藤堂志摩子


「好きな人の仕事をかわるのはちっとも苦じゃ無いわ」

今野緒雪の少女小説『マリア様がみてる』の登場人物。
DKソフトウェア開発室による同人作品、スール対戦型格闘ゲームマリばと!』と、二作目『マリばと!+プラス』に出演している。
アニメ版での声優は『戦国BASARA』のお市や『ファントムキングダム』のトレニアとアサギを演じている 能登麻美子 女史。

原作では初代から登場している最古参。
主人公である福沢祐巳と同学年であり、一年生の時点では同じクラスだった。
山百合会でも、物語開始時点で「白薔薇のつぼみ(ロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン)」であり、
二年生になってから「白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)」に昇格した。
決してアナハイム社とは関係ない
姉妹(スール)関係は、姉に二つ上の佐藤聖を、妹に一つ下の二条乃梨子を持つ
(祐巳、由乃と異なり一つ上の姉がいないため、一年生で「白薔薇のつぼみ」、二年生で「白薔薇さま」になる。
これについては聖の過去が絡むため割愛するが、志摩子との出会いがなかったら白薔薇は聖の代で途絶える可能性もあった)。

穏やかでおっとりとした性格だが、芯は強い。
ただし、秘密を心の内にため込んでしまいがちであり、思い詰めやすい危うさを持つ。
そのせいで自分にコンプレックスを持ち、『チェリーブロッサム』までは「私だけ消えられたらどんなにいいだろう」
など危険な発言も多かったが、自分と似た境遇の二条乃梨子と出会ったこと、
そして山百合会の皆の計らいのおかげでふっきれ、心にしっかりとした軸を持つことが出来た
(佐藤聖も重要な役割であるが、彼女の役割は「最初の支え」であろう)。
自分のことになるとやや臆病であり、感じたままに行動できない面も持つ。
その分、心を開いて乃梨子と共に過ごし始めてからはベタベタであり、脳が溶けるような甘々発言もさらっと口にしているのだが。

外見は、緩やかにウェーブがかかった髪に整った顔立ちで、フランス人形を思わせる。
だが、好きなものは銀杏にクワイ、百合根であり、
特技は日本舞踊で、名取(流派における免許皆伝)の資格も持つという純和風なお嬢様。
また、ピアノの演奏も得意である。
古武術をやったという描写は無いし、まして重火器やナイフや毒々しいオバケクラゲなんて使えるわけがない。

+ 家族について(ネタバレ含む)
「こんな私でも、必要としてくれる場所があるのなら」

実家は小寓寺というそれなりの歴史を持つお寺であり、父が住職をしている。
そのため、クリスチャンになろうと決心した時は父親に「勘当してくれ」と願い出て、
「見聞を広めてこい」とリリアン女学園に進学させられた。
そのため、実家のことが周囲にばれたら自主退学する心構えで過ごし、
いつでも去れるようにと親しい友人を作らないようにしていた。

また、実は父の本当の子供ではなく、父の長男がとあるシスターと結婚して産んだのが志摩子である。
その後長男は夭逝してしまったため、父が引き取って育てることになった。
ただ、志摩子自身もそのことは知っており、特に気には病んでいない様子である。
このあたり、松平瞳子とは異なっている。

ファンからの人気もかなり高く、紛れもない主要メンバーの一人ではあるのだが、今一つストーリーの中核には関われないでいる。
その原因は、彼女の葛藤は『チェリーブロッサム』で解消し、
乃梨子との関係についても『レイニーブルー(ロザリオの滴)』で一段落したため、
志摩子自身の語るべき物語が殆ど消化されてしまったためだろう
(それぞれ9巻と10巻。『マリア様が見てる』は40巻近く続いている長編シリーズである)。
実際、「私たち白薔薇姉妹には波乱が少ないと思う」と冗談交じりで言っていたこともある。


「志摩子さんが卒業するまで、側にくっついて離れないから」
「だったらもう、私は寒くないわ」


ちなみに本編でこそ語られないが、実は魔法少女である。
自らを「魔法少女志摩子」と名乗り、素顔まで晒しているのに誰一人としてその正体に気付いていない。
あなたのハートにギガンティア


『マリばと!』での藤堂志摩子

日舞をやっているためか扇で戦うキャラになっている。苗字繋がりで重ね当てを使ったりはしない
それも、原作では隠し芸大会で使用した「あっぱれ」と染め抜いた日の丸扇で。
技自体は、出の速い飛び道具「銀杏扇」で牽制しつつ、対空の「銀杏の舞」で撃墜していくタイプ。
ぶっちゃけ、モーションや戦い方が不知火舞御津闇慈によく似ている。
だが、カラドボルグを撃ったり阿修羅王を召喚したり、おでこからビームを発射したり、
重火器を仕込んだ巨大な十字架で戦ったりする連中ばかり
のこのゲームでは、こんなのまだまともな部類である。
……なんともはや。
なお、原作に志摩子の戦闘シーンは無いので、ボイスはネット声優を起用している。志摩子の担当は十野こもも女史。

共に組んで相性が良いのは、やはりお姉さまの佐藤聖。
姉妹ゲージの回復が速くなるのに加え、超必殺技「桜の舞」で固めている間に交代して聖が投げるパターンを作りやすい。
さらに、聖が苦手な遠距離が志摩子によってきっちりとカバーされるのも利点である。
なお、お市超必殺技「染れ緋の雨」のモーションが「桜の舞」によく似てるが、初出はこちらが先。



MUGENにおける藤堂志摩子

死門氏が製作したものが存在していたが、現在は入手不可。
原作でのスール交代システムは搭載されておらず、代わりにストライカーとして姉妹達を呼べるようになっている。
そのため、ちょっとした人間弾幕状態になることもある。
ただし、呼び出す際はゲージを消費するため乱発はできない上に、
パワーゲージを溜めるには通常攻撃を地道に素振りするしかない。

呼べるのは、お姉さまの佐藤聖、妹の二条乃梨子、そして何故か瞳子。
三人の性能は以下の通り。
  • 聖:敵の真上に垂直落下。距離を調整する必要がなく、しかも無敵なので「頭上には注意ですよ」の実質上位互換。
  • 乃梨子:志摩子の後ろから斜め上に飛んでいくため、当てるには対空技で打ち上げる必要がある。
  • 瞳子:志摩子の後ろからドリルで斜め下に突っ込んでくる。聖と違って無敵ではないため、失敗する恐れがある。
また、原作とは技のエフェクトが少々異なっている。

外部AIは蓬莱氏によるものと、柊・竹・梅氏によるものの2種類が存在するが、前者は現在入手不可。
後者はオリジナルのカラーパレットや音声を能登女史の声にするボイスパッチも付属している。
上記の通り原作に志摩子の戦闘シーンは無いので、断末魔や一部の掛け声に『苺100%』のアナ・コッポラや、
『灼眼のシャナ』のヘカテー等、他作品にて能登女史が演じたキャラの台詞が使用されている他、
呼び出される三人の声も変更されており、瞳子は中の人ネタ、乃梨子に至ってはDVDのフリートークでの清水女史である。
また、他のボイスパッチとは異なり、特殊イントロ追加されていない
一部の掛け声の音源?

出場大会

出演ストーリー



「由乃さんが怖かった」


最終更新:2023年04月18日 07:54