世紀末

ゲーセンは、核の炎に包まれた。
  1. 世紀(100年を単位とする年代区分)の終わり、またはある一時代が終了する最終段階
  2. 1より転じて創作(文学・芸術)における、「多くの築き上げてきた物が倒壊し、人々が阿鼻叫喚するような状態」
  3. 2の中でも特に漫画『北斗の拳』およびオマージュ元の映画『マッドマックス』を元祖とする「文明と秩序が滅んで暴力が支配するようになった世界」を指す
  4. 多数のバグ、バランス崩壊を引き起こしているアークシステムワークス製の格闘ゲーム『北斗の拳』の事
  5. 4より転じて、見事にゲームバランスが崩壊している、格闘ゲームの総称(特にダイヤグラム永久コンボ)

本項では4および5について主に示す。


格闘ゲーム『北斗の拳』はバグとしか思えない強さのキャラ数々の永久バグなどにより、
ゲームバランス? なにそれ美味しいの?」としか言いようの無いぶっ壊れ&フリーダム状態になっている一方で、
全キャラとも永久コンボが可能であると同時に、ミスなく可能なお手軽永久と言えるものはほとんど無いという、
ある種「ひどいレベルでバランスが取れている」ゲームであり、
「強者と弱者の差が激しく一発即死は当たり前だが、強者であっても油断すれば一瞬で死ぬ」
というその様が原作の「世紀末」具合にある意味マッチングしていた。

その後、MUGENに北斗勢が舞い降り、原作中堅以下のキャラですら全く自重しない強さで大暴れ。
文句を言おうにも神キャラのような露骨な強化の施された物に比べれば格ゲー的な強さであるし大半が原作性能だった上、
元々『北斗の拳』のキャラ達は技やキャラゲー取り入れられたりと、
比較的多くの人に「物凄く強い」と思われているため二重の意味で原作再現となった。
挙句の果てに、一部技の弱体化、蓄積バグ壁バウンド時のダメージが再現されてないので
むしろ原作より有情という声まで出たため「世紀末なら仕方ない」と評され、一種の諦めと共に許容されるようになった。
その結果、いつしかニコニコの格ゲー・MUGEN界隈において
強すぎる」「バランスがヤバイ」「10割コンボ」「」を総じて「世紀末」と呼ぶようになった。
世紀末とは言うものの「今は悪魔が微笑む時代なんだ!」と思うようになった事で、
トーナメント内でのバランスの悪さをある程度容認出来るようになったり、
AIの成長(AIインフレが激しくなりすぎる弊害もあるが)を招いたりと良い影響もあった。

ただ『MvC2』が今もなお海外で底強い人気があったり、『北斗』が「神ゲー(異論は認める)」になったのは例外中の例外であり、
当たり前の事だがゲームバランスが良いに越した事はなく、ただバランスが悪いゲームはクソゲーでしかない。
「バランスの悪さを鑑みてなお溢れ出る魅力(と相応の対戦相手)」がない限り、世紀末の名を賜る事は出来ないのだ。

なお類義語に幕末戦国近未来などがある。


代表的な世紀末格ゲー

北斗の拳

言わずと知れた世紀末ゲーの代表格。バスケの存在からついた通称は「世紀末スポーツアクションゲーム」
火力や永久云々を抜きにしても、ブーストシステムの存在による小技での高速突進の差込や全キャラ共通装備のガード不能攻撃による崩し、
コンボにも組み込める一撃必殺奥義(ちなみにここまで全て仕様)等々、複雑なシステムはそれ相応の人間性能を要求される。
キャラバランスについてはこちら

戦国BASARA X

アークがまたもやらかした世紀末ゲー。これまた1人を除いた全キャラが永久持ちという狂ったバランス
(その1人も、ループコンボやバグ利用で上位クラスに就く始末)。
ただし、世紀末ゲーとしては珍しくコンボからの脱出手段があり、むしろそれの誘発を狙っての永久など、
「勝負を決める方法」ではなく「戦術の一つ」という新しすぎる永久の形を見出した。
ちなみに各種永久(宇宙旅行、反復横とび、戦国フルマラソン、等)の存在からついた通称が「戦国陸上」
…え?宇宙旅行もあるのに陸上?…smallなことはNo thank you!!

