ダーブラ


「魔王ダーブラ様をなめるからだ…ハッハッハ!」

鳥山明の漫画『ドラゴンボール』及びアニメ『ドラゴンボールZ』の登場人物。
原作の最終章にあたる「魔人ブウ編」で登場した。
名前の由来は、カバラの呪文「アブラカダブラ」であろう。ダークブライアン知らんな。アバダケダブラ」ではない。
CVは『ONE PIECE』のサー・クロコダイルなどでお馴染みの 大友龍三郎 氏。

孫悟空達が暮らしている世界の裏側に当たる「暗黒魔界」における王であり暗黒魔界最強の戦士。
セリフの通り魔王と呼ばれているが、かつて大魔王と呼ばれたピッコロとは関係ない。
魔術師バビディに洗脳されており、彼の一番の腹心として登場し、界王神とキビトを震え上がらせた。
実力は悟空曰く「セルと同じくらい」。後に「思っていたよりずっと強い」と評価されていた。
超サイヤ人の悟空の戦闘力を知った時にも大きな動揺を見せなかった事から、当時の超サイヤ人1よりも高い数値の戦闘力を持つと見られる。
アニメでは「3000キリや4000キリ程度の相手なら大したことはない」と発言しており、「まとめてかかってこい」と己の強さに絶対的な自信を持っていた。
このキリという単位はエネルギーの強さを計るものであり、アニメでの彼の発言によれば「200~300キリもあれば星の一つや二つ簡単に破壊できる」との事。
なお、300年前(エイジ474年)に部下に地球を調査させており、その時には大きなエネルギーを持った者はいなかったと述べている。

作中では孫悟飯と互角に戦い、悟飯との再戦直前には「間違いなく片づけられる」と強気な発言をした。
ベジータの悪の心を見抜いて自分達の陣営に誘うなど立ち回りは優秀であり、
ベジータと悟空の戦いで生じたエネルギーによって魔人ブウを復活させる事にも成功した。
……のだが、ブウの言動を見て「頭もパワーもないマヌケ面の生ゴミ」(アニメ版では「頭もパワーもない大マヌケ野郎」)と評した事で怒りに触れてしまう。
ブウに圧倒されながらも、ブウが自分やバビディの手に負えなくなる危険性を予測して始末しようとしたが、クッキーにされて食べられてしまった。
死後は本来なら間違いなく地獄行きであったが、「地獄へ送られた方が喜ぶだろう」という閻魔大王の判断により、天国へと送られた
『ドラゴンボールZ』では天国に行った後の彼の様子が描かれており、宣教師の様に丁寧な口調で瞳をキラキラさせているなど、
かなりコミカルなキャラクターになっていた。カァ!!気持ち悪リィ!やだおめぇ!!
改心したのか、あるいは人格を改造されたかだろうか。後者だとある意味酷い扱いであるが。

力押しの戦いが多い『ドラゴンボール』の中でもかなり頭の回るタイプである。勿論、魔界の王というだけあって単純な戦闘力も相当なもの。
洗脳されていたとはいえ、ベジータを味方に引き込む事を提案し、宇宙船を破壊されないために界王神を船の内部へ招き入れるなど、適切な判断を下している。
魔人ブウの復活が失敗に終わったと思われた時も余裕の態度を崩さず、
「自分や洗脳したベジータが残っている以上問題はない」としてバビディを安心させようとしていた。
復活した魔人ブウの危険性もいち早く見抜いており、バビディに対して「かならず手に負えなくなって災いをもたらす」と進言し、
まるで聞く耳を持たず、ブウに自分の始末を命じた主にも最後まで尽くそうとした事からも、根が真面目である事が窺える。

暗黒魔界一の実力者だが、戦闘前の評価はベジータ曰く「つば(による石化)にさえ気をつければなんとかなる」との事。
悟空も同じく「7年前だったらやばかったかもしれない」と今の自分にとってはさして脅威ではないというような発言をしており、
悟飯との戦闘を見て「思っていたよりずっと強い」と再評価した後も、「勝てない相手ではない」「本当に修行サボってたんだな」と、
二人ともダーブラの予想以上の強さに驚くよりも寧ろ苦戦している悟飯が不甲斐ないと取れる発言をしている。
『ドラゴンボール』のインフレの中の7年間の大きさに飲み込まれてしまった、これまたある意味悲しい存在である。
しかしながら、サイヤ人編以降はダーブラのような前章のボスキャラ相当の強さという噛ませキャラは毎回のように登場するが、
サイバイマン・キュイ・メカフリーザ&コルド大王に比べると、主要人物(キビト)を殺害したり、ピッコロ達を石化させる等の見せ場があり、
『超』では界王神に師事した未来トランクスを苦戦させ、超サイヤ人2への覚醒で倒される場面が描かれるなど、
噛ませキャラの中ではかなり待遇が良い方ではある。

単純な戦闘能力以外にもツバを吐きかけた相手を石化させたり、槍や剣を手元に出現させるなど魔術を使いこなせる
また、炎の弾*1や火炎の息吹など火に関した魔術も使用可能。
『ドラゴンボール』ではあまり見かけない独特な戦い方を得意としているキャラである
(悟空の「思っていたよりずっと強い」という発言は、この魔術を扱う独特の戦闘スタイルを評価した為とも言われている)。
石化の効果はダーブラが死ぬと解除される。

ゲームにおいても、トランクス同様に武器攻撃を主体とした戦法で戦っている。
炎の魔術は必殺技として使用するものが多く、
2000年代のリバイバル以降では通常の気弾が燃える火の玉になっていたりと演出が強化され、赤黒い毒々しいオーラを身に纏う。
石化する技はゲーム媒体では「サライバシュート」といい、ゲーム中では当たった相手の移動を4秒程封じる効果を持つ。

また、『ドラゴンボールゼノバース』『ドラゴンボールヒーローズ(以下DBH)』には彼の妹・トワ*2が登場する(画像右)。CVは勝生真沙子。
ダーブラ自身も後者においてバビディに洗脳される前の姿である「ダーブラ:ゼノ」として参戦。
『DBH』GM5弾では敵として登場する際、トワの加勢にダーブラが現れるなどお互い助け合う他、トワもダーブラを「お兄様」と呼び慕うなど兄姉仲は良好なようだ。

オープンワールドゲーム『KAKAROT』ではポルンガによって復活させる事が出来るのだが、
天国での暮らしですっかり平和主義の善人となっている。手遅れだったか……


MUGENにおけるダーブラ

stig87氏によって製作されたダーブラが存在している。超神氏の作風に合わせたとか。
原作通りの技も持っているが、あまり見かける事はない。
DBキャラには競合する相手が多い事を考えると仕方ないのかもしれない。

出場大会

出演ストーリー



*1
ちなみにこの魔術、SFC版ドラゴンクエスト6の攻略本下巻のメラゾーマのイラストのモデルにもなっている。

*2
元は韓国で展開されていたネットゲーム『ドラゴンボールオンライン』のオリジナルキャラとして、
鳥山明氏が監修及びデザインしていたキャラクター。
2013年に日本展開の前にサービス終了となってしまいお蔵入りとなっていたが、『ゼノバース』で晴れて日の目を見る事になった。
なお『ゼノバース』『DBH』GM5弾では彼女以外にもオンラインから輸入されたオリジナルキャラが複数登場している。


最終更新:2023年04月23日 22:13