ヤムチャ


「オレにやらせてくれ。
 ここらでお遊びはいい加減にしろってとこを見せてやりたい」

+ 担当声優
  • 日本語版
古谷徹
作品全般
江川央生
『エボリューション』(日本語吹替)

古谷氏は『機動戦士ガンダム』シリーズのアムロ・レイや『巨人の星』の星飛雄馬、
『聖闘士星矢』のペガサス星矢等のヒーロー系主人公キャラを多く演じている。
ニコニコでも有名なタキシード仮面鋼鉄ジーグも演じている。
ちなみにヤムチャを「自分の好きなキャラ」と公言しており、アニメスタッフにいつも「ヤムチャをカッコ良くしてね」とお願いする程。

  • 英語吹替声優
Christopher Sabat
作品全般

+ ヤムチャ、その恐るべき強さ
地球人の中でも5本の指に入る実力者であり、師である武道の神とまで呼ばれた亀仙人を若くして超える。
その実力は本物の神をも凌駕し、宇宙最強の男である孫悟空からも、
「目にも止まらぬスピードでムチャクチャ強かった」という最高の評価を得ている。

……良い所だけを書き連ねていくと、このようになる。
ただし「悟空が未熟だった時代の評価」以外は間違いなく事実であり、
見せ場に恵まれなかったのは、彼が弱いのではなく周りが強すぎただけに過ぎない
そもそも地球人でヤムチャより強いのはクリリン天津飯餃子(及びウーブ)ぐらいで、
他のレギュラーメンバーは異星混血含む)か人造人間である。
つまり地球人自体が宇宙全体から見たら底辺レベルに弱い種族なのである。インフレって本当に非情。

鳥山明氏の漫画『ドラゴンボール』及び関連アニメシリーズに登場するキャラクター。
少年漫画やバトルモノにおけるキャラの代表格としてネット界では広く知られている。
その知名度たる「ヤムチャ系キャラ」という一カテゴリを築くほどで、海外でも通用する一大ネームバリューになっている。

初登場時は美形ライバル的ポジションとして華々しいデビューを飾るものの、その後は強敵を相手にしてのという役割が定着してしまう。
天下一武道会では予選こそ楽に勝ち進むものの、本戦でのクジ運が絶望的に悪く、
初戦の相手が優勝者・優勝者・神様という呪われているかのような不運に見舞われる
(ただし、二度目に本戦へ出場した時は、餃子の超能力によって強制的に対戦相手を決められた)。
中でも神様との戦いでは、金的を受けて笑い者にされたり、「足元がおるすになってますよ」という指摘と共に足を引っ掛けられる等、
散々な醜態を見せる羽目になった。
おまけに、天下一武道会本戦の中で唯一相手に流血させる事ができたのはこんな醜態を晒した神様との戦いだったりする。
劇場版でも他の主人公格が次々と予選を通過していく中、彼だけが予選で脱落している。
これは悟飯やトランクス、ピッコロが出場していると知ってやる気を失くしたせいだが。
ピッコロもこの後クリリン相手にやる気を失くして棄権しているので、別にヤムチャだけが駄目な行動を取っていたわけではない。

ベジータナッパが地球に襲来した頃には、神様の下での修行によってラディッツに迫るほど戦闘力が上昇しており、
ベジータらが差し向けた人工生物サイバイマンを圧倒する強さを見せたものの、油断して自爆攻撃を受け道連れに殺されてしまう。
タンバリンに一度殺害されており、次に死亡すると地球のDBでは二度と生き返る事の出来ないクリリンを気遣っての献身なのだが、
量産型キャラの自爆で殺された挙句にベジータにボロクズ呼ばわりされた姿は現在でも語り草となっている。
20年以上の時を経た今もなお「かませ犬」「前座」の代名詞として度々引き合いに出される彼だが、その印象を決定付けたのがこの死になのかもしれない。
しかもヤムチャを殺された怒りがあったとはいえクリリンが複数のサイバイマンをまとめて撃破してしまったため、ますます彼の立場が無くなってしまっている。
原作のキャラをSD化したリメイク作『ドラゴンボールSD』ではこの場面、
ナッパから「よくよくみると芸術的ともいえるポーズをしている… そのうち名のある所がフィギュア化などをしてくれるだろう」と語られたり、
クリリンがサイバイマン達に放った拡散エネルギー弾の一つが屍となったヤムチャに直撃していたり、
やって来た悟空がヤムチャの屍を見てクスリと笑ったため、思わずナッパがツッコむというイジられぶりであった。
…ヤムチャ、お前は泣いていい。

