最終決戦奥義・無式






「見せてやる…

   草薙の拳を!」

草薙京超必殺技。 設定では『'96』から身に付けていたが、実際に使用可能になったのは『'97』から。*1
作品によっては同様の技が「無式・壱の段」「三神技之壱」と銘打たれている。*2
八尺瓊(やさかに )八神)一族の「三神技之弐」、八咫(やた)神楽)一族の「三神技之参」と対応しているものと思われる。*3
草薙京-2も使用し、こちらは「最終決戦奥義」が付かない。

「百八式・闇払い」の動作で巨大な火柱を立て、「百拾五式・毒咬み」のモーションで炎を纏い高速で拳を浴びせる技。
MAX版では、さらに「四百壱式・罪詠み」「四百弐式・罰詠み」「百式・鬼焼き」と追撃する
(『CVS』では「百拾五式・毒咬み」「百拾四式・荒咬み」「百式・鬼焼き」となっている)。
ゲーニッツに「裏百八式・大蛇薙」を破られた京が修行を積み、オロチ打倒のために編み出した技。
オロチとの最終決戦ではが血の暴走を起こしながらもオロチの動きを封じた隙に、この技で庵諸共オロチを打ち抜いた。
草薙柴舟が使用する「千百弐拾七式・都牟刈( つむがり )」と構成がよく似ており、この技を原型としている可能性が高い。*4

「最終決戦奥義」という大層な名前が付いているだけあって、小技から繋がるほど発生が速く、
『'97』や『'98』のMAX版などを除き対空としても機能する強力な技。
この技が使える作品では、通常技特殊技(「八拾八式」など)→「無式」が強力なダメージソースとなる。
特に『'98』では通常版の威力が非常に高く、「屈弱K→屈弱P→無式」は「弱弱無式」と呼ばれ、京の生命線となっている。
また攻撃中にボタン連打で「歴史が違うんだよ」と専用挑発ポーズを取り、
『NBC』ではこれによって「どこキャンモード」(『2002』のMAX発動状態に相当)が発動する。
しかしネスツに拉致され「プロジェクトK」のための実験体となった結果、炎を操る能力に副作用が現れ、
以降『2003』で「三神技之壱」として復活するまで使えなくなる。
『'97』や『'98』では出掛かりに無敵時間はなく連続技専用という印象が強かったが、
『2003』で復活して以降は出掛かりに無敵時間も付くようになり、割り込みにも頼れる技となった。
『2001』の「伍百弐拾四式・神塵( かむくら )」は構成が無式と似ているため、「無式」の代わりに京が編み出した技ではないかという説もある。
その後も出たり出なかったり名前が変わったり、何かと忙しい技。
『XIII』では、「ネスツ編では使えなかった」という経緯とは逆にネスツスタイル京のみが使用可能な技として登場。
出始めの火柱がヒットしたかどうかに関わらず、拳が当たれば後の攻撃が全てヒットするようになった。
同作品では最終決戦奥義を超えた「最終決戦秘奥義十拳(とつか)」も登場している。
元ネタは恐らく前述のオロチとの最終決戦でオロチを倒した無式。誰だシャインナックルとか言ってるの
続く『XIV』では「裏千百弐拾七式・八重垣( やえがき )」が登場。
こちらは「荒咬み」→アッパー(近強立ちPに酷似)→「鳳麟」→巨大な「鬼焼き」といった構成や、
番号が「裏千百弐拾七式」であることからより「都牟刈」を意識した技となっている。
何か心境の変化でもあったのだろうか…いやただ参考にしただけかもしれないが

なお2001年頃のSNK公式サイト内のKOF用語辞典によると、
「××式」は奥義に格付けされた技に付けるというのが草薙流古武術と八神流古武術の決まりで、
特殊な技は「外式」にして、奥義を超える技は秘奥義に格付けして「裏××式」と付け、
秘奥義を超える技である神技には番号を振った名付けをしない設定。

技のボイスは初登場の『'97』のみ「これが…草薙の拳(けん)だ!」であり、
それ以外の作品では冒頭の「見せてやる…草薙の拳(こぶし)を!」である。
別に『天空の城ラピュタ』のムスカの台詞からパクったわけではない。そういや無式とムスカって語感は似てるよね

