スパイダーマッ








  『地獄からの使者、

                 スパイダーマッ!』

日本で東映が1978~79年にわたって製作・放送した特撮ヒーロー作品『スパイダーマン』の主人公。
ご存知マーヴルコミックを代表するヒーローであるスパイダーマンを原作としている。
(当然、本来はこちらも「スパイダーマン」という名前である。このあたりの事情については後述する)
マーヴル社との相互契約*1で作られたもので、マーヴル版(原作版)と区別する為に俗に「東映版」や「スパイダーマッ」と呼ばれている。
一方で海外でも本項の東映版を「 Supaidaman 」と呼び分けている模様。

後述するように、製作が東映動画で舞台が日本に変更されているため一部設定の変更やキャラクター付けに変更がなされており、
その台詞回しや設定などからネタ扱いを受ける場合も多いが、これは「スパイダーマン」というテーマが
様々な作家やスタジオによって製作されていることを鑑みれば特におかしな物ではない……はず。

舞台が日本に変更されているため、当然その正体も山城拓也という日本人バイクレーサー。
彼は宇宙考古学の権威であった父を、モンスター教授率いる「ケツ鉄十字団」によって殺され、自身も瀕死の重傷を負ってしまう。
しかしモンスター教授によって400年も幽閉されていた「スパイダー星人」ガリアによって救われた拓也は、
スパイダーエキスを注入され蜘蛛の能力を与えられて蘇り、乳尖り屋父とガリアの復讐を果たすべくスパイダーマンとして戦うのだ!

他にもスパイダーマシンGP-7というマシンカーや
「レオパルドン」(どこぞのギア強力チームの次鋒ではない)という巨大ロボに乗っていたり、
設定の異なる部分が多数あり、公式にも パラレルワールドのスパイダーマン とされている。
これは「本物ではない」「没設定」「黒歴史」という悪い意味ではなく「並立する別世界」という位置づけで、
なんと 本家スパイダーマンと共演している (詳細は後述)。
ちなみに両者の外見上の最大の違いは手首。原作版はウェブシューターという小型の道具を両手につけている(逆に両方とも素手)。
東映版はスパイダーブレスレットという、かなり大きな腕輪を左手にのみ嵌めている。

また、同じ東映の『美少女仮面ポワトリン』のように作中で名乗り口上の度に違った口上を叫ぶのも特徴(まぁこっちがポワトリンより先なんだが)。
(マーヴル版では偶に「あなたの親愛なる隣人~」と言うのみ)
ネタじゃなく真面目に東映版スパイダーマンを知りたいという方は こちら をどうぞ。

山城拓也を演じる俳優は藤堂新二氏(当時は“香山浩介”名義)。変身後もマーベラー搭乗時は氏がアクター担当とのこと。
本作が養成所卒業後のプロデビュー作である。(養成所時代に『ジャッカー電撃隊』ほか何本か脇役としての出演はしている)
藤堂氏は他の東映特撮でも『電子戦隊デンジマン』『超人機メタルダー』『宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION』に出演されており、
特にメタルダーの帝王ゴッドネロス / 桐原剛造はカリスマ的なラスボスキャラとして今なお人気が高い。
また『シャイダー』にて氏が演じたニコラス・ゴードン長官はコム長官の後任という設定であるが、
コム長官役の故・西沢利明氏は『スパイダーマン』においてガリア役として出演しており、
再び山城拓也がガリアから大いなる力と責任を受け継ぐという、ファン感涙のキャスティングであった。
(スタッフがそれを意識して配役したのかは不明だが)

以前に東映版がニコニコ動画内で流行ったおかげで、ニコニコでスパイダーマンといえばこちらを思い出す人も多いだろう。
この東映版、優れた特撮技術と蜘蛛男らしさを出したアクションという事でマーヴルスタッフからは割と高い評価を与えられた様である。
東映版について、マーヴル社は次のようなコメントを残しているとのこと。
「世界各国でスパイダーマンが製作されているが、日本のものは特に(特撮技術が)すばらしい。
   レオパルドンは別として……

