「シュバルツェール」は、ビーストキャノンを彷彿とさせる突進技。
方向キーとPボタンで方向を二回まで変える事が可能で、相手を翻弄する事に長ける。
自身の判定自体が強いわけではないので過信出来ないが、ガードさせて削るなり着地硬直を減らすなど用途は多彩。
「ファントゥーム」は癖の強い飛び道具のようなもので、当たった相手のゲージを減らす効果がある。
出が非常に遅いのでどちらかというと設置技に近い……が、当たる事の方が珍しい。
「シュプリマシオン」は地面から水柱を上げる攻撃で、発生は遅めだが使い勝手は抜群。
まず打ち上がる高さがかなりあり、キャプテンコレダーほどではないが、制圧力が高い。
固め能力も高く、削り効果あり+ガードさせて完全有利というか、先にルビィが動ける。
判定も強く(恐らく間接攻撃扱い)、かなりの飛び道具をかき消す壁にもなり、
ガード後に判定が消えないので、アシスト巻き込みも可能。
ただし、水柱発生中は次の水柱は出せないので注意。
出てくる場所(弱でやや手前、強でやや奥に発生)を把握して、的確に相手を罠にハメる楽しみがここにある!
「ラファールカノン」は打撃投げ技だが、メインに使うには出が遅かったり当てづらかったりで厳しい。
SJしている相手に画面下から急に出すなど、急襲する時などに使えるかもしれない。

HC「フランメール」は「シュバルツェール」を強化した形で、4回方向を変更する事が出来る。
発生が異常に早く、当て逃げも可能なので扱いなれれば非常に使い勝手がいい突進HC。
ルビィのメインHCと言ってもいい。
「パルトネール」はロック系の遠距離技みたいなもので、かなり特殊。
初段が当たればそのまま攻撃が続くのだが、ガードされると続かない。
自分側の画面端に相手が近ければ近いほど威力が伸びる。
ロックという部分を除けば、ルビィの中では最も安定するHCかもしれない。
「ミルファントゥーム」は「ファントゥーム」を大量に出すHCで、発生も相変わらず遅い。
威力もかなり低く、使えないHCかと思いきや、一重にそうとは限らなかったりする。
攻撃が間接攻撃扱いのため、ディレイドしてもそのまま全て攻撃が発生する。
さらに発生が遅いため、VCをしても安全が確保されるという点も見逃せない。
「トゥール・ド・マジ」は完全ネタ技の所謂「リアル黒髭危機一髪」。
ある程度の高さ(最上空ではない)からタルを落とし、そっからナイフをはずれるまで当てる(4回)。
コマンドが面倒臭く、さらに威力も労力と運のわりに高くないという凄まじいHC。

アシストは使い方次第だが、やはりα(対空迎撃)タイプの「シュプリマシオン」がオススメ。
撒いておくだけで相手はSJするか終わるまで待つかを選ばされるので、相手の手をかなり封じる事が出来る。
β(攻撃補助)タイプは「ラファールカノン」なのだが、
出が遅いので微妙と言えば微妙なのだが、エリアルを絡める事が出来るので、相性さえ選べば使えなくもない。
VCを視野に入れるのであれば、これが「ミルファントゥーム」になるので安全性がグッと増す。

ルビィの問題は、およそ「絶対的な近距離技」が存在しないという部分に当たる。
発生も速度も安定だが、逆に言えば「別に強くもない」という事。
ヒット&アウェーというか、奇襲や流れを掴んだ後に攻め込むのが基本なので、接近され続けると確実に不利が出来る。
「シュプリマシオン」に関しても、距離の問題や発動可能条件の問題上、逆に攻め込まれかねない危険性を持つ。
アシストと「シュプリマシオン」を的確に撒きつつ、「シュバルツェール」で奇襲したり「フランメール」で割り込んだりと、
相手を押さえ込む流れを掌握するスキルを必要とする。
常時先読みな感じを要するので、使っていて飽きる事がない海賊女王。


MUGENにおけるルビィ・ハート

MUGENでは海外の製作者によるものが数種類存在する。
どれも基本的に原作通りの性能ではあるが、原作の戦闘の要であるアシストが使えないのが痛い。
原作を再現しようにもMUGENの機能に無かったり、
また再現してもどちらかというと不利になる要素しかなくなってしまうのが、
このキャラクターの苦しい所だろうか。

+ Ryou Win氏製作
  • Ryou Win氏製作
タッグ戦になるともう1人のキャラクターは強制控えとなるスイッチタッグ機能を搭載している。
CNSの指定で機能の切り替えが出来るが、デフォルトでは機能ONのCNSが指定されているので注意。

+ Beximus氏製作
  • Beximus氏製作
アバレッタで有名なBeximus氏のもの。
公開サイトの閉鎖により入手不可となっていたが、現在はhamer氏によって代理公開されている。

外部AIが幾つか作成されており、動画で目にした方も多い事だろう。
まずはcafe氏が大会用に作成したAI。
先読みでシュプリマシオンをよく仕掛けてくる。
またラファールカノンの使用頻度が多いのも特徴。
現在は公開終了している。

ペケポコ氏も大会用にAIを作成。
こちらは人操作では不可能なタイミングでシュプリマシオン→ミルファントゥームを仕掛けてくるという、非常に攻撃的なAIに仕上がっている。
またシュバルツェールでの空中移動を好む。
7:33~

このようにAI製作者はいないわけではいものの、
肝心のBeximus氏がサイトを閉鎖、連絡不能の状態にあるため、各自AIの公開は差し控えていた、というのが現状である。
が、あかさたレオン氏はBeximus氏と連絡が取れたらしく、2009年9月12日付けでAIを公開した模様。
トゥール・ド・マジを積極的に仕掛け、
シュバルツェールの性能を遺憾なく生かした立ち回りが非常に上手く、かなりの完成度を誇る。

+ Mouser氏製作
  • Mouser氏製作
海外勢に負けじとMouser氏によって新たに制作、2013年6月25日に公開されたルビィ。
AIは搭載されていないようだが、意外と強い。
2015年5月にはホルン氏による外部AIも公開された。
また、2016年5月に、技性能を一部変更したAI&改変パッチがhatya氏によって公開された。
こちらの強さは凶下位程度との事。

+ Kamekaze氏製作 MVC3アレンジ
  • Kamekaze氏製作 MVC3アレンジ
新MUGEN用。
『MVC3』風のアレンジで、セイバートゥースコロッサスのアシストが搭載。
デフォルトでAIが搭載されているほか、こちらもホルン氏による外部AIが公開された。



「運が悪かったわね」

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最終更新:2022年08月21日 18:56