「その身に刻め……十字断罪(スラッシュクロス)!」
2D格闘ゲームツクールで制作されたフリーゲーム『タイトル未定 DS』(DSは「Dark Servant」の略。「Nintendo DS」のDSではない)の登場人物。
無論、
魔乳軍将ではない。
タイトル未定ながら、ゲーム自体は完成し完結している。
キャラクターセレクトの初期カーソル位置などから同作の主人公と言っても間違いではないだろう。
原作者及びファンからの愛称は
「天さん」(たまに「天使さん」と間違われる)。初期の頃は「天使様」とも呼ばれていた。
声優は
ゼノンと同じ
計名さや香
女史。
元となった原作ゲームに関しては、それほど設定やストーリーなどは決められてはおらず、
正に「タイトル未定」という名の通り、特に決まりやルールなどに縛られずに作られたようである。
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原作で判明している主な設定やストーリー |
姉が1人おり、彼女からは「セシリー」と呼ばれている。
30年前に封印したはずの悪魔が何者か(犯人は ゼノン)の手により開放されたため、
天使長から再びそれを封印する任務を与えられ、シルファリアと共に下界(地上)へ降り立った。
魔族の少女であるラファからは30年前に封印された仕返しのために執拗に付け狙われている。
ちなみに、同作に登場するヨサクの ストーリーモードでは、
「天界に帰る為に必要」と 賞金の8億宇宙ペソ(日本円にして8000円くらい)目当てで格闘大会に参加している。
何やってんだ、アンタ。
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原作におけるセシリア
剣士キャラなので全体的に広い攻撃範囲を持つ技が多く、作中のキャラでも群を抜くほどの高火力
コンボを叩き出せる。
また、初期プレイヤーキャラで唯一空中ジャンプと
ガードキャンセル(以下GC)が可能だが、機動力がやや低い。
一部の技のモーションは
高嶺響や
ジョニー、
徳川慶寅をモデルにしている。
唯一の
飛び道具であるが、ヒットするごとに威力が下がっていく「裂空斬(エアスラッシャー)」、
乱戦では外れやすい「十字断罪(スラッシュクロス)」など、癖の強い技が多い。
さらに、上記の高火力コンボは
ゲージ依存性が高く、乱戦や対人戦では実用性がないため、上級者向けのキャラとなっている。
しかし、ほとんどの超必の無敵時間が長く、おまけにGCによる
ダッシュステップ(近距離ダッシュ)中は着地するまで完全無敵なので、
相手に近付ければほぼ主導権を握っていける。
ゲージ次第では即死も狙えるコンボルートの豊富さも相まって
ゼノン、ラファと並んで3強に位置している。
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3強の秘密 |
セシリアら3名が「3強」と呼ばれる最大の由縁として 吹き飛ばしバグというものがある。
これはセシリア、ラファ、 ゼノンの3名のみに発生するバグで、
相手を吹き飛ばす技を当てた後、相手が画面端に到達する前に一部の技を当てる(もしくは相手が吹き飛んでいる時に反対側から攻撃を当てる)と、 攻撃した側へ引き寄せられるように戻ってくる他、攻撃ヒット時のノックバックが無くなるというとんでもないものだったりする。
このバグを応用した数多くの 永久ルートの発見により、セシリアら3強は ほとんどのキャラに対して超有利なダイヤグラムを叩き出している。
……これなんて 世紀末ゲー?