ただし、この時ヤムチャはサイバイマンをキッチリ失神させており、
いくら未知の相手とはいえそこから自爆してくるのを予測しろというのは無理ではないか、との擁護意見もある。
また、『ドラゴンボール』の世界において自爆という技は、(未遂に終わったが)人造人間16号のものは遥かに格上の完全体セルが焦るレベルだったり、
ベジータが手も足も出ない魔人ブウの肉体を粉々に吹き飛ばせたりする(特性のためダメージは実質無かったが)位の超高火力技であり、
まともに耐えたのはチャオズとナッパの戦闘力約6.5倍差位なため、サイバイマン相手に戦闘力が多少上程度なら即死しても致し方ないのかもしれない。

しかし、このサイバイマンですら地球を恐怖に陥れたピッコロ大魔王や上述の神様よりも遥かに強いのだから恐るべき強さのインフレである。

ベジータ「おい!きたないからかたづけておけよそのボロクズを! 」


人造人間編では新たなるサイヤ人キャラ、トランクスを登場させるために長年付き合っていたブルマと破局。
しかもその理由付けが「彼自身が浮気性になったため」という鳥山明お墨付きの駄目出しであった。
ちなみに初期の頃は女性と目が合うだけで上がってしまう程初心であり、ブルマとの出会いで克服した反動だったようだ。
人造人間編の序盤では、人造人間達との初接触の際にDr.ゲロに胸を貫かれて生死の境を彷徨う事となる。
直後に仙豆で回復するも、悟空が病気で戦闘不能になった際に「俺が一番役に立ちそうにない」と、自分から悟空を送り届ける役を買って出ている。 *1
セルゲームでは、セルが生み出したセルジュニアに圧倒され腕を折られてしまった(当時のベジータやトランクスに匹敵する実力なので無理もないが)。

ちなみに原作では、その後の活躍は全くなく魔人ブウ編では戦闘に参加すらしていない。
同編序盤で天下一武道会に出場しないのかとチチに聞かれた時には「出るわけありませんよ、ハジかくだけですからね。」と答えている。
正直、ここまでの戦歴を考えると気持ちはわからなくもない。

そんなヤムチャだが、アニメ『ドラゴンボールZ』では原作よりも扱いが良くなっており、
原作に追いつかないための引き伸ばしに加えて上記の古谷氏の要望も考慮されたのか、実力を示す描写が増えた。
プロ野球チームの助っ人選手として世界リーグで活躍していた(声優ネタ?)ほか、
界王星でかつて悟空が経験したものよりも厳しい修行を積んだ成果を発揮してギニュー特戦隊のリクームに勝利し、*2
セルゲームでは、セルとの戦いで疲弊した悟空に襲い掛かるセルジュニアに対して天津飯と共に痛烈な一撃を見舞った。
更にセルと悟飯のかめはめ波の押し合いの際、仲間達と共にセルに気迫で何度も吹き飛ばされながら、
その度に立ち上がり攻撃を仕掛け、悟飯を助けようとするというシーンが追加されている。
悟空・悟飯の親子と最も長く付き合ってきた仲間として心情を語るモノローグもあり、
攻撃に参加したのはヤムチャのみではないが、数少ない見せ場と言えるだろう。
さらに魔人ブウ編の終盤では、大界王星での修行を経て、フリーザ以上の実力者であり地球の神話に英雄として名を残したオリブーを蹴散らすなど*3
強敵を相手に勝利・善戦するシーンが追加されている。
短時間ではあったが、悟空やベジータが使っていたトレーニングマシーンによる300Gの重力に耐えた事もある。
悟空がナメック星に来る前に100Gの重力で苦しんでいた事を考えれば、評価に値すると言えるだろう。

なお、再編集HDリマスター版のアニメ『ドラゴンボール改』は原作に近い形でストーリーが進行し、
原画の資料自体も既に揃っているため、アニメオリジナルであるこれらの活躍シーンは全てではないものの大部分がカットされている。
一部のファンからは惜しむ声もあるが、本筋の進行を大きく妨げるため、ヤムを得ないのかもしれない。