サムライスピリッツ斬紅郎無双剣

ほぼ全キャラが永久や即死コンボ搭載という10年早かった世紀末ゲー。壊れているのはそれだけに留まらず、
  • 空中ガードが万能すぎる(飛び上がった瞬間からガード出来る上、ガード後に反撃可能、一部の地上技もガード可)
  • 明らかに背後から斬る事を推奨している背面仰け反り、防御崩し(引っ張り)、回り込みシステム
  • ガードモーション中の相手を投げられる(=キャンセルコマ投げが完全なハメ)
  • 体力が減ると永久怒り状態(怒り時の攻撃力上昇と相俟って気付いたら死んでいたなんて事も)
  • 異常なカウンターダメージ倍率により、一撃で6割減る事も
  • 小足連打がやたら減る。キャラによっては5割減って気絶
等枚挙に暇が無く、覇王丸(羅刹)を筆頭とする上位陣の強さも常軌を逸したものがある。
「いざ尋常に勝負あり」とはこのゲームを象徴する言葉。通称「十八世紀末」

水滸演武

『水滸伝』の世界を舞台にしたデータイーストの格闘ゲーム。しかし…
  • 地上コンボを無効化出来る「特殊ガード」の存在
  • しかし特殊ガード不可の空中コンボで永久や10割が数多く存在する
  • とあるキャラは永久にコマンド投げを決められる(というか普通に追撃しても10割は当たり前なのでどっちもどっちである)
  • とあるキャラ一時期全キャラにダイヤグラム10:0を付けていた
などという、『斬サム』とほぼ同時期に登場したこれも10年早すぎた世紀末ゲーである。
一度浮かされたら死ぬまで地上に降りられない、素敵で狂ったコンボが炸裂するというのが日常茶飯事であった。
セガサターンのみで発売されたアッパー版『水滸演武 風雲再起』では、さらに世紀末ぶりに磨きが掛かっていた。
ちなみに『水滸伝』の舞台となる北宋末期、徽宗皇帝の時期はちょうど12世紀初頭にあたる。あと少し早かったら「11世紀末」と呼べたのに。

闘姫伝承

「3ヒット目から一発ごとのダメージに+補正が入る」という狂った仕様(通称「逆補正」)が有名だが、
それだけなら世紀末には成り得なかっただろう。しかし…
  • 逆補正があるのに一発ごとのダメージがストII』並かそれ以上に高い
  • ホーミングジャンプ(『アルカナハート』よりも遥かに速い)が使い放題で差込性能が高すぎる
  • ホーミングジャンプはキャンセルにも使用でき、即死コンボは基本これを使うのが前提
  • 開幕お互いの方向に向かって強制的にジャンプして開始。キャラによってはここからの差込から即死コンボが出来る
  • ガードキャンセル地上、空中とも使い放題。キャラによってはそこから即死(ry
  • 投げが仰け反り中にも入り、コンボとして繋がる。投げ抜けなど無く、キャラによっては(ry
これらイカれた仕様がこのゲームを世紀末へと変貌させた。
スピーディ過ぎるゲームスピードによって試合が始まったと思ったら終わってたなんてのは日常茶飯事。
「他のゲームが1ラウンドやっている間に、1~2試合は終わる」格闘ゲームというのも中々無いだろう。

MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES

MARVELキャラが強くされている事に加え、上位陣があまりにも突き抜けすぎている事により、
対戦では4強+α以外を使っている人はいないと言っても過言ではない状況になった。
というかそもそもVSシリーズはほぼ全キャラに永久コンボが存在する『X-MEN VSストリートファイター』を筆頭に、
「バランス?何それおいしいの?」といった作品のほうが多かった。
そんなゲームでもアメリカでは今もなお絶大な人気があり、
「スーパーの遊戯コーナーで遊んでいたら、買い物袋提げたおばちゃんが乱入してきて、永パ決められて負けた」なんて話も。

ジョイメカファイト

レトロゲーにして任天堂FC用ソフト最後のゲーム。
後半になると「自機の上位互換が敵として普通に出てきたりする」のはまだしも、
  • ダイヤグラム10:0が存在する
  • 投げを含む全技の発生が1F
  • 食らい中は無敵→コンボが成立しない=単発火力が小さいキャラは不利=序盤に登場するロボほど弱い
  • しかし最初の自機を極めれば「ラスボス見てから赤色「ローリングスカ」余裕でした」で撃破可能
  • ガード中でも投げられる→所謂「当て投げ」が完全に脱出不可能
  • めくり攻撃はガード出来ない→ダウンした相手を飛び越すように突進技を重ねておけば永パになる
……などなど、昨今の調査により、とんでもないバランスであった事が発覚。
しかしそれでも尚、思い出補正抜きでも「良作、神ゲー」などと呼ばれ愛されている事から、
まさに世が世なら世紀末と呼ばれていたに違いない「元祖世紀末ゲーム」と言える存在。
それにこの時は、アーケードでもようやく「対戦バランス」についての研究が盛んになり始めていたので、
これも当時の「調整の名残」として見てみるといいだろう。