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ちなみに、同作品には「シャドウブレイド」というラファによって生み出されたセシリアのクローンが登場する。
その名前からセシリアを
黒くした外見をしており、瞳の色は金色で目付きも悪いが、CVおよび台詞はオリジナルであるセシリアと全く同じ。
こちらは
ゼノン同様、ボスキャラクターで、二段ジャンプの他に空中ダッシュが使える
(ちなみに空中ダッシュは初期キャラクターではラファのみが使用可能)。
ほとんどの
特殊技・必殺技に仕様変更が入っており、セシリアの強化・改造版とも言える。
…が、先の「3強」の面子の通りセシリアより評価は下である。こういう事にはよくある事。
かなり蛇足になるが、2D格闘ゲームツクールには「レバーガード」と「ボタンガード」と言う2つのガードの仕様が存在する。
といっても、ツクール制作者は一般的なレバーでのガードを取って制作している事が殆どなのでボタンガードは若干誰得気味。
そんな中、『タイトル未定』では後者のボタンガード仕様で制作されており、体感的には格闘よりも
対戦アクションに近いゲームとなっている。
ちなみに、マニュアルには「
ガーヒーとか好きならすんなり馴染めるかも」と書いてある。
MUGENにおけるセシリア
ハイパーヒロロ氏が製作したものが存在。同氏製作の
タイトル未定版ゼノンは
原作再現だが、こちらはMUGEN用にアレンジを加えたとの事。
ゲージ仕様が大きく異なる他、
開発終了までラフ画のラン動作だったダッシュの性質も別物になった。
また、原作のストーリーモードで登場したシルファリア
*2を
ストライカーとして呼び出す事ができ、後方から弓で援護してくれる。
剣士キャラにしては全体的に間合いが短く、単発火力もあまり高くないものの、素早い連続攻撃を武器に切り込んでゆくのが得意。
また、シルファリアの弓攻撃が時間差をおいて飛んでくるため、コンボや固め能力は高水準。
シルファリアが画面上にいる間はゲージが徐々に微量ずつ減少していくが、素のゲージ回収率が異様に高いので大した欠点にはなっていない。
ちなみにこのシルファリアだが、ガード中だろうが食らい中だろうがお構いなしに出して攻撃する事ができるため、切り返し能力も非常に高く、
コンボを決められている所に楽勝で割り込んで逆にコンボを決めるなんて事も可能。
さらに食らい判定の横幅が見た目や内部的な横幅よりもかなり小さく、低い身長故の判定の小ささも相まって、
被コンボ拒否能力の高さが大きなアドバンテージになっている。
ただし、シルファリア以外のコンボ抜けシステムなどは持っていないので、絶対的に有利というほどではない。
特にエリアルが噛み合ってしまう相手や、
ロック系必殺技を持っている相手にはシルファリアの援護が届かないため、長所が潰されてしまう。
また、画面端に追い込まれるとシルファリアの援護が生かせずにフルボッコされてしまう事も多い。
なお、シルファリアの呼び出しや撤収、各種援護行動はプレイヤーのコマンド入力で行う事になるので、AIのような真似をすると指が非常に忙しい事になる。
「
鳥の人」ことel氏による
AIも製作されており、一時公開停止され動画使用も禁止にされていたが、
現在は「迷惑を被る方がいないか、人目に曝すことによって気分を害する方がいないかに注意をしてくれれば自由に使って頂いて構いません」との事。
原作の即死コンボこそ狙ってこないものの、カウンターを重視した非常に手強い
AIである。
AIレベルの他に、シルファリアの使用率や
ジャストディフェンス使用頻度、コンボループ回数を設定する事が可能。
ただし、これらを全てMAXにすると、隠し
剣質の
マスター守矢Bスタイルや
エルクゥなどとも渡り合える
狂キャラと化すので、大会動画で使用する際は注意する事
(AIが更新された現在はAIレベル9、シルファリアの使用率9、ジャストディフェンスの使用頻度999、コンボループ回数5以上が最強)。
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el氏AIのシルファリア使用率補足 |
el氏AIのシルファリア使用率は0から9で設定できる(が、el氏は使用率0を想定していないとの事)。
氏のAIはループコンボにシルファリアを用いる記述になっていて、使用率0にするとコンボに異常を来たす。
具体的にどうなるかと言うと、ループコンボを十字断罪で締めずに途中で止めてしまい、その後の状況は不利である。
火力の低下も痛いが、確反取ったと思ったら逆に確反取られていたという事態が頻発する事に。
このトラブルは防ぐには、コンボのループ回数を0に設定してやればよい。そうすれば、ちゃんと十字断罪などで締めてくれる。
シルファリアを使いたくない場合、コンボループ回数の設定を忘れないように。タッグでゲージタンクに特化させるなら話は別だが。
ちなみにシルファリアを割り込みに使うのは2以降で、1では割り込み目的では発動しない(発動目的は主にコンボの繋ぎ)。
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さらに更新された最新版のAIでは、AIレベルをMAXにすると積極的に攻めるようになった。
そのため、上記の設定次第では
ラウンド開始数秒で7割余裕でしたなんて事もある。
…これでも即死コンボと永久は自重している
原作よりは有情な辺り、原作の
世紀末ぶりが窺える。
しかし、これにより総合的にAI戦でもセシリアに勝てるキャラの幅が広がった。
例えば、
投げキャラや
当て身を積極的に狙うキャラは、セシリアが自分から射程圏内に入ってくれるようになったため、