ちなみに「ウルフハリケーン」なるテーマソングまで作られている。
作詞は『DB』『Z』『改』で脚本を担当した井上敏樹氏。

原作でも、扱いこそ惨いものであったが、その実力は武天老師や神様と言った武術の先人達にも高く評価されている。
元々、戦闘力の面ではクリリンに比べても大幅に劣っているというわけではない。
ただ、我流故の荒削りさと油断しがちな性格に加え、情けない言動や強敵と戦う場面が多く、逆に活躍した場面は少ないため、実力よりも弱く見られがちなのだ。
本人はそこそこ強くて俗っぽい気のいい兄ちゃんである。
天下一武道会で必要以上に痛め付けた事を謝る天津飯を快く許したり、
結局間に合わなかったとはいえ、天下一武道会の負傷を押してピッコロ大魔王に立ち向かおうとしたり、
上述の通り、クリリンを気遣ってサイバイマンの相手を引き受けたり、破局後もブルマと良い友人関係を続けていたり、
サイバイマンの主であったベジータともそこそこ良好な関係だったりと、付き合いの良さ、人間としての器の広さはZ戦士の中でも屈指と言える。
天下一武道会でビーデルがスポポビッチの首を折ってしまった時は、それをクリリンの娘マーロンに見せないよう気遣った。

また、何だかんだ言ってもDB界の戦士なので、本来の実力は並の人間の比ではない。
原作で判明している最低限の戦闘力でさえ、を一撃で吹き飛ばした亀仙人を遙かに上回る。
人造人間19号がヤムチャのパワーの大きさから、サイヤ人編から成長した悟空だと勘違いした事もある。*4
同行していたドクター・ゲロも、ヤムチャからはかなりのエネルギーを奪う事ができると発言している。
設定上ならそこらの格闘家などとは比べ物にならず、MUGENキャラクターの中でもかなり上位に入る実力の持ち主だろう。
あくまでも設定上では。

戦闘以外では、ナメック星編終盤での悟空の生還を願う絶叫はある意味ヤムチャの一番の見せ場であろう。
もっとも、これはクリリンが既に死んでいたため、適役がヤムチャしかいなかったという事情もありそうだが。
人造人間編の中盤では、心臓病に苦しむ悟空の看病を引き受け、チチに付き添っていた。
人造人間編の終盤では、ベジータがトランクスの死に激昂してセルに挑んだ事を生き返ったトランクスに伝えた。
トランクスは暴力的なベジータの態度に反発していたが、これがきっかけで徐々に父の人となりを理解していった。
ヤムチャがこの事を伝えていなければ、トランクスは父親を嫌ったまま未来へ帰ってしまっていた可能性もある。
その後『超』にて再び未来トランクスとベジータ達が協力して巨悪に立ち向かう展開になったのも、
(ここでヤムチャのフォローがあったため)トランクスが父の事を理解していたから…というのは言い過ぎだろうか?
ひょっとすると、これがヤムチャの一番の功績かもしれない。

「ジャンプスーパーアニメツアー'08」で上映された特別編アニメ『DRAGONBALL オッス!帰ってきた孫悟空と仲間たち!!』では、
フリーザ軍残党のアボとカドが合体したアカの攻撃で建物が崩れ、ブルマ・プーアル・ウーロンが下敷きになる所を、
ヤムチャが繰気弾で建物の破片を破壊する事によって、間一髪ブルマ達を救い出すという意外な活躍も見せている。
久々の亀仙流胴着姿であり、悟空、クリリンと共に並び立つ姿も見られる。
もっとも、同エピソードがVジャンプで漫画化したバージョンではページの都合もあってこの貴重な活躍シーンはカットされており、
その代わりにアカの攻撃を見て「おいおい…あんなエネルギーくらったら地球そのものが…」と冷や汗を流す姿が描かれている。
やはり、媒体や尺の都合、制作者の意図などによって大きく扱いが変わるようである。
劇場アニメ『DRAGONBALLZ 神と神』でも登場シーンは少ないが、
破壊神ビルスとの戦いで超サイヤ人ゴッドが解けて力尽きかけた悟空に仲間達と共に声援を送っている。
2014年3月にTV放送された『神と神特別編』では登場シーンが追加されており、
ウーロン、プーアルという初期メンバーの3人で漫才染みたやり取りをしている。
また『神と神』の映画パンフレットでは登場する全キャラクターに何かしらの「最強」が与えられているが、
ヤムチャの場合は「最強の兄貴!!」だった。気さくなヤムチャらしい称号である。

というか、実際の所、人気自体は決して低くない。ネタキャラとしてだけでなくその人柄の良さと人間臭さからファンからは愛されている。
連載末期のブウ編で行われた人気投票ではなんと8位にランクイン。これはなんと悟飯、悟天兄弟に続く高順位である。
連載終了後の2004年に行われた人気投票でも15位にランクイン(ブルマやビーデルより上であり、16位の天津飯にも38票差で勝っている)。

+ ゲーム作品での活躍
本格的に格闘ゲームに参戦したのはPS2にプラットフォームを移したディンプス社の『ドラゴンボールZ』シリーズから。
記念すべき第一作目では究極技自体がなく、従って繰気弾も使えない。
次回作では晴れて実装されたものも、技の記述が気弾と誤記を食らっている。スタッフェ…。これ以降のシリーズではほぼ常連となった。