Ultimate Mortal Kombat 3

『サムライスピリッツ斬紅郎無双剣』と同時期に海外で発売された、3作目のバージョンアップ版。
「浮いた相手は地面に落ちるまでコンボが入れ放題な上に、空中復帰が出来ない」という仕様に加えて、
一度浮かせたら5割以上減らすコンボを全員が所持(中には即死に発展するキャラもいる)という異常事態となった。
またそれ以外にも、
  • ほぼ全ての必殺技が通常技からキャンセル可能(コマ投げ・移動技・空中投げもキャンセル可
  • 完全にダウンしても一回だけどんな攻撃も喰らう。それ故にキャラによってはさらに再び浮かせてコンボに繋げる事が可能
  • 浮いた相手が地面ギリギリの所にジャンプパンチを当てると何故か地上喰らい扱いになる
    (この仕様のためにボタン・リンク・コンボの締めが浮かすタイプのキャラなら永久コンボに発展する)
等と色々壊れている。
にも拘らず、海外では未だに様々な他ハードに移植されるくらい愛されているという。
『MvC2』の人気ぶりも含めて、どうやら海外では日本より先に世紀末を体験していたようだ。
ただ日本では残念な事に、実写時代の作品の中で唯一未発売なために余り知られていないのが現状である。

ストリートファイター ザ・ムービー

上記の『アルティメットモーコン3』同様空中コンボ入れ放題かつ空中復帰不可で、ほぼ全キャラが即死・永久コンボ持ち。
KO後、敗者がダウンするか時間切れになるまで勝者はずっと行動出来るため、時間切れまで延々空中コンボを決め続けられる
その他の壊れ要素を列挙すると……
  • 起き上がり中に投げられ判定があり、一部キャラは死ぬまでコマ投げを入れ続ける事が可能(移動起き上がりやダウン回避は無い)
  • 通常投げを使用すると、投げ返し合戦の末先に仕掛けた方が必ず投げ負ける
  • 残り体力が1割以下になると、異なる弾速の波動拳を2発同時に発射する「波動双拳」、
    食らった相手が手前に吹き飛ぶ(=空中コンボに繋がる)飛び道具「タイガージャグラー」等、危険な性能を持つDANGER必殺技が使用可能
  • 一部飛び道具はレバーで軌道を操作でき、後ろ入れっぱなしだと戻ってくる
なお、これらは全てアーケード版のゲームバランス。
家庭用の『ストリートファイター リアルバトル オン フィルム』は見た目こそ同じ実写だが仕様バランスはほぼ『スパIIX』準拠。
上記のような世紀末ぶりは残念ながら(?)楽しめないので注意。
…まああっちには別の意味で壊れている人がいるが。

THE KING OF FIGHTERS '97

詳細は本項に譲るが、数ある作品の中でも元々バランスがかなりハチャメチャなゲーム。
だが、海の向こうの中国では現在に至るまで国技と言われるほどの人気となっている。
『'98』と比べて『'97』が流行っている背景には、
  • キャラバランスが酷い分初心者と上級者の溝を埋めやすい
  • 勝つために覚える事が少ないため結果を出しやすい
  • ストーリーがドラマチック
などが挙げられているようだ。

ちなみに、ある中国のプロプレイヤー曰く「本国の格ゲープレイヤーは『KOF'97』とその他で区分けされている」
「プレイの敷居が低くて人気もあるから新規プレイヤーはどんどん『KOF'97』に流れていく」
「政府が厳しい取り締まりでも行わない限りこのゲームが廃れる事は永遠にないだろう」との事。


世紀末ゲー番外編

Eternal Fighter Zero

世紀末ではないが、火力や一部キャラの性能が目立つために「準」世紀末と呼ばれる事があるゲーム。
数年がかりの調整の甲斐あってバランスは良好(ただしボス性能のまま使用可能な神奈備命を除く)で、目立った永久やバグも無く、通常時の火力も至って普通。
ところが防御力が最大2倍まで上がるほどの強力な根性補正が全キャラ共通で存在するにも拘らず、
RFゲージを使用する青ICを絡めたコンボならノーゲージでも5割~8割、ゲージが絡めば7割~即死一見超火力コンボゲー。

