ゲーニッツ

  「さあ、神に祈りなさい!」

  格闘スタイル: オロチの力(オロチ八傑集、四天王の一人で主に風を使う)
  誕生日: 7月20日(41歳)
  身長: 193cm
  体重: 88kg
  血液型: 不明
  出身地: 不明
  趣味: ロッククライミング
  大切なもの: 忠誠心
  好きな食べ物: キノコ料理(特に松茸)
  嫌いなもの: 愚かな人類
  得意スポーツ: ウィンドサーフィン


THE KING OF FIGHTERS』 '96のラスボスとして登場するキャラクター。二つ名は「吹き(すさ)ぶ風のゲーニッツ」。
家庭用2002、'98UM、SVC、2002UMにも出演している。通称「ゲニ」。
「風」の力を操るオロチ四天王の一人。八傑集随一の実力者で、オロチ復活を目論む一族の実質的なリーダーだったと思われる。
名前はアニメ『宇宙戦艦ヤマト』の登場人物から、「吹き荒ぶ風」の異名は 『サイボーグ009』第二期アニメのOPテーマ中の歌詞から、
髪型や性格などはアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の碇ゲンドウから取られたと見られる。
中の人は影二クラーク、'95までのチャンを演じている島よしのり氏。誕生日や年齢は(当時の)氏と同じ設定になっている。

早くからオロチの血に覚醒しており、目的のためには手段を選ばないオロチ八傑集きっての行動派。
戦闘能力は若い頃からズバ抜けたものがあり、弱冠18歳でオロチの力を奪おうとしたルガールと一戦交え、右目を奪って退けている。
そのやり方は極めて冷徹で、オロチ復活に非協力的だった八傑集の一人・ガイデルの娘のレオナの覚醒を促し、
彼女に流れる血を暴走させて両親を殺害させる。
その行動理念は全てオロチの意思によるものであり、普段のゲーニッツはそれほど残忍ではない。
再びオロチの力に接近したルガールにマチュアバイスの監視をつけたのも彼の判断だと思われるが、
なぜ過去に因縁があり、危険因子とみなしていたルガールが力を得るのを黙って見ていたのかは不明。*1

 その後、期が熟したと見たゲーニッツはオロチの封印を守っていた八咫( やた )家の双子の片割れ、
 神楽ちづるの姉であるマキを殺害してオロチの長の魂を解放。
 '96の大会前にはオロチに対抗する「三種の神器」
 (草薙の剣:草薙京八尺瓊( やさかに )の勾玉:八神庵、八咫の鏡:神楽ちづる
 の力を測るために野試合を仕掛け、片手で圧倒している。
 これが京に修行のやり直しを決意させ、'96での大幅な技のラインナップ変更に繋がったとされる。
この時点で結束が不十分な三種の神器は脅威になり得ないと判断したゲーニッツは
封印の最後の護り手、ちづるを排除すべくKOFの決勝戦会場を強襲するが、優勝チームに敗れ自らの風の力を使い自害した。

+ 特殊EDについて(ネタバレ注意)
+ 死亡後も…

なお、海外などでフルネームが「Leopold Goenitz(レオポルド・ゲーニッツ)」とされていることもあるが、
公式にはフルネームは発表されておらず明確なソースも無いため、真偽は不明。
オロチ八傑集の二つ名や「ホワイト・ムスタディオ」等と同様に、二次創作が広まったものの可能性もある。
ただし響きが良いためMUGENストーリーなどではこの名前が使われていることも。



長い歴史を持つシリーズでも屈指の トラウマ とカリスマ性を誇る名ラスボス。
自ら積極的に手を汚す点や死に際する潔さなど、典型的な黒幕のイメージに当てはまらない人物像にも独特の魅力を持っており、
本編での登場は'96のみながら、今以てKOF歴代ボスの中でも屈指の人気キャラと言えるだろう。
普段は牧師をしており*2、戦闘中も落ち着いた物腰と丁寧な言葉遣いは変わらないが、
それとは対照的に残忍で容赦のない戦いぶりと、キリル文字*3で記される特徴的な技の数々はプレイヤーに強烈な印象を与えた。
外見に似合わず趣味はロッククライミング、特技はウィンドサーフィンと私生活も行動的であることが伺える。
服装はオロチ八傑集としての正装であり、'98では七枷社クリスシェルミーの三人がこれを着たED画像を見ることができる。