2000年代のリバイバル以降のDBゲームでも彼のネタ性が強調されており、ヤムチャ絡みのギャグ要素が数多く見られる。
サイバイマンの自爆攻撃を喰らった場合にヤムチャのみカンストダメージで即死する仕様であったり、
天津飯とフュージョンする事で東国原英夫知事を髣髴とさせる「ヤム飯」なる謎キャラクターへと変貌したり、
クリリンを吸収して大幅に弱体化したセルを見てここぞとばかりに自信満々で挑むものの僅差で敗北してしまったり、
ちびトランクスにブルマと付き合っていた過去について聞かれたり、本気で戦いを挑もうとする悟天に対して虚勢を張ったり、
少年時代の悟空と対戦する際には 「この悟空になら…勝てる!」などと情けない発言をしてみせたり(勝ったら勝ったで「あまり嬉しくない」と言うが)、
18号に勝利した場合も、彼女をKOしたせいでクリリンに怒られるのではないかと恐れていたり、
ブルマを賭けてベジータと決闘して勝っても浮気性のせいで結局トランクスが生まれる未来は変わらなかったりと、様々な場面で笑いを誘う。

『Sparking! METEOR』では、セルゲームを模した「ヤムチャゲーム」なる武闘大会を主催している。
このモードはプレイヤーの使用キャラやフォーム(変身形態)がランダムで選ばれる仕様となっており、
プレイヤーが勝ち進む毎にたじろぐヤムチャの姿が見られる。

また『舞空烈戦』には『CVS』のレシオのようなDP=キャラコストというシステムがあり、
主に原作で強かった、活躍したキャラほど高いDPが設定され(最高は魔人ブウ超ゴテンクスの7DP)、
上限7DPの範囲内で3人までのキャラを選ばなくてはならないのだが、
ヤムチャは天津飯とタッグを組んだ状態で1キャラ扱いにも拘らず、ミスター・サタンと同じ1DPで済む超リーズナブルなキャラとなっているのだ!
ちなみにクリリンは単独で2DPも使用してしまうぞ! どう考えたってコストパフォーマンスはこちらの方が上だ! 流石ヤムチャだ!!
……幾らネタキャラ扱いされがちとはいえ、ここまでくるともう本当に「お前は今、泣いていい」と言えるレベルである。
セルの足止めや魔人ブウの気弾相殺など原作でも結構活躍したにも拘らず、ザーボンドドリア以下の最低ランク扱いされてしまっている天津飯もだが。
なお『Sparking!』シリーズでは、彼等もクリリン・リクーム・Dr.ゲロ・界王神等と同じ4DPという脇役として標準的なランクに設定されている。

またPSPの格闘ゲーム『真武道会』シリーズでは1、2共にプレイヤーキャラとしては使えないが、シナリオ上では登場。
『1』のドラゴンロードでは相変わらずの良い人ぶりを披露。悟空に高価なアンティーク物のバイクをプレゼントしたのにも拘らずぶっ壊されていた。
天津飯と一緒にジャネンバのコピーしたブロリー相手に時間を稼ぐというとんでもない無茶もしたが、
ベジータが駆け付けるまでの結構な時間逃げ続け、無事に生還した。
この際に繰気弾を動かしながら自身も高速で動き続けるという応用技を披露。ちゃんと修行も続けていた事を天津飯に驚かれた。
その後は悟天、少年トランクス、少年悟飯、未来トランクスといった年少組の保護者兼サポート役として事件収集のために行動した。
天津飯の物真似を披露するシーンもある。

しかし悟天には懐かれていた事が明かされ、原作最終回やGTにおける悟天の軟派な変化の原因になった事が示唆された。やはりお前か。

『2』のトランクスアナザーロードでは仲間達と共にブウ編終了後の世界から未来トランクスの救援のために駆け付けるも、目立った活躍は無し。
突如現れたジャネンバにドラゴンボールを奪われてしまう失態を見せた。……まあこれは相手が悪すぎたか。

アーケードゲーム『ZENKAIバトルロイヤル』では、他のキャラクターよりやや遅れて参戦。
必殺技は、遠距離必殺技の「かめはめ波」と、同モーションの逃げ技「逆走かめはめ波」
異常なほど相手に向かって誘導する「繰気弾」、アピール(挑発)で能力が上昇する事を逆手に取り、
アピールするフリをして相手を迎え撃つ「アピールカウンター」の4つである。
地球人であるクリリンやサタンと同様、「純粋な戦闘力では劣るが、トリッキーな技と立ち回りでZ戦士にも勝てる」ようになっているので、
彼を選んで地球人の意地というものを見せてやろう。

