サンファイア


+ 日本語吹替声優
二又一成
『スパイダーマン&アメイジング・フレンズ』(ビデオ版)
杉田智和
『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』

アメリカのマーベルコミックの代表作『X-MEN』シリーズの登場人物。初出は1970年の『X-Men #64』。
比較的珍しい純正日本人のヒーローであり、元々はヴィランとして登場した。
ティーンタイタンズの方はスターファイアーなので、間違えないように。

本名は吉田四郎。身長178cm。体重79kg。衛宮さんアマダさんではない
「ヒロシマで胎内被曝した結果ミュータント能力に目覚めた」というチェルノブ並みに不謹慎な設定を持つ。*1
母親の死後、親米的な外交官であった父三郎ではなく、反米活動家であった叔父トモに育てられたことにより、
自分の母親を奪ったアメリカに対して激しい怒りを抱くようになった。
テロリストとして長じた彼はアメリカの連邦議会議事堂に対してテロを仕掛け、X-MENと交戦する。
その過程においてトモが三郎を殺害する場面を目撃したことからアイデンティティを喪失し、トモを焼き尽くした後に降伏した。

その後、X-MENのメンバーがクラコア島に捕らわれた時には救出メンバーの一員として派遣された。
そのままX-MENに残る道もあったが、性格故にトラブルを起こし、結局は離反した。

彼の能力(後述)は彼の寿命を激しく削っていくため、死期が近いことを悟った彼は最後に日本へと帰った。
だがそこで、日本政府主導の日本人によるヒーローチーム「ビッグ・ヒーロー・シックス」*2の隊長として抜擢される
(なお、サンファイアは「マーベル・ユニバース内の日本」では最大の英雄である)。
そして、強大なヴィランであるエヴァーレイスとの闘争に身を投じてゆく。

+ エヴァーレイスについて。こっちもツッコミ所満載です
その正体は、ヒロシマ・ナガサキの被害者の怨念が集まったアストラル体
核の炎を投射する能力を持ち、飛行テレポートも可能。
さらに、幽体であるために通常の攻撃ではダメージを与えられない
当初はアメリカに対する復讐心から行動していたが、
時が経つにつれ日本人から核の記憶が失われていき、日本の国力が衰退していくことに絶望する。
遂にはもう一度日本に核を落とせば再び強大な国家として生まれ変わるだろうと思い詰め、
そのためにサンファイアの力を利用しようとした。まるでホウジョウ国の王様

復讐にしても日本復活にしてもつまり、この無残な怨念の集合体は「自らが死んだ意味」を強く求めていたのだ。

ミュータント能力は、太陽輻射を吸収して灼熱のプラズマとして放つもの。
放射性と明言されているため、危険極まりない
また、周囲の空気をイオン化して身に纏うことで防御したり、噴射して飛行したりできる。
なお、現在これらの能力は戦いで両脚を切断された際にもう戦えないと悟りローグに譲ったため失われている。
更にその後アポカリプスによって誘拐され、別の能力が与えられた。
まあ、使う度に命を削っていたわけだし、丁度良いのかもしれない。今度はローグの命が心配だが。

欠点は非常に短気であること。X-MENとの共闘も度々あるがどれも長続きしていない。
同じ「ビッグ・ヒーロー・シックス」の行動隊長であるシルバーサムライとは従兄弟同士であり、仲も良い。

+ 『エイジ・オブ・アポカリプス』では
外伝クロスオーバー『エイジ・オブ・アポカリプス』(以下、AOA)では、サンファイアはX-MENのメンバーとして登場。
こちらの世界でも短気なのは相変わらずだが、生真面目で責任感の強い性格が前面に押し出されている。
AOAの世界観では日本はアポカリプス軍の核攻撃によって壊滅してしまっている。
そのためアポカリプスに対しては激しい憎しみを持っており、敵の非道には我を忘れて炎を振るうこともあった。
一方自分の弱みを他人に見せることはせず、前述のトラウマも(ローグに記憶を吸われるまで)誰にも話さず押し殺していた。

AOAのキャラデザは基本的に本編のデザインをベースに改変されているが、サンファイアはほぼ別人
上の画像がそれなのだが、スーツではなくまるでヒューマン・トーチのように燃え盛る炎そのもので全身を覆い、
顔には能面をモチーフとした日の丸マスクを装着している。
本編のダサさが嘘のように洗練されたデザインとなっており、人気は高い。
……ただし、自分の命を削る能力という設定が強調されているのであろうか、その肉体は焼け焦げており
炎を消した平常時の姿はさながら動く焼死体だったりするのだが…。

現在は両足を切断された後に「ハウス・オブ・M」の影響で能力を失い、隠遁生活を送っていたが、
アポカリプスに捕獲されて新たな四騎士の一人「飢餓」に改造され、上記のAoA版と同じデザインになる。
そしてアポカリプスに洗脳されX-MENを襲うも、自らの意思とハボック・ローグ・エマの三人のアシストにより洗脳を解除、
X-MENやアベンジャーズと協力してアポカリプスを撃退する。
洗脳解除後も「飢餓」としての能力は残ったままで、両足も完治し新たな能力を獲得した上、
初期コスチュームから上記のAoA版コスチュームへと変更と丸儲けである。
……流石にあの初期コスチュームは本国でもダサいと思われたんだろうか。

