豪血寺お種


          

「わしもまだイケるのう」

アトラスの対戦格闘ゲーム『豪血寺一族』シリーズの主人公(一部除く)。続編『豪血寺一族2』のみラスボス
見紛う事なく正真正銘、齢78歳(初代)の「ババア」である。

双子の姉お梅とは母親の胎内にいた頃から蹴り合うほどの仲の悪さで、
お互いを邪魔な存在して亡き者にしようと考える不倶戴天の敵同士である。
ただし、外見は双子だけに単なる色違いキャラで、技性能もほぼ似通っている。

幼い頃、お梅に「一族を牛耳るためには邪魔な存在」として箱詰めされ海に捨てられたため死んだものと思われていたが、
一作目では70年間の修行を経て復讐のために帰還し、現頭首だった姉を倒して一族の新しい頭首になった。
この辺りの詳細はこちらのページを参照。
だが二作目では、お梅と母・お志摩の陰謀で拉致された上に再び海に沈められ、自ら失踪した事にされてしまう。
一族家訓「一週間以上不在を続けた頭首はその座を追われる」に則り新たな頭首を決める格闘大会が開かれるのだが、
優勝者の前に最終ボスとして立ち塞がるのが、陰謀を跳ね除けて生還したお種本人であった。
+ 生還したお種の様子
しかし、大会そのものは一族の「ジジイ」弧空院干滋(84歳)の優勝で幕を閉じる(三作目『最強伝説』での設定)。
結局、お種の栄光の日々はわずか一年で終了となった。
陰謀を巡らせるのではなく、陰謀によって陥れられる最終ボスというのは結構珍しいかもしれない。

三作目『豪血寺外伝 最強伝説』は通常使用キャラとして参戦。
四作目『グルーヴ・オン・ファイト 豪血寺一族3』は十数年後の頭首戦という設定で他のキャラクターが世代交代した中、
姉お梅と打算により和解し背中あわせにたすきで体を縛り付けた二身一体キャラとして堂々と参戦した。
『新・豪血寺一族』シリーズや『豪血寺一族 先祖供養』にも当然のように参戦。

姉お梅と実力は同じはずだが、彼女と違ってあくどくはなく、
幼くして箱詰めにされて捨てられたり、復讐を果たしたと思ったらまた陰謀で捨てられた上に頭首の座を失ったりと、
アクの強さに反して不遇なキャラクターである。
誰だ!お梅はともかくお種さんに「ババア成仏してくれ」とか言った不届き者は!*1
実際、戦闘前台詞や戦闘後の勝利台詞などを見ても、
お種は(お梅とのキャラの差別化もあるのだろうが)丁寧な口調だったり、穏やかなものだったりする台詞も多い。
散々酷い目にあわされて置きながらお梅を「姉上」と呼び続けるあたりに、お種の人の好さというか、
公式の言葉を借りるなら卑屈さというか、どこまで行っても人格が出来ているが故の悲しさを感じさせる。
……まぁ、お梅の台詞が荒々しすぎるという事もあるのだが。なんなんだあのババアは。
また、EDや台詞から結婚や舞踏会などの乙女チックな行事に憧れているのが分かる。
恐らく青春の全てをお梅への復讐につぎ込み、女らしい事を何一つ出来なかったからだろう。悲しい……。



それでもあまり他ゲープレイヤーから同情する声が聞こえないのは、本シリーズを詳しく知らないという事もあるが、
入れ歯を飛ばしたり顔を巨大化させたりする格闘術故だろうか。
豪血寺勢からは「お種さんは人間が出来てる」「お種さんなら老後の世話をしてやれる。ただしお梅、テメーは駄目だ」という声も。
「お梅ほどのアクがない」という声があるのも事実だが、お種はまともなのでおかしくはない。
また、お梅と同様に相手の精気を吸収して若返る技を持つ。
そのインパクトは絶大で、
「ゲーム自体は知らないけど、若返るババアは知ってる。あと陰陽師という人も多いのではないだろうか?
ちなみにこの若返り技、「ババアが主役」に難色を示す上層部に対し企画者(女性)が「若返るから許して(はーと」と言って作った技だそうだ。
一作目ではパンチボタンの通常投げであり、若返ると必殺技以外はアニーのコンパチキャラになる。
一応、攻撃力等や判定はアニーより強いが。
しかし、変身モーションのせいで投げた後に相手の方が早く動けるわ
(生気を吸った後は画面両端に移動する(相手を踏み台にして飛ぶ)ので反確までは行かない)、
変身が解ける時は隙だらけ(一応モーション中は無敵)で起き攻め同然の事をされるわで、
ガチ勢は変身しないキックボタンの通常投げを使っていたりするのが悲しい所

他では、『豪血寺2』で海流しされた際に手に入れた「森羅鏡」を使用する点がお梅と異なる。
……が、『闘婚』ではお梅も普通に森羅鏡を使っていたりする(しかも性能は従来のお種のものに近い)。
ただし「森羅鏡は元々豪血寺の家宝だった」という話もあるため、実は森羅鏡は既にお梅に奪われていて、
お種は気合で鏡技を使い続けているのかもしれないという噂も。