アーク制作の格闘ゲーム『ドラゴンボール ファイターズ(DBFZ)』ではプレイアブルキャラとして登場。
「狼牙風風拳」派生を中心にテクニカルな挙動をするスピードキャラとしての性能になっている。
コンボ火力に恵まれず、初期は弱キャラとして扱われていたが上位キャラの調整によってアシスト性能の高さが評価され始める。
ヤムチャ本人も狼牙風風拳による裏表でのガード崩し性能が高く、
1ゲージの「繰気弾」から3ゲージの「真・狼牙風風拳」が繋がるため、ゲージがあれば火力も伸びるため大将枠としての適性が高い。
大規模大会でも活躍する場面が増え、中堅上位~上位に食い込めるほどの評価を受けるようになった。
やや操作感は独特だが、演出面も見栄えするため使いこなせばカッコイイヤムチャを拝むことができるゲームとなっている。

アーケードゲーム『ドラゴンボールヒーローズ』では、ゲーム内で行われた人気投票で、
原作キャラだけでなく、アニメやゲームのオリジナルキャラも多数いる中で、なんとまさかの10位という高順位を獲得(以降も高順位にいる事が比較的多い)。
そのおかげで「的確なアシスト」という、非常に強力なスキルを引っ提げたヤムチャが登場。
現在でも一線級のカードの1枚となっている。
このため10周年記念アニメでは、ピート(男の子サイヤ人アバター)の使用カードの一枚に抜擢。
なお下記のプロモーションアニメと異なり、ゲーム内の対戦のアニメ化であり、厳密には本人ではない(分かりやすく言えば『スマブラ』のフィギュア設定)。
そして対戦では負傷したベジットとピート(両方超サイヤ人ブルー)を、謎の回復技(本来の的確ヤムチャは回復スキルを持たない)で回復させるという、
デンデやキビトもびっくりの活躍で、勝利に貢献した。
本来の効果とは異なるとはいえ、活躍したヤムチャだが、あのベジットを回復させるという絵面のインパクトは相当である。

なお、ここまで読んで気付いた人は多いと思われるが、格ゲーにおけるヤムチャの技はほぼ全て原作無印時代が出典となっている。
天津飯やクリリンがZ時代の技も取り入れられているのとは対照的。ロクな活躍が無かったからとは言ってはいけない

+ プーアル
そんなヤムチャにずっと付き従う存在、それが空を飛ぶ猫のような姿をした「プーアル」である。
ヤムチャの事を「ヤムチャさま」と慕い、彼のためならどんな事でも厭わない。
アニメでは渡辺菜生子女史が演じ、かりんとうが大好物という設定が追加されている。
同い年のウーロンとは南部変身幼稚園の同級生だったが、退学となったウーロンとは違って
プーアルの変身能力は時間制限がなく、変身後の物体が持つ能力もある程度コピーできる完璧な物となっている。
ちなみに幼稚園時代はウーロンに苛められていたため、当初はそれを根に持っていて犬猿の仲だったが、
後に和解しており、関係修復後はとても仲の良い友人となった。
ブルマと破局した後もヤムチャと一緒についていき、その後もずっとヤムチャと共に過ごしていたらしい。
ヤムチャの出番が少なくなるにつれ、プーアルも同時に出番が少なくなっていった。
+ プーアルの性別議論
プーアルの性別は明言されていないため、♂♀どちらかについては未だに議論が多い。
一般的には♂派が優勢なようだが、♀と思う意見も多いようだ。そもそも性別の区別がないのではという説もある。
  • ♂派
    • 一人称が「ボク」で、言動や仕種がどう見ても男の子っぽい
    • 女が苦手な頃のヤムチャが平然としていた(動物姿だったから?)
    • ヤムチャとブルマがくっついた時も、特に異議があった節は見られない
    • 『超』で変身した姿もシーメールに違いない
  • ♀派
    • アニメ版の声優が女性の渡辺菜生子さん
    • 女好きのウーロンと比べ、ヤムチャ一筋である
    • 原作2巻でウーロンが変身したコウモリにはチ××があるのに、プーアルにはそれが見当たらない
    • 『超』ではバニーガール風(ウサ耳バンドは無し)の美女に変身している

