デアデビル


"Hell's Kitchen is my neighborhood.
 I prowl the rooftops and alleyways at night,
 watching from the darkness.
 Forever in darkness.

 A guardian devil."

(ヘルズキッチンは私の街。
 私は夜中に路地や屋上を彷徨い、闇の中から見張り続ける。
 永遠に闇の中で……

 私はデアデビル。)

+ 日本語吹替声優
安原義人
『超人ハルク'90』(VHS版)
真殿光昭
『超人ハルク'90』(DVD版)(以上、テアデビル名義)
石丸純
『スパイダーマン(1994年アニメ版)』
根本央紀
PS『スパイダーマン』
小山力也
『デアデビル(2003年映画版)』(ソフト版)、『LEGO マーベル スーパー・ヒーローズ ザ・ゲーム』シリーズ
咲野俊介
『デアデビル(2003年映画版)』(機内上映版)
内田夕夜
『マーベル・シネマティック・ユニバース』
村瀬歩
『デアデビル(マーベル・シネマティック・ユニバース)』幼少期

アメリカのマーベルコミックの『デアデビル』に登場するヒーロー。初出は1964年の『Daredevil #1』。
タイトルにもなっている通り、同作品の主人公である。
「デアデビル」は、英語で「向こう見ず」の意味。彼の通称とも関連しており、
GUILTY GEAR』シリーズにおける乱入時の「HERE COMES DAREDEVIL!」でデアデビルという言葉を知った方も多いかもしれない。

本名マット・マードック。身長180cm。体重84kg。通称「恐れを知らぬ男」。
ニューヨークのスラム街「ヘルズキッチン」にて、売れないプロボクサーである父ジャックと母グレースの下に産まれる。
幼い頃に母グレースは離婚し、修道女となった。その後、父の手によって貧困から抜け出すために勉強を叩き込まれる。
だが、放射性廃棄物を浴びたことにより両目を失明することになる。
しかし逆境にもめげずにその後も勉強を続け、コロンビア大学の法科大学院にまで進学する。
学費を稼ぐために父は八百長試合に手を出し、しかもボクサーとしての誇りから土壇場で拒否したためにギャングに処刑されてしまった。
マットは父の敵を討つことを誓い、全盲でありながら格闘技の達人であるスティックの下で忍術、柔術、ボクシング、棒術などを学んだ。
ちなみに、このときの兄弟弟子がウルヴァリンである。
法科大学院の卒業後、親友と共に弁護士事務所を開いた彼は、父を殺した犯人を突き止めたが、
証拠不十分で起訴出来なかったため、デアデビルとなって彼らを自白させた。
その後も悪を恐れず弁護士をする傍ら、法では裁けぬ悪と戦うためにデアデビルとなって夜を駆けるのである。

ヒーローとしての能力は、視覚を失った代わりに聴覚、皮膚感覚、味覚、嗅覚が驚異的な発達を遂げたことで得た超感覚である。
嗅覚で人物を嗅ぎ分けられ、何かを口に含めば味覚でその成分の分析が可能。
音に関しての発達が特に著しいようで、相手の心音から嘘を感知できる上に、
音の反射でソナー的な探知を行うという聴覚の域を超えた感覚「レーダーセンス」を有している。
反射神経や平衡感覚も強化されており、スティックから教わった格闘術と合わせての白兵戦闘は強力。
しかし超人的なのは感覚器官のみで、それ以外では肉体的には全くの普通人であり、
パワーやタフネスは人間が鍛錬で到達できる程度のレベルにとどまる。超能力の類も持っていない。
また、当然であるが、視覚は失われているため色の判別は不可能である。
先端がフックに変形する杖「ビリー・クラブ」を武器として愛用している。これは普段は盲人用の杖に偽装している。

基本的に「悪のミュータント」や「侵略宇宙人」ではなく「犯罪を犯す人間」を相手取ったその活動内容から見て、
俗に「クライムファイター」と呼ばれるタイプのヒーローに属すると言えるデアデビルだが、
パニッシャーの様に完全な普通人と言うわけでもなく、
かといってスパイダーマン並の突き抜けたスーパーパワーを有するわけでもなく、ちょっと微妙なポジションのヒーローである。
そういった意味では、パワー不足も合わせて(出版社は違うが)バットマングリーンアローにキャラクターとしては近い。

ヒーローとしての交友関係もかなり広く、先述のウルヴァリン以外にもスパイダーマンゴーストライダーとも共闘したことがある。
他にもファンタスティック・フォーに短期間在籍していた経験があり、
彼の親友も一時期ファンタスティック・フォーの顧問弁護士をしたこともあった。
ちなみにマット自身も弁護士としてベノムの無罪を勝ち取ったり、マーベルユニバースにおける最も優秀な法律家として活躍している。
また、一部のif設定作品のみであるがパニッシャーことフランク・キャッスルとは幼馴染みだったりもする。

