隠しキャラ

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ゲーム中にある一定の条件を満たさないと出現しないキャラクターの事。
隠しキャラは大きく分けると二つのグループに分類される。
  • CPU戦で一定の条件を満たすと出現する隠しボス、或いは隠し敵キャラ
  • 隠しコマンド入力、あるいはタイムリリースなどで出現する隠しプレイヤーキャラ(ラスボスなどが多い)
前者のパターンでは大抵の場合は性能強化版や特別なアルゴリズム(CPU挙動)を持ったパワーアップ版の敵である場合が多い。
後者も前者のキャラが使用可能になったり、或いはCPU専用のボスキャラが使用可能になるなどのケースが多かったりする。
中には特定のモード限定で使用可能だったり、アーケード版で使用不可能だったものが家庭用特典で使用可能になったりするケースもある。

アーケードゲームにおいては獲得したり倒すと高いポイントを貰え、
ハイスコアを狙える「隠れキャラクター」探しがプレイヤーからの注目度の高い要素であったため、
その流れを汲んだ格闘ゲーム分野においても1990年台の黎明期から積極的に取り入れられた。
格闘ゲームでも例に漏れず、「隠しキャラ」として登場するボスを倒す事が出来ればボーナススコアを得る事が出来るため、
ハイスコアやハイスコアランキングを狙うプレイヤーにとっては避けては通れない存在である。
現在では数多くの隠しキャラクターが登場しており、中には元々この隠しキャラクターであったものが後に操作可能(プレイアブル)キャラクターとして、
性能を調整した上で正式キャラとして後のシリーズに続投している例も多い。
(例:『スーパーストリートファイターIIX』で隠しキャラとして登場した豪鬼は後にシリーズレギュラーキャラとなった)

「アーケードモードのラストで登場する敵を倒した際にさらなる強力な敵が登場する」というインパクト抜群の演出を伴う一方で、
完全な隠し要素であるという事からかかなりシビアなアルゴリズムで行動してくる、あるいは明らかに必殺技の性能が高すぎる、
高レベルCPUによるハンディキャップ補正が強く効きすぎているなど、「隠しボスが強すぎる」という事案は度々発生した。
(例:史上最凶クラスのラスボスとして名高い『カイザーナックル』シリーズのジェネラル等)

また、既存キャラのマイナーチェンジ版(コンパチ)キャラクターがこの隠しキャラとして登場する事も多く、
MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』に登場したアダマンチウムを失ったウルヴァリンや、
THE KING OF FIGHTERS'97』で初登場したツキノヨルオロチノチニクルフイオリを筆頭とする通称暴走(オロチ)版キャラクター、
草薙京の性能変更に伴う過去性能版を残すためのクローン京シリーズ等が挙げられる。
これらの例では必ずしも元キャラのパワーアップ版とは限らず、かなり大幅に元キャラクターとの性能が変わっていたり、逆に弱体化している場合がある。

主な出現条件としては以下のようなものがあり、複合している場合もある。
キャラクター選択画面で隠しコマンドを入力する事で隠しキャラクターが出現する。
コマンドが偶然入力される事がほぼ無いような長いものである上、最後に決定ボタンを押す必要があった場合、
そのままそのキャラクターが選択されてゲームが始まり、選択する意図が無かったキャラクターを選択してしまう場合がある。

  • ゲーム内で特定の条件を満たす
特定の技で敵を倒す、ノーコンテニュー、ラウンドを落とさずにクリア等の条件を満たすと登場。
CPU戦にも拘らず乱入演出を伴って登場する場合がある。
実質的に1試合増えるため、実質的にハイスコアを狙うには避けては通れない道である他、倒す事でそのキャラクターが使用可能になる、
隠しエンディングを見る事が出来る、隠し要素で遊べるようになる等の特典がある場合も。

  • タイムリリース
基板がリリースされてからの内部時計の時間経過によって新しいキャラクターが選択可能になる。
鉄拳2』が初出だが、後に他の作品でも同様に「長時間稼働していると隠しキャラが登場する」という方式が取られた。
現在ではオンライン対応筐体などを利用して、バージョンアップが行われた際にキャラクターが追加されるという方法で
同じようにキャラクターが追加されたりバージョンアップパッチが当たる等の処理が行われる場合がある。

  • パスワード/ディップスイッチ
メモリテスト画面で特定の操作をするか、基板に付いているディップスイッチ(小型スイッチ群)の組み合わせによって出現。
プレイヤーのアクセス出来ない部分での操作のため、実際にこの作業をするのはオペレータ(ゲームセンター管理者)や、
開発元から派遣されたスタッフである場合が多く、イベント等で一時的に利用される程度である。
基板内にそのまま入っている没キャラクターであったり、ジョークとして入れられているキャラクターである事も。
(例:『MARVEL SUPER HEROES』におけるアニタ等)

  • 購入
ダウンロードコンテンツの追加キャラクターとして配信される、家庭用タイトル等に多い形態。
プレイヤーのデータを管理するのにICカードを利用するタイトルの場合コスチュームのカスタマイズ要素等と同じく、
購入した状態のICカードを対応筐体に挿入する事で使用可能になる。

変わり種としては『MARVEL VS. CAPCOM 2 NEW AGE OF HEROES』におけるアーケードと家庭版の連動で、
「アーケード版のプレイデータがあると隠しキャラが家庭版で登場」というものもあったが、ゲームセンターからアーケード版が無くなってしまうと、
隠しキャラクターを出現させる事が出来なくなってしまう(暫くはカプコンにビジュアルメモリを郵送する事で対応してもらえた)という、
致命的な弱点があったため、現在ではこうしたクロスプラットフォームにおける隠し要素の解禁はあまり見られなくなっている。

+ 格闘ゲームの隠しキャラリスト
特に注意書きの無いキャラは、原作でプレイヤーが使用可能な隠しキャラである。
隠しキャラ タグも参照されたし。

CAPCOM

SNK

ADK

サンソフト

その他



2

1の用法から転じて、職人プレイヤーが扱う異常に強い弱キャラの事。
その強さがまるで姿形が同じだが性能が違うキャラを実は使っているのではないかとすら思える事から、
「そのプレイヤーの使うキャラ自体が隠しキャラ」と冗談で言われ始めた事から来ていると思われる。

ニコニコ的には『北斗の拳』において最弱キャラのはずのジャギで強キャラ達を次々と屠る「魔法戦士」ことQMZ氏などが有名。
ジャギの弱さを簡単に説明すると、殆どのキャラにダイヤグラムにして7:3ほど不利を付けられ、
トキレイユダなどの上位陣に至っては8:2から9:1不利と言われるほど。

詳しい説明は当該項目に譲るが、それほどの弱キャラで勝ち続ける姿は多くの他プレイヤー、そして視聴者の脳裏に焼き付いた。

ただし『北斗の拳』は火力が世紀末なゲームである故、ダイヤグラムの持つ意味合いが他のゲームとは多少異なる事も付記しておく。
……まあ魔法戦士は「ダイヤ?何それ食えるの?」と言わんばかりに強キャラ達をバスケに頼らない立ち回りでも封殺しているが
(魔法戦士のジャギと言えばバスケが有名だが、ルート開発が進んだ現在はともかく、
 北斗人気が絶頂だった2008年頃においてジャギバスケはゲージ効率の関係で魅せの域だった)。


最終更新:2023年12月08日 21:39