 人気キャラながら'96で死亡したため以降の作品に出場できず、オールスターの'98でも背景に止まり (しかも首なし)
長らく出番がなかったため復活を希望する声が多かったが、SVCと家庭用2002で遂に参戦。
 しかし、キャラのイメージが'96と変わっている点が目立ち、ヒューゴーを脳筋とあざ笑ったり、アースクェイクに「オロチを信じますか?」と布教まがいの発言をしている
 (ゲーニッツは別にオロチを広めたいわけではなく、オロチも決して宗教で結束された一族ではない)。
キムからは「聖職者を装う悪党」と呼ばれ、ガイルからは悪魔崇拝者のように言われるなど、ほぼ全てのキャラクターから異様に嫌われている。
友好的に接してくれるのはテリーMr.カラテリュウくらい。またからは存在を忘れられてしょげていたりする。
ちなみにベガとの掛け合いでの「忌むべき力を用いようと、私を傷つける事かないません」というセリフは
『ベルセルク』の登場キャラ、モズグスがガッツに対して言ったセリフのパロディである。
SVCのキャラ立てに違和感を持った(特に旧SNKからの)ファンからは「プレイモアはキャラの性格を理解していない」という声も少なくない。
それでもSVCでは、への態度(純粋なオロチではない八神を嫌っている)は'96と矛盾していなかったが…2002ではそこも吹き飛ばされている。

そして'98UMでも満を持して登場。 キャッチコピーは「希望を断ち絶望を注ぐ風」となっている 。
しかしボス勢は対戦でフェアに使えるような性能に調整されていなかったため、不満の声が多かった。
2002UMでは性能がマイルドに調整されたため理不尽さはなくなったが、一部で「残念性能」などと言われている。

ちなみに庵の「八稚女」は先祖がオロチに魂を売って手に入れた能力であり、ゲーニッツの使うものが本家という設定。
後に「真葵花」「真琴月」が必殺技に追加されたが、こちらはオロチ一族が草薙や八神の技をアレンジしたものと考えられる。



「あえて欺く者はいません。

                    人類は落ちていくのです。 どこまでも…」

原作中の性能

'96では体力&ゲージ無関係に超必殺技を連発できる反則性能。つまり一人ゲジマユ
加えて任意の場所に画面縦一杯に広がる竜巻を発生させる固定飛び道具「よのかぜ:ЁНОКАЗЭ」で相手の接近を許さず、
迂闊に間合に入るとあらゆる状況から発生1Fの超必殺コマンド投げやみどうこく:ЯМИДОКОКУ」で掴まれてお別れです。
ダッシュ速度も異様に速く、「よのかぜ」を警戒しすぎるとここぞとばかりに間合を詰められてお別れです。
さらに超必殺乱舞技「真八稚女」(みずち:МИЗУЧИ、またはじっそうこく:ЖИССОКОКУ)の硬直が異常に短く、
わざと「真八稚女」をガードさせて「やみどうこく」を使う恐ろしい連携もやってくる。
高レベルCPUになると「よのかぜ」が恐ろしい精度になり、近付くだけで一苦労。接近できても「やみどうこく」で掴まれるのでかなり厄介。
飛び道具が概ね飛ばなくなった'96ではこのプレッシャーはあまりに大きく、「ここですか?」と正確無比に竜巻を当ててくる様は絶望すら感じさせた。
一応パターンはあるものの歴代KOFのボスの中でも屈指の強さで、その傍若無人な暴れっぷりに'96プレイヤーには未だトラウマを持つ者も多いとか。
このCPUの強さが設定と完璧にシンクロし、嫌われるどころかゲーニッツの人気を支える大きな要因になっていると言える。
ネオジオCD等の家庭用では上述どおりプレイヤーも使用可能だが、自分で使ってみると通常技のリーチの短さやクセの強い必殺技などで案外扱いが難しく、
使いこなすにはかなりの慣れと読みが必要。
またCPUと比べて攻撃力も激減しており、D「よのかぜ」を当てても数ドットしか減らないほどであった。
さらにキャンセルで連続技にできる必殺技も、コマンドの長い「やみどうこく」しか存在しない。

参考動画

さすがにSVC以降は超必打ち放題はできなくなり弱体化されたが、「よのかぜ」を駆使した遠距離戦は鬼のように強い。
ただし通常技やコンボが弱く、ノーゲージでの対空や切り返しに問題があるという形でバランスが取られている。
ゲージがあれば「やみどうこく」、新乱舞技「ふうじん いぶき:ФУУДЗИН ИБУКИ」などでの割り込みが脅威だが、
ない場合の選択肢はリスク覚悟の「よのかぜ」で落とすか、早めにワープ技「ひょうが:ГЁГА」などで逃げるぐらいしかない。
いずれも読まれると手痛い反撃を食らうため、いかに間合を維持してペースを握るかが鍵となる。

'98UMでは2種の「わんひょう:ВАНГЁ」にロックがかかるようになり、突進技「しんことつき そうが:СИКОТОЦУКИ СОГА」や
唯一の特殊技「うらなぎ:УРАНАГИ」が追加されたことで接近戦や連続技が強化され、相変わらず遠距離戦も強い。
さらに受け身不能の技が増え、「よのかぜ」でダウン追撃が可能になった。
隠しキャラの中ではかなりマトモな性能だが、火力にボス補正がかかるため通常キャラではまともに対戦が成り立たない。

