「ごきげんよう、お姉さま」
今野緒雪の少女小説『マリア様がみてる』の登場人物。「ふくざわ ゆみ」。
DKソフトウェア開発室による同人作品、
スール対戦型格闘ゲーム
『
マリばと!』と、
二作目『マリばと!+プラス』に出演している。
CVは、アニメ版は
植田佳奈
氏、ドラマCDのみ
桑島法子
氏。
本編における主人公であり、当然ながら全巻皆勤賞。基本的にストーリーは彼女の視点で進む。
一つ上の姉に
小笠原祥子を持ち、後に一つ下の妹に
松平瞳子が就いた。
*1
初登場時は一年生であり、一巻の最後に「紅薔薇のつぼみの妹」に就任。翌年は「紅薔薇のつぼみ」となった。
祥子の卒業後は「紅薔薇さま」として山百合会をまとめている模様。
性格は元気で前向きだが、心境の変化によるアップダウンが激しい。
ただし、ストーリーが後半に進むにつれて落ち着きのある性格になっていった。
容姿や性格、成績にも特筆すべき所が無く、自分の事を一般市民だと認識している。
もっとも、幼稚舎からリリアン女学園に通い、「お姉さま」
「白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)」のような呼び名に特に抵抗を感じていないあたり、
かなり疑問が残るのだが。
また、裏表が無く
嘘をつくのも苦手であり、思っている事が全部顔に出る(聖曰く「百面相」)。
「
タヌキ顔」とも自称している。弟(後述)も同じあたり、どうも福沢一家に共通らしい。
二次創作でもネタにされており、ニコニコ静画で
タヌキ化させたファンアートが投稿されたり、
後記する『
マリばと!』では一部の動作で狸の尻尾と耳が生える。
父親は売れっ子の設計士であり、比較的裕福。
父、母、弟の祐麒(ゆうき・
4月1日の遅生まれで生まれは約1年違うが同学年)と一緒に暮らしている。
母親もリリアン出身であり、祥子の母である清子(さやこ)とも面識があった。
基本的に、人間的なスペックが優れている人間が多い山百合会では普通人に属する。
だが、そのボケっぷりと真面目さ、ひたむきな姿勢から多くの人間を惹き付けている。
また、彼女に感化されて人生において大きな転機を成した人物も数多い。
少なくとも、
小笠原祥子、
島津由乃、佐藤聖、
松平瞳子の四人は出会わなかったら決定的に違った人生になっていただろう。
彼女達以外にも
細川可南子、柏木優、小笠原清子、池上弓子なども祐巳に惹き付けられている。
蟹名静の言葉
「祐巳さんは祥子さまに会わなくてもそれほど変化はなかったろうが、今の祥子さまは祐巳さん無しでは考えられない」(要約)は、
彼女の特性を正に端的に言い表している。
弟の祐麒が花寺学院で生徒会長をやっているあたり、これも遺伝かもしれない。
さらには二年生時の後半からは自分の長所を若干自覚し始めたようで、瞳子相手にニコニコしながら押し切ってしまう描写もよく見られた。
髪型も相まって、
高町なのはを連想させる笑みである。
いい意味で。
+
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原作についての裏話 |
実は、『マリア様がみてる』の当初の主役は祐巳ではなく 二条乃梨子だった。
シリーズで最初に発表された短編が『チェリー ブロッサム』(第9巻)に収録されている『銀杏の中の桜』であり、
志摩子以外の山百合会メンバーはおまけで、祥子と令に至っては
名前すら無かった
。
ここに至るエピソードを補完するために書かれたのが、一巻から続いた「1年目」である。
この設定のため「異常な風習にツッコミを入れる」という、
学園ものでは本来主人公がやるべき行為を祐巳は一切やらず、乃梨子が行っている。
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『マリばと!』での福沢祐巳
「いっきまーす!」
『マリばと!』では、
主人公とは思えないほど癖のあるキャラ。
「レイニーブルー」で登場した
空色の傘を使用したり、
タヌキの尻尾ではたいたりと面白いのだが、
動きが若干遅く、
必殺技を出すとよろけるため全体的なスキも大きい。
傘のおかげで当たり
判定は強いので、空中から傘を打ち下ろしながら攻めていくのがメインになる。
また、
回転しながらつっこんでいく必殺技「狸顔っていうなぁ~」は、
自動的に相手に向かって飛んでいったり、コマンド入力で途中で方向を変えられたり
とハイスペック。
おそらく、元ネタは
メイの「アクアローリング」であろう。
タメの時間が長い代わりに、一旦空中に飛び上がるので潰されにくいため、発動と同時に交代するとよい。
さらに、原作での主人公であるため、姉妹ゲージを上昇させやすいパートナーがかなりの数いるのもポイントである。
相性がよいパートナーは、やはりお姉さまの小笠原祥子。
地上戦有利な祥子と空中戦有利な祐巳とで弱点を補えあえる上、姉妹ゲージの回収が速く、
交代してからの擬似
タンデムもやりやすい。
MUGENにおける福沢祐巳
死門氏によるものが存在していたが、現在は入手不可。
スール交代システムの代わりに
ストライカーを搭載しており、
人間弾幕状態になる事も。
呼べるのは、お姉さまの
小笠原祥子、同級生の
島津由乃、
藤堂志摩子である。
各自の攻撃方法は、祥子が飛び蹴り、由乃は祐己のいる位置で突き、志摩子は敵の真下から飛び出す。
ただし呼び出す際にゲージを消費するため、管理を怠るとあっという間に枯渇してしまう。
蓬莱氏による外部
AIも存在したが、こちらも現在は入手不可。
また、ゲージ消費無しでストライカー無制限に呼び出せる改変を施された祐己も存在し、凶改変キャラの大会に出場している。
出場大会
出演ストーリー
_
,.'´ ヽ
ryュミソノハ)))
〃ヘ(l.゚ ヮ゚ノ)'
′⊂)j水!つ
ノ/ |i
`iララ′
*1
ここで言う「姉」「妹」とは。上級生と下級生を擬似的な姉妹として結び付ける「スール制度」の事。
ちなみに女学生同士で「姉妹」関係を作るということは、大正・昭和初期の「女学校」では流行として割と行われていたことであり、
こうした文化は、少女小説の元祖的存在である吉屋信子氏の作品にも描写されている。
最終更新:2023年03月25日 23:57