ちなみに若返った姿は、『1』ではランニングシャツで、『2』以降はセーラー服。下半身はどちらももんぺ。
『1』がただのシャツなのは、貧しい農家の娘となっていたため学校に通えなかったから。お梅も使い回しで同グラフィック。
『2』では、プレイヤーキャラのお梅がお嬢様だったため、セーラー服姿となった。ボスキャラのお種はその使い回し。
『闘婚』以降は、何事も無かったかのようにお梅の使い回しである。何と言うか、こんな所まで不遇。
しかしお種は先に述べたように少女らしい事に憧れていたため、姉を羨み過去を捏造してセーラー服を着続けている説もある。

そして主人なのにタメキャラである(性能自体はスタンダードだが)。
なお、『最強伝説』ではお梅との差別点が追加技と一発奥義のみだったが、
『闘婚』からはお梅が波動昇龍キャラに変更されるという形で差別化された。…が、必殺技の仕様はお種の方が変更された。……何故お種の方を変える、不遇だ。




MUGENにおける豪血寺お種

MUGENにおいても大抵の場合お梅が優先され、動画に出るのもお梅ばかりであるなど、不遇な扱いを受けている。
あとお梅より数が少ない模様

【初代~最強伝説】

+ Capitan Trueno氏製作
  • Capitan Trueno氏製作
古いドットのお種。一部音声に抜けがある、ヒット音がMUGENデフォルトのまま等、再現度は高いとは言えないものの
変身を実現しており、変身中はゲージが減り続けて0になったら元に戻るという仕様。
投げ技を食らった時も(多少ずれるものの)変身後のグラフィックを維持している。
簡易ながらAIも搭載されている。

一度HPが移転した後Readme.txtを更新していないようで、Readme記載のアドレスとは全く別の場所に移転先HPがある。

【GOF】

+ の。氏製作
  • の。氏製作 お種&お梅
現在は特に名乗る名の無い流れ者氏によって代理公開されている。
『GoF豪血寺一族3』を元にした、姉妹二人で一人という奇怪なキャラクター。
技やコマンドはお種メインのものがベースになっているとの事。
一部システムとスプライトが未実装だが、使う分には問題ないので安心である。

【闘婚~先祖供養】

+ H"氏製作 お種(お梅)
  • H"氏製作 お種(お梅)
代理公開先であったURA(Re:)氏のOneDrive凍結に伴い長らく入手不可となっていたが、2024年3月よりH"氏が活動を再開。
現在はMUGEN1.0以降専用キャラとして再公開されている。

『闘婚』のお梅/お種を元にしたキャラクター。使用時のカラーで姉妹どちらにも出来る。
別々のキャラクターとして登録する事も可能な他、最新版では「UME_TANE.def」と登録する事でシフトチェンジ「ババア呼び」を使用でき、
試合中に任意で好きな方のババアに変更可能という親切設計。

AIは再公開時よりエマノン氏のものがデフォルトで搭載済み。
外部AIはJ・J氏及びtokume氏によるものが存在し、岩砕歯による固めや流星乱舞弾を絡めたコンボ
強気のストレスシュートを放ってきたりと非常に素晴らしい出来映えとなっているが、いずれも最新版には非対応。

+ tokume氏製作
  • tokume氏製作
H"氏のものの改変版。
「『2』+『最強伝説』+『闘婚』以降」がコンセプトで、チェーンコンボなども搭載。AIもデフォルトで搭載されている。
ただし、お梅は搭載されていないようだ。

+ くねくね氏製作
  • くねくね氏製作
こちらもH"氏のものの改変版で、2018年2月公開。
KOF』風にアレンジされており、スパキャン・ドリキャンも可能なハイスペックババア。
原作では使い辛かった「絶鬼掌」も連続技に使えるほど発生が速くなった。
7~12Pは特殊カラーとなっており、12Pともなれば凄まじい強さを発揮する。
お梅はストライカーとして参戦しており、入れ歯などで妹を援護してくれる。
……が、あのババアがまともに援護してくれる筈もなく、攻撃のことごとくがお種にも当たる
強で出せば画面中央に来てくれるので自爆のリスクは低下するが、「流星乱舞弾」のみはどう頑張ってもお種にしか当たらない
絶対援護にかこつけて妹を亡き者にしようとしてるよあのババア…。

更新によりAIがデフォルトで搭載されており、10段階にレベル調整が可能(デフォルトは10)。
距離を離せばゲージを溜め、迂闊に攻めれば無敵時間のある「甲式・天舞脚」ですかさず迎撃して来る。
上記の絶鬼掌等を絡めた強力なコンボを狙って来る上、お梅の援護も巧みに使いこなす恐るべきババアである。
肝心な時に邪魔されたりするけどな!
仲良しババア姉妹の図(5:27~)

出場大会

+ 一覧
+ 豪血寺お種
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み
非表示
+ お種&お梅
【お種&お梅】
削除済み
非表示

出演ストーリー



*1
しかし、この「成仏してくれ」というコメントはある意味仕方ないのかもしれない。
と言うのも、初代でのお種のステージはかなり不気味な墓場であり、
お種自身の老婆としての不気味さも手伝って、一部のプレイヤーは原作でもマジでそれっぽい事を口にしていたからである。


最終更新:2024年03月05日 01:16