ヴァルチャー


+ 日本語吹替声優
西川幾雄
『スパイダーマン(1967年アニメ版)』(CS版)、『スパイダーマン』(1994年アニメ版)
烏丸祐一
『アルティメット・スパイダーマン』
八木光生
PS2・GC・Xbox『SPIDER-MAN』
佐々木啓夫
『マーベル スパイダーマン』
大川透
『マーベル・シネマティック・ユニバース』『モービウス』
大塚芳忠
『Marvel's Spider-Man』
飛田展男
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』

アメリカのマーベルコミックスの漫画『スパイダーマン』シリーズに登場するヴィラン(悪役)。
空を飛ぶ能力を有した老人であり、ヴィランチーム「シニスター・シックス」の一員。
スパイダーマンとは長い付き合いの宿敵同士である。
初出は1963年の『The Amazing Spider-Man #2』なので、読者時間ではもう半世紀以上戦っている。
名前は英語で「ハゲタカ」、転じて「略奪者」を意味する。確かにハゲている
アフターウォー世界における回収業者ゴロツキ共とは無関係(こちらも「死体漁り」的な意味)。
「ヴァーチャー=Virtue(美徳)」なんてのもヴィランにあるまじき気質である、と言いたい所だが……(後述)。
当然だが「ヴァーチャル」を組み替えた名前ではない(そもそもヴァルチャーは「Vulture」、ヴァーチャルは「Virtual」と綴りが異なる)。

本名はエイドリアン・トゥームス。身長180cm。体重79kg。
かつては電気技術者であり発明家であった。
だが、共に仕事をしていた会計のグレゴリー・ベストマンが資産を横領し、全ての財産を奪ってしまった
(アニメではノーマン・オズボーンに発明の特許を奪われたりなどの目に遭う)。
怒った彼は最後の発明品である翼型の飛行装置を手に、ヴィラン「ヴァルチャー」となった。

基本的には悪党らしく悪辣な性格であるが、体を悪くした時にネイザン・ルビンスキーの世話になって以来友人関係になったりと、
根っこの部分では人間らしさも持ち合わせている。
後にルビンスキーがスパイダーマンの関係者である事を知り、人質に取るつもりで捕まえて空を飛んだ所、
心臓発作を起こしてそのまま死んでしまった。その事を深く悔いて、一度は自首したほどである。
最後は、スパイダーマンの叔母でありルビンスキーの恋人でもあったメイ・パーカーから、
「酷い事を言ったのは謝るがどうしても許せなかった。だから神の裁きに任せる事にする」と、
とてもヴィランにかけるものとは思えないような言葉までもらっている。
娘や息子、孫などもおり、息子の嫁と孫(病気持ち)には金銭援助を惜しまなかったという一面もある
(もっとも、その手段は強盗だったのだが……)。

ラフト刑務所に収監された後、スーペリア・スパイダーマンが結成したチーム「スーペリア・シックス」に強引に加入させられる。
その後、再び自由の身になってファルコンサムとは無関係)と名乗った。

ヴィランとしての能力は、何と言っても翼型の飛行装置である。
これによって空を自由に飛べる(最高時速約153km)事はもちろん、年齢不相応の体力を使用者に付与できる。
また、翼を剣のように鋭くして敵を切り裂く事も可能。
さらに、当然ながら発明家であるため、これら以外にも新しい装置を作り出す能力も持っている。
その中には他人の生気を吸い取って若返る装置なんかもあったりする。

(参考資料:『マーベル・エンサイクロペディア』)

『Marvel's Spider-Man』ヴァルチャー&エレクトロ戦

+ 実写映画におけるヴァルチャー
2017年公開の映画『スパイダーマン:ホームカミング』においてメインヴィランとして出演。
前年に『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』にゲスト出演したスパイダーマンに引き続き、MCUに参戦した名誉ある一人となった。
演者はかつてティム・バートン版『バットマン』を演じたマイケル・キートン氏。
「かつてヒーローを演じた男」の苦悩を描く『バードマン』で数多の映画賞を総なめしたのも記憶に新しい中、
今度は鳥の姿をしたヴィランを演じる事となったというのも何かの偶然なのだろうか。

ニューヨークに拠点を置く残骸処理会社の社長であり、本来は何の能力も持たない普通の一般人である。
しかし映画『アベンジャーズ』におけるニューヨークでの戦いの処理業務を請け負った所、
彼はこの作業の為に多額の資産を投じた直後にトニー・スタークの介入で仕事を奪われてしまう。
自分の部下や家族を食わせる為、(特に元は武器商人でありながらヒーローとしての名声を得た)アイアンマンへの腹いせのため、
彼は部下と共に密かに戦場跡から持ち出したチタウリの残骸を解析、強力な武器を密売する武器商人となった。
ヴィランとしての装備となる飛行装置もこのような経緯で開発されたもので、
以後はヒーロー達の戦闘後に回収されたチタウリやウルトロンの残骸を密かに盗み取り、それを基に新たな武器の開発や製造を行っている。

これだけ読むと「またスタークか!」となるかもしれないが、ヴァルチャー以前にもチタウリの武器やパーツの横流しがあった事、
処理業者が軽い気持ちで部品を持ち出したため、未知の病原菌によるパンデミックが起きかけたといったトラブルが頻発していた為、
民間業者に任せるのはマズいという事情もあったのである。
せめて仕事を奪った分のフォローや補填があれば結果は違ったかも知れない

ハゲ頭に緑の鳥スーツという、良く言えば古き良きアメコミスタイル、ともすればコミカルで荒唐無稽とも言えるコスチュームを、
戦闘機のヘルメットと飛行服というミリタリチックなテイストに落とし込んだアレンジは流石の一言。
また、残骸処理業者という設定も名前の由来であるハゲタカを想起させるなど、良アレンジの光るキャラに仕上がっている。


MUGENにおけるヴァルチャー

+ Hobgoblin氏&Wucash氏製作
  • Hobgoblin氏&Wucash氏製作
海外サイト「ScruffyDragon Productions」にて代理公開されていたが、現在は同所の消滅により入手不可。
サンドマンが呼んでくるヴァルチャーのドット絵を元にして製作したらしい、
原作通りの飛行能力を持ち、空中を自由に飛び回れるため地上戦主体のキャラに強い。
戦法は、空中機雷や広範囲に対する羽根射撃など、相手を固めるものが中心である。
その一方で必殺技を含めて攻撃力が低いため、今一つ決定力に欠ける面も持つ。
AIはデフォルトで搭載済み。
ゲージが溜まり次第Featherblades shot(大量の羽手裏剣を広範囲に放つ超必殺技)をぶっ放すため、
ゲジマユ時やゲージ効率の良いキャラとタッグを組むと物凄い制圧力を発揮する事がある。
専用ステージ「Vulture's Nest」も公開されている。
参考動画。お相手はZVitor氏のスパイダーマン

+ spiderman_29574氏製作
  • spiderman_29574氏製作
海外サイト「Mugen All Stars」で代理公開されている。
攻撃手段は通常技のみで、投げ技を食らうと姿が消える等、残念ながら完成度は高くない。
AIは未搭載。
参考動画。お相手はZVitor氏のスパイダーマン

出場大会



最終更新:2023年10月31日 13:36