なお『デッドプールSAMRAI』ではデッドプールが日本独自のヒーローチーム結成に動いていたり、
さらに日本の誇るトップヒーローとしてオールマイトを登場させているが、
上記の通り日本には「ビッグ・ヒーロー・シックス」があり、日本最大のヒーローはサンファイアである。
なのでこのユニバースにはサンファイア他の日本ヒーローがいないのかもしれない。
それか作者かジャンプ編集部の「こいつらマイナーだしヒロアカ推しで」判断
もっとも本作は最後にこの漫画がジャンプ編集部に持ち込まれる場面で終わるため、
何処までオフィシャルなのかは不明である
(一応本作のオリキャラが本家MARVEL作品や別の日本版スピンオフに登場したりもしているので、
 全てがデッドプールの創作ではなく、ある程度は「どこかのユニバースで起こった事実」ではあるらしい)。

Earth-2109では従姉妹にしてウルヴァリンの恋人の矢志田真理子がサンファイアとなっている。
生涯エグザイルズに所属していた。


MUGENにおけるサンファイア

新旧デザイン両方のサンファイアが確認されている。

+ JR6氏製作 初期コスチューム版
  • JR6氏製作 初期コスチューム版
海外の製作者であるJR6氏によるもの。
公開されて大分経つが未だ製作中らしく、基本的な動作と弱中強の地上技しか搭載されていない模様。
何故かどの技も下半身に無敵が発生する。デザインはノーマル版。炎を曳くダッシュがカッコいい。

+ Pazitivvv氏 & Arkady氏製作 新コスチューム版
  • Pazitivvv氏 & Arkady氏製作 新コスチューム版
Pazitivvv氏とArkady氏の合作による、AoA版及び現行コスチュームのサンファイア。MUGEN1.0以降専用。
現在は海外サイト「The Mugen Multiverse」にて代理公開されている。
イントロの一つでは歴代コスチュームから現行バージョンに変身するのだが、カラーによってデザインが変化するという拘り様である。
もちろん1Pカラーはダサい初代コスだよ!
システムは『MVC』風で、エリアルレイヴやスーパージャンプ等が可能。
炎を使った攻撃は非常に派手で見栄えが良いのだが、見た目に反して威力は控え目で、おまけにコンボ火力も妙に低いのが悲しい。
なお、上記gifでは分からないが、実際は常に炎のエフェクトを纏っている。
AIは搭載されていない模様。

出場大会

  • 「[大会] [サンファイア]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
と言っても当時はアメリカは勿論被爆国の日本ですら創作においては「放射能=何でもアリ」の認識が罷り通っており、
ウルトラシリーズ』でも「放射能で怪獣化」やら「放射能の雨でパワーアップ」といった設定は珍しくなかった時代ではある。
まぁ被曝星人に関連団体から抗議があったりと、人間型のキャラに関しては当時でもセンシティブだったのだが

*2
このビッグ・ヒーロー・シックスを構成するサンファイアとシルバーサムライ以外のメンバーは、
  • 天才少年のヒロ・タカチホ
  • ヒロが作った人工生命体ベイマックス
  • イメージしうるどんな道具も出せる四次元ポケット「パワーパース」の使い手にして格闘技の達人ハニーレモン
  • 超高速移動スーツで戦う元レディースのゴーゴー・タマゴ
といった面々である。

さてもうお分かりだと思うが、ヒロの苗字が違うとかベイマックスを作ったのがヒロの兄であるなど違いはあるが、
何を隠そうこれ、2014年のディズニー映画『ベイマックス』の原作である(というか本国では題名そのまんま『BIG HERO 6』だし)。
まあ、映画会社の権利関係の問題で四郎とハラダさんはこっちには出られないのだが…
『ベイマックス』では二人に代わってコミックでの現行メンバーである、
の二人が登場キャラとして採用されるに至っている。
映画ではヒロとベイマックス以外のヒーロー名はフレッドが付けたあだ名であり、来歴や性格などその他の設定も映画独自のものが新たに設定されている。

なお、日本国内の宣伝では原作コミック自体が熱心なMARVELファンくらいにしか知られていないためかコミックを原案としている事はあまり強調されなかった。
そればかりか当初はヒーロー物である事自体がほとんど伏せられたも同然の扱いで、
「心に傷を持つ少年と、一見ゆるキャラのようなロボットが家族になっていくのを描く心温まるハートフルストーリー」みたいな宣伝であったため、
原作ファンにもそうでないファンにも「映画の内容は評価するが宣伝方法が間違っている」と主張する人は多かったとか。


最終更新:2023年12月07日 00:36