+ 中の人の古谷氏に関する余談
ちなみに、ヤムチャ役の古谷氏とブルマ役の鶴ひろみ女史とはよく共演している
(他のドラゴンボールの声優でも共演は多いが、その中でひろみ女史とは恋人・両思い・片思いなど恋愛関係の役が多く、
 その事について古谷氏は声が合い仕事もやりやすいとの意見を述べている)。
それはドラゴンボールでも同様で、恋人同士として共演していたが上記の様にブルマはベジータと結婚してしまい、
その際古谷氏はヤムチャのために「ブルマはヤムチャと結婚するんじゃないんですか!」と作者に抗議した。・・・・すごい声優だ。
(なおその時の鳥山氏の回答が上記の浮気性が原因という発言だった。ブルマの方も大概ではあるのだが)。
サイヤ人を増やすために破局させられたのは、ヤムチャが好きな古谷氏にとっては納得いかないのであろう。
ちなみに『爆笑問題の検索ちゃん』という番組でも「どうしてヤムチャを別れさせたんですか!」と言うコメントがあった。
だからサイヤ人を増やs(ry

その上、DBファンの子供に古谷氏がヤムチャ役を演じているとを語った所、
「なんだヤムチャか」と心無い事を言われ悔しい思いをした事があるという。
これなんてイジメ?
もう本当にヤムチャ好きの古谷さんは泣いていい。

…という劇中のみならず声優面でも不遇のヤムチャである。
+ ただし一方で、こんなエピソードも
アニメ版『ポケモン』のヒカリ役の声優・ 豊口めぐみ 女史はヤムチャのおかげで古谷氏のファンとなり、
古谷氏の出演作(『DQ』のアベルやタキシード仮面など)を中心にアニメに嵌り、それが声優を目指すきっかけにもなったという。
ちなみに豊口女史はDB視聴当時小学校の高学年頃、なんとも世代を感じる暖かいエピソードである。
また、『ネギま!』の桜咲刹那役の 小林ゆう 氏と古谷氏がとある企画で対談した際、
小林女史は「私のなかでは、すべての女性の憧れの存在がヤムチャさんなんです!!」とコメントしていた。
まったく、ヤムチャのくせに生意気だぞ!

+ 『復活のF』『超』ネタバレ
天津飯に危険だと言われ、置いていかれました。
とうとう戦力外扱いとなった事に吹き出した嘆いたファンは多い。
しかも少なくとも亀仙人よりは強いと思われるのに、その亀仙人は本作で久々かつ思わぬ活躍っぷりを見せる。
色々な意味でヤムチャは泣いていい。

『超』では日常描写が多い事もあり、友人キャラとして登場頻度は高い。
また『Z』のネタを拾ったのかヤムチャメインの野球回があったりと、所々で存在感を示している。
相変わらず戦闘での出番は無いが
公式でネタキャラとして扱われてしまっている感がある事に賛否もあるようだが、
『超』自体が鳥山作品を意識してかコメディ寄りの作風であり、またメイン回がアラレちゃんコラボ回と近かったため、
素直に受け入れて腹筋を痛めた喜んだファンも多かったようである。
神クラスの連中を相手に真面目に野球の試合をやろうとしたヤムチャがどういう目に遭ったかは言うまでもないが、
最後まで一度も勝利を諦めず奮闘した姿はかませではあっても決してヘタレではないと視聴者に見直された。
ちなみにこの回では逆に天津飯と餃子を置いてきたと得意げに言っている
本放送時には副音声で古谷氏らが実況するオーディオコメンタリー形式が取られるなど異例の厚遇であった。

+ 『スーパードラゴンボールヒーローズ』
本家アーケードの方で人気投票や上記の「的確なアシスト」の影響もあってか、
『時の界王神編』にて行われる超時空トーナメントにおいて、
なんと悟空達のチームの一人に抜擢され、メインキャラとして登場
(悟空参加時の描写から、正確には大会参加を主催者に持ち掛けられて承諾し参加)。
なおヤムチャ以外のメンバーは悟空、悟飯、ベジータ、ピッコロ、ヒット、ジレンとレギュラーや作中の上位陣のため、
当然と言うべきかヤムチャだけ浮きっぷりが凄い事になっている。
なお同作ではメカフリーザ相手にひーこらと逃げ回っており、タイマンではメカフリーザにも勝てないが、倒されるほどでもない、
というなんとも微妙な戦闘力となっている(ただしメカフリーザの戦闘力が原作と同じかは不明)。

2回戦ではベジータ、ヒットと組んで「黒衣の女戦士」と戦う事になり、ヒットが本体、ヤムチャとベジータは分身体と1体ずつ戦う事になる。
当然と言うべきか二人と違いヤムチャだけボコボコにされてしまうが、本体と戦闘中だったヒットが彼女にトドメを刺そうとした時、
思わず繰気弾で妨害してしまう。