……が、実際には2種類あるゲージを逐次投入して火力や立ち回り、起き攻めなどを補強していくゲーム性であるため、
上記のように両方を火力アップに費やせば極端な火力を出す事が可能ではあるが、代わりにそれ以外の要素で大幅な弱体化を強いられる
そのためキャラにもよるがRFゲージが青まで貯まり切る事自体があまり無く、この手の連続技が実戦で決まる事は少ない。
一応キャラによっては即死コンボや永久も存在しているが、実用性に乏しいため話題に上がるほどのものでもない。
よって連続技2回以内で相手を殺しきるような事が当たり前というわけでもなく、他のゲームと比べても異常に火力が高いというわけではない。
そもそもこのゲームにおいては超必殺技用のゲージであるESゲージよりもRFゲージの方が重要であり、
RFゲージを消費する必要がある青IC絡みの連続技は、北斗でいうブーストゲージを大量消費するコンボのようなもので
他ゲームのノーゲージ連続技と単純には比べられない。

実際の所、世紀末と言われるのは全体的に性能が高めだった事を、
原作の舞台が90年代後半という文字通りの世紀末だった事に引っ掛けただけという所が大きい。
しかし世紀末という印象が先行したため、ニコMUGENの界隈では元ゲーの特殊性やMUGENへの移植に伴なうアレンジ
(影響が非常に大きいRFゲージの表示が気付かれにくい事、動画では根性値ON・逆根性値OFFで使用される事が多い事、
 受身狩りが基本戦術に組み込まれている一風変わったゲーム性など)なども相まって、
あたかも全キャラが凶キャラかのように誤解されている事も少なくない。
確かに一部キャラはAIの自重を解くと凶キャラ化するが、素の性能においてはそこまでぶっ飛んだレベルではない。
どのキャラもおおよそ一長一短の部分を持っている。
+ 対戦バランスについての補足
世紀末ゲーにありがちなのが腕前だけでは覆し切れないような無理ゲーに等しい対戦バランスだが、
このゲームには(神奈を除けば)そのような圧倒的有利も不利もほとんど存在しない。
過去のバージョンでは一部自重しなさ過ぎたキャラがいたものの、現在では調整の結果きっちりとしたバランスになっている。
最悪の相性とされるUnknown寝雪の組み合わせを除けば全て6:4以内で、
どんなキャラを使ってもある程度の勝率をキープ出来るという裏付けになっている
(その証拠として、非公式大会にて当時最弱クラスとされていた水瀬秋子が連覇を達成している)。
この面でも、このゲームを世紀末と呼ぶには疑問符が付く。
+ おまけ・神奈について
そんなバランスにおいておよそ良好と呼ばれる『EFZ』において、ある意味世紀末の世界に足を踏み入れているラスボス、神奈。
最終版にてプレイヤーキャラとなったが、性能面においては前バージョンと同じくボス性能のまま
そのため現在神奈をメインにするプレイヤーは居らず、彼女に対する対策・攻略も完全に放棄されている。
扱いが似たようなジャスティスでさえきっちりとした攻略やダイヤグラム計算が行われているのに、
このキャラの場合はそれ以前に攻略放棄と言うのはある意味凄い。
一応使用可能になったごく初期の頃ほんの僅かに研究が行われていたのだが、
その時点でも全キャラに少なくともダイヤグラム7:3以上を付ける事が出来るとの研究結果を残している。正に一人だけ世紀末
無論現在対戦において使用を禁止されているので身内でネタ程度に使われる程度。
ボス性能から少しでも弱くなっていれば日の目を少しは見ていたのかも知れない……。

ストリートファイター(初代)