実際、CGやVFXの無い状況で様々な工夫を凝らしながら、役者の体当たり演技もあって生まれた特撮場面は素晴らしい出来栄えで、
ゴジラウルトラマン仮面ライダーでブイブイ言わせていた、特撮大国日本の面目躍如といった所である。

加えて、現在スパイダーマンの特徴として知られる腰を深く落として片手を横へ流しもう片手を手前中空に浮かせる(もしくは地面にソフトタッチ)
という極めて印象的なポーズは、この 東映版スパイダーマンのアクションシーンから逆輸入された という、嘘のような本当の話がある。


なお、前々番組はあの 『快傑ズバット』 であり、そのハイテンションな勢いが持続していた事もヒットの一因だと思われる。
主役の早川健を演じた宮内洋氏も何度か(31話と39話に)友情出演しているくらいだし。


そして2009年3月5日、ついにマーヴル社公式サイトで東映版の無料配信が開始された。
「全米デビューを果たした男、スパイダーマッ!」
2013年まで全エピソードを完全無料で配信していたが、現在は終了している。
+ 絶妙な英語字幕を一部ピックアップしてみたぞ!

JAPANESE SPIDER-MAN! AMAZING! GIANT ROBOTS!

+ 一方、海外のダーマは……

ちなみに巨大ロボやマシンカーという明らかに独自の設定については、
子供向けアクションドラマとして商業的に必要な要素だったのでマーヴル社に理解はされていた。*2
(同枠で『スパイダーマン』より前にやっていた特撮番組の『忍者キャプター』と『快傑ズバット』は玩具が売れなかった為、
 特に『ズバット』は視聴率が良かったにも係わらず、打ち切りの憂き目に遭っている)
実際、当時発売された超合金レオパルドンは爆発的ヒットを起こし、見事な商業的成功を納めた。
そしてこれは『バトルフィーバーJ』に始まり今でも続いているスーパー戦隊シリーズ巨大ロボの礎になるのである。
後にはそのスーパー戦隊シリーズ(の特撮部分)がパワーレンジャーとしてアメリカでヒットを飛ばすのだから不思議なものである。
なおその『パワーレンジャー』も「東映スパイダーマンすごいからこっちに逆輸入しようぜ!」と構想するも断念せざる得なかったマーベル社プロデューサーが
後にTV会社社長に就任した際「東映スーパー戦隊すごいから輸入しよう!」というプロデューサーと出会ったことで制作されたので、
東映版『スパイダーマン』は日米双方のヒーロー番組に対して多大な影響を及ぼした存在だと言える。
ちなみにマーヴル社のコメントは前述通りだが、『スパイダーマン』 原作者のスタン・リー氏はレオパルドンを絶賛している。