無式は後者の空耳から、の拳」とも呼ばれている。

なお、ネスツが解析した無式のデータはゼロ・キャノンに転用されている
何をどうしたら、無式がゼロ・キャノンになってしまうのかって?それはワシにもわからん…

KUSANAGIはこれと同様の技「最終決戦奥義・零式( ぜろしき )」が『2002』および『NEOWAVE』のMAX2となっており、
性能が非常に優秀な上コマンドも簡単で、さらに威力は相手の体力を約7割持っていくという全MAX2の中でもトップクラスの威力を誇る。
流石に高すぎたと思われたか、『2002UM』では威力は約5割程に抑えられた。

京の弟子である真吾は「真吾謹製・オレ無式」という名で模倣しているが、
こちらは当然ながら炎は出ず、性能も安定しない事が多い。

柴舟の「千百弐拾七式・都牟刈」は『'98』や『NEOWAVE』では出が遅く、無式の性能に遠く及ばなかったが、
『'98UM』では弱攻撃から繋がるほど早くなり使用価値が上がった。

オロチ編のストーリーにおいて重要な意味を持つ技であり、シャウトの熱さや見た目の派手さが人気で定番となっている。
原作では微妙に出番が少ないが、MUGENでは多くの京のAIがゲージの多くをこの技に費やすため、
ニコニコMUGENでもこの技と「うなぎ」の空耳コメントをよく見かける事ができるだろう。

…なお、実は小説版『'97』では京秘蔵のとっておきの技なのにオロチには使わなかったという中々に酷い経緯があったりする
(オロチは八酒杯→大蛇薙のコンボで撃破)。
さらに、小説版『'98』のパロディ編では親父へのフルボッコの締めに使われた
挙句の果てに、真吾のメタ発言に腹を立てて無式をブチかまそうかと考えてた場面がある(流石に未遂だが)。


関連項目



*1
『'96』の没データに、無式の原型と思われる技が存在する。

また、夏元雅人氏の漫画『KOF京』ではゲーニッツとの戦いで使われている。
ただし、この漫画では草薙の先祖がオロチの封印を解いた八尺瓊を制した伝説の技という設定である。

*2
NBC』では「無式・壱の段」が通常版無式と同じ「毒咬み」までなため、本来は最後の「鬼焼き」までで「無式」とも考えられる。

*3
しかし、『'97』の頃は「三神技は壱しか存在しない」とか開発者が語っていたりする。
この設定を尊重すると、オロチ戦後に庵とちづるがそれぞれ対オロチ用の技として完成させたと見るのが妥当だろうか
(ちなみに「三神技之弐」は'97三種の神器チームのEDで庵がオロチに放った攻撃である)。
他にも、「三神技は全て草薙流の技」という開発者の発言が残っているが…明らかに矛盾するのでこれは変更になったと考えた方が良さそうである。

*4
「都牟刈」 の由来は実際のスサノオ神話に登場する「天 叢 雲 剣(あまのむらくものつるぎ) (草薙の剣) の別名、「都牟刈( つむがり )大刀( たち )」。
この神話の中で草薙の剣はスサノオが倒したヤマタノオロチの尾から出てきたものであるため、
『KOF』における「都牟刈」もこれと同様、草薙の先祖が「大蛇薙」でオロチを倒した後に何らかの形で習得したものと考えられる。
ちなみに『XIII』のネスツスタイル京の「十拳」は「十握剣(とつかのつるぎ)(十拳剣)」が由来であろう。別名「天羽々斬(あめのはばきり)
(これも京-1のMAX2に当てられている)。
こちらはヤマタノオロチを退治する際に用いられ、尾の中にあった草薙の剣に当たって刃が欠けたものとされる。

*5
草薙一族の先祖、大蛇薙でオロチを倒す(裏108式)→都牟刈を開発する(1127式)→京、無式を習得する(連番無し)→神塵を開発する(524式)
……という事になる。
番号の順番がおかしいが、京が技の番号まで覚えていなかったため適当に付けたのだろうか。


最終更新:2023年10月09日 18:55
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