もはや語るまでもないストリートファイターシリーズ第1作目だが、今日の目で見ると世紀末寸前すぎる要素が多い。
  • 直撃で体力の4割を持っていくのが必殺技標準火力
    コマンド入力が厳しい故か、巷では必殺技さえ出せれば勝てるゲームと言われていた。
  • 昇竜拳がぶっ壊れすぎている。なんと動作中は完全無敵。もちろん降りている時も
    (ただし無敵があるのはテーブル筐体版のみで、アップライト筐体版においては上昇中にすら無敵は無い)。
    当然ゲージなんてものは無いのでコマンドさえ正確なら出し放題
  • 攻撃を当てても攻撃判定が消滅せず、食らい判定と重なっている限り当たり続ける
    つまり上記の昇竜拳や竜巻旋風脚も3ヒットする可能性があり、そうなると当然即死。真・昇龍拳以上に凶悪な文字通りの必殺技である。
    逆に言えばラスボスただの膝蹴り(しかもしゃがみガード不可)でいきなり9割以上減らされることもあるということである。
  • 波動拳対処出来ない奴からガードしても削りダメージすら受けない奴までいるなど、CPUのキャラ性能が露骨すぎるほど極端。
このゲームをギリギリ世紀末にさせなかった要素が同性能の主人公たちだけしか使用出来ず、他はCPU専用だったという事。
対戦に使用出来ないCPU専用キャラの強さはダイヤグラムに反映されないので、キャラ性能に大きく差があろうと対戦プレイには関係ない。
後の格闘ゲームでもどうしても強くなりやすいラスボスが使用不能キャラである事が多い理由の一つがこのためである。

餓狼伝説(初代)

SNKを代表する対戦格闘ゲームの第1弾。
『ストII』のほぼ同期ながら、実際の所上記の初代ストリートファイターを意識して作られた面が多く、
これまたゲームバランスとしてはかなり世紀末に近い出来映えである。
意識した元が元だけに、上記のストリートファイターが抱えていた問題点と非常によく似た点が多い。
  • 技の強弱が存在せず必殺技もまさにその名の通りの威力であり、技次第ではそれを出した時点で勝利が確定する程の性能を誇る
  • ハメ技といったものも当たり前に存在。そしてCPUもそれを躊躇無く出してくる
  • CPU専用キャラが持つ必殺技の威力が桁違い。しかも超反応で返してくる事から確実な攻略パターンを組む必要がある
  • 変身したり攻撃力がアップしたりと敵側の優遇されたステータスにより攻略が困難である
そして極め付きは、
  • 相手のみライン移動可能。相手が動かない限り移動出来ない
といった理不尽なものもある。

一応こちらも、主人公を3人に絞ったおかげで、対戦格闘としてはそこまでバランスを重視される事は無く、
また、SNK自身がストーリー展開に重きを置いた作りにしていた事から(それでも結構な矛盾は生じているが)、
一つのアクションゲームとしてのストーリー物を読み進める様な感じで展開していき、このゲームを別の角度から人気作に押し上げ、
後に続く人気シリーズの布石になっていった。

ガーディアンヒーローズ

セガサターンにて発売されたトレジャー製作の、3ライン格闘アクションゲーム。
こちらは世紀末云々以前にバランスを完全にユーザーの良心に委ねた対戦ゲーム
(アーケードでは出ていないため、知り合った仲でしかプレイされないと見ての調整なのだろう)。
ファンタジー世界が主軸のストーリーモードの作り込みは中々のもので、こちらがこのゲームの主体でもある。
対戦での最大の特徴は「ストーリーで出たキャラクターは全て対戦で使用可能になる」事だろう(移動不可キャラを除く)。
それこそラスボスであろうと、ザコであろうと、逃げ惑う市民であろうと、ストーリーそのままの性能で使用出来る。
遠距離攻撃手段どころか、ガード無しキャラも大勢、横移動すら普通に行えないキャラも存在したりと、本当に基本動作のラインが存在しない。
この時点でバランスなどもとより存在せず、真面目に対戦するゲームと思ってはいけない事をご理解頂けたであろうか
(一応対戦前にキャラクターのレベルを設定出来るため、それである程度のハンデを付ける事は可能)。
しかし、まともなキャラにはゲーム内に個別にコマンド表、コマンド技名が存在し(コンパチキャラは同性能技でも別の技名で一部別コマンド)、
更には全てのキャラの使用状況、戦跡が記録され、スマブラよりも前に使用ユーザー名登録機能まで備えるという、
対戦モードへの力の入れ具合は、明らかにストーリー以外のメインの一つとしてスタッフが用意したものとも受け取れる。

しかし2011年にXBLAでリメイク版『ガーディアンヒーローズHD』の発売、
そして12人同時オンライン対戦導入までも決定。
オリジナル版とバランス調整版があるとの発表もあるため、そちらは正式に世紀末枠に移る可能性も高い。


最終更新:2023年04月19日 12:59