『HEROMAN』といい『機巧童子ULTIMO』といい、スタン・リー氏が日本側とタイアップした企画が 必ずロボット物になる のはまさか…

「マーベラーー! チェーンジ、レオパルドン!!」
「レオパルドン! ソードビッカー!!」

変形開始から撃破まで長くて2分。戦闘時間30秒。 それにしてもこのレオパルドン強過ぎである。

+ レオパルドン最強秘話
+ ちょっとした余談


モンスター教授「貴様の為に、わしは宇宙塩を味噌鰤だぞ!許せる!!
アマゾネス「お前の血で袴を染めてやる!」

この東映版の特徴は「スパイダーマン!」と名乗る際もの凄く力んでいる
「スパイダーマッ!!」と聞こえるところだろう(回によっては、編集のミスか明らかに「スパイダーマ」で切られている時も……)。
そこからついた ニコニコ 内での通称が 「スパイダーマッ」 、略して 「マッ」「ダーマ」 など。
また、名乗り口上も最初は「地獄からの使者」だけだったものが10話あたりからその回の特徴を含んでいき、
ついには「キノコ狩りの男」や「野生の少女に味方する男」「100メートル先に落ちた針の音をも聴き取る男」等、
その場の勢いで言ってるんじゃないか と思えるものへとエスカレートしていった。
と言ってもきちんと物語の内容や敵に合わせているので、ネタに聞こえるがおふざけで言っている訳ではないので注意。
「明日なき子連れ刑事」や「男の子をイビる 野生の凄い少女」等、 サブタイトル自体がおかしい気もするが。
ちなみに、全41話の中で名乗り口上が無かった回はたったの4話(第2話・第5話・第7話・第21話)だけである。
この名乗り口上を改変したものがニコニコで人気を博した為、 「◯◯の男」 などと呼ばれることもしばしば。
これらの通称が原作版と区別する意味でもニコニコではよく用いられる。

ただし、これらはあくまで東映版の、しかも最近になって付いた通称なので、他の場所で使う際はそれなりに空気は読もう。

+ とまあ、ネタにされてはいるが……

なお、この東映版スパイダーマンも、現在ではマーヴルユニバースのパラレルワールド設定に組み込まれており、
この東映版スパイダーマンの世界がEarth-51778、ピーター・パーカーが住んでる方はEarth-616。
ついでに池上版スパイダーマンの世界がEarth-70019と設定されている。イタリア版?あれは非公式だし……
つまり「Earth-616世界の危機を救うためにパラレルワールドからやってきたEarth-51778スパイダーマンとEarth-70019スパイダーマン」という話で
マーヴルコミックスの中で三者の共演が可能になっているのだ。というかむしろEarth-70019を助けてやって下さい。
+ 超クロスオーバー『スパイダーバース』

なお、ダーマ関連動画はニコニコ的には版権の問題があるため、 非常に削除対象になりやすい
上記の通称も検索ワード避けの意味も兼ねており、隠語の意味合いも強くなっている。


MUGENにおけるスパイダーマッ

ボイスパッチ版 http://www.nicovideo.jp/watch/sm2308274 さらに鬼畜ボイス化 http://www.nicovideo.jp/watch/sm3673706

08年3月にMVCスパイダーマンのボイス差し替えパッチが登場。
しかし、声が違うだけでやはりスパイダーマンであってダーマとは違う……
ということでついにふうりん氏の一からの手描きによる「東映版スパイダーマン」が制作された。

  • ふうりん氏製 東映版スパイダーマン

一応、名称は「スパイ・ダーマ(SPY-DAMA)」ということになっている。
細身で低姿勢の構えだったマーヴル版スパイダーマンとは異なり、
どう見てもその正体は山城拓也と人目で分かるような日本人体型のものとなっている。

マーヴル版スパイダーマンがそのスピードと移動技で勝負する「スピードスター」なら、
こちらはスピードで劣るが癖のある技で幻惑する「トリックスター」。
グラフィックの再現度(ブリスにまで対応)はもちろん、
モンスター教授を召喚し注意を逸らす技や、アマゾネスが戦闘員ニンダーをわんさか召喚させる技、
本家の姿をした爆弾とすり替える当て身、レオパルドンによる判定の大きい攻撃など結構癖は強いものの、
使いこなせれば十分マーヴル版を圧倒できるキャラとなっている(と思う)。
但し日本人体型が災いして通常技のリーチが短い上に必殺技の威力でさえ安いので、
ゲージ消費超必殺技への依存度がハンパ無く高く、挑発によるゲージ溜めは必須となる。
言い換えれば、ゲジマユ設定ならば一気に大化けするキャラの典型である。
また、剣なのに投げるだけなことで有名なレオパルドンの必殺技・ソードビッカーは瀕死時に出せる一撃必殺技になっている。