更新前と比べると勝率は格段に上がった。
(更新前は相手と一定距離を置き、隙を見せた瞬間接近してコンボを叩き込むというのがメイン戦法だった)。
特に、
超反応AIを搭載したキャラはセシリアに対して圧倒的に有利になっている。
逆に、
弾幕キャラや
待ちガイルは圧倒的に不利になった。理由としては、
弾幕を張ってもGCで突破されやすくなったからである。
実際動画でセシリアが
弾幕キャラと戦う事になったら、その見事なまでの
グレイズっぷりを披露してくれる事であろう。
なお、上記の通り現在のAIは10段階にレベルが調整可能だが、実際はAIレベル9が一番強い
(レベル9はカウンター重視の待ち、レベル10は積極的に攻める)。
そのため、大会動画でセシリアを登場させる際はAIレベルに気を付けよう。
ちなみに、AIレベルが10だと、2ラウンド目以降高確率でフライングをする。
これは、レベル10が後付けで付けられたレベルであるためだと思われる。
余談だが、AIレベル10同士のセシリアを同キャラ対戦させると、お互い交互にダメージを受け合うハマり現象が発生する場合がある。
全開セシリア(AI更新前)にプレイヤー操作で果敢にも挑戦し、見事打ち勝った動画 |
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また、rotarywonda氏によって12Pまで対応する
カラーパレットが製作された。
中には
魔法少女風のカラーも。
こちらもハイパーヒロロ氏のサイトで代理公開されている。
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大会ネタバレ |
また、本人の剣とお伴の弓という共通点からか、 この姉妹とはタッグ大会やチーム大会で共闘する機会が多い。
立ち回り自慢が集った 極限立ち回りランセレバトルでは、立ち回り重視のため敢えてコンボループを封印して出場。
序盤で1勝2敗と追い詰められるも、そこからの快進撃で立ち回り自慢相手に次々と勝利し、一気に上位に雪崩込んだ。
最後は初戦で戦った 煉クンとの立ち回り合戦を制し、10勝3敗(内5勝は最終Partで得たもの)という成績で優勝を勝ち取った。
また、 発掘男女シリーズ及び上記大会のうp主であるツキノ氏のお気に入りキャラであり、AIが公開されて以降氏の開催する大会のレギュラーとなっている。
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改変キャラとしては、のコンパチキャラのシャドウブレイドが存在していた。製作者は不明。
シルファリアが呼べなくなっているが、技性能に変化はなく原作再現という訳ではない。
現在は公開場所であった無限ロダの閉鎖により入手不可となっている。
また、melt氏の「聖なるセシリア」という
神キャラも存在する。
AIレベル、即死攻撃、防御力、ダメージ減少、タイムアップ時全回復、AIのレベルのランダム化、防御力のランダム化を設定する事ができ、
聖霊化をONにする事で準論外クラスの耐性となるので幅広い大会に出しやすい。
今後の活躍に期待したい。
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初公開の時点でのステータス(現行のverでは変わっている可能性があります) |
○・常時本体アーマー
○・準ガードステート固定
○・時止め未使用
△・タイムアップで全回復
△・時止め完全耐性
○・凍結完全耐性
○・本体のターゲットは取得可能
○・Var, Fvar, Sysvar, Sysfvar未使用
○・ヘルパー未使用
○・Noko未使用
△・本体Explod化
○・Projectile変数化
○・本体Hitdef使用
○・当て身されにくいHitdef使用
○・オーバーフロー、アンダーフロー
○・落下即死
○・当身アーマー貫通砲
○・当身超即死改
○・永続タゲからのTargetLifeadd
△・3000F経過で即死攻撃使用
△・6000F経過で攻撃垂れ流し
△・表ライフと裏ライフを削らないと倒せない
△・Projectileでライフ管理
△・Hitdefでしか削れない
△・無駄な事をすると削れない
○・カラー差関係なし
○・大体の攻撃は見た目通り
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出場大会
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一覧 |
シングル
タッグ
チーム
その他
削除済み
更新停止中
凍結
非表示
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出演ストーリー
*1
当初の設定では87歳だったが、「天使なのに年齢は2桁」というのが妙にリアルだった事と、
ライバルキャラであるラファの年齢(426歳)とのバランスを考え、300歳プラスされたという裏話がある。
*2
このシルファリア、最初期のバージョンでは「セシリアの妹分」という設定のみが存在していた所謂
没キャラだったのだが、
ファンからの「(バージョンアップに併せて)新キャラ希望」という声に応える形で、一部設定をリファインして誕生したという経緯がある。
名前が決定する以前は、原作者から(「弓を装備している」というそのまんまな理由で)
「弓子」と呼ばれていた。
上記の呼び名は、現在では彼女の愛称として定着している。
なお、(追加キャラクターであるため)ゲーム中では唯一CVが無いキャラクターである。
最終更新:2021年12月16日 15:17