余談だが、上述の通り彼の母グレースは離婚した後ヘルズキッチンの教会で修道女となっており、
修道女としての立場から時折マットの相談に乗ることがある。
グレースは相手がかつて別れた息子であると気付きながらも自分が母であることを明かしていない。
マットは母親かもしれないと勘ぐっているようだが、確信が持てないでいる。
……嘘を見破れるデアデビルを欺き続けられるあたり、この母親もただ者ではなさそうである。

クロスオーバーイベント「シージ」の終了後、彼は突如マツオ・ツラヤバ亡き後の忍者集団ザ・ハンドの首領となってしまう。
彼らの居城シャドウランドに君臨した彼は力による支配を始め、スパイダーマンらニューアベンジャーズと対立した。
+ ネタバレ
"There is no Murdock! There is only the Beast!"
(マードックではない!ここに在るは、ザ・ビーストだ!)

彼の豹変の原因は、ザ・ハンドの奉ずる悪魔ザ・ビーストがザ・ハンドの新たなる首領として彼を見初め、彼に憑依し肉体を乗っ取ったためであった。
悪魔に憑依されたことにより超人クラスの怪力も得ており、
人格も残忍極まりない悪の化身と成り果てニューアベンジャーズと死闘を繰り広げる。

戦いの末、アイアンフィストの気の力によって悪魔の支配から脱し正気を取り戻した彼は、
ニューヨークを出奔し己を見つめ直す旅に出ることとなった。
その間はストームの元夫であるブラックパンサーが代役を務めていたが、その後はヒーローに復帰した。

なおデアデビルと言えば全身真っ赤のコスチュームが有名だが、実は初期のコミックでは黄色を基調としたコスチュームを着ていた。つまりイエローデビル
その他にも黒と赤のツートンカラーなどバリエーションは意外と豊富な部類に入る。
どのスーツでも悪魔を思わせる小さなツノと盲目故に目を塞いだデザインは一貫している他、イニシャルである「D」のマークも必ずどこかに取り入れられている。
胸に一文字で大きく染め抜かれていたり、文字を二つ重ねたようなマークだったり、時にはベルトのパーツが「D」のような形になっているなど、
こちらもスーツや媒体に応じて色々と変わっている。

実はマーベルコミックの中でも屈指の人気を誇るヒーローで、
ゲーム情報サイトIGNが開催した「Top 100 Comic Book Heroes」ではアイアンマンソーを抑えて10位にランクインしている。

1994年アニメ版『ファンタスティック・フォー』では第14話で登場。
Dr.ドゥームの策で力を失ったファンタスティック・フォーを、ベンの恋人アリシアの頼みで援護する。


財産も住居も職業も奪い、精神までをも破壊し尽くした……。

最後にはキングピンが自らの手で叩きのめし、骨を砕いた。

だが……死体は無かった。

死体は無かったのだ。

これでわかった……。

希望を失った男は

恐れを知らぬ男なのだ。


MUGENにおけるデアデビル

+ Pandakurz氏 & Gotham Jason氏製作
  • Pandakurz氏 & Gotham Jason氏製作
Pandakurz氏とGotham Jason氏の合作のデアデビル。
フック型のショートワンドであるビリー・クラブによる打撃や投擲で戦うスタイルである。
……ただ、彼のスーパーパワーは外面に顕れないため、若干地味な印象は否めない。
尤も、実力は十分なものを持っているのだが。

+ Arkady氏製作
  • Arkady氏製作
MUGEN1.0以降専用。
現在は氏のMFGフォーラムで公開されている他、海外サイト「The Mugen Multiverse」からも入手可能。
アドンケーブルサイクロップス等のドットをベースにしている。

操作方法はMVC風の6ボタン方式で、チェーンコンボやアドバンシングガードの他、2段ジャンプに三角跳び、移動起き上がりが可能。
エリアルレイヴも一応可能なのだが、打ち上げ後のホーミングジャンプがあまりに速い上に高く跳ぶためほぼ繋がらない。
ビリー・クラブでの連続突きに仕込んだワイヤーを用いての遠距離攻撃、サマソな対空技など、多彩な体術を駆使して戦い、
レーダーセンスを再現した周囲を暗闇に包む超必殺技「Light's Out」も所持している。対AI戦ではほぼ無意味だが
……が、全体的に火力が低く、必殺技通常技から繋がらない上に威力が雀の涙ほど。
超必殺技に至っては非ロック式の乱舞技「Devil's Onslaught」くらいしか頼りにならないというのが哀しい。

AIもデフォルトで搭載されているのだが、ハイジャンプ時に延々と上昇してしばらく降りてこなかったり、
有り得ない位置で三角跳びを繰り出したりと明らかに挙動がおかしく、残念ながら正常に機能していない模様。

出場大会



最終更新:2023年07月31日 15:37