2002UMでは「わんひょう」が98UM以前の性能に戻ってしまったが、無印2002のMAX超必殺技だった「ふうじん いぶき」が超必殺技に、
MAX2の「真八稚女・じっそうこく」がMAX超必殺技に変更され、新MAX2「いぶき ながよ:ИБУΚИ ΗΑΓΑЁ」が追加された。
竜巻を起こして相手を吸い寄せて吹き飛ばす「真・雪風巻」に似た性質の打撃投げだが、
追加入力によって竜巻を飛び道具にすることができ、これがヒットすると追撃が可能。
また、削りでも約3割ものダメージを与える。


MUGENにおけるゲーニッツ

早くから製作されていたものの、良いAIを積んだものがなかったため、
動画では極一部の活躍を除き、長らく出番無しかサンドバッグであった。
しかし2007年12月に'96仕様が公開され、その完成度の高さと強さにファンは狂喜乱舞した。

オメガゲーニッツやWuwoG Ragingなどのアレンジキャラも多数製作されており、
中でもSVCでブリス化した数枚の絵を元に職人たちの熱意が完成させたゲニ子windはMUGENの醍醐味が詰まったキャラである。

+ fxm508氏製作 '96仕様
+ fxm508氏製作 '98UM仕様
+ GONZO-氏製作 '96+'98UM+SVC仕様+アレンジ
+ 斑鳩氏製作 '98UM+SVC要素アレンジ
+ Don Drago氏製作 4-in-1 Leopold Goenitz
+ RYO2005氏製作 ROTD仕様
+ TightRiam氏製作 XIII仕様
+ huolisi氏製作 fh-Goenitz
+ 珍屋氏製作 強さを求める者もといゲニ男
+ ilusion氏製作 O.Goenitz
+ モジャック氏製作 吹き荒ぶ旋風のゲーニッツ
+ アフロン氏製作 Corpse
+ humi氏製作 ダメ男ゲーニッツ
+ Notfound氏製作 BloodSurge-Corpse

他にも「MAELSTORM GOENITZ」や「Super Mech Goenitz」など海外製の凶悪改変ゲーニッツは多数存在するが、神キャラの改変は意外に少ない。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm8133041
そして数少ないゲーニッツの神キャラがこれ。(9:50から)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16755762
彼が現れる動画にはよくお別れ動画(風)のタグが付けられる。
一時期は逆に強すぎたため、大会で「風使い」という括りでのタッグやチームが組まれる場合
wind射命丸文パンツ、或いはサイア・ファルナスなどで構成されることが多く、彼が登場する機会は少なかったが、
サイアが動画使用禁止になり、周りのAIインフレやレベルが簡単に調節可能になったことで、そこら中の動画に顔を出している。

+ 動画ネタバレ







 「いい風が来ました。そろそろ頃合です」


出場大会

+ 一覧

出演ストーリー

+ 一覧


*1
庵でさえ血の契約を交わしていない者がオロチの力を使いこなすことはできないことを知っていたため、
当然彼もルガールがいずれ自滅することは予測していたと考えられる。
開発側の「オロチの依り代としての可能性まで予見していたのでは?」という発言から考察すると、
(芸文社刊『イラストノベルス ザ・キング・オブ・ファイターズ オロチ完結編』より)
あえてオロチの力を授け、あわよくば依り代として生け贄にするつもりでいたと見るのが自然であろうか。

*2
「神のご加護があらんことを」「悔い改めなさい」「人の子よ」など、キリスト教を思わせる言葉をよく使い、
普段は実際に牧師(「オロチを神に見立てた牧師」ではなく本物の牧師)の仕事をしている。
が、本人はキリスト教などの信仰は持っておらず、オロチの長を神として崇拝している。
仕事と自分本来の信仰信条は別物として割り切っている。
「牧師」という役職についているのは彼の趣味上、興味を覚える要素があったためだとされている。
(芸文社刊『KOFキャラクターズ KOF’94~’97 全45キャラ設定資料完全収録』より)
コミカラライズ作品では鷹岬諒の『ザ・キング・オブ・ファイターズG』に聖書から引用した台詞があったり、
'95~'96をベースに描かれた夏元雅人の『KOF京』では牧師の資格を持っている描写がある。
(カトリックや正教会が神父、プロテスタントが牧師)
ただし'97をベースとするゲーム版KOF京にはゲーニッツは登場しておらず、
現時点では彼の牧師としての顔がゲーム上で描写されたことはない。

*3
「牧師」というのが本来プロテスタントにおける呼称である一方、
キリル文字は正教が主流の地域(旧ソ連諸国などの東欧・中央アジア)で使われる文字である。
SNKの無知によるミスなのか、それとも単に「技名キリル文字にしたらカッコ良くね?」というノリで使ったのかは不明。
覚醒した他の四天王も技名にキリル文字を使っているところを見るに、おそらくは後者だろう。
深読みすると、東洋の地球意思であるオロチ一族発祥の地がこの辺りだった…と取ることができなくもない。
事実ツングース(旧満州からシベリアに生活圏を持つ民族のこと)にはオロチョン、オロスといった名前の民族が存在し、
彼らがヤマタノオロチの伝説の元になったという学説もある。興味を持った方は調べてみるのも一興かもしれない。