技解説

+ 一部固有技
+ 必殺技
+ 超必殺技

攻撃時は勿論のこと、やられている最中でも 「え゙ー!」 と叫び、非常にやかましい。
以前公開されたスパイダーマンの東映版パッチ以上に挑発の種類も豊富(名乗り口上8種類と尻見せ「スパイダーメン!」の計9種類)だが、その辺は原作再現(?)の一環と言えよう。
挑発に成功するとPOWERゲージが0.1ゲージ分回復する仕様(トータル10回成功でやっと1ゲージ分)なので、対戦時にはスキを見つけてどんどん挑発していこう。

+ イントロ&名乗り口上&勝利パターン集

デフォルトAIは存在しないが、ダック・キング黒子AIでお馴染みのコケココ氏によるAIが存在していた。
末期は蓬莱氏のサイトで代理公開されていたが、フリーティケットシアター終了によるサイト消滅により完全に入手不可。
氏製作のダン同様に「挑発スイッチ」が存在し、過剰に挑発する仕様となっているので
大会参加時には十分注意して欲しい(デフォルトではオンになっている)。
また、ABAB氏によるAIも公開されている。
こちらは1ゲージ技「駄目だお前は!!」を多用する。

また、ふうりん氏本人によるどこかでみたことがある配色の追加actパレットが追加された。
参考動画 http://www.nicovideo.jp/watch/sm4868356 レアなKO演出 http://www.nicovideo.jp/watch/sm7464952
本家スパイダーマンとの激闘の記録
人工AIにて http://www.nicovideo.jp/watch/sm4896379 3分45秒より http://www.nicovideo.jp/watch/sm6466403
15分57秒から http://www.nicovideo.jp/watch/sm8773875 偽物とか、そういうんじゃないねん… http://www.nicovideo.jp/watch/sm9656901

  • ふうりん氏製 レオパルドン
ふうりん氏によってレオパルドンも単体キャラとして製作された。
ゴッドマーズのガワ変えキャラで、やはりソードビッカー→相手は死ぬ。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm23531294


上記以外にスパイダーマシン・GP-7がのりものとして公開されていたが、現在は入手不可能となっている。


「ドンと来い鉄十字団!」

「俺は戦うぞ、

          命ある限り!!!」


出場大会

+ 一覧

出演ストーリー

+ 一覧


*1
相互契約の名の通り、マーヴル側には東映のスーパーロボットアニメが提供されており、
それらを使用した『ショーグンウォーリアーズ』と言う作品がマーヴルにより作られている。
またスーパー戦隊シリーズの第3作『バトルフィーバーJ』もこの企画の一つで、
初期案ではキャプテンアメリカが元ネタのキャプテンジャパンがリーダーを務めるはずだったらしい。
なおBF隊の構成員はバトルジャパン、バトルフランス、バトルコサックバトルケニア、ミス・アメリカ
初代ミス・アメリカ以外は全員日本人だけど。
マーヴルコミックにもミス・アメリカがおり、BF隊のミス・アメリカのデザインモチーフになっているが
外見自体はそれほど似てはいない。

*2
ていうかぶっちゃけマーベルも「 スパイダービークル 」をコミックに出してる。
しかも理由はオモチャとのタイアップ。まるっきりスパイダーマシンGP-7と同じポジションである。
え、なんで有名じゃないかって?
「とりあえず一度出してくれれば良いって言われたから1話で即ぶっ壊してやったぜ!HAHAHAHA!!」
アラン・ムーアやフランク・ミラーを筆頭に、あっちのコミック脚本家は自重しないんです。
……え?日本のアニメでも似たようなことやってたって?

*3
それだったら巨大戦なしで終わらせてもいいような気がするが、スパイダーマン自身には止めの必殺技的なものが無いため、
スポンサーへの配慮以前に、怪人へのキメ技はメカ任せにせざるを得ないという理由でどんなに尺がギリギリでも出す必要があった。
実際にマーベラー形態含むレオパルドン未登場の回は、怪人を使わずに強化人間を操っていた回(第12話)と
爆弾テロをしていた回(第27話)の僅か二回のみである。