「いや、その……ちっ!お前な、確かにその子は敵だけどな!
 だけど、だからって何も殺すことはないじゃないか!」

「ついやっちまった」と自嘲しつつもヒットを非難するが、仕事の邪魔になると判断したヒットに殺されそうになるも、
ヤムチャの優しさ(とよくみたら素敵な顔)に惚れた黒衣の女戦士に逆に庇われるという衝撃(笑劇?)の展開となってしまう。
そして彼女は「ダーリン」を守るために改めてヒットに戦いを挑む事に……
(なお、彼女の突然のダーリン発言にヤムチャ、ヒット、黒衣の女戦士の分身体全員が驚いている)。

その後ドミグラが呼び出した多数の敵相手に、黒衣の女戦士改め「ビードロ」と共闘する事となり、
その中でも彼女の故郷の仇であるチルド相手に、繰気弾を彼女のガラスで覆う事で、質量を大幅に増やし二人で操作する
即興(一応アニメ外で一度使用した模様)の合体技である「グラスホーミング」で大ダメージを与える活躍を見せた。
ビードロが「この戦いが終わったら~」と分かり易い発言をしたり、
グラスホーミングの演出が明らかにフリーザに元気玉を打ち込むシーンのオマージュだったりとフラグを乱立させたが
無事二人とも戦いを乗り切り、彼女の熱烈なアピールにヤムチャも乗り気になっていたのだが、
なんとここで彼女の種族であるガラス族が超長寿種族である事が発覚し、結婚式は1200年後になってしまう。
その場で話を聞いていたヒットに若干同情されながら、アイオスや他の黒衣の戦士と旅立つ彼女を愕然と見送る事になるのだった……。

「うあああぁぁぁぁぁ……!?」
「種族の壁というやつか……宇宙は広いな」

ちなみに、その黒衣の女戦士のカードが持つアビリティ「大好きダーリン!」は敵三体にデバフを撒く効果だが、
味方にヤムチャがいると敵全体に強化される仕様となっている。

+ まさかの主役化
Web雑誌『少年ジャンプ+』にて、ヤムチャ主役の外伝漫画『DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件』が不定期で連載された。
と、いっても昨今のラノベにありがちなド直球なタイトル通り、正確にはヤムチャ本人ではなくヤムチャに転生したドラゴンボール読者の少年が主人公。
ヤムチャとなったドラゴンボール世界を知る少年が、どのようにヘタレ化から脱するかが描かれており、
作者のドラゴン・画廊リー氏が大のドラゴンボールファンという事もあり小ネタも多い他、非常によく似た絵柄となっているなど、
見所が多く評判は軒並み良い。


MUGENにおけるヤムチャ

3体ほど確認されている。
ニコMUGENでは他のDB勢が濃すぎるせいか、いささか影が薄いようだ。

+ Chrono_Strife氏製作
  • Chrono_Strife氏製作
『超武闘伝』シリーズの悟空や悟飯を元にアレンジが施されている。
昇龍拳の他、「繰気弾」(上記でも触れているが気弾ではない)も実装されている。
なお、ボイスは海外のものなのでボイスパッチの登場が待たれる。
登場する動画では大抵やられ役扱いである。
参考動画 サムネッケンジィー
珍しく猛威を振るう動画はこちらを参照の事。
参考動画


Dione氏による外部AIも存在していたが、現在は公開先の二コロダ閉鎖により入手不可。
意外にも強めのAIで、空中ダッシュやワープを多用し原作さながらの戦い方を見せてくれる。
原作で神様に指摘されていた「足元がおるす」という点までも再現されており、下段ガードの精度が悪くなっている。
参考動画

また、上記の物がサイヤ人じゃないのに超サイヤ人化したヤムチャも存在している。
こちらは初期設定ではプレイヤーが操作できないので、操作したい場合は少し中身を弄る必要がある。

+ Tomo氏製作
  • Tomo氏製作
AC版『ドラゴンボールZ』における悟空のドットを改変して製作されたと思しきヤムチャ。
他の超神氏風DBキャラと並べても違和感の無いサイズになっている。
AIもデフォルトで搭載されているが、こちらも海外産なのでボイスは英語。
繰気弾を手動で自由に操作できるが、AIには制御し切れないらしく、とんでもない方向へ飛んで行ってしまう事も…。
プレイヤー操作

+ Tomo氏製作 『ファイターズ』仕様
  • Tomo氏製作 『ファイターズ』仕様
MUGEN1.1専用。
oscar123氏が根性キャプチャーしたスプライトを用いて製作されたヤムチャ。
oscarstg1氏が製作した『ファイターズ』仕様の悟空に比べて容量が格段に低いため、導入しやすい。
並程度のAIもデフォルトで搭載されている。
紹介動画

+ Mr 4x3l氏製作
  • Mr 4x3l氏製作
『超究極武闘伝』のスプライトを使用したヤムチャ。
原作では狼牙風風拳を放つのみのアシスト専用キャラクターであったが、
基本モーションや必殺技の動作が大幅に描き足されており(恐らく悟空や悟飯のドットを改変したものと思われる)、
プレイアブルキャラに混じって対戦しても違和感を感じさせない出来栄えとなっている。
操気弾やかめはめ波など代表的な技も一通り揃っている模様。
サイバイマンによるやられ演出もある。
DLは下記の動画から


ちなみに、エコノミーでカクカクの試合や、トキのようにスピードが極端に早すぎるキャラ同士の対戦はしばしば「 ヤムチャ視点 」と呼ばれる。
要するに「動きが早過ぎて目で追えない」という事なのだが、そこで真っ先に引き合いに出されてしまう辺り、あまりにも酷い言われようである。
実際に作中で「スピードが速すぎて目で追えない」と表現された対決とは、他ならぬヤムチャとサイバイマンの戦いであり、
当時5歳だった悟飯がそれを目で追う事ができず、ピッコロから「お前以外は皆見えているぞ」と言われた事に由来する。
そのため、この「ヤムチャ視点」という呼び方は成立しなくなってしまう。何せ視点も何も当の本人が戦っているのだから。
よって正確には「悟飯視点」と呼ぶのが妥当であろう。
尤も、ヤムチャが戦っている様子を見た「ヤムチャ(が戦っている時の読者の)視点」と言うなら合っているかもしれないが。

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出演ストーリー

プレイヤー操作

アルで昇華(part84、Tomo氏製)
水没&逆流withとっつき娘(mission75、Tomo氏製)


*1
クリリンや天津飯が「気円斬」「太陽拳」「気功砲」といった格上の相手にも通用する技を持っているのに対して
ヤムチャは格上の相手に通用する技を持っていないので、このような結論に至ったのも無理はないのかもしれない。
それに、あそこまでフルボッコされた後で、「もっと強い人造人間出すぜ」という状況でもあるし。

*2
実際、彼らは悟空が界王星で修行した時よりも早い段階でバブルスやグレゴリーに追い付けるようになり、
ヤムチャ・天津飯・餃子VSピッコロという3対1での組み手など、より実戦に近い形式の修行も行っている。
界王星に到着した時点での戦闘力が当時の悟空よりも高かったために、彼以上に厳しい修行をこなし早い段階で成果を発揮できたのかもしれない。
特に界王星で修行したメンバーの中でも一際戦闘力が高かったピッコロは、この修行で戦闘力42000のネイルを驚かせるほどのパワーを身に付けている。
なお、ネイルとの融合を果たしたピッコロは「力が数倍になった」と発言しており、
戦闘力100万以上のフリーザ第2形態を上回るほどの力を発揮しているため、融合する前の状態でも既に戦闘力20万ほどはあったと考えられる。

…尤も、いくら悟空よりも良い条件が整っていたとは言え、界王星に到着して数日しか経っていない事を考えると
(ヤムチャ達がいつ界王星に到着したかは明確ではないが、少なくとも界王様が悟空にその連絡をした時点ではヤムチャ達は修行を受けていないのは確かである)、
とんでもないインフレである事は間違いない。

*3
このオリブーが過去に実力を見せた場面として、
セルやフリーザ、コルド大王らを瞬殺したパイクーハンと好勝負をした事がある。
もっとも、パイクーハンは重い胴着を身に付けた状態で彼らとの戦いに臨んでおり、その真の実力はオリブーを大きく凌ぐのだが。
そのオリブーをあっさり倒したのは、今までのヤムチャの立ち位置や戦歴から見ると、かなり唐突なパワーアップと言える。
また他に似たような事例として、ミスター・ポポが超サイヤ人に変身した悟天とトランクスの攻撃を受け止めた事もある。
オリブーと戦った時の彼は、同編序盤とは打って変わってサイヤ人さながらに未知の強豪達との闘いを楽しんでいた。

*4
尤も、ドクター・ゲロがナメック星での戦いまでは調査しておらず、悟空の成長の限界を低く見積もっていた事も誤解を招いた原因だが。
とはいえ、サイヤ人編以降の悟空と間違われているので、アニメオリジナルを別にしても既にナッパを上回る程度の戦闘力はあると思われる。


最終更新:2023年12月02日 15:04